【問題】
高校2年の貴文は、サッカー部の爽やかイケメン。
当然女子に人気だったが、高校時代はサッカーに懸けると決めていたので、
目もくれずにいた。
ところがある時、年上女性から誰もいない部屋に連れ込まれ
「私と一緒にどう?」と誘われてしまった。
全く興味がなかった貴文はその時はなんとか逃れたが、
その後も執拗に「初めから教えてあげる」だの「もうあなたしかいない」だの唆され続け、
とうとうその気になってしまい未知の世界に足を踏み入れてしまった。
こんなに素晴らしい世界があったのか!
感動に震えながらも、親が知ったら悲しむだろうな……そんなことも思う貴文であった。
いったい何があった?
【解説】
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ある時貴文が廊下を歩いていると、音楽のコシ美先生に
「ちょっと音楽教官室まで来て」と声をかけられた。
何事だろうとついて行くと、
「この前の歌唱テスト聞いて思ったんだけど、渡辺君声楽の道に進まない?」
いきなり言われて意味が分からない貴文。
「いやいやいや、何言ってるンすか先生!
俺が〇〇大のスポーツ推薦狙ってるの知ってるでしょう?」
「そうだけど、あなたは声楽の道に進むべきよ。
こんなに素晴らしい声に出会ったことがない。まさにダイヤの原石!
私が時間みて基礎の基礎からレッスンしてあげるから」
強引なコシ美先生の勧誘に辟易しながら逃げ出した貴文だったが、
その後毎日のように甘い言葉で勧誘され、
とうとう「じゃあ1回だけなら」とレッスンを受けるはめになってしまった。
だが、きちんとした発声で歌うのがとても楽しく、
気づけばすっかり声楽の虜になってしまっていた。
(あー父さんも母さんも俺が大学サッカーで活躍するの、すごく楽しみにしてるのに。
それより音大の学費やその他のお金のこと考えると、とても言えない……)
これが今や世界的オペラ歌手として名声を轟かせている渡辺貴文氏の、
高校時代のエピソードゼロなのであった。
《エロ》
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最終更新:2022年01月06日 22:32