【問題】
女は、たくさん並んだ美味しそうな料理を見て、悲しんだ。
いったいなぜ?
【解説】
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愛する夫のタカフミを亡くした女。葬儀も終わり数日が経ったある日、夕食を作り、食べようとした時、二人分の料理を用意してしまったことに気がついた。
もうあの人はいないのに。
その日、美味しくできたはずの夕食は、とても塩辛く感じた。
ピンポーン
その時インターホンのチャイムが鳴り、私は涙を拭って玄関に出た。
扉を開けると夫の弟のげん君がいた。
※ここから先は袋とじでお楽しみください
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「あら、どうしたの?こんな時間に」
「兄貴が亡くなってから、オレ義姉さんが心配で」
「そうなの、ありがとう。でも大丈夫よ」
「大丈夫じゃない。義姉さんの目真っ赤じゃないか。さっきまで泣いてたんだろ?」
「こ、これは違うの」
「やっぱりオレ義姉さんの側にいることにするよ。義姉さんを1人になんてさせられない」
「な、何を言ってるの。私は大丈夫だか…」
「オレ義姉さんのことが好きなんだ!」
「えっ、ちょっ急に何をんんっ」
「ぷは。オレ本気だから。オレなら絶対義姉さんを悲しませたりなんかしないから」
「や、止めて。私にはタカフミさんが」
「兄貴はもういない。それに兄貴のことだから、どうせ仕事にかまけてあっちの方はご無沙汰だったんだろ。
義姉さんも溜まってるんじゃないか?」
「そ、そんなこと…」
「図星みたいだな。だったらオレが兄貴の分も義姉さんを気持ちよくしてあげるよ」
「ああんっ!」
その夜、私は亡くなったばかりの夫を裏切ることになってしまった。
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《死》
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公式生配信切り抜きチャンネル(ゆいさん)
最終更新:2024年08月11日 17:31