【問題】
男は不注意で転び、2度も足を怪我した。
とても痛かったと彼は言うが、どうやら嬉しそうだ。
一体なぜ?
【解説】
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僕は記憶喪失になった。
病院のベッドで目覚めたが、自分が誰かも分からない。
医師と話していると、程なくして熟年の男女がやって来た。
どうやら僕の両親らしいが、全く覚えがない。
記憶が戻らないかもしれないと医師は告げる。
ポカンとする僕の横でその二人は大粒の涙を流していた。
それからなにも思い出せないまま数年を過ごした。
ある昼下がり、僕は散歩中につまずいて転び、膝を擦りむいてしまう。
足に血がつたうのを見た時、ふと光景が浮かんできた。
「あれ、前にもこんなことが…」
僕は幼い頃、公園を走って転び、膝を怪我して泣きながら帰った。
母が傷口に消毒をしたあと、父が絆創膏を貼ってくれた。
「これは…僕の記憶!」
急いで我が家に戻り、母と父に知らせた。
家族3人で泣きながら抱き合い、喜んだ。
僕はこれから少しずつでも思い出を取り戻していくと決めた。
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最終更新:2025年01月06日 17:28