根無し草は外で寝ろ


むかーし、むかし、ある男が開拓者と一緒に未開の地に来なさったそうな。

途方にくれる開拓者にその男は、

「木を切り、家をつくれ」

と言ったそうな家を作ると

「机がない」

机をつくると

「いすがない」

全部作ると

「よくやった、俺が住んでやる」

と開拓者の家に居座ったそうな。

しょうがないと、別に自分の家をつくった開拓者をみてその男は

「根無し草は外で寝ろ」

と言い放ったそうじゃ。

怒った開拓者は、地下で見つけたその男そっくりの人形の握り締めながら

その男を撲殺したそうな。

すると、どうじゃろう、巨大な肉の壁に変化した男は、うなりあげながら

「ネナシグサハ・ソトデネロ、ネナシグサハ・ソトデネロ」

と開拓者を押しつぶそうとしてきおった。

じゃが、開拓者はありとあらゆる武器とアイテムで肉の壁をこなみじん

にしてしまいおった。

平和になったと思った開拓地じゃったが、せっかくつくった家で

起きると必ず家具が壊れておった。

あの男の

「ネナシグサハ・ソトデネロ」

が言霊となって、Worldに呪いにかけたのじゃな。

それからというもの、この世界の住民は、みな寝るときは外で寝るように

なった。これが、「根無し草は外で寝ろ」の逸話じゃ。


     Tfrontierの語り部 Adamsさんの生前のテープ録音より

最終更新:2012年01月31日 14:02