第二のドール、金糸雀!
ねずみ男「なぁ頼むよ爺さん、5000円でもいいからさァ」
ここは時計職人の家、そこでその亭主に何かを売りつけようとするのは、ねずみ男だ。
何故彼は、自分が興味のない時計職人の店に居るかと言うと理由はたったの一つだった。。。
ねずみ男「この時計はそんじょそこらのとは訳が違うのだよ~、頼むから買ってくれよ」
元治「悪いけど、わしは時計職人でね、それにここは時計を売る店では無いんじゃ。時計を直す店なのだよ、それにその時計は壊れとるじゃないか」
ねずみ男「いやいや、そんな冷たいこと言わないでさァ、安くしとくから買ってちょうだいな」
元治「だめなものはだめじゃ、とっとと帰ってくれんか」
それは、古びていてもうとっくに壊れた時計をこの時計職人の老人・柴崎元治に売りつけようとしているが、
流石に職人なので時計が壊れてるのを見事に見分けねずみ男のセールスには問答無用だったので、ねずみ男の押し売りを断った。
ねずみ男はフハッと鼻息しながら、店を出る。
ねずみ男「ケッ!!、なんつーケチなクソジジィだ。あの爺、交通事故で息子さん亡くしてせっかく何か売ってやろうと思ったのによ…」
そう言ったその後に、どこからか変な音が聞こえてきた。
グゥ~
腹の虫の音である。いつもなら外食店の裏路地でゴミをあさって生活している半妖怪であるそんな彼は今日はそんなことをしている暇ではなかったのだ。
ねずみ男「はぁ~…腹減った~、今日はたんまり金を集めて早くあいつに飯食わせないといかねぇってのに…ハァ、しゃあねぇ。ハンバーガーのみっちゃんに店の残りモンでももらうか」
そうぶつぶつ呟きながら、ねずみ男は、片手で尻をポリポリと掻きながら時計職人の店を後にし、知り合いのところまで徒歩で歩いて行った。
しかし、彼がさっき尻を掻いてた片手には、鬼太郎と同じく契約した指輪を付けていた。
「第二のドール、金糸雀!」
鬼太郎「ありがとうございました」
次の昼頃の商店街で、カランコロンと下駄の音と共にコツコツと小さな靴音がする、
ほかの人から見たら古めかしい格好をした田舎者の少年とちょっと上品そうな服装の少女が一緒に歩いているのが不自然だった。
その古めかしい格好をしている少年、鬼太郎と上品そうな服装をしている少女、真紅が歩いていた。
鬼太郎は、翠星石と砂かけ婆そして雛苺の頼まれて買い物に出かけている。真紅はと言うと、いつもの姿だと人間に見られてはまずいので変装をして鬼太郎に付添っていた
しかし彼女はご機嫌と言うより不機嫌だった、それはと言うと、本屋でくんくんのコミックが置いてなかったのが原因だったのだ。
真紅「まったく、くんくんの本が置いてないなんてどういうつもりかしら!?」
鬼太郎「まぁまぁ、落ち着いて。これで翠星石とおばばの頼まれ物は買ったんだから、あとは…雛苺の頼みものか…」
そう言うと鬼太郎は真紅をなだめながら、和菓子屋へと向かう。
鬼太郎「苺大福が無いな…」
亭主「ごめんね、さっきのお嬢さんで苺大福もう売り切れなんだよ」
雛苺の頼まれ物は彼女の大好物の「苺大福」を買いに和菓子屋に向かったはいいが、肝心の苺大福はとっくに売り切れとなってしまった。
この場合は鬼太郎は戸惑ってしまっている。
鬼太郎「(どうしよう…雛苺、苺大福楽しみにしてるからなぁ…)」
流石にこのまま帰ったら雛苺の場合は大泣きしてしまうのが難点。
その頃真紅はと言うと、売り切れとなった苺大福の隣にあるおはぎをジーッと食べたそうな目で見ていた。
そして、数時間も絶って、鬼太郎は仕方なくため息をついて…
鬼太郎「また今度にします」
亭主「来週にまた出すから。その時に寄っといで」
鬼太郎「ハイ、真紅、行くよ」
諦めて、家に帰ろうと決死した鬼太郎は、おはぎを見つめる真紅に声をかけた。
真紅はハッと我を戻すと口に垂れてる涎をハンカチで拭きながら、鬼太郎と一緒に店を出る。
店を出た後、鬼太郎は困った顔しながら、雛苺になんて言ったら良いか、悩んでいるところに…
聞いたことのある声に声をかけられた。
???「鬼太郎?、真紅も何やってるの?」
鬼太郎はふと、後ろから聞こえた声の主を見た、そこにはスーパーの買い物袋を持っているねこ娘が立っていた。
そして、その鬼太郎のすぐ隣にある、新品のごみ箱から何か光りが出ていた。いや、双眼鏡で誰かが鬼太郎を覗いているのだ。
???「フフフフ、この時を待ってたかしら~?。あの時はよくもやってくれたかしら、あの屈辱を今こそ10倍に返してやるのかしら」
ごみ箱から、声がこだまする、その声の主は双眼鏡の光とデコの光が一心同体となっているが、何故か鬼太郎たちは無視して帰っていく。
そして鬼太郎たちが見えなくなった後に、ごみ箱から飛び出してきたのは…
金糸雀「まずあのゲゲゲの鬼太郎を倒して、次に弱りに弱った真紅たちのローザミスティカは、ローゼンメイデン1の頭脳派この金糸雀が…」
楽 し て ズ ル し て 、 い た だ き か し ら ー !
そう言いながらごみ箱の上でクルクル回りながら言うのは、ローゼンメイデン第二ドールの金糸雀だった。
するさ、彼女の背中からトントンと誰かがつついた。
金糸雀「もう誰かし…ら?」
彼女の後ろに立っていたのは、ゴミ収集車を運転するおっさんが立っていた。
おっさんは金糸雀を説教する。
おっさん「ちょっと!お嬢ちゃんだめだよ!!、ごみ箱上に乗ったら!。怪我でもしたらどうするの!?」
金糸雀「ご…ごめんなさいかしらー…」
流石に謝るしかなかったので、謝る金糸雀。
お前本当に次女か?、と天の声はそう突っ込んだ。
◆
~鬼太郎ハウス~
一方、鬼太郎の家では、昼食をしていた。
目玉おやじは自分専用のお椀風呂で脂汗(?)を拭きながら、真紅が不機嫌な理由を聞いて話していた。
目玉おやじ「ふむ、欲しい本が無くて、それで真紅は怒っているんじゃな?」
鬼太郎「えぇ、そうなんですよ。なんでも、くんくんのコミックの初回版らしくて…」
そう言うと窓辺で頬をぷぅっと膨らませて黙り込んでる第五ドールを見つめる鬼太郎。
しかし、その隣で苺大福を微笑ましく食べている雛苺を自分の膝に乗せながら、ねこ娘は彼女の前で言ってはいけないことを言ってしまった。
ねこ娘「変わってるわね、人形がたかが犬のぬいぐるみの本を欲しがるなんて…」
鬼太郎「ね、ねこ娘…そのことは…」
真紅「何ですって?」
さっきまで声を出さなかった真紅が、ねこ娘の言い放った発言にキッと彼女を睨む、
その反応に気づいたか、蛇に睨まれた蛙…ではなく猫のように「うっ…」と苦笑いをするねこ娘。
真紅「ねこ娘、貴女さっきくんくんを侮辱したわね?」
ねこ娘「え? え?、どうしたの?」
真紅「そ う な の ね ?」
真剣な表情とともに、ねこ娘を睨み続け質問を繰り返す真紅。
「私は猫妖怪だから、犬が嫌いなのよ!」、と言ってしまいたいねこ娘だったが、言えない…流石に言えないであった。
その時に、鬼太郎はなんとかしようと別の話に切り替える。
鬼太郎「そ、そうだ。確か、ローゼンメイデンって何体いるんだい?」
そう言いながら、焦って質問をする鬼太郎に、雛苺をぎゅーっとしてこの苦しい瞬間を一気に流してくれたのを、涙を流すねこ娘をスルーし、
鬼太郎の質問に答える真紅。
真紅「あら、鬼太郎が珍しいわね。薔薇乙女シリーズのドールは全部で7人、元は一つのローザミスティカを7つの欠片に割って、創られたドールなのだから」
目玉おやじ「ふむ、つまり1人で1/7で7人は1というわけじゃな」
真紅「そういうことよ」
鬼太郎「(ローザミスティカ…確かずっと昔…父さんがこんなこと話していたな…)」
突如、真紅の話で「ローザミスティカ」の事を思い出す鬼太郎。
と、その時にいきなり…
ぬぅ
真紅「ちょっと!、聞いているのかしら鬼太郎!?」
鬼太郎「うわっ!!」
いきなり、鬼太郎の前に顔をぬっと近付けている真紅が目の前で鬼太郎に声をかけた。
流石に昔のことを思い出した直後なので、頬を赤くなって驚く鬼太郎。
その横でそんな鬼太郎を見たかのごとく、頬をぷぅっと膨らませていた。
ねこ娘(もぉ~!、何で赤くなるのよ~!)
雛苺「ねね、翠星石ってまだ契約してないの?」
翠星石「うっ…そ、そんなこと翠星石が決めることです!!。大体、お前みたいなチビ苺が何でこんな片目妖怪に契約したのですか!?、真紅も真紅ですよぉ!!」
鬼太郎「いや、僕は真紅に無理やり契約されたから…」
ちょっと修羅の空気に入る直前になるのを焦る目玉おやじは風呂からあがって翠星石をたしなめる。
目玉おやじ「まぁまぁ、そう怒りなさんな、真紅から聞いたがお主人見知りが激しいからのぉ…他の妖怪と契約しても気絶するだけじゃよ。そうじゃ!!」
一体、何をひらめいたか目玉おやじは、鬼太郎をチラッと見て翠星石に向かって、こう言った。
目玉おやじ「いっそお主もわしの息子に契約してみぬか?」
翠星石「え…」
翠星石はきょとんとするが、目玉おやじはにっこりとする、その発言に真紅も賛成してこう話す。
真紅「お父様の言うとおりね、鬼太郎は私の家来。多少はぬけている一面でも、あのふくろさげみたいに悪い妖怪ではないわ、
人間嫌いと言って相手は妖怪、誰とも契約を結ばないよりはマシでなくて?」
ねこ娘「ちょ、ちょっと!あんた、鬼太郎に無理やり契約させといて今度はこの悪口の子と契約しなさいってどういう意味よ!?」
真紅「あら?、耳が聞こえなかったのかしら?…これだから猫は」
ねこ娘「にゃにー!!」
雛苺「2人ともけんかはめっめっなのー!!」
相変わらずの変わらない風景を無視して、話を進める目玉おやじ。
目玉おやじ「とうじゃ?、翠星石とやら」
翠星石「…翠星石は…翠星石は…」
目玉おやじの誘いに、戸惑いながら鬼太郎をじっと見つめる翠星石。
だが、彼女の反応はと言うと…
翠星石「死んでも断る!!でありますぅぅぅ!!!」
ちょっと半泣きになりながら、おやじの案を断る翠星石。
そんな鬼太郎は彼女の反応を見たか、にっこりとしながら親父の案に答える。
鬼太郎「彼女も嫌がってるみたいですし、契約はしませんよ父さん」
翠星石「あぅっ…!!」ピシ
自分で地雷を踏んだか、鬼太郎のさっきの発言に石化する翠星石。
しかし目玉おやじは翠星石をもったいなさそうに見つめるが、
ハァッ、と残念そうなため息をつく。
目玉おやじ「そう捨てたこともないぞ、翠星石の作ったスコーンとやらもうまいし、何よりここ最近ヤモリのスープばかりじゃったがな…まぁ3人も契約は無理じゃな。
諦めとくれ、翠星石」
ねこ娘「えー?、鬼太郎と契約しないの!?。残念ね」
さっきの会話を聞いてねこ娘はちょっと嬉しそうな顔で残念そうに言った。
だが、当の翠星石は契約しないと言われ、おまけにおやじのとどめの一言で固まっていた。
すると、その時に
ガサガサッ、ズルッ、かしらーーーーー!!
窓辺にある柳から、何かがうごめく音と共に聞いたこともない悲鳴が断末魔となって家中に響き、
その後にドボンと泉に何かが落下した音が聞こえて、耳を澄ませる鬼太郎たちだったが…。
目玉おやじ「何じゃ?、今の声?」
鬼太郎「どこかで聞いたことのある声ですね」
真紅「さっきの声、どこか知っている声だったわ。誰だったかしら?」
雛苺「うゆー?、ヒナもわかんなーい」
翠星石「魚か何かがじゃないですか?」
ねこ娘「この家に魚が居るわけないじゃない、空耳よ。あっ、あたしそろそろバイトがあるかわ帰るわね」
鬼太郎「じゃあね、ねこ娘」
雛苺「バイバーイ!」
悲鳴もおろか、さっきの騒音を日常のようにさらりと流して、ねこ娘は、雛苺を自分の膝から下ろして、バイト先に急いだ。
ねこ娘が帰った後に、夕飯の支度をする鬼太郎、雛苺もその支度を手伝い、真紅は目をつぶりながら目玉おやじの体をタオルで拭く。
数分に、固まっていた翠星石は鬼太郎に、「ご飯の支度するよ」と言われパッとすぐに元に戻って支度を手伝った。
こうして、いつものように鬼太郎たちの
騒がしい日常は終わりを告げる。
その後、夜になると、さっき泉に落ちた謎の物体はズルズルと陸に上がりゼェゼェと息継ぎする謎の物体…金糸雀
は涙目になりながら
鬼太郎ハウスをギロッと睨む。
金糸雀「うぅ…作戦失敗かしら~…、でも翠星石が契約しないのはこれは絶好調かしら、ふっふっふっ…まずは明日は
翠星石と鬼太郎をとっちめるかしら!。
今度の今度こそ、カナは鬼太郎に復讐するのかしらー!!。見てるかしら鬼太郎…くしゅん!!、ざむ゛いがじらー…帰るかしら、ピチカート!。アレ?ピチカート?」
金糸雀は、ビショビショの姿で自分の人工精霊「ピチカート」を呼ぶが、当のピチカートが居ないことに気づく金糸雀。
そのピチカートはと言うと、夕方の時に目玉おやじがピチカートに飛びつき捕まえられ、虫かごに入れられていた。
その頃のねずみ男はと言うと…
ねずみ男「えぇぇぇえ!!?、本日は来月までに休業!?…ざけんじゃねーよ!!、こっちは腹が減ってる子が待ってるっつーのによぉぉ!!」
知り合いのハンバーガー屋が休業中であることに、店前で怒鳴っていたのであった。
◆
そして、あくる日の鬼太郎ハウスはいつものように騒がしい1日が始ま…らなかった。
ゴソゴソッ、ガサガサっ…
鬼太郎「おかしいな、確かこの辺にしまったのになぁ…」
家の中で、騒がしく何かを探している鬼太郎。
いつもなら昼寝をしている鬼太郎だったが、。
机の下…引き出しの中…タンスの中…そして筆立ての中も覗いたりもしたが、探しているものはいつまでたっても見つからない。
何時間も探し続けた結果、家中が荒らされ放題の泥棒が入られたように散らかっていた。
鬼太郎「どこにもない…あの手紙はどこに行ったんだ?」
翠星石「ふぁ~…何ですかさっきからガサゴソガサゴソうるさいですよ~」
それをちょっと頭に手を押さえている鬼太郎に昼寝をしていた翠星石が起きて、家の中が散らかっているのを見て驚く。
翠星石「な、何ですかぁ!?、何自分の家散らかしているのですか!?」
鬼太郎「ごめんごめん、すぐに片付けるから」
翠星石があまりの散らかりように火口を切ると、そう答えて部屋の掃除にとりかかる鬼太郎。
今日は雛苺は翌朝に目玉おやじと一緒にねこ娘のところに遊びに行っている、そして真紅はと言うと相変わらず窓辺で本を読んでいた。
さっきまで家の中を散らかし、何かを探していた鬼太郎が気になった翠星石は、真紅に話しかけた。
翠星石「ところで真紅、鬼太郎は何を探していたのですか?。こんなに散らかってまで、おかしいですぅ」
真紅「そうね、これじゃあ紅茶が楽しく飲めないわ。鬼太郎、いくら探しても無駄なのだわ。
あの手紙は私たちのミーディアムになるか、ならないかのどちらかを回答したら消えるのよ」
鬼太郎「えっ?、そうなの?」
真紅「あら?、知らなかったのかしら。そんなことより、紅茶を淹れて頂戴。そろそろお茶の時間なのだわ」
鬼太郎「もうそんな時間か…今すぐ淹れるよ。翠星石も紅茶を飲むかい?」
翠星石「お願いするですぅ、まずい紅茶だったらその髪の毛全部引き抜くですよぉ!」
鬼太郎「ハイハイ」
2人の返事を聞いて、紅茶の準備をする鬼太郎だったが……
いつも肝心の淹れる茶葉がもう無くなっている、これは困ると思った鬼太郎は真紅と翠星石に苦笑いしながら話しかける。
鬼太郎「ね、ねぇ2人とも…たまには縁茶でも飲む?」
真紅「何ですって?、紅茶はどうしたのかしら?」
鬼太郎「い…いや、その…茶葉が切れちゃったんだ」
真紅「代わりのはないの?」
鬼太郎「だから、緑茶だけなんだよ」
このままでは真紅の機嫌が最悪の状態になると思った鬼太郎。
そこへ翠星石が真紅を落ち着かせる。
翠星石「まぁまぁ真紅、緑茶でもお茶の時間になるですよ。たまには日本のお茶を飲むのがレディなのですぅ!」
真紅「それもそうね」
翠星石にそう言われて、機嫌を取り戻す真紅は、鬼太郎に緑茶を淹れるように命じた。
しかし、彼らが狙われているとも知らずに
◆
鬼太郎ハウスの窓の外。
その頃、鬼太郎ハウスにある柳に金糸雀が監視していた。
金糸雀「な、なんてことかしら~…ピチカートが鬼太郎につかまってしまったのかしら!!」
自分の人工精霊が捕らえられ、虫かごに入れられてるのを双眼鏡で覗きながら怒りのオーラを現している金糸雀。
しかし、ここで取り乱したらバレてしまう、なのでこそこそと柳をよじよじと窓辺から侵入したいが、真紅が本を読んでいるので
簡単に侵入は不可能である。
金糸雀「くぅ~…ピチカートを助けるのには、ここしかないのかしらー!。でも…怖いかしら~」
だ、だめかしら、カナ!、しっかりするのかしら!!。ここで諦めたらピチカートは助けられないのかしら…!!。
今は何も恐れずに鬼太郎たちをぶっ倒して、ピチカートを救いだすのかしら!
カナはローゼンメイデン一の頭脳派なのかしら!、そう…あんな怠け妖怪なんか怖くないのかしら!…
こうなったら…カナは最終手段を出すのかしら…!、失敗したら危険かもしれない…でも成功するかもしれないかしら、だってカナは…カナは…!!
バ ッ ッ ! !
金糸雀「ローゼンメイデン一の頭脳派なのかしらーーーーーーーーーーー!!!」
飛んだ、金糸雀はまるでカナリアのごとく飛んだ。柳から手を離し、目指すは鬼太郎ハウスの窓へと飛ぶ…。
金糸雀「(あともうちょっと…もうちょっとかしら~!)」
勝利の道を目指し、彼女の目はさらにきらめいて目的地まであとちょっとのところで…誰かの声が金糸雀を呼びかける。
ねずみ男「オーイ柿の種ー!、おめぇ何カラスみてぇに飛べる能力なんてあったのか?」
金糸雀「カナは柿の種じゃなくて金糸雀かしらー!!。ってねずちゃん!?」
ねずみ男「わりぃな!、俺の知り合いのみっちゃんの店が休みでよう、鬼太郎のところで飯…「かしらーーーーーーー!?」ってカナーーーー!!?」
声の主のねずみ男が名前を言い間違えてるのについ反応を起こしてしまった金糸雀。
すると、今彼女は気づいた。今は地上に立っていない、つまり…またも落下してしまった。
どんどんと泉へと落ちていく金糸雀。
金糸雀「(もうだめかしら…ねずちゃん、ピチカート…カナは先に行ってるのかしら~)」
もうだめだと思い、目を瞑り、念仏を唱える金糸雀だったが…
ボフッ!!
その時に、何かが金糸雀の両型を掴んだ。
いつまでたっても泉の冷たい感じがしないので、目を開けるとそこにはカラスの大群が彼女を助けたのだった。
彼女は驚いた、いや…信じられなかったのだ、今まで彼女はカラスにさんざんいじめられ、挙句の果てには大好物の卵焼きも奪われるという悲惨な目に合っていたのだ
その天敵であるカラスが、金糸雀を助けてくれたのだった。
そうしてカラスたちは、そのまま彼女を持ち上げながら、ねずみ男の前で…
ねずみ男「カナー!!、大丈夫かー!?」
金糸雀「大丈夫なのかしら~!、カラスが助けてくれたのかし…」
カラス「カァー」
ポィッ、ヒューーーーーーーーー
投げ捨てた。
金糸雀「あー!!やっぱりカナはカラスに見捨てられたのかしらーーー!!」
ねずみ男「オーライオーライ!」
カラスたちに投げ捨てられた金糸雀はまっすぐに構えているねずみ男の腕の中にキャッチされる
ナイスキャッチねずみ男
見事に金糸雀をキャッチしたねずみ男は抱き上げながら声をかける。
ねずみ男「カナ、大丈夫か?」
金糸雀「ひ、ひ…ひ…」
ねずみ男「あらら…落とされた恐怖のあまり声が出せねぇか。オーイしっかりしろ!、大丈夫だ、もう怖くない」
金糸雀「ね、ねずちゃん…うっうぅぅ…わぁぁぁぁぁん!!怖かったのかしら~!!」
ねずみ男「おーよしよし、怖かったな~よしよし」
あまりの恐怖で声も出なかった金糸雀は、自分を抱いているねずみ男の優しい顔を見て、泣きだしたしまった
本来ならねずみ男の強烈な臭いで抱かれるのを嫌がる金糸雀だったが、そんなことも忘れ、ただ…ねずみ男に泣きじゃくるままだった。
すると、そんな二人を上から鬼太郎が声をかけた。
鬼太郎「危ないところだったね、ねずみ男」
ねずみ男「あぁ、危ないところだったぜ鬼太郎」
鬼太郎「久しぶりだね、金糸雀」
金糸雀「あ…あ、あらお、お久しさぶりなのかしら~…お、おほほほほほほほ!!」
真紅「鬼太郎!、この緑茶ぬるいわよ!!…あら金糸雀、あなたも来てたのね」
翠星石「何ですぅ?さっきからギャーギャーギャー…って金糸雀じゃないですか!?」
鬼太郎にもバレてしまい、挙句の果てには真紅と翠星石にまで見つかってしまった金糸雀。
しかし、彼女にはさらなる落とし穴が待っていたのだった。
目玉おやじ「おーい、鬼太郎!。今帰ったぞ」
雛苺「ただいまなのー!!」
鬼太郎「父さん、雛苺、お帰りなさい」
後ろから雛苺、雛苺の頭に乗った目玉おやじ、そして雛苺を抱きながら鬼太郎ハウスに遊びに来たねこ娘がやってきた。
金糸雀はしまった!との表情をしながら顔を真っ青にする、ねこ娘に抱かれながら雛苺は金糸雀を指を差した。
雛苺「あー!!お久しぶりなのー!、蟹 味 噌 ー !!」
金糸雀「かーなーりーあ!!、何でカナの周りにいる人はカナの名前を間違えるのかしら!?」
目玉おやじ「そうじゃぞ、人の名前を間違えるでないぞ雛苺。のぉ、神 奈 川。ありゃわしも間違えてもうた」
金糸雀「かーなーりーあかしら!!」
ねこ娘「もう二人とも!、言い間違えるなんてかわいそうよ。はじめまして、加 藤 真 一。にゃ?…いけない!、私も間違っちゃった…」
金糸雀「みんなわざとやってるのかしらー!!」
なんやかんやで、みんなして名前を間違われ続けるのは数時間も続いた。
みんなして明らかに笑っていたが、虫かごに入れられているピチカートのことは完全に忘れていたのであった。
ピチカート「………」ヒュンヒュン
…………
鬼太郎ハウス・室内
鬼太郎「なるほどね、じゃあ君はねずみ男と契約したんだ」
金糸雀「もぐもぐ…そうなのかしら!、フフフ…すごいかしら?」
真紅「すごくないわよ、それと…ご飯時にしゃべらないのだわ」
ご飯を食しながら、口を開く金糸雀に、紅茶を飲みながら注意する真紅。
そしてその隣で飯を食ってるねずみ男に、ねこ娘は苺大福を食べいる雛苺を自分の膝に乗せたまま、勘ぐり顔でねずみ男を疑う。
ねこ娘「ねぇねぇ?、あんたどんな風に脅して契約したのぉ?。ねぇ?」
ねずみ男「ケッ!、誰がこんなガキを脅して契約すんだよ!、逆に武器で脅されて契約したんだよ。どうせ契約すんなら銀様みてぇなお色気抜群の…ビビビのビ~」
そう言いながら、目にハートを浮かばせて口からよだれを垂らすねずみ男、女好きなのは対して変わらないようだ。
そのねずみ男の言葉に、鬼太郎と水銀燈のことを浮かぶとちょっとだけ頬を赤くした。
2人の妖怪が水銀燈のことを浮かべているところで…嫉妬する乙女たちは動いた。
ガリッ!。ゲシッ!。ガスッ!、ギュー!
鬼太郎に真紅の蹴りと翠星石のパンチが炸裂。ねずみ男にはねこ娘の引っ掻きと金糸雀にひげを引っ張られた。
ねずみ男は「いてぇぇぇ!!」と悲鳴を上げ、鬼太郎は腹とすねを手で押さえながら痛みを我慢する。
ねこ娘「もぉ!!、あんたたちは本当に女の子にだらしないんだからっ!!」
真紅「まったく!、私の家来として恥ずかしいのだわ!」
鬼太郎「いたたた…みんなしてどうしたんだよ?」
翠星石「うるせぇですぅ!!、よりにもよってなぁんで水銀燈で赤くなるのですかお前らは!?」
雛苺「ねー!!」
金糸雀「ねずちゃん、カナというものがありながら、浮気はひどいかしらー!!」
ねずみ男「俺はいつからお前の亭主になったんだよ!?」
理不尽な攻撃で怒鳴るねずみ男と戸惑う鬼太郎。
怒りにまかせてねずみ男は真紅たちに怒鳴った。
ねずみ男「大体おめぇらは暴力がひでぇんだよ!、もっと真面目なやつがいねぇのかよ!?」
翠星石「…!!」
ねずみ男のさっきの発言に何かを思い出し、涙を流す翠星石。
そして、目玉おやじが入ってる茶碗風呂を掴んでねずみ男に投げつけた、無論目玉おやじも一緒に投げられる。
ねずみ男「あち~!!」
目玉おやじ「ひゃ~!」
鬼太郎「わぁ!?、父さん!!」
鬼太郎が慌てて投げ出された目玉おやじを無事に受け止める、それを見たねこ娘は怒って翠星石を叱りつける。
ねこ娘「ちょ、ちょっと翠星石!!。いくらなんでもやりすぎよ!!、確かにねずみ男も悪いけど…鬼太郎のお父さんまで八つ当た…」
翠星石「……」
ポロ
ねこ娘は涙を流している翠星石にハッとする、翠星石の顔は曇り、目には涙がぽろぽろこぼれている。
真紅と鬼太郎も彼女が悲しんでいるのにも気づいた、鬼太郎は翠星石に近づくが…
パシッ!!
手をはたかれる、只事ではないと鬼太郎はそう思い始めた。その時に、鬼太郎と真紅は彼女と出会ったときのことを思い出した。
それは翠星石がふくろさげにアリスゲームをやめさせるという願いで笑っているときにこんなことを言っていた。
翠星石『ほーほほほ!お前の目は節穴ですか!出鱈目言うなでありますぅ!
現に古狸のお陰で、こうして蒼星石と一緒になる事が出来たのですよ!』
つまり、ねずみ男がさっき言っていた真面目なやつ、そして翠星石が「蒼星石」と言っていたに真紅は翠星石に話しかけた。
真紅「……翠星石、ずっと前からあなたに聞きたかったことがあるわ。あの子はどうしたの?、あなたの双子の妹」
翠星石「妖怪の奴らも…人間と同じです…!、人間と、妖怪なんて…大っきらいですぅ!!」
鬼太郎「…翠星石」
翠星石は泣きながら力をこめて、大声で叫ぶ。
それを心配な表情をする鬼太郎、悲しむ翠星石を見つめる真紅、そして静まり返る一同は…悲しむ第三ドールを見つめるだけであった。
泉の周りには、鈴虫が翠星石のすすり泣く声と共に鳴いていた。
…………
nのフィールド、ここはドイツの雪降る夜。だが、その大都会には紫の水晶が何本も生えていた。
そこにさきほどの鬼太郎たちを嘲笑いながら眺めている妖怪が居た。
ベアード「面白くなってきたね、フフフフ…」
そこに居たのは、西洋妖怪の大統領であるバック・ベアードが、不気味に浮かんでいた。
ベアード「Mr鬼太郎、どうやらあの人形師ローゼンが創ったドールのミーディアムになるとは、これは面白い」
???「……ここに…いらしていたのですね。」
ベアード「おぉこれはすまない、待たせてしまったね」
ベアードが振り返ると、紫の長い髪に紫水晶の髪飾り、
薔薇飾りが付いた紫のハイヒールロングブーツ、
眼の色は金色、そして左目には薔薇の眼帯を付けた少女が立っていた。
その少女…薔薇水晶はベアードを探していたようだ。
薔薇水晶「……勝手に行かれては…困ります……」
ベアード「いやいや、すまないね、ミス・薔薇水晶。先ほど私は今、君の敵となるMr・ゲゲゲの鬼太郎を観察していたのでね」
薔薇水晶「…ゲゲゲの…鬼太郎?…そろそろ…お時間です…お父様がお待ちしています。」
ベアード「おぉ、そうだったね。君のお父さんを待たせてはいかん。…Mr鬼太郎をどんどん殺したくなってきたよ」
薔薇水晶はベアードと話してる時間はなく、ベアードを連れてnのフィールドから姿を消した。
不気味な笑い声がnのフィールド中に響き渡った。
フフフ…ハハハハハハハハハハハッ
ー終ー
最終更新:2009年01月27日 18:48