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攻撃12 - (2007/07/08 (日) 12:37:40) のソース

**作戦
**イラスト/SS/RP
 咎人の剣と呼ばれる剣がある。わずか3歳のヴィザ王からすればどんな剣を持ったとしても大剣でありすぎるというのはあったが、これは一際異彩を放っていた。鞭のように撓り、取り返しのつかない傷を与える多刃の蛇剣。これをヴィザ王が選んだのはその威力もさることながらその形状に惹かれたからだった。
最遠部の刃は最小限の力で相当な威力を持ち、途中に当たったとしても舐めるように傷痕を作っていく。白兵戦の武器としては非常に趣味の悪い領域に当たるだろう。

「へびさんみたいだね」

 これがヴィザ王がこの剣を見たときに放った言葉である。理力技術の粋を集めて持ち主に対して傷をつけないようにコントロールされてはいるが、一つ扱いを間違えば指を飛ばすぐらい容易である。
 誰もがこの幼い王を諌めようとしたが、頑として聞かなかったことは記憶に新しい。

 またこの戦場でも一つの英雄譚がここに刻まれる。

「けんよ、やっちゃうの」
 理力で保持し、直刃状にになった剣を敵に向けつつそう宣言する。
 ヴィザ王は黒い騎士達を目の当たりにしても一歩も引く気配はなかった。
「このちをまもるのよ」
「わたしたちはせんじょうをかけよあけをみちびくもの」
「分かった分かった俺の姫君さんガガッガー」
 その刹那、二人の姿が消えた。
 敵集団の先頭に赤い花が咲く。鎧の隙間より蛇が侵入した敵が力なく崩れ落ちた。その真横で激しい剣戟で数人の敵を相手取り一歩も退かず枚方は圧倒する。相手の攻撃を手馴れた動きで捌き、攻撃後隙を見せた相手からヴィザの蛇剣が絡め取る。このペアの戦術の一つだ。

「夜は終わるぜ!闇を抜け夜明けをもたらすのが俺達の仕事だ」

**応援

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