「…対象を捕捉、これより戦闘行動に移る」
淡々とマスターに行動を説明する、ポケットの中より苦無を取出し、準備を進めるサーヴァント――クラスはアサシン――

目的はただ一つ、前々から狙っていた主従…アーチャーとそのマスターの討伐だ。

誰が狙いやすいか、誰が倒しやすいか見定め、いつ奇襲をかけるかを考えてきた。

その計画が、ついに実行される。

男の見た目は額に十字の傷が入った男、アーチャーは軍服を纏った男だ。

そろそろ人気の路地裏に入る、今が襲う時だ、苦無を投げつける。
勝った!早速様子を見に行く。

――しかし、情景は違った。
苦無は男の手で受け止められ、アーチャーは姿を消していた、どうなっている――
理解を落ち着かせるより、男の言葉が放たれる。

「前々から俺を追っていたサーヴァントか」
男は睨みながら、右手を構えていた。
まさか、この男、戦えるのか――そのためにアーチャーを退避させたのか?
私は曲がりなりにもサーヴァント、それが一介の人間で十分だと?

――ふざけるな――
怒りを込め、忍者刀を抜く。
急速に間合いを詰める。
サーヴァントを舐めた罪、それはその身で償ってもらう。
忍者刀を振り下ろす、その瞬間――

空からの閃光が、アサシンを貫く。
忍者刀の掴んていた手の力が抜ける。
――まさか、と思い、上を見上げる。

夜空に浮かぶ、茶色の輸送機、そして、その中に入る、一つ目の巨人。
――まさか――アーチャーか――?
そして、男に頭を握られ、電撃が走り――そして――


――また一人、倒した。
男――傷の男(スカー)は上を見上げる、空の輸送機が降下してくる、そして、光に包まれ、それが消える、眼の前に降りてきたのは、軍服の男。

「随分と賭けに出たな」
「あぁ」
アーチャー――ヨンム・カークスはスカーへと語りかける。

この作戦、元々アサシンが自身らを追跡したことに気づいたスカーの発案であり、気づいたのも先程だっため、殆ど賭けに近かった。
スカーが実力があるとはいえ、相手はサーヴァント、いつまで持つかわからない。
そこで、カークスは惹きつけてる間に、敵マスターを始末、すぐさま元の位置に戻り、アサシンを狙撃するというものだ。

「とりあえず、用はもうない、帰るぞ」
「了解した」
カークスは答えるように霊体化する、それを見届け、前を歩きだした。



――夢を見た。
おそらく、アーチャーの前世だろうか、どこか見知らぬ場所で、宝具に乗り、何処かへと行くアーチャー。
その立場、自身に似てるようで違った。

連邦とジオン、アメストリスとイシュヴァール、構図は全く同じだ。
差異は一つ、イシュヴァール壊滅後、復讐に動いたのは自分だけに対し、アーチャー達は複数で行動していた。
その仲間達はアーチャーの宝具と物を似た形の物を駆り、連邦軍を焼き払っていく。
ミサイルが、大砲が、閃光が、焼き払っていく。

アーチャーも閃光を走らせ、援護していく。

――しかし、敵主力の出現により一気に壊滅、アーチャーも叫びながら――落ちていった。

「――俺たちのようにはなるな」
それがアーチャーの遺言だった。
自身の身にその言葉が刺さる、かつてイシュヴァールの生き残った主領から言われたように、復讐に囚われるなと。

手を伸ばし、虚構の中の虚構で手を伸ばす。
聖杯を叶えられるなら、ただ一つ、イシュヴァールの復興と名誉の回復。
――この一つ、願いを背負って。


【クラス】
アーチャー

【真名】
ヨンム・カークス@機動戦士ガンダムUC RE.0096

【パラメーター】
筋力C 耐久C 敏捷C 魔力E 幸運E 宝具B
【属性】
混沌・善

【クラススキル】

対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

単独行動:B
 マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
 ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。

【固有スキル】

千里眼:B
 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。また、透視を可能とする。
 さらに高いランクでは、未来視さえ可能とする。

残党のカリスマ:C
各地に散らばりしジオン残党を呼び出し、ダカール、トリントン両面の攻略を無事指揮した逸話を下にした能力
何年間も燻り、連邦への復讐を誓った者たちを率いる。

軍人の誉れ:C
一介のジオン軍人としての誇りをスキルにしたもの。
同クラスの戦闘続行、精神操作無効を内蔵。

【宝具】
『閃光の矢(ザクⅠスナイパータイプ)』
ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:― 最大捕捉:3人
モビルスーツの発展期の名機、ザクⅠをビームスナイパーライフルを持てるように改造、頭部を強行偵察型の物に変えるなど、狙撃特化にしたもの。
宝具展開時は、ファット・アンクル改に乗りながらの登場となる

『反抗の狼煙を上げろ、復讐の時間だ(ジオン残党軍)』
ランク:B 種別:対城宝具 レンジ:― 最大捕捉:―
かつて、共に連邦に奇襲をかけた、ジオン残党、彼らを召喚する宝具。
地上、水中、空中、あらゆる方面より侵攻初期の状態で召喚され、対象や周囲を破壊しながら進撃していく。
また、この宝具は一度発動すると二度と発動すると事は出来ない、又、対象や周囲を破壊し尽くすと、自動的に消滅する。
更に、当時彼らの主力であった、巨大MA シャンブロとそのパイロットは召喚出来ない。

【人物背景】
ジオン残党軍、階級は少佐。
シャアの反乱後、ニューギニアより燻っていたジオン残党を率い、自身もザクⅠスナイパータイプを駆り、援護、指示をする。
当初、優勢に進むも、バイアラン・カスタム出撃による多数の壊滅と、トライスターの出撃が決定打となり、全滅。
最愛の義娘に、自身たちの様にならないよう、告げながら散っていった。

【サーヴァントとしての願い】
ロニに、幸せを

【マスター】
傷の男(スカー)@鋼の錬金術師

【マスターとしての願い】
イシュヴァールの名誉回復と復興。

【能力・技能】
あらゆる物を破壊する破壊の右腕、再構築する再構築の左腕を持ち、それを合わせた逆転の錬成陣を作ることができる。
また、「一般軍人10人分に匹敵する」と言われる程の戦闘力を持つ。

【人物背景】
イシュヴァール殲滅戦を生き残ったイシュヴァール人の一人。
復讐のために生き、アメストリスの国家錬金術師を何にも殺してきた。
しかし、鋼の錬金術師――殲滅戦の真実――それらに触れていき、彼は変わった。
ホムンクルスとの決戦では、キング・ブラッドレイ――憤怒のホムンクルスと激戦を繰り広げ、これに勝利、戦後はイシュヴァールの復興に全力を注いでいた。

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最終更新:2023年11月06日 21:48