この聖杯戦争の為に再現された冬木市は、大きく二つに分けられる。
中央の未遠川を境に東側が近代的に発展した新都。
西側が古くからの町並みを残す深山町。
そんな東側の新都にある冬木中央公園は、中央にある広場はどういうわけがいつも人気がない。
その普段は人気がないはずの広場のベンチに、一人の男が座っている。
顔を隠すいかつい仮面に、体には北斗七星を模した七つの傷が刻まれている。
男の名はジャギ。
核戦争により荒廃した世界で部下を従え己の弟、ケンシロウの悪評を振りまきながら生きてきた男である。
ジャギは元々長い歴史を持つ一子相伝の拳法、北斗神拳の伝承者候補だった。
しかし伝承者は弟が選ばれ、それを認めなかったジャギは弟を殺そうとするも返り討ちにあい、死なずにすんだものの消えない傷を顔に負った。
それを逆恨みした彼は、各地で非道を働きながら弟の悪評を広め、おびき寄せ今度こそ殺そうとしていた。
そして狙い通り弟はおびき寄せられるも、成長した弟にジャギは敗れ死んだはずだった。
だがどんな因果か、彼は蘇った。
弟への恨みも、伝承者の座への執着もそのままに。
そんなジャギからすれば、元の世界の記憶を取り戻すことは容易だった。
何せ、この聖杯戦争の為に用意された世界は、彼から見ればあまりにも平和すぎる。
金、食料、水。それらがごく当たり前にあるこの世界は、かつて過ごしていた世界であり、彼から見ればある種の楽園だった。
「ひゃはははははははは!!」
そんなジャギは、誰もいない公園で空を見ながら一人高笑いをする。
彼の視線の先に浮かぶのは、黒よりの紫色の体に赤い瞳が特徴的な、五メートル程の大きさを誇る巨大な鳥。
この鳥こそが彼のサーヴァント、アーチャーのダーク・ルギアである。
ジャギは己の従者を見て思う。
こんな化物見たことねえ。こいつがいればケンシロウはもとより、兄者たちでさえ敵じゃねえ。
おまけに勝ち残ればどんな願いでも叶うという触れ込みだ。
彼は聖杯戦争に乗ることに一切の躊躇も疑問もなかった。
他の奴も自分と同じく訳も分からず連れてこられ、中には願いなんかいらないから元の世界に返してくれと泣き叫ぶ者もいるだろう。
だがジャギはそんな相手でも躊躇なく殺す。
相手の事情など知ったことではない。勝てばいい、それが全て。
「ギャアァーース!!」
マスターの高笑いに呼応するかのように、アーチャーは咆哮する。
この咆哮の意味をジャギは知らないし、興味もない。
だから彼には決して分からない。
この咆哮が戦意や歓喜ではなく、内心の奥底では戦いたくない、悪人に従いたくないという助けを求める悲鳴であることは。
138:I need more power ◆7PJBZrstcc:2023/09/24(日) 23:09:02 ID:b0Imt9k.0
【クラス】
アーチャー
【真名】
ダーク・ルギア@ポケモンXD 闇の旋風ダーク・ルギア
【パラメーター】
筋力C+ 耐久A+ 敏捷B 魔力A 幸運E 宝具D
【属性】
混沌・悪
【クラススキル】
単独行動:C
マスターとの繋がりを解除しても長時間現界していられる能力。
ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。
対魔力:A
魔術への耐性を得る能力。一定ランクまでの魔術は無効化し、それ以上のランクのものは効果を削減する。
Aランクでは、Aランク以下の魔術を完全に無効化する。事実上、現代の魔術師では、魔術で傷をつけることは出来ない。
【保有スキル】
精神封鎖:A+++
心を強固に閉ざしているので、他の精神干渉系魔術をシャットアウトできる。
更に、このスキルが存在している時のみ使用可能な技は『ダークわざ』と呼ばれ、精神封鎖のスキルを持たない存在に対して本来の威力の二倍のダメージを与える。
また、『ダークわざ』もしくは同系統の攻撃を受けた際、ダメージを無条件で半減させる。
A+++までランクが高くなると、令呪3つを使い果たしてもこのスキルは解除できない。
プレッシャー:A
仮にも元は伝説のポケモンが放つプレッシャー。
このスキルの持ち主が戦闘中、敵サーヴァントが魔力を使用する場合通常より多く消費させる。
【宝具】
『暗黒の一息(ダークブラスト)』
ランク:D 種別:対?宝具 レンジ:10 最大補足:1
ダーク・ルギアのみが使用可能なダークわざ。
ルギアの専用技エアロブラストが魔力により暗黒のオーラを纏った別の技へと変化している。
なお、見た目から察しにくいが物理攻撃なので、魔術的な防御は無視するものの物理的な防御は影響を受ける。
【weapon】
宝具『暗黒の一息(ダークブラスト)』と精神封鎖により使用できるダークわざ。
以下に宝具以外の使用可能なダークわざを記す。
相手の耐久を一定時間、一定値低下させるわざ。
相手全員を一気に対象に選ぶことが出来る。
相手の場にいるサーヴァントもしくはマスターが耐久や耐性を宝具、スキル、令呪などで強化している場合、それらの効果を消滅させる。
これも複数を同時に対象を選択可能。
ダーク・ルギアの魔力で発生した竜巻で敵にダメージを与える。
複数を同時に対象を選択可能だが、相手の数が増える度一体ずつこのわざの威力が半減していく。
【人物背景】
元々はジョウト地方で海の神として扱われている伝説のポケモンだったが、オーレ地方の悪の組織『シャドー』に捕らえられ、心を無理矢理閉ざされシャドーの兵器として扱われていたのだが、心底ではこの状態を良しとせず、助けを求めていた。
後にシャドーが壊滅させられた際はとあるトレーナーに助けられ、元の姿に戻してもらえたはずなのだが、今回の聖杯戦争においてはマスターの心が荒んでいるためか、心を閉ざした状態で召喚されることとなった。
【サーヴァントとしての願い】
二度とダーク・ルギアとして召喚されたくない。
【マスター】
ジャギ@北斗の拳
【マスターとしての願い】
自分のサーヴァントを連れて生き返り、ケンシロウに復讐し兄者たちも越え北斗神拳の伝承者になる。
【weapon】
世紀末ではあまり見ない武器。不発弾も混じっている。
口から吐き出して使う。
【能力・技能】
2000年間伝わる一子相伝の暗殺拳。
ジャギは正統伝承者では無いものの、一般人から見れば高い戦闘能力を持つ。
108派ある北斗神拳と対照的な拳法。
石造を砕かず腕を貫通させる事ができる。
【人物背景】
かつては北斗神拳伝承者候補として、兄二人と弟相手にその座を競い合った男。
しかしその実、他三人とは実力が大きく水をあけられていた。
それでもなお、弟よりは優れていると嘯いていたが、伝承者が弟に決まり、更にはそれに抗議しようとした矢先弟に敗れ、彼は逆恨みの末更なる力を求め続けた。
【方針】
どんな手を使ってでも勝ち残り聖杯を手に入れる。
【備考】
参戦時期は死亡後です。
最終更新:2023年09月25日 13:58