EntNovel @Wiki内検索 / 「erabare_19」で検索した結果

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  • erabare_19
       選ばれた者達    No.19    日常と非日常の狭間で、マレスター 1/3  男はまたいつものように食料品店に顔を出し、牛乳をニパック買うとそれだけで店を後にする。店員は男がいつも牛乳だけを買っていくのに慣れているらしく、代金を受け取ると袋に詰めて男に手渡した。  男は汚らしいアパートの階段を登り、二階の部屋に入った。冷蔵庫を開け、先ほど買った牛乳を入れる。冷蔵庫の中身は一本の口の空いている牛乳があるだけだった。  買い物の荷物を決められた位置にしまうと、部屋の中を歩き、キャンバス、筆、絵の具、バケツを集める。一通りの荷物がまとまった所で、男は近所の公園に向かって行った。その公園は広く、池、丘、生い茂る木々などに恵まれている。  軍人としての現役を退いた男にとっては、何か趣味を持つことが必要だった。それでここ最近絵をやってみようかという気になったのだ。そろそろ絵をはじめ...
  • erabare_17
       選ばれた者達    No.17    クアンと不思議なお友達 2/3  視線を感じる。夢うつつの中、僅かに開いた扉の向こうの廊下から何かがこちらを見ているような気配を感じる。  クアンは夜中に目が覚めていた。特に寝苦しいというわけでもなかったが、ふと意識を取り戻していた。すぐには寝付けそうになかったので、キッチンに向かうと冷蔵庫から牛乳を取り出し、ポットに移して温め始める。その間にトイレを済ませ、再びキッチンに戻った。ホットミルクをコップに移すと、蜂蜜を数滴垂らしてゆっくりと飲んだ。 「明日も仕事だから、これを飲んだらすぐに眠らないとね」  冷蔵庫に引っ掛けてあるブタのミトンは、レクイヤの姿を見つめながらその言葉を聞いていた。 「……クアン」 「え、何?」  クアンは言葉を聞くとブタのミトンに振り返った。無表情なその様子からは何も読み取れない。次の言葉を待つしかなかった。 ...
  • erabare_16
       選ばれた者達    No.16    クアンと不思議なお友達 1/3 「じゃあクアン先生、また今度!」 「またね」  小さな男の子が元気に手を振って部屋から出ていく。クアンは笑顔で男の子を見送っていた。 「クアンはいつも人気だね」 「そんなことないですよ。ただ私が子供っぽいから、あの子達も警戒心を持たないで接してくれるだけですよ」  勤務終了後、クアンは先輩とそんな話しをしていた。内科・外科のみの診察を行っている診療所でクアンは働いている。大きな病院が近くに無いこともあり、この診療所は常に人で溢れている。子供はよく病院にいくと泣き叫んでいる場合もあるが、そんな時クアンは優しく声をかけ、子供の視点になって話しを聞いてあげていた。どんな時でも患者がいれば仕事に入らなければならない。交代制で休憩が取れるとはいっても、夜間でも完全に気が休まることはない。そんなつらい勤務だったが、ク...
  • erabare_10
       選ばれた者達    No.10    呪われた血統、ウェルディナ 1/3 「じゃあ、姉さん行って来るよ」  妹が玄関から家の中に声をかける。黒髪をストレートに腰まで伸ばしたウェルディナは、洗濯物をたたみながら表に向かって返事をした。 「行ってらっしゃい。夕飯までには帰ってくるのよ」  玄関の閉まる音がする。学生の妹達が出ていってしまってからは、日中はこの家にはウェルディナしかいなかった。  両親は数年前に死んでしまい、この家では長女のウェルディナが妹と弟の親代わりになっていた。亡くなった両親の遺産はかなりのもので、ウェルディナ達はそれを管理することで暮らしていくことができた。遺産相続、税金、資産運営など、ウェルディナには覚えなくてはならないたくさんのことがあったが、なんとかそれをこなしている。家政婦を雇って家事を任すこともできたのだが、責任感の強いウェルディナはそれを全て...
  • erabare_18
       選ばれた者達    No.18    クアンと不思議なお友達 3/3  アパートに戻っていたクアンは、休みが明けて再び仕事が始まっていた。  仕事帰り、いつもより早く帰路につけたクアンはウィンドウショッピングを楽しんでいた。店の前でガラス越しの衣服を眺める。クアンは贅沢な服を身につけたいという気持ちは全くなく、映画やドラマに出ている俳優達が身につけているものを実際に見ることが楽しかった。 「あ、このドレスはこの前の映画の女優さんが着ていたっけ」  そんな風にして眺めていると、ガラスに映った自分の後ろに何かが見えた。背の低い子供のようだった。後ろを振り返ってみるが、そこには誰もおらず、道路には車が走っている。もう一度ショーウィンドウを見てみると、先ほど自分の後ろに隠れていた子供が少し身体をずらしてこちらに視線を向けていた。金髪の少女だった。 「え、もしかして……」  クアン...
  • erabare_15
       選ばれた者達    No.15    バクスディと二つの組織 3/3  男はその拳をバクスディに叩きつけていた。背後から襲われたバクスディは、地面に叩きつけられた。すぐに追い打ちを受けないように立ち上がると、相手から離れて向き直った。男は口からよだれを流し、焦点の合わない目でこちらを睨んでいる。  バクスディはすぐによろよろとしてしまった。後頭部への打撃の影響で意識が朦朧としている。 「どうしたんだ? 俺の親父を片付けた時はもっと楽しんでいたんだろ? その残忍さを見せてみろよ」  薄ら笑いを浮かべ、男はバクスディを睨んでいる。バクスディは手元に何か武器になるようなものがないかどうか探したが、銃が一丁あるだけだ。こんな場所で発砲してしまえば誰かに確実に気づかれる。そうしたらこの場所に住んでいることが出来なくなるかもしれない。しかし今はそんなことを気にしている時ではなかった。素...
  • erabare_12
       選ばれた者達    No.12    呪われた血統、ウェルディナ 3/3  それからもパトリックの訪問は続いていた。ウェルディナはあまり乗り気ではなかったが、夕食を誘ってもらった日以降もパトリックの案内でヘルゴトをたまに見学するようになっていた。  ミライザもマイアードもすっかりパトリックに慣れていて、挨拶も交わすようになっていた。 「あ、パトリックさん。今日も来たんだね」 「マイアード君か。こんにちは」 「パトリックさんこんにちは。今はウェルディナ姉さんは仕事で家にはいないよ」 「こんにちは、ミライザちゃん。そうだったんだ。じゃあまた来るよ。これ、駅前で買ってきたクッキーなんだ。よかったら四人で食べてくれないかな」 「ありがとうございますパトリックさん。ウェルディナ姉さんに伝えておきます」  そんな調子で日々は過ぎていたが、イエットだけはパトリックになじむことが出来なかっ...
  • erabare_14
       選ばれた者達    No.14    バクスディと二つの組織 2/3  悪寒に震えながら、バクスディは身を起こした。シャワーの後、濡れたままの体で横になりそのまま眠ってしまったのがよくなかったようだ。鼻がぐずぐずといっている。  時計を見ると朝の八時。まだ早すぎる時間だったが、バクスディは着替えると軽く食事をとって部屋を出た。適当な場所をうろつき、時間になったらクライアントの元に出向くつもりだった。最寄り駅の商店街でだらだらと時間を過ごす。電気屋の前でテレビがニュースを報じている。何となくそれを見てみると、丁度、昨日の事件についてのニュースが流れているところだった。 「……で、爆発事件があったミスター・ケーブル氏ですが、現在は行方不明になっている模様です。屋敷は爆発事故がおきたにしては比較的損壊が少なく、関係者達は復旧作業を行っている模様です。では関係者のインタビューです」...
  • erabare_11
       選ばれた者達    No.11    呪われた血統、ウェルディナ 2/3  一、二時間ほどパンフレットに目を通すと、ウェルディナは出かける支度を始めた。外出用の洋服へ着替え、ハンドバックに財布などを用意する。約束の時間は六時半なので、六時に家を出れば十分間に合うだろう。その間には妹達も帰ってくる。長女のウェルディナは三人の帰りを待っていた。次女のミライザ。中等学校の五年生で、クラブ活動を行っているので帰りは遅くなるかもしれない。長男のイエット。中等学校の二年生で、クラブには所属しておらず、まっすぐに家に帰ってくるはずだ。次男のマイアード。小学校六年生で、学校が終わるのは早いが、友達と遊びに行き、帰りが遅くなるかもしれない。  そして五時を過ぎた頃、玄関に物音が聞こえた。鍵を差し込む音が聞こえ、扉が開く。 「……ただいま」  イエットはそう一声かけると靴を脱ぎ、玄関へと上がっ...
  • erabare_13
       選ばれた者達    No.13    バクスディと二つの組織 1/3  黒い革ジャンに身を包んだ男は缶コーヒーを飲み終わると、それを軽く握り足元にそっと置いた。そしてわざとらしく足音を立て、その場から離れていく。しばらくすると数人の人間が近づいてくる気配を感じた。 「奴はこっちに逃げたようだ」 「今度は逃がさねえぜ、あいつめ」  三、四人のがらの悪い男達はコーヒーの缶が置いてある場所まで追い付いていた。その中の一人は足元に気づかずに缶を蹴飛ばしてしまう。 「ん、何だ? ……」  足元に目を向けた途端、目も眩むような閃光が男達を襲った。焼け付くような痛みが足に突き刺さる。まるで地雷を爆発させてしまったような衝撃が辺りに広がり、男達の足は吹き飛んでいた。うめき声が響き、苦痛に身悶えている。その様子を遠くからしっかりと確認したバクスディは、相手が追いかけてくることが出来ないと知る...
  • erabare_22
       選ばれた者達    No.22    超能力少女、レクイヤ 1/3  レクイヤはその日も沈んだ気持ちで家路に向かっていた。学校へ行くと、いつものようにクラスメイトからいじめを受けていたのだ。レクイヤは他の人と違って輪に溶け込むのが苦手で、一人で遊んでいるのが好きだった。一人にならざるを得なかった。  そう、それは幼稚園の頃にさかのぼる。同年代の友達と遊んでいる時。積み木やミニカー、クレヨンや色鉛筆が散らかった部屋の中。遊びの時間が終わる頃、先生は園児達に声をかけていた。 「さあ皆さん、おもちゃを片付けなさい」  園児達はそう言われ、それぞれ勝手に片付けをはじめていた。レクイヤはその時に散らかっているものを見つめて『元の場所に戻っちゃえ』と念じた。するとおもちゃ達は勝手に元の場所へ戻っていったのだ。はじめは周りが騒がしく、レクイヤの行動は気づかれることはなかったが、一人の先...
  • erabare_04
       選ばれた者達    No.4    監視された少女、パーシア 1/3  その日も、少女は暗い表情で学校からの家路に向かっていた。おとなしい性格の少女は、クラスにも溶け込めずいつも孤独で、いじめの対象になっていた。  学校からの帰り道、不意に曲がり道で自転車が目の前を通り過ぎた。カバンに接触すると、少女はバランスを崩して倒れ込んでしまった。カバンは遥か遠くに弾き飛ばされ、中身が飛び散っていた。ノート、ペン、教科書は無残に道端に転がってしまっている。 「バカヤロウ! よそ見して歩いているんじゃねえ!」  自転車の男は倒れている少女に一瞥をくれるとそのままの速度で走り去っていた。少女はしばらくうつむいていたが、ゆっくりと立ち上がると散らばっているカバンの中身を集め出した。  しばらくして後方からやかましい声が聞こえてくる。クラスメイトの一つのグループだ。少女は荷物をまとめると、気...
  • erabare_24
       選ばれた者達    No.24    超能力少女、レクイヤ 3/3  その日は幼稚園の帰り中、ずっと黙って正面を向いて帰宅していた。弟に涙を流している顔を見せたくはなかった。弟は特に気にもせずに、今日幼稚園であった出来事を楽しく報告していた。 「今日は粘土で僕が一番大きな怪獣を作ったんだよ」 「……すごいわね。さすがだわ」 「うん。お姉ちゃんにもその怪獣見せたかったなあ」  レクイヤは次第に悲しい気持ちが失せていくのを感じていた。つらいことばかりじゃない。自分には弟がいるじゃないかと。  そして、家に帰り着く頃には悲しい気持ちはすっかりなくなっていた。玄関で靴を脱ぎ捨てて家に飛び込んだ弟を笑顔で見ると、レクイヤは靴をそろえて家に入った。 「あれ、お姉ちゃん、その顔どうしたの? 腫れてるよ?」 「ああ、これね。今日学校で転んじゃったのよ。トミーが気にするほどのことじゃないわ」...
  • erabare_27
       選ばれた者達    No.27    暴挙の町 3/3  ひんやりとしたものが頬をなでる。夜の風が優しく体を包んでいる。次第にはっきりしてくる意識の中、ゼダンはゆっくりと目を開けた。  公園には外灯が灯り、静かだった。芝生の上で眠っていたが、ゼダンは上着を羽織っていた。どうやら少女がかけてくれたようだ。少女はというと、すぐそばのベンチに座りうとうととしている。起き上がると、右手に痛みが走った。しかめ面をして右手を見てみると、少女がやってくれたのか、包帯が綺麗に巻かれていた。まだ痛むが、処置がよかったのだろう。ずきずきとした痛みはだいぶ引いていた。 「……あ、起きたんだね。気絶してからずっと心配だったよ」 「気絶じゃない。眠っただけだ」  虚勢を張ったが、ゼダンは本当に疲れていた。食事と睡眠、それと治療をしなければならない。ゼダンがベンチに座ると、少女はコップに水を注いで手渡...
  • erabare_03
       選ばれた者達    No.3    災いの手を持つ少年、ゼダン 3/3  永い暗闇の中、ゼダンは得体の知れない者に追いかけられていた。真っ暗なその中で、瞳だけが怪しく輝いている。次第にそれはゼダンに追いつき、ゼダンを飲み込んでいく。何の抵抗もできないままゼダンは完全に無くなっていった。完全な無。ゼダンはこの世から消えていた。  はっとすると、それが夢であるのに気付いた。今までに見たことのない絶望的な夢。全身に汗をかき、息も荒くなっていた。近くにいた少年はその様子を見ると椅子から立ち上がり、そばへ寄ってきた。 「ゼダン、大丈夫? ずいぶん汗をかいているようだけど」 「……大丈夫だ。ただの夢だよ」  ゼダンは体を起こすと周りを見渡した。窓はなく、天井にある照明だけがこの部屋を明るくしている。ここは地下なのだ。しばらくして意識がはっきりすると、ティエンに導かれて蟻の巣のような地下...
  • erabare_01
       選ばれた者達    No.1    災いの手を持つ少年、ゼダン 1/3  その男、ゼダンは早くに家を飛び出し、それ以来ずっと一人で生きていた。両親とは喧嘩別れをしたようなもので、二度と家には帰るものかと決心は固かった。初めの頃は一人で不安な時もあったが、今ではスリや追い剥ぎなどでこの汚い町にたくましく生きている。  ゼダンは今年で十五歳、何度も窃盗を重ねているが、今までに一度も警察に捕まったことはなかった。それは彼はただの泥棒ではなかったからだ。彼には特殊な力があった。右の手のひらをどんなモノにでも変形できるのだ。小さい時は人差し指だけが変形できたが、今では手のひらを自由に変形できた。ナイフ、拳銃、鍵などに変形させ、それを利用して生きるための食料や金を稼いでいた。 「小僧! 待ちやがれーい!」 「へっ、のろいぜ」  ゼダンの手には大きな茶色の財布が握られていた。中年の...
  • erabare_06
       選ばれた者達    No.6    監視された少女、パーシア 3/3  夢。  夢を見ている。  チャッキーと一緒に何もない草原を走っている。建物も、自動車も、道もない草原。  パーシアは裸足にワンピースという格好で、大きなレトリバーのチャッキーと走っていた。 「待ってチャッキー!」  視界がぼやけてくる。体の動きが緩慢となり、自分の声すらも耳に届かなくなっている……。  チャッキーは目の前から消えてしまった。青空だった草原は急に灰色がかった空に包まれ、すぐにあたりは真っ暗となった。パーシアの意識はそこで途絶えた。  治療室。四つの個室の治療室にはそれぞれカメラが設置され、病院の上部職員だけが入ることの許される場所にモニターされている。スーツに身を包んだ黒メガネの男。頭部にまで脱毛が進行し、後頭部に僅かに毛が残っているのみの老人。更には呼び出されていたパーシアの母の姿もあ...
  • erabare_21
       選ばれた者達    No.21    日常と非日常の狭間で、マレスター 3/3  翌日、テレビを見ていたが、公園での暴行事件は話題にはなっていなかった。匿名で通報したので、目撃者もなく、被害者が浮浪者ということでニュースにはならないのだろう。マレスターはそれはそれでいいと思った。下手に騒がれたくはなかったから。しかしあの若者の連中がどう出るか分からない。暗がりの中、マレスターは自分の顔は相手にはほとんど見えてなかっただろうと確信していた。見ていたとしても、後半はボコボコにされたサンドバック状態の顔だったので、人相も覚えてはいまい。  昼過ぎになり、マレスターはその公園に向かった。浮浪者は無事に運ばれたようだ。数人の警官らしきものが現場検証を行なっている。マレスターはさっさとその場を立ち去った。  しかしその日からマレスターの生活は変わってしまった。一度戦いの味を思い出して...
  • erabare_25
       選ばれた者達    No.25    暴挙の町 1/3  ガソリンスタンドを発ち、歩き始めてしばらくすると、あれほど強く降り続いていた雨は止んでいた。コートを一振り、二振りして雨の滴を落とす。まだ前方に町は見えてこないが、暗くなる前には着くことが出来るだろう。  ゼダンは日が落ちる前に町に辿り着いた。  ウエスト・レイン・タウン  適当な場所に腰を下ろすと、疲労困憊の足をマッサージする。そうしながら、ゼダンは町名の書かれた看板を見ていた。左側のねじが外れていて、風が吹くたびにガタガタと音を立てている。町の中にいる人々は皆、足早に通り過ぎていく。――生気が感じられない所だな。ゼダンはそのような印象を持った。  空は赤く染まり始め、ゼダンは少しの休憩の後すぐに宿を探さなければならなかった。当面は野宿でも構わなかったのだが、ガソリンスタンドで忠告してくれた店主の話ではかなり危...
  • erabare_07
       選ばれた者達    No.7    ステイク、忍び寄る影 1/3 「ではステイク先生。次回もお願いしますよ」 「ええ。こちらこそよろしくお願いします」  ビジネススーツに身を包んだ男が玄関から姿を消すと、ステイクはすっかり冷めてしまったコーヒーを飲み干した。生温い苦みがのどを流れていく。  小説家。ステイクは小説家として暮らしていた。しかし作品をひたすら作り続け、数年前ようやく出版社に作品の一つが認められたばかりで、まだ生活は苦しいままだった。  ステイクの作品は主にSF、ホラー系の内容で、それは子供の頃から映画やゲームに影響されたものだった。こんなに面白いものを自分でも作ってみたいと。そんな気持ちでようやく作家としての人生がスタートし、物語のネタに困るようなことはなかった。  しかしステイクはただ単に子供の頃からの理想から、想像や取材で作品を作り上げるのではなかった。そ...
  • erabare_26
       選ばれた者達    No.26    暴挙の町 2/3  町中を歩きながら、ゼダンは考えていた。暴力で襲い掛かり、荷物を奪っていった連中、あれは手馴れているものだったし、集団で行動している。ここに来る途中で出会ったガソリンスタンドの店長が〈暴挙の町〉と言っているくらいなら、連中の規模はまだまだ大きいだろう。  なるべく物陰に隠れるようにして、道に目を走らせていると、数十分後、現場を確認することが出来た。ある老人が暴挙の集団に襲われたのだ。ゼダンは男達が仕事を終え、戻っていくのを尾行した。  十分ほど歩くと、男達はある建物に入っていった。〈○○探偵事務所〉とそこには書かれている。――たいした隠れ蓑だな。ゼダンは道路を挟んで様子を伺った。しばらくして再び事務所から数人の男が出て行く。ゼダンは男達がいなくなると、素早く走り出して事務所に入った。  建物は二階建てで、一階は受付の...
  • erabare_08
       選ばれた者達    No.8    ステイク、忍び寄る影 2/3  数日後、首にあったあざはすっかり消えていた。仕事の忙しさで毎日があっという間に過ぎていってしまうステイクは、そのあざのことなどすっかり忘れていた。  休日、ステイクは近所のデパートへ買い物に出かけていた。 「えーと、書籍売り場は五階か」  上りのボタンを押し、エレベーターの前で到着を待つ。チーンという音と共にエレベーターの扉が開いた。奥には左肩から下の腕がない霊が立っている。ステイクと目が合うと、睨み付けてきた。ステイクはなるべく気づいていないふりを装い、霊とは反対側の奥へ進んだ。ステイクの後ろには人が多く並んでおり、エレベーターはあっという間に満員になってしまう。霊の立っていた場所にも人が入ってくると、その姿はステイクの前から消えてしまった。 (うざったい連中だ……) 「えっ?」  ステイクは今聞こえた声...
  • erabare_09
       選ばれた者達    No.9    ステイク、忍び寄る影 3/3  気がつくと、学生達が帰り出す時間帯だった。話しに夢中になり、時間が経つのもすっかり忘れていた。 「今日はありがとうございました。いい時間が過ごせました」 「そう、よかったわステイク君。今度会える日はいつになるか分からないけど元気でね」  最後に先生が残していた文章をコピーさせてもらうと、ステイクは学校を後にした。遠ざかっていく学校からは懐かしさと温かさ、それに得体の知れない何かを感じていた。  その日もキャンプ場へ行くと、ステイクは貸しテントを借り、一人夜を過ごした。今は誰もいない所で時間を過ごしたい。昼間に先生が話をしてくれたことが気にかかっていた。  授業中、教室は二階だというのに窓の向こうに人が立っていると叫んだり、水道から血が流れていると言ったり、鶏小屋で鶏の生首が並んでいると言い、震えていたりし...
  • erabare_20
       選ばれた者達    No.20    日常と非日常の狭間で、マレスター 2/3  身の入らないスケッチを午前中に切り上げたマレスターは、そのまま公園で昼寝をしていた。平和な町だがつい、人の立ち入らないような木々の茂っている場所で横になっている。それでもいつ敵に襲われるという緊張感の中で、眠りは浅かった。  気配を感じる。かすかな葉のこすれる音。マレスターは飛び起きると、狙撃されないよう低い姿勢で茂みに目を凝らした。するとそこから一匹の犬が現れた。首輪をつけている。どうやら犬の散歩のようだと納得すると、軽く息を吐いた。 「ちょっと、待ってよ! ……あ、人がいる」  犬はマレスターに向かって一声吠えたが、後は尻尾を振って近寄ってきた。マレスターは黙ったまま足元に近づいてくる犬を見下ろしている。思わず、一歩後ろに下がっていた。 「あ、ごめんなさいおじさん。お昼寝してたの?」 「...
  • erabare_05
       選ばれた者達    No.5    監視された少女、パーシア 2/3  家に帰り着くと、パーシアはまっすぐ自分の部屋に向かった。カバンをベッドの脇に置き、普段着に着替え、ダイニングに向かう。テーブルの上には夕食がラッピングされていた。  ――温めて食べるように。  そんな感情のないメモが添えられている。父親は遅くまで仕事で、母親は自分の部屋でテレビ漬けになっている。パーシアはラップに包まれた夕食を温めて食べると、キッチンで食器を洗ってからすぐに自分の部屋に戻った。部屋に戻ると机の横にある水槽に目を移す。何匹かの金魚がその中ですいすいと泳いでいる。金魚達にエサを与えると、いつまでも飽きないでその泳ぐ姿を眺めていた。 「あなた達はいいわね。他人から忌み嫌われることもなく自由に泳いでいられるんだもの。……でも自由じゃないか。こんな小さな水槽にいるんだしね。それでも私はあなた達...
  • erabare_23
       選ばれた者達    No.23    超能力少女、レクイヤ 2/3  翌日、母は一向に起きる気配がなかった。大きないびきをかき続けているが、レクイヤの呼びかけには反応しない。仕方なく朝食の用意をし、弟に保育園の支度をさせると、二人で家を出た。先に保育園に寄り、学校へ向かう。 「じゃあ、レクイヤまたね!」 「じゃあねトミー」  元気な弟に手を振ると、レクイヤは学校へ向かった。レクイヤは一番で教室についていた。教室に足を踏み入れた時、異変に気がついた。腐った食べ物のにおいがする。昨日、掃除をして帰った時はちゃんとごみは捨てたはずだ。教室の後ろのごみ箱を見るが、空っぽだった。窓とガスストーブの隙間を覗いてみる。いつもはそこに紙くずや飲み終わった紙パックのジュースなどが詰め込まれているのだ。そこにもごみはなかった。  異臭の元が見つからないので、レクイヤはあきらめて自分の席に着いた...
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       選ばれた者達    No.2    災いの手を持つ少年、ゼダン 2/3  どれくらい歩いたのか、おそらく時間的にはほんの数分だったろう。黒人の少年の案内で、ゼダンは小さな集会場のような所へたどり着いた。たいして広くない場所に、十人ほどの人間がいた。皆、それぞれが言葉を交わしあい騒いでいる。ゼダンが現れると、沈黙が訪れた。それぞれはまるで値踏みをするようにじろじろとゼダンの姿を見ていた。 「なんだ! 俺がそんなに珍しいのか? じろじろと気味の悪い目で見やがって」 「ちょ、ちょっと、そんな喧嘩腰にならないでよ」  黒人の少年は慌ててゼダンを押さえようとしたが、ゼダンは少年をその者達の方へ突き飛ばした。 「てめえ、ティエンに何をする!」  その集団の中の一人、黒人の男は、少年が突き飛ばされるとゼダンに組みかかった。ゼダンは右手の力を使わずに応戦したが、すぐに別の者によって喧嘩は止...
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    【あらすじ・メモ】 【主要登場人物】 【舞台】 【人物・団体】 【その他】 【あらすじ・メモ】 現代、海外、SF、アクション 主人公:家出後、一人暮らしをしている人間不信なゼダン。 一般人とは異なる力を持つ者が存在する世界。それは超能力とか霊媒とか言われるものだが、実際にそれらを身につけている人間はどのように生きていくのか 右手人差し指が変形するゼダン。次第に右手が、右腕が自由に操れるようになるが、それは良いことなのか悪いことなのか……。 理不尽ないじめにあう弱気なパーシア、理不尽ないじめにあう強気なレクイヤ、ささやかな生活にそれなりに満足しているクアン。三人を待ちうける運命とは。 キーワード〈選ばれた者〉 〈実験体〉 〈悪魔〉 【主要登場人物】 ゼダン・グレン 家出少年。右手の変形能力 パーシア・テネット 学生。自己治癒能力。P ステイク・ノート 新米作家。霊感能力 ウェルデ...
  • ストーリー(eraba)
    ストーリー ◆01話 災いの手を持つ少年、ゼダン 1/3 ◆02話 災いの手を持つ少年、ゼダン 2/3 ◆03話 災いの手を持つ少年、ゼダン 3/3 ◆04話 監視される少女、パーシア 1/3 ◆05話 監視される少女、パーシア 2/3 ◆06話 監視される少女、パーシア 3/3 ◆07話 ステイク、忍び寄る影 1/3 ◆08話 ステイク、忍び寄る影 2/3 ◆09話 ステイク、忍び寄る影 3/3 ◆10話 呪われた血統、ウェルディナ 1/3 ◆11話 呪われた血統、ウェルディナ 2/3 ◆12話 呪われた血統、ウェルディナ 3/3 ◆13話 バクスディと二つの組織 1/3 ◆14話 バクスディと二つの組織 2/3 ◆15話 バクスディと二つの組織 3/3 ◆16話 クアンと不思議なお友達 1/3 ◆17話 クアンと不思議なお友達 2/3 ◆18話 クアンと不思議なお友達 3/3 ◆...
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    Entの小説メモwiki 管理人entの自作小説の覚書 中・長編の三作について現在まとめ中 短編・その他については改めてページ作成を行います。 ent Entsprechend Bein eraba 選ばれた者達 ryogan 旅眼百貨店 nanika 何かが起きている dest Destination of the Ship arumushi ある虫の予期せぬ出来事 kazeuta 風歌う、その旅路 nekokichi ネコキチさん日記 tanken 探検隊始めました selt Seltsame Geschchte short 短編もの @wikiへようこそ ウィキはみんなで気軽にホームページ編集できるツールです。 このページは自由に編集することができます。 メールで送られてきたパスワードを用いてログイ...
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    wikiメモ メモ(etc) 「えっ、マジで!?」と思ったシーンは? 参考 一般ニュース(NIKKEI BP) トトのいえチェック wikiメモ 索引など、1ページの文字数が多くなってしまう場合、制限はあるか 項目を一つ増やすとメニューにも項目が増えてしまう?(大項目、小項目の分類はないか) 人物ごとに項目を作ってしまうと、メニューに400~500の項目がずらりと増えてしまい見にくい? 単語ごとにリンク(はてなダイアリーのような)は可能か メモ(etc) 「」 会話 例)「こんにちは、私はパトリックという者です」 『』 会話中の他者の言葉 例)「彼は言っていました。『信心を持てば必ず見つかる』と」 《》 ルビ 例)旅眼百貨店《りょがんひゃっかてん》は今日も閑古鳥が鳴いていた。 〔〕 動物語? 外国語? 〝〟 文中に出てくるちょっとアクセント...
  • ストーリー(ent)
    ストーリー ◆01話 ある市場にて ◆02話 監獄生活 ◆03話 地獄の監獄 ◆04話 脱走 ◆05話 森に住む者 ◆06話 再び ◆07話 砂漠の旅、意外な出会い ◆08話 砂漠での決戦 ◆09話 アーチン河を越え、南へ ◆10話 ジーマ港 ◆01話 ある市場にて 【あらすじ・メモ】 19950702~19950801 トランスはドナー牧場に住み込みで働いている。 ウォルス親方とおかみさんセティアとの血の繋がりは無い。 ビルとランスは友人。 空を飛ぶ魔術師ギルディは、ビルを狙っていた。 ヒューチル王は人が変わったように厳しくなり、トランス達を有罪とする。 ウォルスの救出作戦も失敗に終わり、トランス達はブラド監獄へ連行される。 【登場人物】 トランス ビル ランス ウォルス(リタイア) セティア ギルディ ヒューチル ...
  • MMR
    MMR年表 おおむかし 退化した体を持つ異星人が地球にきて、自分たちに適合する遺伝子を持つ体を手に入れるために、サルたちの遺伝子を操作して人間を作り出した。地球は「人間農場」である。1-1 なにかのウイルスに感染したヒトから、ネオテニー化した新たな種が誕生して枝分かれし、ヒトよりも高度な知的生命体(グレイ)となり、宇宙のどこかに移住し高度文明を築く。8-1 (どっちが先なんだろう( o?) そもそもこの2つを両立させることができるのか( o?)----「時間軸が未来へ遠ざかっていくということは逆に過去に近づいていくということらしい」4-A, 4巻 p.214) 自転周期が24.7時間である火星で、24.7時間の生体リズムをもつ人類が誕生した。12-2 むかし (順不同、というよりわかりません) 古代人はUFOに乗った異星人にいけにえを捧げる儀式...
  • 言葉
    あきらめることはいつでもできる 続けることは今しかできない 朝の来ない夜はなく、乾かない涙もありません。 『やなせたかし』 明日、死ぬつもりで生きよ。永遠に生きるつもりで学べ 明日流れが変わるかも知れないじゃない? 明日のことはわかりません。だから夢を見るのです あなた自身を好きになる、これはたいへん重要です。この世は自身をどう考えるかの反映といえます。あなたが他人の中に何を見るか、それはあなたがあなた自身の中に何を見るかによって決まります。 『ロバート・コンクリン』 過ちも失敗も多かった。だが、後悔する余地はない 『ヘルマン・ヘッセ』 争うのは相手と同程度だから 生き方に勝ち負けなし 生きていて無駄なことはない。いずれ血となる骨となる 生きるって、きっと悩むこと いつか死ぬ日の自分の為に 一歩出れば二歩目が出る 井の中の蛙大海を知らず。されど天高きを知る 今頑張らないで、いつ頑張る 売る...
  • 年齢チェック
    年齢 学年 07 小1 08 小2 09 小3 10 小4 11 小5 12 小6 13 中1 14 中2 15 中3 16 高1 17 高2 18 高3 19 大1 20 大2 21 大3 22 大4 23 院1 24 院2 25 院3 26 院4
  • FF04
    パロム ●プロフィール 年齢 5歳 身長 94cm 体重 22kg 出身地 ミシディア 利き腕 左利き ミシディアの黒魔道士。子供ながらにして才能をもってはいるが、ポロムに比べて口が悪かったり、悪戯したりと落ち着きはないようだ。 ●使用できる武器  ・ロッド ・弓 ●初期装備 一回目 右手なし 左手ロッド 頭羽根つき帽子 体皮の服 アクセサリー鉄の腕輪 ●特殊コマンド 黒魔法  五歳児なのにすべて覚えさせることができてしまう。テラがつかえなかったメテオも使えます。 強がる  知性が上がる。ボス戦ではかなり強い。 2人がけ  ポロムと一緒に魔法を唱える。プチフレアまたはプチメテオ。威力は結構高い。 ●キャラについて 魔法をどんどん覚えていくので強くなる。試練の山ではファイラなどを多用しよう。。 ポロム ...
  • その他(ent)
    【あらすじ・メモ】 【主要登場人物】 【舞台】 【人物・団体】 【その他】 【あらすじ・メモ】 架空世界、ファンタジー 主人公:血の繋がりの無い叔父/叔母の元で暮らしている、不幸に巻き込まれる体質で苦悩するトランス 魔族の圧倒的な力に対し、人間は力の限界がある。 EntsprechendBein世界の一般的な魔法とは異なる体系の力を持つトランス キーワード〈ブラド監獄〉 〈次元の鍵〉 〈次元の扉〉 〈封印されし武具〉 〈力を持つ魂〉 〈ガラクダルゼ〉 〈錬金魔術生命体〉 【主要登場人物】 トランス 牧場の息子 ランティス 錬金魔術戦士 ムリア 僧侶 エアニック 医師戦士 スアイア 魔剣士 ラファ 錬金魔術生命体 フィリー 錬金魔術生命体 【舞台】 架空世界。地上界、魔界、天界? 地底界? が存在する 種族は多種多様人間 マーマン エルフ ドワーフ 小人(ホビット、ハーフ...
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