プレシアと橙子の熟女(爆)コンビもありかなと思ってしまう・・・
かなり日数がたって大変申し訳ございません投下させていただきます、
前回の予告とは全然違う内容である事も本当にすいません
「時空管理局か…」
月村忍は一冊の本を手に取る。
第97管理外世界…科学技術が発展し、戦場には質量兵器が蔓延る世界、そして2度に渡る世界を巻き込んだ戦争、
管理局の認識と言えばそれだけであった。しかしとある次元犯罪者が97管理外世界に逃亡した事によって認識は
大きく変わることになる。犯罪者を追いかけて局員が見たもの、それは本来存在するはずの無い97管理外世界の
魔術的要素によって殺された犯罪者の姿であった。その結果に驚いた管理局は97管理外世界を徹底的に調査、
そしてその世界に魔法技術が発達している事が確認された。
バチカン…多数のロストロギア級物質ならびに魔法技術を駆使する『埋葬機関』の存在
ロンドン…時計塔に存在する魔法協会
そして、エジプト、日本、中国に存在する退魔組織に死徒27祖並びに
『アルクェイド・ブリュンスタッド』
『聖杯』
推定ランクSS+級にして真祖と呼ばれる特殊な吸血鬼―――
何でも願いが敵うとされるロストロギア―――
この事実において管理局では激論がかわされる事になった。
「魔法技術が表に出てない以上、97世界をあくまで管理外とし、多次元世界に出るまでは静観する」
と言う3提督側の勢力と
「管理局の理念に従い、危険な質量兵器の排除、並びに97管理外世界の魔法技術の管理が時限世界安定の為役立てるべきだ」
とする強硬派によって真っ二つに別れたのだ。
そして、3提督派を押し切る形で強硬派が暴走、第97管理外世界の有力国家に対し―――
「貴世界は2度に渡る世界大戦を行うほど危険であり、また貴世界にある質量兵器、魔法技術は次元世界の安定を揺るがすものである、
よって我々時空管理局は貴世界に次の要求を行うものである。
1、質量兵器の全面撤廃
2、管理世界として全権の一時的譲渡
3、バチカン、時計塔などの貴世界における魔法技術の全面譲渡並びに公開
これらが受け入れない場合、時空平和の名の下武力行使の用意がある」
一方的な通知、そしてこれらは97管理外世界の裏世界に流され、結果的にそこの住人を激怒させる。
そして裏世界の有力者『ヴァン・フェム』並びに『トラフィム・オーテンロッゼ』の発言により反目状態であった
祖、バチカン、協会は一時的に手を組む事により連合軍を結成、こうして97管理外世界において
誰にも知られていない多次元世界との戦争が勃発した。
結果は―――
強硬派は準備していたように97管理外世界に多数の魔導士を送り込むが、
連合側は自分達の地の利を生かして迎撃にあたった。そして連合側には秘策があった。
死徒27祖第7位『アインナッシュ』
祖でも協会でも最も手を焼いている死徒―――連合側はわざと管理局部隊を誘導させたのだ、
アインナッシュ内部に取り込まれた管理局部隊の録音された音声―――
「ヒィィィィィィィ!!!木が、木がこっちに…うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
「何でデバイスが作動しないんだ!ヒィ、し、死にたくない!」
「クリスとランジェがやられた、何だよここは!何でこんな事になるんだよ!」
「隊長、助けて…って隊長がいない!逃げやがった!あいつ俺達をおいて…ギャァァ!!!」
阿鼻叫喚の悲鳴、絶叫…管理局部隊が得意とする魔術はアインナッシュの中では発動すらしなかった、
何故ならアインナッシュ内部にある魔力供給はすべてアインナッシュによって独占されているからだ。
そして何とかアインナッシュから脱出できた管理局部隊は、そこを包囲していた連合軍並びに、
『ヴァン・フェム』などの要請を受けたアメリカ、ソビエトの特殊部隊によって壊滅し、極少数の魔導
士がかろうじて生還した。しかし、最悪な事に生還した魔導士は連合側によって死徒化され、
本局で暴れ周り多数の死傷者を生み出す事になる。
当然管理局内では大問題になる、有力な管理局部隊をあっさり殲滅する魔導技術ならびに導士、
そして少数とはいえ魔法使いを蹂躙する質量兵器に…そして進退窮まった強硬派は
「97管理外世界はここまで危険である」
と自分が冒したことも顧なかった挙句
「次元抹消兵器使用によって時限世界安定の為に97管理外世界を消し飛ばす」
とトンデモ発言をぶちあげたのだ。それを察知するように連合側は管理局側に現場維持を条件に
停戦協定を結びたいとの連絡を入れてきたのだ。
喧嘩吹っかけた挙句、呆気なく返り討ちにあった手前、面子の問題もあり管理局は渋りに渋った、あくまで
「あの世界は危険だ!管理か、もしくは抹消か」
徹底抗戦を見せる強硬派と
「これ以上犠牲増やしてどうするんだ」
とする3提督派に分かれたまま日数が過ぎた…
しかし転機が訪れる、返信が無い事に業を煮やした連合側の特使「キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ」・・・そうあの
管理局内で辣腕を振るった3提督に魔法のあれこれを教えた、地球における5人しかいない魔法使いの一人よる通知
「おんどらぁ、こちとらさっさと停戦結びたいんじゃ、現場維持の何が不満や!何グダグダしてまんねん!いてこましたろうかわれ!」
まぁつまり「さっさと答えを出して」と言うことであった、そしてゼルレッチが手渡した手紙には
もう一文付け加えられた。
「答え出なかったもしくは不穏な動きがあったら、御宅らの本拠地に水爆ぶち込む用意がある」
かつてロスアラモスという場所で生まれ、広島、長崎で巨大なキノコ雲と惨劇を生み出した物の発展型にして
かつてミッドチルダを揺るがした戦争に使われたどの質量兵器より圧倒的な破壊力を持
つ人類の生み出した最悪の究極兵器―――それを本局、ミッドチルダに撃ちこむ用意があると通告したのだ。
これにより一気に強行論は萎え、最後まで戦う事を諦めずに叫び続けた将官は逮捕され、
1日戦争(1日で管理局部隊が全滅し、それ以外戦いは行われなかった)終結、条約が結ばれた。
1、管理局が地球に何かしらの用事がある場合、必ず通告する事。
2、この戦争における賠償行為の一切行わない。
3、地球に対する不当な干渉を行わない事
穏健案が地球と管理局側で結ばれ、地球最初の次元戦争は誰にも知られずあっさりと終結した。
だがこれが管理局側に不満を持つ勢力を奮起する事になってしまいテロ行為が頻繁に起こり、
ミッドチルダのクラナガンの廃墟地区はその名残とも言えた。
「―――ふぅ」
忍は本を閉じる。
(恐らく管理局側は通知を行っていると思うけど…やはり不安ね)
自分も吸血鬼の一族として裏世界の事は知っているだけではなく『ヴァン・フェム』『トラフィム・オーテンロッゼ』との面識もある、
そして自分達の一族ならびに吸血鬼にとっての不可侵の存在であるあの真祖、それがなのはちゃんの部下が派遣されている場所に
いたとなると不安は深まるばかりだ。
(それだけではない)
先日確認された、紅赤朱の存在、そしてわが一族の天敵でもある埋葬機関第7位、親友にして盟友の義兄であり、
祖である「タタリ」、「混沌の群」、番外とはいえ「アカシャの蛇」を殺し裏世界で名が知られるようになった
七夜家最後の血筋といえる者、そしてその所にいるアトラスの錬金術師―――不安は尽きない。
(七夜最後の生き残りとアトラスは親友の下にいるから一応は安心と思えるが――)
紅赤朱そして先日確認された『ミスブルー』の存在、いくらなのはちゃんの御墨付きといえども流石に不味いだろと思う。
「ノエル」
「何でございますでしょうか、忍様」
「なのはちゃんは何処にいるのか分からない?」
「先ほど連絡が入りましたが、『今から赤坂とキャッキャウフフフタイムなのですよにぱ~』
と連絡が入ったきり―――」
だめだこりゃ。そして忍は決心した、結果的に彼女を裏切るかもしれない、だけど―――
そして電話を取り―――
「もしもし、秋葉さん」
盟友であり親友を呼び出した。
「あら、忍さん、御久しぶり」
久方ぶりの電話なのか親友の声は穏かであった。
「秋葉さん、おりいって願いがあります」
「分かっています、例の時空管理局からやって来た魔術師達の事ですか」
もう親友も独自の情報網で知っているのだろう、時空管理局からやって来た二人の事を。
「知っているのなら話は簡単です、彼女達に出来るだけ協力してもらって欲しいのですが」
「…それは何故でしょうか?」
「友達の為でもあると言うのなら、駄目でしょうか?」
「貴女らしいですね忍さん、遠野に対して何かしら敵対行動をとらない、三咲の秩序を乱さない限りは協力いたしましょう」
納得するように親友は言う。
「ありがとうございます」
「貴女からの頼みごとですもの、親友を無下に扱う事は出来なくて?」
「ええ、ありがとうございます」
「またいつか二人で会える日があるといいですね」
「その時は翆屋のケーキでティータイムを行いましょう」
「ええ、それでは」
電話を切り、ほっとすると同時に思う。
(彼女とは親友でよかった、良き親友とはこの事ね)
と…それにしても、なのはちゃんは何で今極東の地における聖杯戦争中だった冬木と並ぶデンジャラスゾーンに
部下を派遣したのだ?ひょっとして知らなかったとか?いや、そんなわけは無いだろう、何故なら彼女の父は―――
「三咲か―――」
男はそこの有力者の義兄でもある男を思い浮かべる。
「七夜―――」
恭也も生まれたことだし、そろそろ安定した生活、夢に見た喫茶店を経営する為、この仕事からす
っぱりと足を洗う為最後の任務にあたっていた―――それが最悪の敵を呼び出す事になる。
「グァ!」
自分と同じ任務についていた男が一瞬で叩き潰される、そしてそこに満月を背景に立っていた男
「七夜黄理―――」
冷や汗が出る。長年殺し、殺されの仕事をし、龍機関だけではない、あるときはバチカンの埋葬機
関、あるときは魔術教会の者達との戦いを繰り広げ幾度となく死戦を繰り広げてきた、だが目の前
にたたずむ男こそこれほど自分に対する「明確な死」を体言するに相応しかった。恐怖が全身を突
き抜ける、だが生きて帰らねばならない、愛すべき妻のそして息子の為に―――刀を抜き斬りかか
る―――
だが、黄理の鉄棍によって刀は弾き飛ばされる、こちらは「人の生かす剣」、だが黄理は「人をどれだけ素早く殺し、解体するか」
と殺しに完全に特化しさらに殺す時に感情も何もなく、無のまま殺す黄理の方が圧倒的に有利でもあった。鉄棍がこちらに向けて振り落とされる。
瞬時に体をそらし回避するが振り降ろされていた鉄棍が突然横になぎ払われた、通常の人間の筋力では絶対出来ない荒技…(↓だったのが→こんな感じで)、
脇腹が何かに切り裂かれる感触、そして全身に走る今まで味わった事すらない苦痛。
「ぐぁ、がは」
うめき声を上げ倒れる、そして黄理はこちらに歩み寄りとどめをさそうとする。
(ここまでなのか)
そう思うが、何時までたっても鉄棍は振り落とされなく、黄理は口を開いた。
「子がいるのか…」
視線の先にはお守り代わりとしていれている恭也の写真があった、恐らく切り裂かれた時に紐が切
れたのだろう。黄理はそれをしばらく見つめると踵を返し、自分から去ろうとした。
「興がそれた」
「待て―――」
瞬間的に出た言葉。
「何故止めを刺さん」
疑問であった、何故冷酷であるキラーマシーンである彼が息子の写真を見ただけで踵を返すのか?
折角止めをさせる機会なのに―――黄理は立ち止まり言う。
「俺にも子が出来た―――ただそれだけだ」
そして親として理解したのだ、黄理もまた息子が出来、これを最後の任務としようとしたのだ。
「俺は―――これからは喫茶店を経営するつもりなんだ―――」
この場では無粋な事を言う。
「―――機会があるなら来て欲しい―――息子を連れて―――」
何故そう言うのか疑問でもあったが、口に出た、衝動的だろうか?
「お前とは一度酒を飲み交わしてみたい」
黄理は足を止めると言った。
「考えておこう」
そして幻の如く黄理の姿は消えた。
今でもあの時切り裂かれた脇腹は痛む―――そして後日知った。
―――七夜の里は紅赤朱によって滅んだ。
だが黄理の息子は生きており遠野の家にいる。
「一度お前とは酒を飲み交わしてみたかったんだがな―――黄理」
戸棚から一本の日本酒を取り出す、もしかして現れるかもしれない自分を殺しかけた男と再会した
時飲み交わすはずだった酒を見つめながら。
そんなシリアスな光景の下、忍から連絡が入る。
「なのはちゃんの部下が三咲にいっているのですけど、心当たりありません?」
「―――は?え?マジ?」
「ええ、マジです?」
「で、なのはは?」
「憧れの人とホテルにしけこむと―――」
「・・・・」
士郎は自分の娘を思い浮かべる―――
(お前、部下に何か恨みあるのか?というかお前何時の間に大人の階段駆け上がっているんだ?)
―――その頃
「みぃ~まさか私の色気が通じないなんて…赤坂も中々ガードが固いのですぅ」
フェイトちゃん並とはいわんが、自分のスタイルには充分自身あり、胸を押し付けたり、きわどい
格好をしたり、「私の事嫌いなんですか」と上目使いで見たり、色仕掛けを敢行したけど思い人に対
しては全然通じなかった。
「まぁ、今回は仕方ないのですけど、今度は赤坂を確実におとしてやるのです」
管理局のエースオブエースはキムチを食べながら酒を煽っていた。
ユーノ・スクライア?エースオブエースにとってはただの友達、男としてみれば赤坂の足元すら及ばない。
―――その頃のミッドチルダのクラナガン
「あうあうあう~ヴィヴィオちゃん可愛いですぅ」
とある巫女服を着ている何かはエースオブエースの娘の面倒を見ていた、そして―――体中に熱を感じそしてのたうちはじめた。
「あうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあうあう、なのはちゃん、またキムチ食べながら酒煽っているのですぅ、
あうあうあうあうあうあうあうあうあう、やめて欲しいのですぅ~~~」
絶叫が響き渡る。
最終更新:2008年05月19日 18:15