11月26日にダブルクロス3rdキャンペーン:アーティファクトの3話「慙悔の魔剣(アロンダイト)」のGMをやってきました。
オンラインセッションでしたが、メンバーはいつものとおりこんな感じ。
各々のプレイングに関しては、何も知らないでここまでプレイログ読んでた人にとっては衝撃的な展開があったりするので、ネタバレにならない程度に感想を入れていきたいと思います。
あと、ネタバレになる裏話。
さて、今回の裏話、メインテーマは「慙愧の念、悔恨の念」。
最近のトーマの誰でも助けられると思いあがってる所に、仲間のジャーム化、そしてそれを倒すことができるのがトーマのみという状況を作りました。ちなみに、タリスのジャーム化に関してはフルリビルドして高比良紗代子としてキャラクターを作り直したいとのことだったので、"退化の書"からオーヴァーロードした能力で暴走はするけど、その後介錯を頼んで終わりにすればいいんじゃない程度の打ち合わせをしていたので、そっとボス仕様のデータを用意して裏ハンドアウトと共に渡し、さりげなくPCとして使った後に特別処理として、タリスのみバックトラック1倍振り限定でやってもらってジャーム化させ、クライマックス2として真タリスと戦ってもらいました。
目的としては、なんでも救うことができると考えているトーマへの精神的ダメージを与えること。
それと、他のプレイヤーがそれぞれ裏ハンドアウトによって秘密を抱えることになったという事。
PC達が迷う要因を作ることに終始した感じですね。
今回の
シナリオでは、様々な助けきれなかったものが出てきます。まずは、タリス、次にY市支部長リザ・イーザウの査問と軟禁。今回の物語には、あえてハッピーエンドは用意していませんでした。
ご都合主義でなんとかなる部分も確かにありましたが、それはあまり大筋とは関係がありません。例えば中盤においてイリーガルやエージェント、競馬場にいた支部長を招集してアロンダイトで武装したチルドレンに対抗させるという演出は、キャンペーンでは確実にある、固定のPCだけを使っていて飽きてしまう事態に一石を投じるつもりでやりました。
もっとも、重いばかりの話になっても仕方が無いので、ある程度ギャグを入れる意味もありました。それは、序盤で幸永啓司が六花に酒を飲ませたシーン然り、
その他もろもろで「助けられるんだ」「頼もしい仲間がいるから大丈夫だ」という演出を起爆剤として、最終的にタリスのジャーム化、そして各々の秘密、結局は本部に軟禁されてしまい、めでたしめでたしでは済まなくなったリザ支部長といった演出が活かされることになるかと思います。
戦術的な面としては、今ままでは単体の強力なアーティファクト1体など、一点集中したボスが出てくる感じだったので、今回はPCを簡単に倒すことはできない弱い敵を多く出して、リソースが少しずつ削られていくという点。ぶっちゃけて言えば、春日恭二が大量のUGNチルドレンを操って戦うという流れ事態はかませ以外の何者でもなく、あくまで真タリス戦までのトリガーでしかなかったわけです。結果的に、今までHPをあげても一撃で落ちていたトーマも、そう簡単に死なず、エネミーが分散されたことによって、戦闘手番が回ってこないということもさしてなかったかと思います。
設定的な面として、今回の小テーマとして考えていたのが「UGNも決して都合の良い正義の組織ではない」という所を描きたかったというのがあります。FHとの内通者、そして共同研究など、キナ臭いことは多く残ります。そして、本編中で幸永啓司が言っていた通り、UGNにも領分というのがあります。どんな組織であろうと管轄領域に別部隊の人間が動くのはあまりよろしいことではありません。以下、幸永啓司のセリフ抜粋。
東の居ない間、S市支部の喫茶店では幸永啓司がマスターをやっていた。給仕は六花、レーティア、十六夜。
「なんかもう、これでメイド喫茶とか開けば儲けられるんじゃね?」
と、客がいなくなったので、レーティアがFHの端末を操作している。
すると、春日恭二がこの周辺で活動しているらしいことが分かる。
「どうしましょう! 六花さん、春日さんがこの辺りに来てるらしいですよ!? あ、でもちょっと遠い。Y市の方ですね」
「ん? 春日? Y市支部の方か。近いといえば近いけど、こっちの管轄じゃないしなぁ。
何か動きがあったら対応するレベルで今のところは考えておいた方がいいかもな」
「もしかしたら、増援要請が来るかも知れないからな。とりあえず、各員装備の確認とかは怠るなよ。可能であれば、Y市支部の方に誰か連絡入れておいてくれ」
六花に何か聞かれたら。
「いいんだよ、今は俺達が動く時じゃない。餅は餅屋だ、Y支部の連中に任せておけば良い。
俺もフリーランスのエージェントで色々回ってきたけど、UGNってのも自分の領分は守りたがるもんだ。
下手に動いて、別の支部の邪魔をするようなことがあったら、色々と拙いのさ。
まあ、霧谷さんとか本部クラスのエージェントが動くなら現場はその判断に従うしかないわけだが、
俺たちみたいな一エージェントが、槍持って加勢しにいっても普通は邪魔になるだけだ」
「まあ、納得いかないだろうけど、組織に属するってのはそういうことだ。自分の領分をわきまえずに動くと却って迷惑になる。
上の判断がなきゃ動けない。まあ、それでも自己判断で動かなきゃ生き残れない時もあるが、今のところはまだ平時だ。
春日が出たからって、UGNを総動員してたら、その隙を別の組織に突かれるかもしれない。俺たちはS支部を守れればひとまずそれでいい」
「そういうのが許せないなら、出世して本部エージェントにでもなるんだな。権限が自由に使えるらしいぞ」
「代理支部長権限だ。俺たちはS市を守る。Y市はY支部の連中が守る。それが俺の支部長としての判断だ。
それに、Y支部って言ったら東さんも行ってるんだろ? なら、あの人を信じろ。仲間を信じるってのは大事なことだぜ?」
さらにPCが動かざるをえない状況の時。
啓司「無粋だが、話は聞かせてもらったぜ……」
啓司「お前が最初に秘匿回線を使った辺りからだ、トーマ。クレイウスが妙な回線ログを取ってたんでな。個人的な会話を盗み聞いたのは今が初めてだ、安心しとけ」
啓司「連絡して警戒を解こうとした所で、いらん疑いがかかるだろうし、UGNだって頭のいい連中ばかりじゃあない。秘匿回線がどうののくだりを言ってる間に春日の野郎は逃げおおせてるだろうぜ」
啓司「逆に考えれば、リザ支部長が狙われる限りは春日はY支部から逃げるのは難しいわけだ」
啓司「また本物と偽物が混ざるような事があれば、それこそアイツの思う壺ってわけさ」
啓司「少数精鋭の部隊が必要だな。UGN側の眼をかいくぐってリザ支部長を保護した上で春日を倒せる、現状認識ができてる人間……考えられる限りでは俺たちだけだろうな」
啓司「そういえば、Y支部には東支部長が行ってたな。あの人に時間稼ぎでもしてもらおうか」
この辺りのセリフや、前回あった霧谷の「かなしいかなUGNという組織も一枚岩ではありません」というセリフも合わせると、単純にFHやジャームと戦う正義の組織ではなく、別の思惑を持って行動していたり裏切っていたりする人間もいるということがわかります。
その上で、アーティファクトを不正回収して、それを利用した軍事兵器開発を考えていたりする、UGN側の歪みを表現できたかと思います。
基本的に、アーティファクトキャンペーンのシナリオでは、メインになるPCが属する世界の日常や常識が揺らぐ事を想定して進めています。1話では、トーマと優美との関係から、オーヴァードの世界、FHやUGN、そしてゼノスといった組織から狙われる状況で、自分の持っている力で苦境を載り切らなければならない、頼りになるのは自分と、未だ信用できない仲間だけ、という状況を演出しました。2話では、FH側の歪み、非人道的な実験をしていた上に、十六夜ネロという少女を計画の駒として使い、まっとうな人生を送らせようとしない歪みが出てきました。そして3話では、UGN側でもアーティファクトの軍事転用など、組織が領分を守らなければならない旨を演出してきました。それに、3話では信頼していた生徒たちが敵に回る状況、結果的には春日がアクションを起こしたために発生した事件ではありましたが、その温床となるアーティファクト開発自体はUGNにそもそもあったものでした。
さて、そうした事から4話「選定の継承剣(エクスカリバー)」では、どういった裏切りがもたらされるのか?
それは今回PCに渡した裏ハンドアウトの中身から、どのような結末に成るのかはわかりません。
彼らが正直に話してしまえば、関係が瓦解することもあるでしょうし、誰かにとっての日常が崩れ去ってしまうかもしれません。
というわけで、皆の慙愧と悔恨の念を知り、何もかもがハッピーエンドにつながる世界ではないと知ったPCたちは、これからどのように立ち直り、そして明かされた一連のアーティファクト事件の大元である存在に、彼らはどう対峙するのか、それはこの後のお話次第となるでしょう。
今月今宵のお話はここまでです、読みにくい文章かと思いますが読んでくださった方に感謝を。そして、次のキャンペーンシナリオは4話の少し前、3.5話「天零の邪刀(ムラマサ)」です。今度はPC0功刀純が主人公、キャンペーンPCがゲストという形のシナリオになります。彼らが秘密を抱えた中でどのように立ち回り、どのように苦しみを乗り越えるのか、それはGMも楽しみです。では、ひとまず本題はここまでです。
ええー、ここからは不真面目と言うか、GMだけがテンション上がったエクスカリバーちゃんの登場について語りたいと思います!
「渇望の聖杯」からキャンペーン化することが決まって、割と最初の段階で考えていたキャラクターなのですが、ついにこの3話のエンディングで姿をお披露目することができました!
エクスカリバーはとにかくバカで勝負好きで、まあ可愛いキャラで自分の娘とまで考えるほど好きなので、高比良紗代子とエクスカリバーでトーマ君の取り合いとかして、まあ、無邪気デレの如く愛くるしいキャラにしたいと思っております。
尊大で負けず嫌いで高笑いとかするけど、どこか抜けている、そんなバカ可愛いエクスカリバー。彼女の活躍を描ける機会がようやく巡ってきてGMとしては嬉しい限りです。そんなわけで、はからずも時間はできたので、様々準備をしつつ、エクスカリバー可愛い計画を進めていきたいと思います!
まあ、その前に外伝のシナリオ考えなければなんですが、頑張りますです、はい。
印象的なNPCでエクスカリバーをあげてもらえる日が来るように、俺も頑張りたいと思います。はい。
では、そんな感じで、次回は「天零の邪刀(ムラマサ)」というシナリオ。
山奥の名も無き寒村にて繰り広げられる、過去の因習と封じられた何者か、そして竜神の巫女の生命は残り少ないというドラマ。
どんなセッションになるのか、まだあまり予想がつかないので、今から楽しみです、それでは!
最終更新:2011年11月30日 00:13