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Scarlet Destiny - (2006/12/16 (土) 21:40:53) のソース

*Scarlet Destiny
サークル:[[Sensitive Heart]]
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|Number|Track Name|Original Tune|Arranger|Length|
|01|beginning|koutaq|赤より紅い夢|[1:40]|
|02|闇夜行路|koutaq|ほおずきみたいに紅い魂|[3:02]|
|03|食べたい人がいる|koutaq|妖魔夜行|[2:50]|
|04|fickle elf|koutaq|ルーネイトエルフ|[1:52]|
|05|Cirno Stylish!|koutaq|おてんば恋娘|[4:48]|
|06|虹のカメリア|koutaq|上海紅茶館 ~ Chinese Tea|[5:07]|
|07|interlude|koutaq||[0:50]|
|08|I'll save your mind.|koutaq|ラクトガール ~ 少女密室|[4:33]|
|09|迷宮ミスディレクション|koutaq|メイドと血の懐中時計|[4:15]|
|10|四次元跳躍機関|koutaq|月時計 ~ ルナ・ダイアル|[5:04]|
|11|Scarlet Destiny|koutaq|亡き王女の為のセプテット|[5:10]|
|12|ending|koutaq|紅楼 ~ Eastern Dream...|[1:31]|

>東方紅魔郷アレンジアルバム
>カバーイラスト: TOKIAME(SWAY WIND)
>[[博麗神社例大祭3]](2006/05/21)にて初頒布
>イベント価格:1000円
>ショップ価格:1365円
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***レビュー
- 原曲維持系ダンスロックポップオケなどいろいろやや速めアレンジ。いずれの曲も構成技術ともにきっちり仕事をして安定しており、心配なく聞けると思う。おそらくは前半はキャラクターに重点を置き、後半の咲夜レミリア部分は物語の展開を重視した構成になっていると私は読み取る。上海紅茶館アレンジを境に曲調が変わるところが飽きさせない工夫だろう。東方アレンジの中で十分に水準以上であり、買って損をするということはないだろうと思われるタイトルである。特にルナ・ダイアルアレンジとセプテットアレンジは力のこもった佳作である。&br()しかし、いずれも個人的に納得とはいかないのがとても残念なのである。いずれの曲ももっと徹底できたのではないだろうか。例えばチルノをポップにするのであればもっとはじけさせることが出来たはず。例えばパチュリーを鬱に描くならメロの音色をもっと陰鬱なものに出来たはず。例えば咲夜との苛烈な戦いを描くならもっと不安と疾走感を煽る構成に出来たはず。例えばレミリアとの最後の戦いをオケアレンジで描くならもっと音を重ねて分厚く重く激しく、そしてそこから最後の解放をきっちり表現出来たはず。それぞれにあと半歩の徹底さが欠けているようにどうしても思えるのである。辛めかもしれないが、これだけの技術と構成力があればきっと更に上に行けるはずだと願い、次回作に心から期待する。  -- 電波?  (2006-10-01 04:04:43)

- 「東方紅魔郷」アレンジアルバム。従来通り各ゲームタイトル毎に絞ってCDを出してきたSensitive Heartだが、今回はサウンド面でその潜在的技量を鮮明に打ち出してきた印象で、ダンス、ポップ、クラシック他、バラエティに富んだアレンジを試みつつも、楽曲構成や使用楽器によって一本芯を通したコンセプチャルな力作に仕上がっている。&br()アルバム楽曲は原作に沿った順番で組まれているが、途中"亡き王女の為のセプテット"のモチーフを用いたフーゲッタ調のinterludeが挿入され、暗示的な二部構成に。特筆すべきは(アルバム前半での)中華系民族楽器を多用したエスニック郷愁あふれる瑞々しいサウンドで、緻密かつ丁寧なプロダクションを伴い、曲に確かな生命力を宿すことに成功している。&br()序盤からディーズ(中国笛子)の音色も艶やかなポップチューンが続く(Tr.2,Tr.3)一方、リコーダー多重録音による妖しいTr.4と、米光亮あたりの'80s-'90sゲーム音楽サントラを髣髴とさせるシンセポップなチルノ曲(Tr.5)が強烈なインパクト。Tr.6は二胡と古筝を前面にすえた流麗アレンジ。数ある"上海紅茶館"アレンジの中で最も理想的な作品の一つと言っていい。白眉。(癒し系コンピCD"image"、"feel"そして女子十二楽坊あたりにピンとくる人は、この曲のために専門書店に走ることをお奨めしたい。)&br()アルバム後半はダンスビート、ギターサウンドなどのアグレッシヴな音像が支配的。たゆたうような儚さを発散させるTr.8(Bメロ部分に"ヴワル魔法図書館"からの引用がある)、オーソドックスながら5/4拍子の緊張感が巧いTr.9、静謐なアンビエント感とドラマティックさの同居したトランスのTr.10と、それぞれ原作と違った役割を持たせた楽曲が展開しながら、クライマックスに向けて独自の映像感を誘発させているのも面白い。タイトルトラックたるTr.11は、それまでの要素全部入りの強力なアレンジ。鮮やかに曲調を変容させつつ、中間で"ツェペシュの幼き末裔"から引用したりと芸が細かい。レミリアというキャラクターを見事に表現しきっている。&br()惜しむらくは、どこか全体的にオムニバスCDのような淡白さ・行儀良さが確かに存在することなのだが、この辺はリスナーを篩い分けない聴き易さとも表裏一体。ハードコアなアレンジではなく、ドライブのお供や仕事合間のBGMとしてなら間違いなく和める秀逸な一枚だ。  -- 蝦夷の人  (2006-10-29 23:51:28)
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