337様のネタに滾ったのでつい自動筆記してしまった
申し訳ない
流し雛さま
むかしむかし、その神は名のない一体の人形であった
流し雛
人の穢れをその一身に纏い、人の代わりとして川へ流される
彼女はその仕事を全うし、幻想郷という楽園へ流れ着いた
厄神 鍵山 雛として・・・
「○○行ってくるわ」
彼女を抱えて、お椀のような船に乗せる
彼女はこの一年に溜め込んだ厄を神々に渡している
神ならこの幻想郷にもあるが、彼女達とは管轄が違うらしい
結局、昔ながらの方法を使って厄を流している
彼女が川を流れて何処に行くか、それはスキマすらわからないらしい
俺は彼女のプライベートに関わらないようにしている
親しき仲にも礼儀あり、だ
蓋を閉めて、河童達に頼んで流れの速い急流に運んでもらう
「またね・・・・○○」
「急いで怪我してもしょうもないからな。ゆっくりでいいさ・・俺は待っているから」
彼女の夫 ○○は涙を見せることはなかった
彼女と過ごした家
その主がいなくなったソコは何時もよりも広くて・・・
「リバティーサイコー!!!!!!!!」
彼は自由が無かった
彼女に厄だらけにされて以来、自由に出歩くことすらままならなかった
最初は体質というより能力的なものと雛から言われ、彼女の元に居ることを選んだ
彼女は俺を愛欲の檻に閉じ込め、男としての欲望を満足させ依存させたのだ
だから復讐した
あの船の蓋にたっぷりとセメダインを塗っておいた
これで当分は帰ってこれまい
ガラッ!
「○○帰ったよ―!さあにゃんにゃんしよ?」
「うそーん」
ヤンデレに不可能はないのか?
最終更新:2012年08月05日 14:11