魔理沙/17スレ/522
「○○、これやるよ」
そう言って
魔理沙はシルバーリングを差し出した。
「何だこれ?」
「いいからつけてみろって。ちなみに左手の薬指な」
言われるがまま指にはめる。サイズはぴったりのようだ。
「ちゃんとはめたか? ちょっと見せてみろよ」
何故か頻りに訊いてくる魔理沙。
それを若干訝しみながらも、見せつけるように手を差し出す。
「この通り。で、これは何の効果があるんだ?」
魔理沙のことだから、何かしらのマジックアイテムには違いないだろう。
「よしよし、ちゃんとはめたみたいだし、教えてやる」
満足げに笑いながら魔理沙は自身の左手を差し出す。
その薬指には、同じデザインの指輪が鈍い光を放ちながらおさまっていた。
「まるで結婚指輪だな」
「お、察しがいいな。その通りだぜ」
「へ?」
俺は余程とぼけた顔をしていたのか、魔理沙はにやにやしながら続けた。
「この指輪はな、呪いのアイテムなんだ。
まぁ呪いといっても外せるし、死ぬわけでもない。それが「一人」だったらな」
一人、その強調された部分が今の自分達に当てはまらないことに、俺は気付いた。
「だが、もしカップルがお互いこの指輪をはめて、うち片方が外したら、すぐに二人共死ぬ」
「なっ」
絶句。あまりの衝撃的な事実に頭が真っ白になる。
これでは爆弾を抱えたようなものではないか。
咄嗟に指輪を外そうとしたが、その行為は成されなかった。
この指輪が外れた時――俺は死んでしまうから。
「あぁ、あと私が手を加えておいたから、指ごと切り離したって無駄だからな。
それとお互いがどこに居るかもちゃんと分かるようになってるんだ。
会話だって聞こえるんだぜ? 凄いだろ。浮気は許さないからな。
でも難しいことじゃないぜ。ずっと一緒にいれば何の問題もないんだから」
そう言いながら魔理沙は嬉しそうに語った。
何の曇りもない――極上の笑顔で。
「だからこれは結婚指輪なんだぜ。決して外せない夫婦の証ってことだからな。
さ、そうと決まれば式の準備に取り掛からなくちゃな。やることは山積みだ。
だからしっかりしてくれよ、ダ・ン・ナ・サ・マ?」
するすると手が伸びてきて絡み合う。
呆然としたままの俺に構わず、顔を寄せた魔理沙に唇を奪われた。
お揃いの指輪が、共鳴するかのように煌めいていた。
感想
- レイフラ「あー!神様!仏様!女神様!魔理沙様ぁー!」魔理沙「キモい、キモすぎてゲロ吐く。一回二人とも死ね」レイフラ「ガーン😱」 -- フランドール・スカーレット、博麗霊夢 (2023-11-14 16:52:33)
最終更新:2023年11月14日 16:52