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バレンタインには間に合わなかったけど折角だから俺はこのSSを投下するぜ。


ゴキ、ドス、ゴス。

鈍い打撃音が辺りに響き渡る。
音が響く度に男の身体は宙を舞う。

「クスクスクス……」

女は愉悦に満ちた笑顔で、鋭い蹴りを放ちまた男の身体を宙に舞い上げる。

周囲には女と男だけ。
動物や妖精達は女から放たれる危険な空気に臆して逃げ出していた。

「どうかしら、貴方」

鋭いフックが、男の顔を跳ね上げる。

「私のプレゼントは」

エルボーの爆ぜる音と共に、男は何度も地上と宙を跳ね回った。

「素晴らしいでしょ」

背負い投げを受け、男を中心にクレーターが出来る。

「あんな、安っぽい洋菓子なんかよりは」

空を切る無数の拳の嵐は、男を地に這わせる隙すら与えない。

「私は、モノを与えて気を引くなんてまどろっこしい事はしないのよ」

無数の蹴りは男の身体を宙に舞わせ続けた。

「こうして、直接、貴方へと味合わせるの。こうした方が、私の気持ちを味合わせられるから」

幾度殴られただろうか。
幾度蹴り上げられただろうか。
何度も投げ飛ばされ、地に叩き付けられただろうか。
常人なら何回肉塊へと変じられたか解らない程、男は女の猛攻を受け続けた。

女は喜悦に富んだ笑みを浮かべる。
まさにこの男は自分に愛される為に、自分と出会う度に生まれてきたのだろう。
そう考えると、あの胡散臭い隙間妖怪も中々粋な計らいをしてくれたと思う。
あの妖怪が外来人を引き込まなければ、自分は運命の男と出会えなかったのだから。

そして今日も風見幽香は、思いの丈を男にぶつける。
奇しくも今日はバレンタインデー。女が男にチョコを介して気持ちを伝える日。

だからこそ、風見幽香は何時も以上に男を叩きのめす。
普段の様に、相手に手を出させる余地もなく、苛烈なまでに。

「お礼はホワイトデーでね。楽しみにしているわ」

幽香は男の頭を踏み付けながら、歓喜の笑みを浮かべた。
ああ、今日も男に自分の気持ちを伝えられたと。

そして、男は女に踏み付けられながら思った。





(幽香ぁぁぁぁっぁぁぁぁ、もっと、もっとグリグリしてくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!)





先輩と幽香のバレンタインディ 完 220の続き

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最終更新:2011年03月04日 02:10