頭青 花鶏(ズアオアトリ)

国籍不明の妙齢の美女。
灰色のロングヘアに青い瞳。へらへらした軽い態度。軽快なパンツルック。多重言語習得者。
国内外を問わず様々な組織と繋がりを持つフィクサー的人物。
コミュニケーションの化物であり、ネゴシエーションの怪物。紛争解決はお手の物である。
立場上 頻繁に誘拐されたり脅迫されたりするが、彼女に銃を向ける者達は
たやすく取り込まれ、需要を引き出され、願いが満たされてしまう。
そしていつしか敵であったことを忘れる。

女神のごとく夢を叶える彼女とは決して敵対することができない。
つまり、無敵である。


SF世界の構想43参照
シャオチャオがアトリOLを辞め、アトリ社長とヨルが交渉する場面。

社長室の電話に謎の通信。
「シャオチャオを殺すのはやめてもらえませんか」。

「あなたは?」

「人類管理局のヨルといいます。彼女の仲間です」

「管理局――!ミュータントね」

「彼女は頭が悪いので決して情報を悪用はしない。そんな知恵はない。
多くの人間を籠絡したのは、ただ彼女のサガによるものだ」

「彼女を殺害ではなく永劫監視にせよと。
相応のコストがかかることは承知なの?
その提案をのんで、私になんの得があるのかしら?」

「武力を提供できます」

「ふーん?」

「貴方がシャオチャオへ送った刺客は再殺部隊のジルン兄弟ですね。
兄は軍出身のサディストで爆弾魔。弟は西のテロリスト出身で薬物使い――」

「!?」

「どちらもボンクラだ。値段も腕も見合わない。
三企業(トライアド)が使うにしてはお粗末なものです。

あなたの会社、アトリ財閥はガラサキやミロクと比べて
子飼いの戦力が少ないですからね」

「……そうね。それは認めるわ」

「シャオチャオを見逃して頂ければ、我々人類管理局があなたの傘下に入ります。
世にも稀な異能を有するミュータント集団だ。
手にすれば他企業とのパワーバランスも大きく変わるでしょう」

「…ええ」

「もちろんアトリ専属というわけには行きませんが、優先はします。
お値段は友情価格で、仕事も迅速に。最大限のサービスを約束させてもらいますよ」

「なぜそこまで」

「ん?」

「なぜ彼女ひとりのためにそこまでのことを?」

「…ミュータントは孤独です。だから仲間を大切にします。それだけですよ」

「……」

「……」

「本当かしら」

「…盛りのついた雌猫があちこちで粗相するから、俺はその尻拭いに奔走している。
それが俺の仕事だ。
クソみたいな仕事だが、それなりに好きな仕事だ。やり遂げたい。

すまないが、うちのシャオチャオを許してやってくれないか」


「…ふふ、わかった、わかりました。いいわよヨルさん。
私、そういうの好きよ。
あなたに免じて、彼女の処刑は延期にしましょう」



アトリの背後に、携帯を持ったヨル。
「そうか、貴方を殺さずにすんで良かったよ」

!?

幻覚で黒服に化けていた。周囲のボディーガードも倒れている。
ヨルは携帯をしまい名刺を渡す。
「何かあったらこの番号に」

コツコツ靴音を響かせて去る。帽子をおさえて一礼。
「では、今後ともよろしく」。

ばたん。
…。

アトリ、しばし呆然。
しかし唇に名刺をあてて静かに笑い出す。


※アトリ財閥と人類管理局の協力体制。ヨルは巧みにこのコネクションを利用する。

シャオチャオが黄龍家に殺されたときも、
「彼女が尋問されたとき、アトリの情報を吐いたかも」
とか言ってアトリVS黄龍家の構図にもっていこうとする。

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最終更新:2023年12月15日 04:02