「PrimBaker」の紹介
PrimBakerは、3Dプリミティブに使用するテクスチャの作成を支援するための画像変換ツールです。特定形状の3Dプリミティブでの円筒マッピング時におけるテクスチャの歪みを軽減することが出来ます。
上の画像の左側が普通にテクスチャを使用した場合で、右側がPrimBakerで加工したテクスチャを使用した場合です。メッシュは未加工なので左右にある極に対して収束しています。しかし右側のプリミティブでは文字に対して当ソフトにて加工を行っていますので、ご覧の様に極付近での収束歪みが軽減されています。
よく利用されている3Dシステムでは円筒マッピングで球体に普通にテスクチャをマッピングした場合、球体の極付近では収束するためにテクスチャに書いた図形は極に近づくにつれ水平軸に対して縮んで行きます。
たとえば上記のようなテクスチャを球体に貼った場合には以下の様になります。
極付近では水平方向が圧縮されるために縦のラインがだんだんと細くなり、極では殆ど消滅してしまいます。
上の画像はSecondLifeでの表示におけるものですが、3Dのモデル表示がポリゴンで行われている場合は四角形や三角形のポリゴンがこのように配置されています。上の画像では極を中心とした円周方向が24分割され、三角ポリゴンで構成されている様子が分かります。
そこでPrimBakerを用いて24本の縦のラインに対して加工を行ったものが以下のテクスチャです。
このテクスチャはPrimBaker上で、加工タイプを「Globe」にして「SubDivide」を24にしたものです。こうすることで24本の縦のラインに対して極付近で拡大を行うように加工することができます。
これがマッピングを行ったものです。極付近でも縦のラインが同じ太さで表示されるようになり、極が縦のラインで塗りつぶされています。
このページの最初で紹介した画像のPrimBakerで加工を行っていないテクスチャです。画像サイズが2:1、黒地に白で24x12本のメッシュを描いた背景に背景に90度右回転した状態で4列の文字を描いています。
これを加工してみます。
加工を行うとこの様になりました。
背景と文字は別々に加工を行い、合成することでそれぞれを球体に合わせて変形しています。上の画像では背景のメッシュは分割数24、文字は分割数4にして加工しました。
この様なテクスチャを生成するためには3Dレンダリングソフトのベイク(Bake)機能を用いて実現することも可能ですが、このツールでは直接画像の加工で行うのでテクスチャを描くのと殆ど手間が変わらず、作業時間の大幅短縮に繋がります。
最終更新:2009年01月10日 08:49