世界の守護者。『リヒター』と呼ばれることもある。
彼らは「レコンキスタ」とほぼ同時期に人類の中からほぼ無作為に現れはじめた「レコンキスタ」に対抗し殲滅する為の超常的な能力を持つ者達である。
「レコンキスタ」が一体いつから世界に現れ始めその侵略活動を行っているのかは不明ではあるがこの「ヴェルト」達が存在しなければ、瞬く間に世界は「レコンキスタ」に蹂躙されていたであろうことを考えると、同時期に現れた事だけは間違いが無い。
「ヴェルト」は人類としての本人の意思とは関係なく、本能的、もしくは世界の指令とでもいうべき衝動により「レコンキスタ」と敵対しそれを殲滅する。
その能力も「レコンキスタ」に対する為に特化したもので、「レコンキスタ」の侵略を感覚的に察知する事ができる他、想像を絶する彼らの能力を上回る力を持っている。
その為、今のところ出現した「レコンキスタ」全ての殲滅に成功しているが、とはいえ「レコンキスタ」も個体差があり中にはほとんどの「ヴェルト」を上回る強力な個体も存在するので少なからずその存在を消去されている者達もいる。
そして、徐々にではあるが「レコンキスタ」の侵略は同一ペースで今のところ全く衰える事無く行われているのに対し、「ヴェルト」達はその数を減少させているという問題が生じている。
「ヴェルト」はほとんどの場合先天的に発生するが、その法則性は今だ掴めておらずまた基準も不明である。
全体を見渡すと、ほぼ人類に均一に現れている様であるが、中には優秀な「ヴェルト」を輩出し続ける家系もあり、突然変異的に通常の人間から「ヴェルト」になった者達もいる。
だが、血筋やさらには遺伝子的なものからその要因を見つけ出すことは現在のところ出来ていない為、人工的に「ヴェルト」を造りだすことには成功していない。
「ヴェルト」は常態の時は通常の人間と外見的な違いは全くと言っていいほど無い。
但し、その能力を全て発揮する時は全身を昆虫的なフォルムを持つ装甲に包まれる。
それは敵対する「レコンキスタ」を擬人化し洗練したかのような姿である。
能力も「レコンキスタ」を模したかのように、加速された超人的な身体能力、認識力、判断力、常識外の強靭な膂力、恐らくは「レコンキスタ」以外には全く破る事が出来ないであろう空間遮断能力を利用した防御力、不可思議かつ理不尽としか言えないような超常的な力の数々とおよそ現在の人類の軍隊が全勢力を傾けても対抗するのは困難であろう力を有している。
それに加え、「レコンキスタ」を感覚的に感知する能力、侵食を一時的に無効にする中和力等も有している。
まさに「レコンキスタ」の天敵として存在する者達なのである。
最終更新:2008年10月05日 23:38