【共通タイトル】
第5話)幻のきびなづくし御膳
《五島列島|下五島|奈留島|久賀島|福江島》
福江島で2泊した後、昼過ぎのフライトで島を離れる。最終日の残された時間で福江の街中を散策した。
まず朝早く起きて魚市場に行ってみた。島のあちこちで取れた新鮮な魚が広い市場の敷地いっぱいに並べられ壮観である。人間たちが取引に夢中になっている隙を狙って、大きな鷺が市場の周りで朝飯のチャンスを伺っていた。この新鮮な魚を毎日タダで食べられるなんて!! 一瞬オイラは鷺が羨ましくなった。
一旦宿に戻り朝食を済ませ福江の街中を散策する。福江は五島藩の城下町で、現在も立派な城跡が残っている。城壁の中の重厚な建物は図書館やら歴史資料館となっていた。こうした歴史的施設が公共財となって広く市民に開放されているのは素晴らしいことだと思ったが、その徹底ぶりが半端でなかった。
なんと福江城の本丸跡は現在県立高校になっているのだ。まじか!! 全国には様々な高校があると思うが、校舎が本丸跡にあるなんて聞いたことがない。
オイラは城跡に沿って散策すると歴史を感じる重厚な門に出くわした。そしてそこには重々しい文字で「長崎県立五島高等学校」と書かれていた。試しにちょっと校門の中に入ってみると、今日は祝日だが部活動の帰りであろうか、本物の制服を着た女子校生が歩いていた!! ここは本当に高校なんだ!!
こんな凄い高校で学んだ子どもたち。大物になること間違いなしだネ。
さてさてもうすぐお昼。最後に美味しい昼ご飯を食べて五島の旅を締めくくろう。
街中を歩いていると、とある寿司店の前で魅力的なのぼりが目に飛び込んできた。
「旨い きびなづくし御膳」
五島名物のキビナゴ。それを寿司・刺身・天ぷらにして、更に名物の五島うどんを添えたまさに五島のオールスター定食である。これを食べずに五島を去ることはできない。
実はこの店、福江島初日の夜20:00頃に訪れたところ、島では店じまいが早いのか
「すいません今日は終わりです」
と断られた。そこで二日目の夕方18:00頃に訪れると、
「今日は予約で満員です」
とまたも断られた店であったが、三日目の昼にしてやっと味わえるぞ。
「すいません。キビナゴの仕込みがまだなのです」
え"っ、ノボリは出ているのに仕込みができてないだと!! 準備が整うのを待っていると帰りの飛行機に間に合わない。オイラはメニューの「きびなづくし御膳」の写真をカメラに収め、泣く泣く五島の旅を締めくくるしかなかった。
最終更新:2022年06月11日 09:48