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さあ探しましょう
この中ひとり裏切者がいる
ヒトの癖に図々しくも
私たちのフリをして
交錯する視点
曖昧な疑念
疑わしきは誰でしょう?
でも私を指ささないで
背中がざわつく
粘り気を帯びた
その目線が
私の心の奥を
まさかこんなにも強くかき乱してしまうなんて
わからないのに
わからないのに
みんな決めつけてくるの
そんな頼りのない印象だけを証拠に
卑屈に俯き 笑う 笑う ああそのたび
わかっていたわよ ぜんぶね
私なんて──獣呼ばわりよ。
餌の気持ちがわかったなんて
幻想にもほどがある
喰われるものの気持ちなんて
喰われるまでわからないわ
『頭を噛み砕いて』
『鮮血を浴びて』
『人間だけを狙った』のも
ぜんぶ私には 覚えのない 遠い物語よ──?
ウソじゃないのに
ウソじゃないのに
誰も信じてくれないの
どうせお前なんだと言わんばかりの態度で
皆の視線が 刺さる 刺さる ああそのたび
もう大人しくしてたのに
思い出すの──『あの時』のこと。
月夜の晩に出歩いていた
その赤毛が何よりの証拠だ
呪いか幽鬼の化身か
お前の仕業だと占われた
オマエはいったい何者なんだ
正体を明かせこの物怪が
私が誰なのかなんて──私が一番知りたいわ!
わからないのに
わからないのに
みんな問い詰めてきたの
まるで私が全部悪いみたいな目をして
覗いた悪意に 怯え 怯え ああそのたび
一番怖いのはどうだって
人間たちよね──
しょうがないのに
しょうがないのに
誰も許してくれないの
『村一つ丸ごと食い荒らしてしまった』って
碌にね話も 聞かず 聞かず ああそんなの
誰だって牙を剥くわよ
じゃあ聞くわね──『獣』はだあれ?
最終更新:2024年12月18日 09:37