「魔法が、あったとして。
それは、何でも出来る力かって?
⋯⋯だったら、それはきっと、
むしのいい思い上がりでしかないわ」
《禁忌》に触れる。
それだけで全部壊れてしまうの。
それでも、魔法ならってね、みんな、
思い通りにしてしまう⋯⋯
ねぇ、わたしのことが見えてないのね?
わたしは、“ここ”に、いるのに。
ずっと、ずっと!!
独りぼっちの“魔法少女”
誰かと仲良くする、魔法なんて要らない。
その魔法は、《破壊》ばかりで、
それ以上のことは望めない、のに、ああ。
「おねがい。ねぇ、そんな目で、わたしを見ないで。
わたしに、また何かするんじゃないかって、思うじゃない⋯⋯? 」
あなたの魔法はね、
——とても『悪辣』で、
——ひどく『過修飾』
——ほんとに『歪』て、
——ものすごく『非一貫』していて、
——『有害』
そもそも《禁忌》という言葉の意味が、
あなたにはよくわからない。
だから、その魔法に、きっと手を出して。
——『最悪』になっていく。
なら、わたしのこともわからないのね?
わたしは、“ここ”に、いるのに。
ずっと、ずっと!!
独りぼっちの“幻想少女”
仲間を見つけ出すよな、魔法なんて要らない。
その魔法は、壊す《破壊》ばかりで、
それ以上のことは叶わない、のに、ああ!
「どうして。“コンテニュー”すの? 終わった物語を?
どうせまた終わるじゃない? ああ、ほんとに、この、欲張りめ! 」
ああ、あなたの魔法のせいで、
わたしはこんな姿になるの
どうしてこんなになりはてても
わたしを放っておいてくれないの?!
ねぇ、わたしをどうかみつけだしてよ。
わたしに永遠に会えなくなる前に。
独りぼっちの“幻想少女”
誰もが知っている姿 それのせいでこんなに
その魔法が、壊す《破壊》ものでなく、
それ以外であればもしかしたら、ああ⋯⋯
だけど
独りぼっちの“幻想少女”
その名を冠するものが世界にあふれてしまう
見てよ、全部。
ここは紛い物ばかり。
どれほどの罪を重ね 変わらないの “増え続けるの!?”
「魔法が、あったとして。
何でも出来るかって?
⋯⋯だったら、それはきっと、
ただの思い上がりでしかないわ」