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とりあえず一本書いてみた

「妹ぉぉぉぉぉぉぉぉ紅ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「輝夜ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

幻想郷、迷いの竹林。そこではいつもの様に二人の少女(実年齢的にかっこ仮かっことじ)の絶叫が木霊する。

「殺す!!今日こそはお前を叩き殺す!!」
「あはははははは!!やれる物ならやってみなさいよ!!先にハンバーグになるのは貴方の方でしょう!?」

いつもの様に手酷い呪詛の言葉が撒き散らされ、

「今度こそ、今度こそ塵一つ残らないまでに吹き飛ばしてやる!!」
「それはこっちの台詞!!その見飽きた顔も、崩れ落ちれば新鮮でしょうねぇ!?」

いつもの様にその煌びやかさとは対照的に、本気で殺意のこもった大量の弾幕が形成され、

「ぐっ……がぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「あはははははは!!破裂した破裂した!!これでもう一回死んだわね!!」
「うるさい!!これぐらい何とも……今度は貴様の番だぁぁぁぁぁぁ!!」
「なっ…………きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

いつもの様に色々な物が飛び散っては再生するスプラッタな光景が展開される。

どれだけ刺激的かつグロテスクな映像も、事あるごとに見せつけられれば耐性が付くという物。
この竹林に住む者で、数百年単位で繰り返されたこの一連の流れに興味・関心を示す存在はいないだろう。
せいぜい、それぞれの少女(仮)と懇意の仲である永遠亭の薬師と寺子屋の経営者が『あぁ、またやっているのか…』と深いため息をつく程度の物だ。

「殺す!!輝夜ぁぁぁぁぁ!!」
「潰す!!妹紅ぉぉぉぉぉ!!」

そして今日も、この非生産的極まりない殺し合いは、無限の命の中のたった数回を消費して、いつもの様に決着する――――ハズだった。


「………何だよこれ……」

一つ違う事があったのは、その凄惨な殺し合いを見慣れぬ顔が偶然目撃してしまった事。
そしてもう一つ、それを目撃してしまった青年は、幻想郷の常識を知らぬ存在――つまりは、『外の世界』から来た存在だった事。

「おい、何やってんだ!!!!」

そのまま見て見ぬふりをしていればいい物の、少なからず正義感という感情を持ってしまっていた青年は、
血飛沫を上げながら舞う二人の少女(仮)に声を掛けてしまう。

「何!?」
「邪魔をする気か!?」
「邪魔って、いやだから何やってんだよ!!ケンカにしちゃ派手すぎないか!?」

少女(仮)達がお互いに向けていた殺気がそのまま籠った視線に貫かれても、その青年は臆することなく言葉を続ける。
まるで、それぐらいの殺気ならば受け馴れているとでも言うように。


「ケンカ!?あははははは!!これがそんな生易しい物に見えるの!?これは…殺し合いよ!!お互いの無限の命を掛けた、ね!」
「殺し合……はぁ!?なんでそんな事を……!!」
「それが貴方に関係あって?下がっていなさい、巻き込まれて死にたくないのならね!!」

ふたりの少女(仮)の内の一人、黒髪の方―――輝夜が青年に対応している間、もう一人の少女(仮)―――妹紅が青年の身なりをジロジロと確認する。
幻想郷では見慣れぬ服装。自分達の弾幕ごっこ(という名の殺し合い)に対する反応。そして何より――青年が跨っている、不可思議な鉄の塊。
これら一連の要素から、妹紅は青年の正体を推察する。

すなわち、幻想郷の『外』から迷い込んだ人間。

(またあのスキマか……!!まったく余計な事を!!)

憎き相手との殺し合いを無理やり中断された事による苛立ちと、
おそらく現時点で幻想郷内で最も危険な場所に飛ばされてしまった青年の不幸に少なからず同情しながら、妹紅は歯噛みし―――――

次の瞬間、弾幕に吹き飛ばされた。

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「あははははははは!!何よ考え事なんかしてぼーっとして!!そんなに私に殺されたかったのかしら!?」
「ぐ、う………」

全身の激痛に耐えながら、ゆっくりと起き上がる。不意打ちとはいえ、咄嗟の防御が間に合ったお陰か致命傷には至っていない。

(と言っても…これだったら一度死んでおいた方がマシだったかもね……)

死は非常な苦痛を伴いはするものの、それは一瞬にして終わる物だ。断続的に激痛が走る今の状態よりはマシな物かもしれない。
特に、このような殺し合いの状況下では。

「おい、大丈夫か!?こんなズタボロで……これじゃあすぐに死んでもおかしくないぞ!?」
「……月のかぐや姫が、聞いてあきれる…!!随分卑怯な真似をしてくれるじゃないか……!!」
「は…?かぐや姫、って……と、とにかく逃げろよ!!時間ぐらいだったら俺が―――」
「うるさい!!部外者が、邪魔をするな!!!」
「うぇぃっ!?」

自分の体を心配して駆け寄ってきた青年を乱暴に突き飛ばす。
善意からの行動に対しての反応にしては酷い物だと良心が痛まないでもないが、これは彼自身の為でもあるのだ。
ここのルールをよく知らない物が、ここで起きている事件に首を突っ込んでも、待っているのは無残な死だけなのだから。

「輝夜ぁぁぁぁぁぁ………!!」
「『次で決める』とでも言いたげな顔ね……面白いじゃない!!無様に地べたに這いつくばる事になる貴女の顔を、思う存分踏んであげるわ!!」

お互いがお互いを睨みつけながら、ゆっくりと一枚のスペルカードを取り出す。
最早二人の少女(仮)頭の中に、先ほどまでの闖入者に対する感情などは存在していなかった。
あるのは、互いに対する純粋な殺意だけ。

だからこそ、気付けなかった。

「……クソッ……こんな所でもバトルファイトかよ……!!」

自分達の後ろで忌々しげに吐き捨てる青年がいた事を。


「妹ぉぉぉぉぉぉぉぉ紅ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「輝夜ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

再び、ドス黒い殺意を乗せた叫び声が竹林を揺らし、二人のスペルカードが宣言される。

―――神宝「蓬莱の玉の枝 -夢色の郷-」―――
―――蓬莱「凱風快晴 -フジヤマヴォルケイノ-」―――

そして、極彩色の弾幕が、少女達の命を削ろうと踊り狂ったその刹那―――

―――TURN UP―――

「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
『!?』

青い影が、迫りくる二つの弾幕の間へと飛び込んでいった。

着弾、奇妙な絶叫、爆発、そして砂煙。

殺す気満々で放たれた二つの弾幕は、見事に命中したのだろう……全く関係の無かった外来人に。

「………………………」
「………………………」

断続的に続いていた爆発音も止み、ただ黙々と上がる砂煙の中で呆然と立ち尽くしながら、二人の少女(仮)は沈黙する。
気まずい。非っ常ーーーーに、気まずい。

「……………なあ、輝夜」
「……………何よ、妹紅」

立ち上る砂煙の所為で完全に視界が塞がれた中、二人の少女(仮)は声だけで会話する。
その声は、先ほどまで満ち満ちていたドス黒い殺気が消え果てていた。

「………どうなったと思う?今の男」
「………お互いに本気だったから…死んだのは当然として……消滅してるんじゃないかしら」
『……………………』

再び、気まずい沈黙。互いの無限にある命を奪うならば兎も角、完全に部外者かつ訳も分かっていなかったであろう外来人の命を奪ってしまったのだ。
幻想郷的に考えれば、自分の実力も考えずに無茶をした青年に非があるのは確かだろうが、
それでも無関係な人一人を消し飛ばして平然としていられるほどドライな少女達(仮)では無かった。
もっとも、それを延々と引きずる程に純粋でない事も確かであるが。

「というか…貴女、言わなかったわけ?私達が不死だって」
「説明のヒマもなく人を吹き飛ばしてくれたのはどこの誰だったか?」
「あら、ごめんなさいね?そこまでノロマな貴女だと思っていなかったから。これは考えを改めなければいけないかしら」
「ああ、そうだな。私も考えを改めようと思ってた所だ。月のかぐや姫と言うのは、不意打ちを好む姑息な小娘だという事をな」
『………………………』

三度、竹林の中を沈黙が支配する。だが、それは先二つの何とも言えぬ気まずい沈黙とは違い、静かな怒気を孕んだ物だった。


「………殺る?」
「………受けて立つ」

未だ晴れぬ砂煙の中で、声がした方向に向かって握りこぶしを作る妹紅。
そしてそれは、この向こう側にいるであろう輝夜も同じだろう。幾千回と殺し合いを続けてきた妹紅だからこそ、そう確信を持って断言できる。
数回の呼吸を置いて、妹紅は大地を蹴りあげ、砂煙の向こうの怨敵へと殴りかかった。

「妹ぉぉぉぉぉぉぉぉ紅ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「輝夜ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

こうしてふたりの少女(仮)による弾幕ごっこは一旦幕を閉じ、今度は少女達(仮)によるキャットファイト(グロ的な意味で18禁)が始―――

ガッ

「なっ……!?」
「えっ……!?」

まらなかった。

緩やかな風が吹き、ようやくそれまで視界を覆っていた砂煙が晴れていく。
その向こうに見えたのは、既に見慣れた忌々しい長い黒髪……では無く。

「……だから……やめろって言ってんだろうが……!!」

自分の拳をその右手で受け止めている、青い鎧の男の姿。
こちらに側面を向けて立っている男の向こう側には、かの黒髪の少女(仮)の姿が見える。彼女の拳もまた、この男の左手で受け止められているようだ。

「…あんた、生きて……?」
「……確かにズタボロにはなってるけど…というか、その鎧いつのまに……?」
「…………………」

二人の疑問の声には答えず、いや答える余裕がないのか、黙ったままの鎧の男の姿が光に包まれゆっくりと変わっていく。
そして光が消えた後の男……いや、男だったものの姿を見た瞬間、二人の少女は息を飲んで飛び退った。

ついさっきまで自分達の拳を掴んでいたその腕に、鋭い爪が生える。
二の腕部分には、あらゆる物を切り裂けそうな鈍い光を放つ刃が突き出していた。
その顔は、まるでカミキリムシを思わせるような酷く昆虫的な無機質な物となり、腰辺りまで垂れ下がった触覚が異形としての要素を強くする。

息を飲んで異形の存在を見つめる少女達(仮)の前で、再び彼はその姿を変えていき……最終的に、最初に見せた時の様なごく普通の青年の姿を取る。

「…………驚いたわね」
「『外』の世界では、もう妖怪変化の類はほとんど消え去っていると聞いていたが」
「……うるさい……これでも『元』人間だ……」

苦しげに片膝を付きながら、『現』人外である青年が答える。
ぽたり、ぽたりと『緑色』の体液を流しているその体には、先の弾幕によって傷ついた…場所によっては消滅している部位もある程にダメージを受けていた。
が……それも、常識では考えられないスピードで修復されていく。消し飛ばされた部位も徐々に新たな形成を見せている。



「貴方、まさか『不死』の存在とは言わないわよね?」

ふぅ、と深いため息を付きながら輝夜が青年へと話しかける。完全に興をそがれたのだろう、彼女からは全く殺気が感じられなくなっていた。

「正確には『不老不死』だけどな」

もう傷の修復も済んだのだろう、片膝をついた状態からゆっくりと立ち上がりながら青年が答える。
そして、その青年の言葉を聞きながら、妹紅は思わず深く嘆息した。

『元』人間で、今では『不老不死』の存在。姿形こそ人外ではあるが、これではまるで―――――

「……おっ、とっ、とっ――」

まだ体の調子が戻っていないのか、青年の体がフラつく。思わず、その体を支えていた。

「無理に動くな。肩ぐらいなら貸してやる」
「……悪い」
「ついさっき突き飛ばしたお詫びだ」

やれやれ、と誰ともなく呟きながら、妹紅は傍らの輝夜を見やる。
こちらもまた何とも言えぬ表情をしていたが、それでもこの青年に対して少なからず興味を抱いたのは間違いないらしい。
それは自分も同じだが……というか、あのスキマがわざわざこんな場所にこの青年を送り込んだであろう時点で非常に作為的な物を感じる。
後で問い詰めに行ってみるか、と決意した後で青年に話しかける。

「私は藤原妹紅、そっちの黒髪は蓬莱山輝夜。…で、お前の名前は?」
「………剣崎、一真だ」




ごめん、続かない


とりあえずノリだけで書いてみた
あれー?最初は輝夜と絡むはずだったのに、気付くと妹紅の方に絡んでる……あれー?




( 0w0)<ナズェミテルンディス!?カグャーザーン!!





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最終更新:2009年03月27日 21:51
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