「小須田さん。こっちは大体片付きましたよ」
「ああ、藍さん有難う。いやあすまないね、荷物の整理まで手伝わせちゃって」
「お気になさらず。しかし……残念です。橙もあなたに随分と懐いていたのに」
「幻想郷に迷い込んだ僕を今まで住まわせてくれて、新しい職場まで探してきてくれた。これだけで充分だよ。
さあ、残った物も要るものと要らない物に分けちゃおう。で、これなんかどうかな」
つ携帯電話
「……まだ持っていらしたんですか。この幻想郷では使えない事はご存知の筈ですが」
「なんか捨てられなくてね。まだ、未練が残ってるのかな」
「かさばる物でもありませんし、持っているくらいなら大丈夫でしょう」
「じゃあ、この割烹着なんかはどうなのかな? 家事の時は重宝したけど」
「……それは……要りません。これからはこれを着る機会が多くなると思います」
つ執事服
「今度の職場は洋風のお屋敷なの?」
「どうか、立ち振る舞いには気をつけてください。ミスをすれば責任者のナイフが飛んできますから」
「……じゃあ、この胃薬なんかは必要だよね。歳のせいか、環境の変化にまだ体がついてこなくってさ」
「薬でしたら、何よりもこれが必要になると思います」
つ増血剤
「……別に僕は貧血になったことなんて一度も無いよ?」
「……これからなるんです」
「もう決まってるの? ……じゃあこの耳当てなんかは要るのかな?」
「それは……持っていて下さい。周りが湖ですから……朝晩は冷えますので」
「……段々読めてきたぞ~。じゃあ、これはどうだ。僕の好物のニンニク」
「何を考えてるんですか!! そんなもの持っていったら比喩でなく消されますよ!!」
「が~んばれ~負け~んな~~ち~からの~限り~生きて~やれ~」
「……貴方がいけないんだ! 節分の時、紫様に向かって『17粒は少なすぎない?』なんて言うから!!」
最終更新:2009年03月28日 16:16