「なぜここを通さない!」
「当たり前です!そんな素性も知れない人を入れるなどできません!」
門前で口論する剣と美鈴
「まったく、騒がしいわね」
そんな中、館から、現れたのはこの館を取り仕切るメイド長、十六夜咲夜だ
「美鈴、その男を通してやりなさい、お嬢様からの命令よ」
「えっ!でもこんな怪しい人通していいんですか・・」
「さすが、高貴な者は高貴な者が分かるな」
満足げな剣と不服そうな美鈴
「お嬢様の命令は絶対よ、それとも貴女はお嬢様の判断が間違っているとも?」
「いえ!そんなことは・・・」
「では中に入らせてもらうぞ」
館の中ヘ入っていく剣、そんな剣を見てため息をつく咲夜
「私も・・・正直あまりあの男を入れるのは賛成できないんだけどね・・・」
紅魔館のレミリアの自室に呼び出された咲夜
「咲夜、あの男を中に入れてやりなさい」
「かしこまりました、しかし何故あの男を?」
「そうね、運命・・・彼はとても数奇な運命を背負っている・・・面白そうじゃない
まず彼を私の部屋まで連れてってきなさい」
「(なんていってたけどほんとに大丈夫なのかしらこの男)」
「サ・クゥーヤとやら、この館やそれ以外の場所について説明してくれ」
「分かりました、そもそもこの紅魔館は・・・」
紅魔館や幻想郷について説明する咲夜
長い廊下を曲がった瞬間、二人は一人の少女とでくわした
「あーあ、やっと出れた、ねーね、咲夜ーそのおにいちゃんは誰ー」
真紅のドレスに背中には宝石のような羽、
紅魔館の主の妹、フランドール・スカーレット
「(妹様!何故ここに?!ともかくお客様に危害を加えるような事はあってはならないわね)
ええと、この方は・・」
「全ての頂点に立ち、神に代わって剣を振るう男、ディスカビル家の当主、神代剣だ!}
「(なにいってるんですか、この人は!)」
めまいを起こす咲夜、それをよそにフランドールは剣に問い掛ける
「わたしは、この館の主の妹、フランドール・スカーレット
全ての頂点にたつんだったら・・・弾幕ごっこもできるよね!」
「剣さん・・ここは私が何とかするので貴方は・・・」
「いいだろう、そのダンマック~ゥごっことやらを受けてやろう」
「(この人は、どうして場を最悪の状況にしようとするのかしら、ああ頭痛が・・・)」
咲夜の配慮も空しく、剣は申し出を受けてしまった
「ダンマック~ゥごっことやらはよく分からないが決闘のようなものだろう
決闘は受けなければ貴族の誇りが廃るからな」
「わーい、でも手加減なんてしないでね、そんなことをしたら」
突然、打ち砕かれる壁、
「すぐに壊れちゃうから」
一瞬で砕かれた壁、そのことがフランドールの力の凄まじさを物語っていた
「今のでわかったでしょう!危険です!今ならまだ何とかなりますから・・・」
焦る咲夜と対照的に当の剣はあくまで、平然としている
「言っただろう、サ・クゥ~ヤ、決闘は断ったら貴族が廃ると、立会人をやってくれ」
「そうよ、それに咲夜が余計な手を出したら、どうなるかなぁ~
もうこの館、なくなってるかもよ」
フランドールの暴走、それだけはもっとも避けなければいけない事態
「わかりました・・・ただし、くれぐれもあまり度が過ぎないように」
観念する咲夜、剣は紫の刀を構える
「あいにく、手加減は得意じゃないんでな、サソード!」
どこからともなく現れる紫のサソリ、そのサソリは剣のもつ刀へと飛び移った
「俺はダンマ~クゥにおいても頂点に立つ男だ、変身」「Henshin!」
剣の持つサソードの黄色のチューブに覆われたマスクドフォーム
突如としてのびるチューブがフランドールを絡め取ろうとする
「あはは、そうこなくっちゃ!禁弾 スターボウブレイク!」
チューブを突き破り、剣へ注がれる容赦なき弾幕
吹き飛ばされる剣、叩きつけられた壁は脆くも崩れ去った
「もう終り?つまんないなぁ~」不満げなフランドール
「キャストオフ」「cast off」はじけとぶ装甲
土煙の中姿をあらわしたのは、スマートな紫の戦士
「change scorpion」
「へぇ~なかなかやるじゃない、これならじっくり楽しめそう」
「それじゃあ、これなら避けられるかな、禁忌 クランベリートラップ」
四方より降り注ぐ弾幕、回避は不可能に見える多角的攻撃
「クロックアップ」「clock up」
弾がぶつかり合い爆発する、爆煙が晴れたときそこには誰もいなかった
「こなごなで、あとかたもなくなっちゃった」
「何を言っている、あいにく俺は無傷だ」
背中に突き立てられる刃、一瞬のうちに背後に回った剣
「勝負ありだな」
「え・・・なに今の・・」
時を操る能力を持った、咲夜の感じた時間の乱れ
「いまのは、時間操作の一種・・!」
クロックアップ、タキオン粒子のコントロールが生み出したZECTの科学の結晶
「ふふふ、あははははははははっ、これで勝ったつもりなの?」
高笑いをするフランドール、手に集めたのは「目」全ての物体に存在する弱点
「壊れちゃえ」
「まずいっ!」本能的に危険を察知した剣 「put on」
装甲が再び集った瞬間、その手は握られた
その瞬間、砕け散る装甲、飛び散るポイズンブラット
「遊びはこれでおしまい、あ~楽しかったっ!」
「くっ、何だ今のは・・・」
とっさにマスクドフォームとなったためマスクドフォームの装甲だけの破壊で済んだ剣
だがライダーフォームになってしまった剣にはもう後が無かった
「あははははははっ、こうすると、どんなものでも壊れちゃうんだ」
フランドールのあらゆるものを破壊する程度の能力
それはヒヒイロノカネの鎧も難なく打ち砕いた
「さて、もう一回やったらどうなるかな」
再び「目」を集めるフランドール、そこへ割って入る咲夜
「これ以上は無意味です!もう勝負はついたのだから、やめてください妹様!」
「う~ん、満足したし、これでいいかな」
暴れて満足したのか、手を止めるフランドール
よろよろと、立ち上がる剣
「まだ俺は負けていない、最後まで決闘はやるものだ」
「やっぱ、そうこなくっちゃね」
身構えるフランドール
「(どうやら、手を握った時その能力は発動するらしい、
手を握るよりクロックアップの方が速い!だが・・・)」
「(ぜんぶ壊しちゃえば、もうなんにもできないよね、
この能力は避けようが無いからどんなにはやくっても壊れちゃうはず)」
だが、ボタンを押そうとする手を止める剣
「どうしたの、早くクロックアップしないと壊しちゃうよ」
「俺は・・・クロックアップは使わない!」
「へぇ~でもそれじゃつまらないなぁ、なんで~」
「クロックアップのできない相手にクロックアップをしたのは貴族の決闘らしからぬ行為、
だからお前がどんな能力を持ってようが、クロックアップは使わない、
それが俺の・・・・ノブレス・オブリージュ!」
フランドールに言い放つ剣
「あははははははっ、おもしろい~!なら私もこの能力使うのや~めた」
そういったフランドールが取り出したのは灼熱の業火の剣、レーヴァテイン
「そのかわり、もし弱かったら・・・死ぬだけだよ」
「ああ、こちらも本気でいく、ライダー・・・スラッシュ」
ポイズンブラットをまとった剣と業火をまとった剣が激突する
そして、あたりは光に包まれた・・・
レーヴァテインとライダースラッシュの激突
あまりの衝撃波にしばらく気絶していたフランドールと剣
「この場合、判定は相打ちでしょう」
目を覚ました剣とフランドールに言う咲夜
「俺がここまでやられるとは、なかなかやるな」
フランドールに手を差し伸べる剣
「なんのつもりなの?」
「握手だ、決闘の終わった後はお互いをたたえあうのもまた貴族だ、
それにお前は俺の友達だフランドール、俺が決めた」
「友達・・・そんなの、私の力で壊れちゃうか、恐れて避けていくかしかないんだよ
どうせあなたもそうなんでしょ、だったら友達なんていらないよわたしになんか」
寂しげな顔を見せるフランドール
そんなフランドールに笑顔で声をかける剣
「じいやは言っていた、友情に勝る財産は無い。一生の宝にしろとな
それに俺は友情においても頂点に立つ男だ、そんな点なら心配いらない」
「へんなやつ・・でも、そんなこと、初めてかな、言われたの・・
ねえ、あなたにもっと話したいことがあるな、しばらく一緒にいていい?」
「ああ、もちろんだ、こちらも聞きたい事は山ほどあるしな」
「そのまえに・・・」
そんなフランドールと剣にかけられる咲夜からの声、指さすのは、ひどい有様の廊下
「これ、修理していただけませんか」
「えー、めんどくさいよ、その辺のメイドにやらせといてよ、ねぇ剣」
「ああ、あいにく修理は従者の仕事だ、適当にやっててくれないか」
そんな有様をよそに歩き出す二人、それを見て、ため息をつく咲夜
「まったく・・・仕事ばかり増やして・・・
でも、妹様、なんだかんだ嬉しそうですね、これも運命なのかしら
あれ、でもなにか忘れてた事があるような・・・ま、いっか」
「ねえ、パチェ、客人招いたのに私のところへ来ないのはどういうことかしら・・・」
「レミィの事をすっかり忘れているようね、珍しいわねあのメイド長が」
「ふん、館はなんか壊れてるし、どうせ私なんか・・・」
次回予告
決闘のすえ、フランドールと友達になりそれから、紅魔館にどんどん馴染んでいく剣
だが、そんな幻想郷に現れたワーム
そしてワームは紅魔館へと・・・
「全てのワームは俺が倒す・・・変身」
次回フラワリングナイト・偽り断つ刃
最終更新:2009年03月29日 11:39