本編219~226

『戦場に咲いた友情の花』-1

 作者・シャドームーン
219

海を望む岬某所***


その日、城茂からの連絡で『喫茶アミーゴ&立花レーシング』へ行く
ことになった南光太郎は、途中とある岬に立ち寄っていた。

光太郎「おじさん…おばさん。光太郎です。また、会いに来ました」

『佐原 俊吉 唄子 之墓』
岬の上に立つ木製の墓前に花を供える光太郎。
クライシスの日本総攻撃が避けられなくなった時、郷里への避難の最中、
ジャーク将軍の変身体・最強怪人ジャークミドラの魔手により無惨にも
命を落とした佐原夫妻。一人の孤独な青年に一時の家庭を与えてくれた、
大恩ある二人がそこに眠っている―――

愛すべき人々を失い、南光太郎の長い戦いは幕を閉じた。
だが悲しい哉、運命の歯車は“戦士”に休息の時を与えてはくれない。
また新たなる強敵が――! 地獄の底から蘇った亡者の群れが!
無限帝国Gショッカーとなって、再び平和を乱そうとしているのだ!!

光太郎「おじさん達のことは決して忘れません。そして絶対に無駄にしません!
 どんなに手強い奴らが現れても……必ず……必ず倒してみせます!!
 どうか安らかに眠って下さい…そして見守っていてください。
 …それじゃ、おじさん。おばさん。平和になったら、きっとまた会いに来ます」

俊吉と唄子の霊前で手を合わせ、彼は下に停めているバイクの元へ歩き出す。
ここへ来る少し前、実の両親と養父・秋月総一郎が眠る墓地でも様子を見て
来たが、佐原夫妻の墓標と同じく、別段異変は起きていなかった。

光太郎「信彦の一件でひどく気になっていたが…何事もなくて良かった。
 死人が生き返る黄泉帰り、か…。それも闇雲に誰も彼もがそうなる
 わけじゃあなさそうだ。これが奴らGショッカーの仕業じゃないとしたら、
 一体、誰が何のために…? 超常現象の類とはどうしても思えない…」

その解けぬ疑問は一旦脇に置き、光太郎はこれから向かう城茂との待ち合わせ
場所のことを考え始めた。立花藤兵衛が現オーナーを務めるそこの住所が、
あの『キャピトラ』と同じだった事実はもちろん彼を驚かせたのだが――――
ゴルゴムが滅びた後、空家となっていたキャピトラに、ほどなく元のオーナーで
光太郎の先輩にあたる東堂勝が「ふらりと戻って来て」営業を再開していたらしい。
しかしやはり長続きはせず、とうとう人手に譲ってしまったというのが真相のようだ。

220
この東堂なる男、面倒見が良く秋月邸を出た信彦の妹・秋月杏子を住み込みで
雇い世話をしてくれたこともあった。ところが放浪癖があるらしく、そのまま店を彼女に
任せきりにしたまま、連絡が取れなくなっていた。已む無くキャピトラは、信彦の恋人
だった紀田克美が手伝いに来る格好となり、杏子と克美の二人で営業してたのだ。

光太郎「人伝に聞いてみたけど、やれやれ東堂先輩らしいや。
 …キャピトラか…そういえばあれから、一度も行ってなかったなあ……」

過酷な運命に翻弄され、人間の自由を守るために戦った仮面ライダーBLACK。
黒き戦士が唯一「普通の若者として」微笑む掛け替えの無い居場所―――
それが杏子と克美がいつも笑顔で迎えてくれる『喫茶キャピトラ』であった。
しかしその居場所は、他ならぬ自分の油断と未熟さから永遠に失われることになる。
自分がシャドームーンに敗れたために、人々は絶望感に打ちひしがれ自暴自棄にかられ、
街は無法の荒野と化した。日本中に吹き荒れるゴルゴムの猛威を逃れ、杏子と克美は
ライダー亡き日本を離れ、渡米したのである。
そしてそれが彼女たちと光太郎の永遠の別れとなったのだ…。

クジラ怪人の友情により、仮死状態から見事蘇った仮面ライダー。
復活したライダーは、強敵、大怪人ダロムを倒し人々に生きる希望を与えた。
やがて訪れる決着の時。力尽き、残骸と化す戦友。最後まで、魂を救えない親友。
幾多の怒り、悲しみ、涙の全てを込めて…遂にゴルゴムの創世王が神殿を道連れに
呪詛の言葉を遺して滅び往く。あらゆる悪夢を洗い流すかのように、雨が四日、五日
と降り続いた。そして――…地球に一時の平穏が戻って来た。

帰路に着いた光太郎の行き先は、当然ながら『キャピトラ』である。
しかし親しかった人たちは、もう「そこ」にはいない。信彦も。杏子も。克美も。

ゴルゴムに蹂躙された街に沸き返る、平和が戻ったことを喜ぶ人々の歓声や
少しづつ進む復興の槌音も、無人となった「キャピトラ」には聞こえてこなかった……
カウンターに置かれた写真の中では在りし日の彼と、彼を取り巻く人々が幸せそうに
笑っていた。二度と戻らない青春、そして二度と会えぬ人たちに別れを告げて、
光太郎は一人、バイクに跨りキャピトラを後にした――――

221
虚ろな表情で傷心のまま彷徨う“改造人間”南光太郎。
突然現れた彼の、その過去の一切を問わず、充実した人生を送って欲しい
と願い力になってくれたのが、佐原航空を営む俊吉・唄子夫妻である。
そんな光太郎を実の兄のように慕う、しげる・ひとみの幼い兄妹。
この家族との出会いが、彼に新しい人生を与えた…しかしそれは皮肉にも、
新たに迫り来る脅威に抗える戦士を、世界がまだ必要としている証でもあった。
灼熱の太陽が黒き戦士を包む時、再び燃え上がる邪悪な者たちとの激闘。
地獄の底から蘇った影の王子、シャドームーンとの悪夢の再戦、そして別れ。
激しさを増す戦いの中、彼には思いもかけぬ出会いが待っていた。
これまで、数限り無い悪の組織と戦い続けて来た10人の勇士が、初めて黒き戦士の
前に駆け付けたのである。改造人間の悲哀を背負い、長きに渡り平和を守って来た
10人ライダーとの邂逅は、光太郎を戦士として一段と成長させていた。
その先輩ライダーに縁の深い人物が、あのキャピトラを改装して新しい店を開いているという。

光太郎「立花藤兵衛さんか…本郷先輩や城先輩に、父のように慕われた人物と
 聞いているけど、実際はどんな感じの人なんだろう。そんな凄い人がまさかあそこの
 オーナーになってるなんて…ふふふ、さあ早く行こう。会うのが楽しみだ!」

不思議な縁を感じつつ、光太郎はあの日この場所で、それぞれの“輝ける明日”を
信じて岐路についた、仲間たち一人一人の誇らしい笑顔を思い出していた。

自分の失った過去を探す旅に出た、霞のジョー。
再びカメラマンとして日常に戻って行った、白鳥玲子。
光太郎と同じく悪の手で両親を奪われたが、強い意志で共にクライシスと
戦った的場響子。そしてその響子と暮らしている、佐原夫妻の忘れ形見、
佐原しげるとひとみ。臆病でおっちょこちょいだが憎めないコック長、吾郎。

光太郎「皆との出会いが、俺を孤独の闇から救ってくれた……
 皆がいるから、俺はここまで成長できたんだ。どうしてるかな、今頃…」

霞のジョー「…アニキ? よぉーっ! アニキ、アニキじゃねーか!!」
光太郎「ジョ、ジョー!?」
霞のジョー「久しぶりだよぉー元気だったかい?」

不意に背後から懐かしい声に呼びかけられ、光太郎は思わず振り向いていた。
なんと、さっき花を供えた佐原夫妻の墓標がある岬に、霞のジョーが立っている。
手を振るジョーの後ろから、ぴょこっと元気よく白鳥玲子が姿を見せた。

222
光太郎「玲ちゃんまで! …何時の間に?」
玲子「こ~たろうさんっ! あはは♪ 驚いたー?
 …もう! 光太郎さんったら、帰って来てたんなら連絡ぐらいしてよ!!」
霞のジョー「そうだぜアニキ~~ちょっと冷たいんじゃないの。先輩ライダーと
 一緒で忙しいのは分かるけどよぉ、俺らのこともたまには思い出してくれよ~」
光太郎「おいおいジョー。俺が皆のことを忘れるはずないだろ!
 ちゃんと用事が終って落ち着いたら会いに行こうと思ってたさ」
霞のジョー「とか何とか言っちゃって…ホントはアニキ、旅してる間に
 新しいガールフレンドでもできたんじゃねえのかい!」
玲子「…ま! 光太郎さん!? どうなの、白状しなさいっっ!!」
光太郎「うわわ玲ちゃん、落ち着いて…。こらジョー!」
霞のジョー「へへへ…ジョーダン、ジョーダン。実はな…何となく今日、アニキも
 ここへ来てるんじゃないかと思ってよ。墓参りに皆を誘ったんだよ」
光太郎「み、みんなを?」
玲子「そ! 響子ちゃん、ひとみちゃん、しげるくん、もう出て来ていいわよ」

岩場の裏側から、しげるとひとみを伴って的場響子が現れ会釈する。

響子「うふふ…光太郎さん、お久しぶりです」
しげる&ひとみ「光太郎兄ちゃーん!!」
光太郎「響子ちゃん…! しげるくんとひとみちゃんも…っ!」
吾郎「お~い……はぁ、はぁ、やっと追い付いた…。とへへ~疲れた」

やや遅れて、トレードマークのフライパンを片手に吾郎が登って来た。

光太郎「吾郎さんまで!」
吾郎「こ、光太郎さぁ~~ん! エヘヘ…お元気でしたかあ!?」
玲子「ほらほら、遅いわよ吾郎ちゃん!」
吾郎「だってぇ~皆ボクをおいてどんどん先に…」
霞のジョー「ははは、日頃鍛えてないからそ~なるんだよっ! ちったあ痩せろ!」
吾郎「ありゃりゃ。こりゃイタいとこ突かれちゃったかな~☆」
一同「アハハハハハハハ」

光太郎「皆…! まるであの時のままだ…」

223
佐原夫妻の墓標を囲み、岬の上で湧き上がる歓喜の笑い声。
その様子を……下に生い茂る草むらから眺め下品な笑い声を囁く影があった…。

魔女キバ「エェ~ヘヘヘェ…すっかり、打ち解けて油断しとるわい。
 え~ぞぉお…もっともっと力を抜いて仲間との再会を喜ぶがよい…
 それがお主の死出の旅立ちに繋がるのじゃあ~~」
サンドルバ「キバ! こんな小細工をせずとも、あんな小僧など
 正々堂々と勝負を挑み勝ってみせる! 今すぐ戦わせろ!!」

魔女キバ「いかん、いかん。とんでもない。サンドルバ、お前はマクーのプリンスじゃ。
 前にも言うたが、お前がGショッカー次期創世王になるには少しでもリスクを
 避けて賢く進まんといかんじょ。わしに任せておけば、邪魔な敵対勢力の力
 を削ぎつつ、無駄な汗をかかず、チャンスが来れば目的達成にかなり近づく
 ことができるのじゃあ!」
サンドルバ「ぬ~~。それはそうだが……」

魔女キバ「息子よ。他の世紀王候補の後ろ盾も、何とか己が代表をリードさせようと
 必死に動いておる…毒斎などはわざわざ過去へ飛んでまでアレを手に入れようとして
 おるしの。ま、やつも所詮はあの方に利用されとるに過ぎんがのう…ひっひっひ」
サンドルバ「だがキバ。あの方は油断ならんぞ。我々とて利用しているつもりが、
 逆に利用されて用済みと見做されればいつ寝首を掻かれるか…」

魔女キバ「それは誰もがお互い様じゃ。Gショッカーは巨大複合組織であるがゆえに、
 どんな御立派な肩書きや出身を持つ者であろうと、頂点に君臨できるは唯一人。
 皆、生前は海千山千の曲者ばかりよ…信用せいと言うほうが無理というもんじゃい。
 わしらを含めてなア~~キヒヒヒ! 」
サンドルバ「しかしあの男…よくジャーク将軍の許可もなく、独断で動いたものよ。
 これもキバの入れ知恵か?」

魔女キバ「あ~いう変にプライドの高い奴ほど御し易いわい…
 シャドームーン復活で焦りが見えていたからの、そこにハッパをかけた上にあやつの
 内なる野望と出世欲も刺激してやったわ。あの方の名を出せば、誰でもその気に
 なるじゃろうからのう…ヒヒヒ。さて、そろそろショーが始まるぞい。
 息子よ…大地の石は失敗したが、太陽の石は必ず手に入れるのじゃ!」
サンドルバ「あまり気は進まんが、敵が多いなら仕方あるまい。
 正義気取りの連中が全員手を組む前に、宝珠を回収し潰しておかんとな」


           ◇    ◇


ひとみ「光太郎兄ちゃん、肩車して~」
光太郎「ん? いいとも、そら!」
響子「良かったわね、ひとみちゃん…」
しげる「光太郎兄ちゃん、ボク、勉強も頑張って一生懸命やってるよ!
 今度お兄ちゃんに会えたら努力してるとこ見てもらいたかったんだ」
ひとみ「ひとみだって頑張ってるもん!」
光太郎「そうか…しげるくん、ひとみちゃん。エライぞ!」
しげる「へへへ…」
ひとみ「わあ~い!光太郎兄ちゃん大好きー!」

224
心底嬉しそうにはしゃぐ佐原兄妹を見て、光太郎もGショッカー出現以来
続いていた緊張感がいくらか癒されていく。ひとみは彼の首に手を回し抱きつき、
しげるは光太郎の手を固く、固く、握り締めて離さない…………。

光太郎「…ぐぁっ!? な、何だこの力は…がはっ! ひ、ひとみ…ちゃん??」
ひとみ「うふふふふ…光太郎兄ちゃぁぁぁん…うふふふ」
しげる「光太郎兄ちゃん…もう、離さないよ…」
光太郎「ぐああああ! やめろ…やめるんだひとみちゃん! ジョー!!」

霞のジョー「ん~? どーしたんだよ、アニキともあろう人がよ」
玲子「そうよ。怪魔界を50億人もろとも皆殺しにした残虐な光太郎さんらしくないわ」
吾郎「ちょ、ちょ、ちょ、ジョーさあん!? れーこさあーん!?」

光太郎「な…っ!? 二人とも様子がおかしい…これは!!」

そこにいる人たちの表情は、すでに談笑していた親しい人たちの顔ではなかった……
霞のジョーも白鳥玲子も、恐ろしく冷酷で冷め切った表情で光太郎を見ている。
さらに、肩に乗ったひとみは子供とは、いや人間とは思えぬ力で彼を首に回した手を
締め上げて来る。右手を握り締めたまま離れようとしない、しげるも同様だった。
唯一吾郎だけは、フライパンを抱えて震えていた。

光太郎「ぐう~~…貴様、な…に…者だっ!」
ひとみ「え~ん、え~ん。ひどいよぉ~光太郎兄ちゃん…私の名前を忘れるなんて~!
ひっく、ひっく…私の…私ィィィィの、お・れ・様の名を忘れたかアアッ!!」

少女の声が高い男の声になった時、光太郎の肩に乗っているのはもはや人ではなかった。
全身毛むくじゃらに覆われた山猿のような怪人が、金属の棒で彼を首を締めているのである。

ガイナニンポー「ギャハハハッ! この怪魔獣人忍者部隊頭領、
 ガイナニンポーを忘れたとは言わさん!」
吾郎「おっ…おまえはガイナニンポーーーー!」
光太郎「――クライシス!! グァ…ッ!」

「佐原しげるだった」少年が、同じく毛むくじゃらの怪人に変わり果てていた……
ガイナニンポー配下の怪魔獣人忍者部隊の一人が、深々と光太郎の右掌にクナイを
突き立てている。流れ落ちる血を見つめながら、彼を見上げて不気味に笑う。

吾郎「う、うわああああ!? 何でこいつらがここにぃ~どーなってんのー!?」
ガイナニンポー「だァァァァまれぇーーーいッ!!」
吾郎「あ…も、だみだこりゃぁ~…ガクッ」
光太郎「吾郎さんっ!」

楽しいはずの一時から、一転して魔界と化した岬。元々臆病な吾郎は事態が飲み込めず、
あっけなく失神してその場に倒れこんでしまう。どうやらこの男は本物のようだ、しかし―――

響子「ひとみちゃんとクライシスの区別もつかないなんて、お馬鹿な光太郎さん。死んで頂戴」
光太郎「うっ、響子ちゃん……いや、こいつも!」

「的場響子の姿をしている何か」が、憎悪に満ちた目で光太郎を見据えている。
そして彼女は、何時の間にか手にしている弓を構えて彼を射抜こうと狙いを定めていた。

響子「…殺してやるわッ! 南光太郎ッ!!」
光太郎「くっ……!」

225
肩に乗っているガイナニンポーが、光太郎の両腕を自身の両足で完全に極めている。
野猿獣人は自慢の如意棒で彼の首を締めながら、部下たちに両足を押さえ込むよう
命じていた。獣人忍者部隊数人が光太郎にしがみ付く。
そして身動きできない光太郎目掛けて、響子の矢が放たれた!

光太郎「変・身…」
霞のジョー「動くな光太郎! この女がどうなってもいいのかな?」
光太郎「なにっ…ぐわあ!!」

なんとジョーが玲子をサイで串刺しにしようとしている。
その光景に気をとられた光太郎の心臓付近に矢は命中し、彼の絶叫が岬に響き渡る。
ガイナニンポーと獣人忍者部隊が彼から離れ、ジョーの足元に肩膝を着いて控えた。
出血を抑えながら、苦悶の表情で、しかし鋭い目で顔を上げる南光太郎。

光太郎「ぐぁ…っ、ジョー……貴様……」
霞のジョー「チイッ、辛うじて急所を外したか…往生際の悪いやつよ」

そう言うや否や、ジョーの姿は一瞬にして怪魔獣人大隊を率いる海兵隊長に変貌する。
弓を射た響子も、捕らえられていた玲子もやはりガイナニンポー配下の本性を現す。
光太郎はその玲子が偽者であることはとうに理解していた……が、それでも。
それでも、彼には目の前で愛する者が無惨に傷付く光景を無視することはできなかった。
それがどんな窮地に陥る結果を招こうとも、光太郎に後悔の気持ちはない。
彼がこれからも、“人間として”在り続けようと願う限り。

ボスガン「フフフ、無様な格好だなRX。キサマのマクロアイなら、こやつらの怪魔忍法
 “顔写し”など容易く見破れるだろうに…よほど仲間との再会に気が抜けていたか。
  ハッハッハッハ! 甘い、甘い。それが人間の脆弱な心と魂を捨てきれぬ、
  改造人間としての、いや戦士としてのうぬの限界よ!!」

光太郎「だまれボスガン!! 人と人を繋ぐ、心の絆…それを踏み躙る貴様を
 俺は断じて許さんっ!! ――変・身ッ!! 」

                            ,. ─ 、}  /
                           ,.ィ ,.--.、}ト /
                       __,. < ! {   }i/
                      //,.--、 ヽ `ー 'ノアーイ⌒ヽ
                      ! .{ /´⌒ィ f.^i^iヽ___i  /
                     /^ー\__{.  ヽ」」ア  /==/
                     /  /   ゝ`´ /ノ   {アナノ
                     _/~`''、/ー、 `>'´7'
                  , ' ⌒`ー、`ー 、 , '
                 ./,.‐‐ 、   ,`ヽ,Y
                , '´    ヽ   ア  ____ __
               ./      } /´ ̄ ,.. ,./   `ヽ
             /       / '   r-/  }`i   ノ
            /__     /ヽ.,__,.ゝ'-、__ノノー '"

BLACKRX「トゥア!」
ボスガン「ぐぬっ……おのれ!!」

全身から輝く光のオーロラを迸らせ、RXはジャンプと同時にボスガンの肩を蹴り付け反転する。
そして最も高い岩場の上に降り立ち、ファイティングポーズと名乗りを決めた。

BLACKRX「俺は太陽の子! 仮面ライダーブラァック!! アール・エックス!!」

ボスガン「クククク…シャドームーンなどに先を越されてなるものか。
 RXよ、貴様に怪魔霊界へ落された屈辱はこの私こそが晴らす権利がある!
 (そして…こやつのキングストーンを献上し、あの方の憶えがめでたくなれば…
  私はジャーク将軍を退け、ガロニア姫の後見人として最高司令官の地位を
  今度こそ手中にできる!! キサマは最高の献上品なのだ…必ず我らが手で!)」
BLACKRX「いくぞボスガン!!」
ボスガン「怪魔獣人忍者部隊、かかれ!!」
ガイナニンポー「アチョォーーーー!!」

魔女キバ「ウェ~ヘヘヘェ…やれやれ。気の済むまでのう…キヒヒヒ!」
サンドルバ「キバの妖術にかかっては、さしもの太陽の子も危うかろう。フッフッフ」

226
○南光太郎=BLACKRX→怪魔獣人忍者部隊と交戦
○吾郎→恐怖に怯えて失神する
●ボスガン→独断で出撃、霞のジョーに化けて光太郎を陥れる
●ガイナニンポー→佐原ひとみに化けて光太郎を襲い、RXと戦う
●魔女キバ→ボスガンを巧みな話術で懐柔し、光太郎にけしかける
●サンドルバ→漁夫の利を得ようと隙を伺っている

【今回の新規登場】
○五郎(仮面ライダーBLACKRX)
佐原俊吉の営む佐原航空の社内食堂に勤務していた料理人。
クライシスとの決戦時、コック長として光太郎らの戦列に加わり、
カレーを被災者に振舞って救護活動に尽力した。
極めて臆病な性格だが、憎めない性格で日本一のコックをめざす。

●ガイナニンポー(仮面ライダーBLACKRX)
ボスガン配下の怪魔獣人大隊特殊部隊・獣人忍者部隊の頭領。
野猿のような外見に金の輪を頭部に持ち、伸縮自在の如意棒を
用いた棒術、驚異的な俊敏性から繰り出す拳法を得意とする。
さらに人面を写し取る怪魔忍法顔写しを体得している。
風神村でRXに倒された後、マリバロンの妖術で霊界怪人となって
現世に黄泉帰り、1号ライダーに化けて10人ライダーの作戦会議
にまんまと潜入していた。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2020年11月08日 15:24