本編263~268

『集結!命のヒーロー』

 作者・シャドームーン
263

喫茶アミーゴ&立花レーシング***



「喫茶アミーゴ&立花レーシング」に、数限り無い悪の軍団から
人知れず平和を守って来た戦士達が集合していた――――
仮面ライダー。
宇宙刑事。
超人機メタルダー。
超獣戦隊ライブマン。

彼らは互いに固く握手を交わし、今後の協力体制を
誓い合うのであった。久しぶりに“息子達”全員と会い、
立花藤兵衛の喜びようは言うまでもない。

藤兵衛「バカもんが~…お前ら、たまには連絡の一つも
 よこさんか…猛…隼人…志郎…丈二…敬介…アマゾン!
 ハハハハハ、まあ元気そうで良かったわい…;;」
猛「おやっさん、すまんです…!」
隼人「へへ…俺は時々写真は送ってたろ?」
志郎「日本に来たら一番に飛んで来ようと思ってましたよ」
丈二「俺も声をかけてくれたらすぐ飛んで来ますよ」
敬介「早くおやっさんに会いたくてね」
大介「俺は呼ばれないかな?」
茂「何だよぉ~俺には会えて感動しないのかい」

などと冗談と涙声を交えて再会を喜ぶ彼らであった。
それが一通り済むと、藤兵衛と面識がない、
筑波洋・沖一也・村雨良・南光太郎が挨拶をする。

洋「あなたが立花さんですか!」
一也「お会いできて嬉しいです!」
良「先輩方のおかげで、俺は復讐を捨て生きる希望が
 持てました。その先輩達から父のように慕われていた
 という立花藤兵衛さん…いつかお会いしたいと思ってました」
藤兵衛「ハハハ、よしてくれ。ワシはそんな大したことは
 しとらんよ。そうか…茂達の後にもこんなに頼もしい
 仮面ライダー達が続いてくれとったとは…
 ワシも歳を取るはずだなあワハハハ。だが光太郎クン、
 君の活躍はチラリとだが見せてもらったことがあるよ」
光太郎「えっ!?」
藤兵衛「ほら、日本が一時的にあのゴルゴムに占領された時だよ。
 人々が我先に海外へ脱出して行く中、見捨てられた人達を守り
 恐ろしい怪人共にたった一人立ち向かう、ワシも見た事のない
 黒いライダー……やっとこうして話せたね」
光太郎「そうだったんですか……光栄です…!」
藤兵衛「それから、君にも後輩ができそうだぞ。なあ耕司クン」
耕司「瀬川耕司、仮面ライダーJです。自分の他に11人も
 先輩方がいたなんて…とても驚きました」
良「そうだろうなぁ……」
猛「そうか君も…耕司君、我々に力を貸してくれないだろうか?」
耕司「もちろん喜んで! よろしくお願いします」

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ライダーチームの結束が固まったところで、藤兵衛は
剣流星に視線を向けた。

藤兵衛「舞ちゃんも八荒クンも、大切な人に会えて良かったね。
 彼が…剣流星クンかね?」
舞「はい♪ これも、皆さんのおかげですよ」
流星「剣流星です。ライダーの皆さんにはお世話になりました!」
丈二「そうだ、あれから新回路の調子は問題ないか?」
流星「ええ! ライ…いえ結城さん、本当にありがとう。
 三枝博士やジャンパーソンの皆はお元気ですか?」
志郎「ああ心配ない。君の今の様子を見たら、喜んでくれると思うよ」
流星「この後、会いに行こうと思ってます」
八荒「いや~皆さんにも見せたかったなあ、メタルダーの大活躍。
 バイオロンの奴ら、泡食って逃げ出しやがって!」
洋「へ~~それは見たかったなあ!」
茂「フ…俺はしっかり見せてもらったぜ」
藤兵衛「しかしどこから見ても生身の人間にしか見えんよ。
 古賀博士という方は、さぞ凄い天才だったんだろうなぁ…」

ライブマン達も話を聞きながらウンウンと頷いたが、
勇介と丈だけは首をかしげた。

勇介「古賀博士…??」
丈「誰だったかなぁ~~~っ…う~ん」
めぐみ「ったく、二人ともよくそれで科学アカデミアに入れたわね…。
 星博士の講義でも習ったでしょ!」
コロン「古賀博士の科学技術を平和に役立てて欲しいという
 願いは、星博士にも大きく影響を与えているのよ」
スプリンガー「ワンワン! そう、そこが一番大事なとこだぜ。
 どんなに優れたテクノロジーでも、天使が宿るか悪魔が
 宿るかはお前さん方人間の使い方次第なんだからな」
勇介&丈「うおっ犬が喋った!?」
流星「スプリンガーだ。僕と同じく古賀博士に造られた」
コロン「わあ、じゃあ私と同じなのね。私コロン。よろしくね」
スプリンガー「おうよろしくな。かわいいねーちゃん!」

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――と、ひとしきり地球側ヒーローの自己紹介が終わったところで、
本郷は沢村大らを紹介し、星間評議会のこと、銀河連邦警察の
コム長官が計画している地球・宇宙・過去未来の時空、果ては
多次元世界まで征服を目論むGショッカーに対抗できるヒーロー
チーム創設プランについて打ち明けた。

大「ということで…この計画の実現には、地球を守るたくさんの
 ヒーロー達の足並みがまず揃わないと不可能なんです」
丈「すっっっげぇぇぇ…想像を絶するチームだぜ!」
勇介「確かに…三輪防人というオッサンが極東支部長官に
 なってから、信頼できる人達が次々に辞任に追い込まれてる。
 俺達スーパー戦隊も横の連携を封じられてるのが現状だ」
本郷「フム…敵は今、我々地球人の中にいるというわけか…」
丈「でもな~横の連携と言ったって、俺達ライブマンに
 顔見知りのスーパー戦隊いたっけか?」
勇介「バカかお前は! こないだガオレンジャーの皆や
 選り抜きのドリーム戦隊でオルグの連中と戦ったろ!?」
丈「…その事件、俺呼ばれてないし」
めぐみ「私も!」
コロン「コロンも!」
勇介「あ…れ? そ、そうか…あの時はレッド
 だらけのオフだったしな~は、は…は。」
丈「何でレッドだけいつも得をするんだよコラ!」
めぐみ「そうよ。ずる~~い!」
アニー「ま、まあまあ。皆さん落ち着いて…」
志郎「君が宇宙刑事アランか。本郷さんから聞いてた
 通りの男前だな!」
アラン「風見さんですね。ウム、悪党から平和を守る
 いい男の顔は宇宙共通なんですね!」
藤兵衛「二人並ぶとまるでコピー人間が会話してる
 ようだな…ウウ~ム」

嵐「あーー……腹減ったーーーっ!!!!」

…シーン…

勇介「あ、毒島!」
丈「お前、なにちゃっかり混ざってるんだよ!」
嵐「カタいことは言っこなしだぜぇ。それより何か食うものねえか?
 俺りゃ、娑婆に戻ってから何も食ってねぇんだ」
藤兵衛「おお、こりゃうっかりしとった! 大事なお客さん達に
 コーヒーも出さずに失礼しましたな。食事もすぐ準備しよう」
コロン「私もお手伝いします♪」
藤兵衛「お、そうかい? それじゃあ頼もうかなハハハ!」
コロン「任してコロン!」
嵐「ありがてぇ! 恩にきるぜ、とっつぁん!」
勇介「お前…金は持ってるのか?」
嵐「ビタ一文ねえ! 貸してくれ!」
勇介「こいつは………」
めぐみ「行くとこないのね、この人…」

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空腹のミーティングはどうしても刺々しくなるということで、
皆はまずは食事をしてから話し合いを進めることにした。

コロン「はい。スプリンガーちゃんにも」
スプリンガー「いや~気が利くねえ。あんたいい嫁さんに
 なれるぜきっと」
コロン「エヘヘ…そんなぁ~☆」
八荒「ロボ犬がロボ娘にお世辞言ってるよ…シュールだなぁ」
流星「スプリンガーは僕以外の友達ができて喜んでいる、
 良かった!」
光太郎「……………」

南光太郎は、あの日二度と会えない親しい人達に永遠の
別れを告げたこの場所に、今はこれだけ多くの明るい声が
響いていることに感慨深いものを感じていた―――
そしてまた、瀬川耕司から聞いたシャドームーンの事を……
親友・秋月信彦が共に写真の中で笑っていたあの頃に、
思いを馳せずにはいられなかった。

光太郎「(どうしてるかな、杏子ちゃんと克美さん…)」
耕司「光太郎さん、少しいいですか?」
光太郎「やあ耕司君。かまわないよ、ちょっと考え事を
 してただけだから……」
耕司「さっき話してない事がまだあるんです。
 シャドームーンは…フォッグマザーに捕まった、
 女の子を助けに来たんです」
光太郎「信彦がッ!?」
耕司「ええ。だからきっと…彼の中には今も、信彦さんの
 心が何処かに残っているはずです。自分にはいくつもの
 記憶があり、何が本当の自分なのか探していると……
 俺が出会ったシャドームーンはそう、言っていましたよ」
光太郎「そうか…あいつが…」

希望はある。かつて、シャドームーンは妹杏子を殺せなかった。
記憶を無くした後も、炎の中から子供を救い出した。
光太郎の心の中に、悪夢のような対決の記憶にある
シャドームーンではなく、信彦としてのシャドムーンに
会えるのではないかという微かな期待の灯が宿っていた。

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勇介「そういや丈…お前えらく元気に動いてるが、
 足の怪我はもう良くなったのか?」
めぐみ「あ! そういえばすっかり忘れてたわ…
 丈、あなたはまだあんなには戦えないはずよ!」

そうなのである。三日前、公園で少年達にスケードボードの
乗り方を教授していた際、調子に乗り過ぎた丈は高所から
ジャンプして着地に失敗し、足に大怪我を負っていたのだ。

丈「いやそれがさ~ある先生に診て貰ったら何と!
 この通り、一瞬で全開しちゃったんだよ」
勇介「大事な用があったとか言ってたのはそれか?
 しかしあの怪我がそんなすぐ治るはずは…」
丈「それがあるんだよ。今評判の、『ハニー治療センター』
 に行けば、そこの先生に触れてもらっただけでどんな
 病気も怪我も治っちまうんだぜ! 最初は俺も嘘くせー
 と思ってたんだがな~実際良くしてもらったし感謝しなきゃあ!」
大「ハニー治療センターだって!!?」

突然、沢村大が血相を変えて立ち上がり、皆振り向いた。
アニーも驚いて丈に駆け寄る。

アニー「そこに行ったんですか!?」
丈「そ…そうだけど。あれ? 俺何か気に障る事言ったかな?」
大「アニー、そこは確か……」
アニー「ええ! ギャバン隊長が地球で戦ったマクーのミツバチダブラー
 が人間に化けて開いてたセンターと同じ名前だわ!」
丈「な、なんだってーーーーっ!?」

○天宮勇介/レッドファルコン→アミーゴでシャイダーや仮面ライダー達、
 メタルダー達と邂逅を果たし協力を誓う。
○大原丈/イエローライオン→アミーゴでシャイダーや仮面ライダー達、
 メタルダー達と邂逅を果たし協力を誓う。
○岬めぐみ/ブルードルフィン→アミーゴでシャイダーや仮面ライダー達、
 メタルダー達と邂逅を果たし協力を誓う。
○本郷猛/ライダー1号→帰国した後輩ライダー達をまとめアミーゴに来る。
○一文字隼人/ライダー2号→本郷と一緒に他のライダー達を連れてアミーゴに来る。
○風見志郎/ライダーV3→本郷、一文字と一緒にアミーゴに来る。
○結城丈二/ライダーマン→本郷、一文字と一緒にアミーゴに来る。
○神敬介/ライダーX→本郷、一文字と一緒にアミーゴに来る。
○山本大介/ライダーアマゾン→本郷、一文字と一緒にアミーゴに来る。
○城茂/ライダーストロンガー→剣流星らと一緒にアミーゴに来る。
○筑波洋/スカイライダー→本郷、一文字と一緒にアミーゴに来る。
○沖一也/ライダースーパー1→本郷、一文字と一緒にアミーゴに来る。
○村雨良/ライダーZX→本郷、一文字と一緒にアミーゴに来る。
○南光太郎/ライダーBLACKRX→本郷、一文字と一緒にアミーゴに来る。
○瀬川耕司/ライダーJ→アミーゴで11人ライダーに合流。
○沢村大/シャイダー→本郷、一文字と一緒にアミーゴに来る。
○アニー→本郷、一文字と一緒にアミーゴに来る。
○アラン→本郷、一文字と一緒にアミーゴに来る。
○剣流星/メタルダー→城茂と一緒にアミーゴに来る。
○スプリンガー→城茂、剣流星と一緒にアミーゴに来る。
○北八荒→城茂、剣流星と一緒にアミーゴに来る。
○仰木舞→城茂、剣流星と一緒にアミーゴに来る。

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【今回の新規登場】
○沖一也=仮面ライダースーパー1(仮面ライダースーパー1)
 惑星開発用改造人間S-1の被験者に、自ら志願した9人目のライダー。
 B-52暗黒星団から来た帝王テラーマクロが率いるドグマ、悪魔元帥が
 率いるジンドグマの二大組織から、谷源次郎や玄海和尚、ジュニア
 少年ライダー隊らの支えを受けて地球を守り抜いた。ファイブハンドを
 駆使して臨機応変に戦える他、赤心少林拳の奥義の数々を体得している。
 チェックマシーンを備える基地に、ブルーバージョン・Vジェットという二大マシンを
 持つリッチなライダー。ジンドグマ壊滅後は惑星開発用改造人間としての
 本来の任務を果たすべく、宇宙ステーションへ旅立つ。

○村雨良=仮面ライダーZX(10号誕生!仮面ライダー全員集合)
 姉と共に秘密結社バダンに捕らえられ、パーフェクトサイボーグへと改造された男。
 事故により消されていた自我を取り戻し脱走、初めはバダンへの復讐を誓い、
 9人ライダーと敵対するが彼らの境遇を知りV3に諭され、仮面ライダー10号となる。
 肉体の99パーセントが機械化されたボディには衝撃集中爆弾、電磁ナイフなど
 様々な武器を内蔵。忍者ライダーの異名を持つ。
 三影英介=タイガーロイドとはバダンにいた頃良きライバルで親友でもあった。

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最終更新:2020年11月08日 15:33