『神秘のファイター!蒸着・焼結・結晶』-3
作者・シャドームーン
290-1
Gショッカーコロシアム闘技場***
ワアアアアアアア――ッ!!!!!!
ウオオオオオ――ッ!!!
興奮の坩堝と化したコロシアムの中心で、満身創痍になりながら
尚戦い続けている三人の男。彼らが傷付き、血を流す度に観客たちの
罵声と怒声、そして嘲笑が入り乱れ飛び交っていた。
何といっても客は長年、それも毎度に渡りヒーローたちに叩きのめされて来た
各組織の戦闘員どもである。自分たちの怨敵が満足に戦えないまま、
痛めつけられている姿を見物できてさぞ胸のすく思いだろう。
女王パンドラ「ううんんん~っ! 見てごらんなさいギローチン皇帝。
もはや息も絶え絶えで、…ああ…普段は憎らしいくらい
凛々しい顔を、あんなに苦痛に歪めて…辛そうねえ……
さすがのワタクシも、心が痛みますわああああ~~!!」
ギローチン皇帝「御意にございます。唯一つ残念なのは、あいつらと
一緒にスピルバンめがおらぬことですな、ワッハッハッハ!!」
新鮮な水の他に、日々エンジョイ&エキサイティングな刺激を求めるパンドラである。
愉快痛快、我が世の春を堪能するが如く、感極まってハンカチーフを噛み締めながら
涙さえ長していた。「チーン!」と鼻をかんで、非常にご満悦そうだ。
だが彼女の言う通り、幾多の修羅場を潜り抜けた彼らであっても、
生身では限界が近づいていた…。
ベム怪獣、魔怪獣、不思議獣が不気味な雄叫びを上げてトドメを刺さんと
三人を追いつめてゆく。
アラン「…どうやら覚悟を決める時が来たらしいな」
大「君らしくもない。宇宙刑事魂を忘れるなアラン!」
闘破「くそう…誰も救えずに、俺はこんなところで力尽きるのか!?
これじゃ、戸隠流正統失格だな…親父にどやされるなあ…」
彼らの希望と闘志が、命の炎と共に風前の灯となった時。闘技場の興奮も
最高潮に達しようとしていた――刹那。
キンッ―…。
唯一つ、その小さな音によって、「絶対不可侵」であるはずのポイント・ゼロに
外部からのゲート=サイコゾーンが出現した。
グゴオオオオオオオオオ
開いたゲートは渦巻くトンネルとなって“道”を作った。
予想もしなかったこの事態に、観客も、ハニー萬田も、女王パンドラも、ギローチン皇帝も、
神官ポー以下幹部たちも呆気に取られて一瞬その場の時間が停止しているかのようだ。
しかし〝宇宙刑事魂〟を持つ二人の男は、確信を持ってその奇跡を見据えている。
ゲートの向こうから――
290-2
彼らの信じる最も熱い宇宙刑事魂を宿す男の、懐かしい声が響いて来た。
ギャバン「大、今だ焼結しろーッ!」
スピルバン「山地闘破はいるかーッ! 妹さんから届けものだ、受け取れー!」
闘破「あれは…磁光真空剣!?」
閃光を帯びた磁光真空剣が飛び出した後に続いて、サイバリアンに乗ったギャバンが、
ホバリアンを駆るスピルバンが現れ傷付いた仲間に檄を飛ばす。
大「焼結!!」
全てを理解した沢村大の電送司令が、満を持して発せられた。
電送司令はサイコゾーンを通り抜け地上に待機しているバビロス号へと送られ、
彼はメタリックブルーのコンバットスーツを焼結完了した。
シャイダー「宇宙刑事、シャイダー!」
勇ましい名乗りを上げて、煌くコンバットスーツがより一層の輝きを放つ!
宇宙刑事シャイダーは、バビロス号から発射されるプラズマブルーエネルギーを
浴びて僅か1ミリ秒で焼結するのだ!
大の瞬間的な〝変身〟を目撃した闘破は、感心したように頷きながら、
自分も負けてはいられないとばかりにジライヤスーツを装着する。
第一装着に続いて、パワーショルダー(肩当て)・ニーガード(膝当て)・
ジライサーチャー(超眼鏡)を第二装着して、ホルスターにジライバスターを、
背中の鞘に磁光真空剣を収めて彼も凛とした構えで名乗った。
ジライヤ「待たせたな、戸隠流正統・磁雷矢!」
宇宙刑事ギャバン、宇宙刑事シャイダー、宇宙刑事アラン、時空戦士スピルバン、
戸隠流正統ジライヤ。“メタルヒーローズ”のまさかの揃い踏みに敵は動揺を隠せない…
ヘスラー指揮官「これはどういうことだッ 神官ポーよ!!」
神官ポー「それを言いたいのは私のほうですッ!!」
ガイラー将軍「まさか…よもや、三大魔王様の御力を合わせた
この作戦が破られるなど、考えられぬッ!!」
ハンターキラー「(宇宙刑事どもめ…よくよく悪運の強い奴らだ。
だが…さすがだなギャバン。貴様なら現れると思っていたぜ…ククク)」
ギローチン皇帝「スピルバンめ! よくもぬけぬけと女王の御前に現れおったな!」
早速、責任の擦り合いで揉める幹部たちであったが、この作戦に必勝を期して
臨んだハニー萬田にとっては彼らの声は耳に入っていなかった。
彼女にとっては、女王パンドラの慰安を兼ねたパーティに水を注された格好なのだ。
敬愛する女王の前で、面子を潰されたハニーの顔が怒りに歪む。
ハニー萬田「お・の・れ…ギャバンンン~~ッ よくも女王様の前で
あたしに大恥をかかせておくれだねぇぇぇぇえ…」
言い争う敵をよそに、邂逅を果たしたメタルヒーローたちは手短に挨拶を交わした。
戦っていた三人の内、軽量タイプのコンバットスーツを纏っていたアランは、
他の二人をなんとか守ろうと決死の奮闘をしていたため特に重症であった。
ギャバン「悪い、待たせちまったな…立てるかアラン」
アラン「はは…また、地球で君に世話をかけるなギャバン…ぐっ…」
スピルバン「君がジライヤか。話は外で妹さんたちから聞いてるよ。
間に合ってよかった」
ジライヤ「すまん、恩に着るよ。あのブス余計なこと言わなかったかい?」
シャイダー「ギャバン隊長。そちらは?」
スピルバン「スピルバンです。よろしく!」
ギャバン「彼は仲間さ。今は詳しく話している時間はない、来るぞっ!!」
シャコモンスター「シャシャァー!」
バリバリ「ヒィ~ヒヒヒ」
突っ込んで来るベム怪獣と不思議獣の攻撃を回避し、二組に分かれる戦士たち。
ギャバンはサイバリアンにグッタリしているアランを乗せると、
愛車を自動操縦モードにセットしてサイコゾーンへ送り出した。
ギャバン「チューウ!」
シャイダー「ショォウー!」
銀と青の光球が美しい軌跡を描いて飛び、シャコモンスターとバリバリを標的に捉える。
シャコモンスター「シャシャ!」
ビビィ――…ドォンッ!
シャコモンスターが背中の斑点模様から光線を放ったが、ギャバンはバック転で
これを避ける。彼は体勢を整え、両足で踏ん張りを効かすと、
右手を突き出し指先からレーザーを撃つ。
ギャバン「レーザー・Zビーム!!」
ズビビビビビビ――ドガァァンッ
三角状のレーザー光線は見事命中し、シャコモンスターは粉々に爆発した。
シャイダー「シャイダー・ブルーフラァーッシュ!!」
ザンッ!!
鮮やかな青い閃光と共に、シャイダー必殺の横一文字斬りが決まった。
バリバリは哀しげな悲鳴を上げると、一溜まりもなく爆散した…。
290-3
ケンキャクビースト「ドリャァー!」
スピルバン「行くぞ!」
デビル剣を抜刀して居合い抜きに斬りかかるケンキャクビーストに対し、
ツインブレードを構えて迎え撃つスピルバンであったが、その肩をポンッと
叩き前へ飛び出し敵の斬撃を己の刀で受ける影。
ギィン!
ジライヤ「悪いな、俺にやらせてくれ! さっきからいいように痛めつけられて
頭にきてんだ! …それに、こいつ中々の使い手と見た!」
鍔迫り合いから互いに飛び退き、激しいの剣戟を何度も交える両者。
マドー最強の魔怪獣であるケンキャクビーストは、剣豪としても強豪であった。
剣の技では一歩もひけを取らず、デビル剣から発する稲妻でジライヤを追い込む。
ジライヤ「やるな。化物にしとくには惜しい腕だ。だがな…お前の剣は
殺気を撒き散らすだけの云わば狂剣。魔道に負ける戸隠流じゃないぜ!
――磁光真空剣!」
叫びと同時に磁光真空剣の刀身が、閃光を発して光り輝く。
その眩しさにケンキャクビーストは一瞬怯み、それが勝負を決した。
ジライヤ「磁光真空剣・真っ向両断ッ!!」
ズバッ――ズバァーン!
ジライヤの縦斬り、続いて横斬りが連続して決まった。
十字に斬り裂かれたケンキャクビーストは、七色の光に包まれて消滅した。
サイダブラー「ガハハハ、ワシの出番のようだな!」
バッファローダブラー「グオオー!」
デスデス「ヌウリャア!!」
ギャバン「新手か!」
シャイダー「さすがGショッカーコロシアム…」
モンスターが三体とも全滅したと同時に、闘技場のゲートが開いて中から
第二陣が出撃して来た。突進して来るバッファローダブラーを見たスピルバンは、
何故か奇妙な感覚を覚えるのだった…
スピルバン「何だろう…こいつは俺が倒さないといけない気がする!」
バッファローダブラー「いい度胸だ若僧ッ!!グフー!」
スピルバン「来い!!」
サイダブラー「黄泉の国で、いつか再び貴様を斬り殺す日をいまかいまかと
待っておったぞギャバン!! 今度こそワシの手で息の根を止めてくれるわ!」
ギャバン「しつこい奴め! お前みたいな悪党はどこにもいるらしいな!」
ハニー治療センター跡地***
その頃、地上では魔忍シルビアの妖術に哲山たちが苦戦していた――
魔剣の使い手シルビアは、剣の勝負では哲山と互角である。
恵美破が必死で忍術によるサポートを行うものの、先ほどすでに見切られた
術のためかシルビアにはもはや通用しない。
ダイアナレディとヘレンレディが左右から得意技を仕掛けるが、
これは分身妖術で難なく躱され、火炎攻撃の手酷いしっぺ返しを受けた。
シルビア「はははは。そんな腕で私と戦おうなど、五百年早い」
ダイアナレディ「んもう~っ …くやしいっ!」
恵美破「やあー!」
忍者刀で斬りかかった恵美破をひらりと躱し、マントを翻してサイコゾーンの
前に立ちはだかるシルビア。アニーのブラスターも魔剣に悉く弾かれてしまう。
シルビア「ウフフフ…そんなに兄が心配か?」
恵美破「…!!」
シルビア「通しはしない。この魔忍シルビアがな!」
高笑いするシルビア。しかし彼女は、背にして立っているサイコゾーンから
超高速で接近してくる存在に気づいていなかった。
ブオ――――ンッッ!!
シルビア「な、何!?」
ドガァ!
サイコゾーンから飛び出したサイバリアンに激突され、さしもの魔忍シルビアも
思い切り撥ね飛ばされてしまう。この機を逃す哲山ではなかった。
哲山「隙在り! でやぁーっっ!!」
ズバァッ!
シルビア「ぎゃああっ!!」
哲山の日本刀が、見事にシルビアを袈裟懸けに斬り裂いた!
血を好む魔女が、自ら流す大出血と共に絶叫する。
よろめく彼女は最後の力を振り絞ると、口元の赤い唇を「ニヤ…」
と歪ませサイコゾーンに飛び込んだ!
哲山「何をする気だ!」
シルビア「ぐうう…ウフフフフ、お前たちの大切な人間は、誰も助からない。
アッハハハハ……アアアアア!!」
ドバァァァンッ
シルビアの壮烈な自爆と共に、サイコゾーンの入り口が…
内部で戦っている者にとっては出口が跡形もなく消えていた。
290-4
Gショッカーコロシアム闘技場***
ギャバン&シャイダー「レーザー・ブレード!」
―ブゥン…
二人の宇宙刑事が握る剣に、青白いエネルギーが注入され、迸る。
ギャバンは不動明王のような構えから右手でブレードを斜めに持ち変え、
両拳を突き出してサイダブラー目掛け跳躍した。
ギャバン「ディメンションボンバー!」
サイダブラー「ぬう、何のこれしきよ!」
ガァン!!
ギャバンの攻撃を、サイモンスターの強固な鱗で覆われた盾でガードする
サイダブラーだったが、ギャバンは弾かれた勢いを利用してそのまま宙返り、
ダブラーの二本角をダブルキックで蹴り上げた。
サイダブラー「ヌガァッ…まだまだ~!!」
ギャバン「チュオーウ!」
グサッ!
立ち上がろうとしたサイダブラーの右胸に、ジャンプして来たギャバンの
レーザーブレードが突き刺さる。弱点の心臓を貫かれたサイダブラーは
尚も渾身の力を込めて剣を振り上げるが、その手から獲物が転げ落ちた…
サイダブラー「ぐふうぅ~おのれ、またしてもギャバンめ!」
ギャバン「ギャバン・ダイナミック!!」
ズバァァ――――ン!
サイダブラー「グアアア!! サイダブラー死すともGショッカーは滅びず!
…バンザァーイ……!!!」
ドゴォ―ォンッ
サイダブラーが無念の断末魔を残して砕け散った時、不思議獣デスデスも
今はこれまでとばかりに、蛮刀と鉄球を振り回し暴れていた。
その危険な武器を、シャイダーのレーザーウィップが絡めとり奪い取った。
自在に撓るウィップをレーザーブレードに戻し、丸腰となった不思議獣目掛け
気合い一閃。青い光刃がデスデスの胴体と下半身を両断した!
シャイダー「シャイダー・ブルーフラッシュ!!」
片や、バッファローダブラーのパワーから繰り出される猛攻の前に、
防戦一方に晒されているのはスピルバンであった。
ドシャァッ
スピルバン「うわぁっ!」
バッファローダブラー「見慣れん奴だが宇宙刑事の新米か?
そんなことでは俺には勝てんぞ小僧~!!」
スピルバン「(恐れてはダメだ…しかし何故かこいつを見ていると、
怒りや憎しみ以上に脳裏にこびつくような恐れを感じてしまう。
それが俺の攻撃に迷いを生んでしまっているんだ!
迷いを断つんだ…ティーチャーの戦闘訓練を思い出せ!)」
スピルバンはツインブレードを一旦収めて仁王立ちになった。
彼の脳内に、グランナスカのホログラムトレーナーである、
「宇宙剣士ティーチャー」との厳しい戦闘訓練の記憶が呼び起こされる。
憎きワーラーを倒すため、幼い頃から辛い辛い訓練を乗り越えて来たのだ。
バッファローダブラー「どうした観念したか? ならば引導を渡してやる!
グオオオオオオオオオーーー死ねぇッ!!」
バッファローダブラーが青竜刀を振り回しながら、巨大なホーンを突き出して
突進して来た。スピルバンのスコープに両目の赤い電光が灯る!
スピルバン「俺は負けんッ!」
バッファローダブラー「グオオーッ!!」
スピルバン「スピルバン・フルパワーパンチ!!」
バゴォォッ!!
スピルバンの全身が、ハイテク・クリスタルパワーの放出に包まれスパークする。
そのエネルギーを集中させた拳が、ダブラー自慢のホーンを砕き折った!
バッファローダブラー「グギャァァ!?」
スピルバン「ツインブレード!――アークインパルスッ!!」
ブォンッ ブォンッ …ズァ――ァン!
必殺のアークインパルスが決まり、屈強のバッファローダブラーもツインブレードを
構えて立っているスピルバンの背後で爆死を遂げた…。
スピルバン「勝った…。俺はこいつを倒したぞ!」
ジライヤ「…お見事!」
290-5
第二陣も全滅し、事の一部始終を見ていたギローチン皇帝が苛立ちながら
吐き捨て立ち上がった。
ギローチン皇帝「なっとらん! あんな事でスピルバンが倒せるか!
こうなれば致し方ない。皆様のご招待に預かった身なれど、
我らGショッカーの仇敵を黙って見ているわけにはいかん。
我々ワーラー帝国からも参戦させてもらいますぞ神官ポー殿」
神官ポー「…ご自由に」
ギローチン皇帝「うむ。ご安心下さいパンドラ女王、私めが腕によりをかけて
さらに強力にしたニュー戦闘機械人が、奴らを仕留めて御覧に入れましょう」
ハニー萬田「お待ち下さいギローチン様。折角女王様に喜んで頂こうと用意
しました座興を汚された私にも覚悟がございます。この上は私がこの命と
引換えにしてでも奴らを討ち果たしてみせましょう!」
女王パンドラ「皆、下がっていなさい―――…」
「余興の乱入者」の登場を、今まで黙って見ていたパンドラが口を開いた。
いつも恭しく丁寧な物腰で話す彼女だが、今の一言は恐ろしいほどに
低く、凄みを感じさせた……
これにはさっきまで言い争っていた宇宙犯罪組織の幹部一同も、
「ゾッ…」とする迫力を感じとり黙ってしまった。静寂が、場を支配する。
女王パンドラ「見ているだけというのも退屈して来ました…
ハニーさん、貴女が招いてくれた大切なパーティーに土足で踏み込んだ
おバカさん…スピルバン坊やともう一人、ギャバンさんと仰いましたか。
折角のお越しです…
闇女王同盟を代表して私が挨拶して参りましょう」
ギローチン皇帝「パンドラ女王! 何も奴ら如きに貴女がお出ましになることは…」
ハニー萬田「そうですとも! 女王様、ここは私に…ひい!?」
女王パンドラ「いいから、下がってなさいぃぃ~~…!」
普段の柔らかい態度とは一変し、ギリギリと口元を歪ませて怒りに震える女王。
その迫力の前には、もはや何人たりとも口を挟む余地などない。
女王パンドラ「ワーラー様~…ワァ~ラ~様ァ~~~…
愚かな子羊たちに、罰をお与えください~~っ えやーーーっ!!」
パンドラは天を仰ぎ守護神ワーラーに何やら怪しい祈りを捧げると、
おもむろに貴賓席から飛び降り、闘技場に降り立った。
女王の顔を間近で見たジライヤとギャバンたちが驚く。
ジライヤ「おいおい何だいあの女は。ハニー萬田にそっくりだぜ!」
ギャバン「そうだな…瓜二つだ。スピルバン、あの女が君の言っていた?」
スピルバン「ええ! 女王パンドラです!」
女王パンドラ「おほほほ…♪ またお目にかかりましたねスピルバン。
その節は我がガメデスを盛大に破壊して頂きまして、御礼の申しようも
ございません。しかも! ご丁寧にクリン星から外宇宙まで転移させて
くれるとはもう…本当にぃ…なぁぁ~んて素敵なんでしょうウフフフフ…」
口元に優雅に手を当てて話す仕草こそ上品だが、彼女の目は笑っていない。
凄まじい憎悪に満ちた目で、彼ら四人をまるで品定めするかのように見ていた…。
この婦人が底知れぬ怪物であることを、初対面の宇宙刑事たちも、
そして武道家であるジライヤも本能で感じ取っていた。
女王パンドラ「おかげでワタクシ、今は里帰り中の身ですのよ?
嫌な親戚はいるし、も~~とぉ~~っっ~っても欲求不満でしてねえ。
それを…ワタクシの身を案じて下さるあちらのハニーさんが、趣向を
凝らした宴を催し招いて下さったのですけれど…うふふふふ♪
アナタたちの無粋な横入りで、ずぇ~~~んぶ、パア!
ここまでやってくるとは敵ながら大したもの、どうやったのかは存じませんが…」
凍りつく時間。震える大気。四人のメタルヒーローズに戦慄が走る…
」」 」」 」」 」」
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290-6
女王パンドラ「ゆゆゆ…許さないぃぃッ…絶ッッッッッッ対に許しませんよ
虫ケラどもっっ!!! ジワジワと嬲りながらペンペンして差し上げます!!!!」
遂に貴婦人の仮面を脱ぎ捨てた女王が、邪悪な宇宙生命体の本性を剥き出しに
スピルバン、ギャバン、シャイダー、ジライヤに襲いかかる!
「パンドラ生命機械人」に変身した彼女は、さらに生命体と機械人に分離した。
パンドラ生命体「オホホホ、パンドォ~ラ~!(・∀・)」
パンドラ機械人「パンドォ~ラ~!(・∀・)」
スピルバン「気をつけて! 奴は分裂と合体を使い分けて攻撃してきます!」
ギャバン「よし。シャイダー、俺たちはあの機械のほうを叩くぞ!」
シャイダー「了解!」
ジライヤ「ヒトデの化物女か…同じ顔が同時に攻めてくるなんざ、ぞっとしねえな!」
パンドラ機械人「私に歯向かった者は、全てこの世から消え去りました…
アナタ方も例外ではありませんっ!」
ボゴォンッ!
ギャバン「ぐわっ!」
シャイダー「うわっ!」
ギャバン「なんて奴だ…速過ぎて掴みどころがない!」
パンドラ生命体「ホホホホ…さあさあ、お逝きなさいパンドォ~ラァァ!!」
バチィッ! ビシッ バシィィッ!!
スピルバン「うう…!」
ジライヤ「くっ、この妖怪ババアめ!!」
分身・合体・分裂・合体・分離を一定のパターンなく繰り返し、トリッキーな
幻惑攻撃を繰り出すパンドラに戦士たちは苦戦していた。
パンドラ機械人の装甲はどんな攻撃も遮断してしまうほど硬く、また彼女の持つ
杖の一撃は痛恨の極みであった。一方、パンドラ生命体のグニグニとした軟体は
あらゆる攻撃を吸収してしまう。そのヒトデ触手から繰り出される打撃もまた、
強力なゴムの反動を効かせたかのように強靭で痛烈極まりない。
何度も打ち据えた挙句、動けなくなった彼らに強力な光線を浴びせるパンドラ…
戦闘開始から十分と経たぬ間に、四人は力尽きる寸前まで追い込まれていた。
パンドラ生命体「オホホホ、パンドォ~ラ~!(・∀・)」
パンドラ機械人「パンドォ~ラ~!(・∀・)」
バッシィィン!
機械人と生命体が再び合体して、一人のパンドラ生命機械人となる。
動けない四人を体から伸ばした蔦状の触手で縛り上げ、命を奪わんと激烈な
電撃を流し始めた。高笑いと共に人面部が、マシン然とした無機質な仮面に変わった。
バチバチバチバチッ バリィッ!
パンドラ生命機械人「オホホホ…如何です? この音は、私が流すエネルギーが
アナタ方のスーツにダメージを与えている音ですっ♪♪」
シャイダー「うわあああ!」
ギャバン「ぐう~っ…負けるなシャイダー!」
スピルバン「くそう…女王パンドラめ…!」
ジライヤ「ぐわぁぁーっ!」
パンドラ生命機械人「オホホホホ! ワーラーは、Gショッカーは不滅なのです!
〝悪〟は永遠に、栄え続けるのです~~~っ!!!!!」
今にも消えそうになる意識の中で、スピルバンは過去の決戦でこのパンドラと戦った時の
光景を思い浮かべていた。あの時は、記憶が戻ったベン博士の息子たちを死なせて
なるかという勇気ある父親の行動が、彼を救い勝利に導いたのだ。
ムーンベースで別れた父の顔が彼の頭を過る。
スピルバン「父さん… … … …そうだ!!」
旅立つ直前、ベン博士が改良して持たせてくれたレーザースナイパーとそのカートリッジ。
その事を思い出したスピルバンは、今はそれに望みを託してみようと残った力を
振り絞り、ホルスターに手を伸ばしてレーザースナイパーを構えた。
パンドラ生命機械人「悪足掻きを。今更そんなオモチャで、このワタクシを
どおしようとゆうのですスピルバン!?」
スピルバン「…レーザースナイパー!」
ズビィィィィィ――…ドバァンッ!
四人を触手で縛り上げているため、パンドラ生命機械人もレーザーを避けることが
できず直撃を受けてしまった。尤も、すでに勝ち誇っていた彼女にとっては
その程度の反撃など避けるまでもないと踏んだのだろうが…。
それが、彼女にとっての大きな誤算と気づくのに時間はかからなかった。
パンドラ生命機械人「うう…!? く、苦しいいいいいい~…ギャァァ!!
なっ…何をしたのですスピルバン坊や!!!」
突然苦しみ始めるパンドラ。四人を拘束していた触手が白煙を上げて崩れていく。
彼女の全身からも、同様に白煙が立ち上り細胞が破壊されるかのように
身体の各部がボロボロと崩れ落ちていくのだった…。
290-7
ギャバン「うっ…ど、どうしたんだ奴は?」
スピルバン「そうか…これはあの時父さんがパンドラに注射したものと同じ、
ヒトデ生命体である奴を殺すウイルスなんだ!
あのカートリッジにはそんなものが詰まっていたのか……」
ジライヤ「何だか分からんが、奴を倒すなら今しかないぜ!!」
全員が気力を持ち直し、必殺技の体勢に入ろうとしている――
これを見たギローチン皇帝が、慌てて部下に指示を出した。
ハニー萬田「女王様!?」
ギローチン皇帝「いかん! ニュー戦闘機械人パンチャー、カーミラー!
女王をお救いするのだっっ!!」
パンチャー&カーミラー「ハッ!!」
二体のニュー戦闘機械人が、四人の必殺技が女王に炸裂するギリギリの
タイミングで割って入ることに成功した。だが――
ギャバン「ギャバン・ダイナミック!」
シャイダー「シャイダー・ブルーフラッシュ!」
スピルバン「アーク・インパルス!」
ジライヤ「磁光真空剣・十文字斬りーっ!」
ズドガァァァン!!!
パンチャー&カーミラー「グギャァァァアア!!」
さしものギローチンの自信作ニュー戦闘機械人も、この四人の必殺技を
同時にくらっては一溜まりもなく、敢え無い退場となった。
しかし女王救出には成功したようで、彼女は苦しみの呻きを漏らしながら、
正体であるヒトデの有機生命体に変化して空へ舞い上がり消えてしまう。
女王パンドラ「アーッ!!」
ギローチン皇帝「パンドラ女王ー!?」
ハニー萬田「ぎいいいい…憶えておいでっっ!!!」
消え去ったパンドラを追い、ギローチン皇帝も姿を消す。
ハニー萬田は今の女王の気持ちを代弁するかのような憎々しげな
表情で四人を睨みつけ、今は女王の身が気がかりなのか、
そのままギローチンらの後を追う様に消えてしまう。
神官ポー「シャイダー、よく我々の合同計画を退けましたね…
またお会いしましょう!」
あれほどコロシアムを埋め尽くしていた戦闘員の観客たちが、
大山小次郎ら人質にされた人間を覗いて一人も見当たらない。
ハンターキラー、ガイラー将軍、ヘスラー指揮官はすでに姿を消していた。
残った神官ポーだけは、万感の想いを込めたような眼差しで好敵手に
一瞥を投げてから去っていった。
残された四人の戦士が、急いで小次郎らに駆け寄った時、
全てが幻であったかのようにGショッカーコロシアムは掻き消えていった…
290-8
ハニー治療センター跡地***
ミミー「ギャバン!?」
アニー「シャイダー、しっかりして!」
ダイアナ&ヘレン「起きてスピルバン!」
ケイ「闘破ったら! も~しっかりしなさ~い!」
四人が気がつくと、そこは治療センター跡地の外であった。
彼らの周りに小次郎たちも倒れており、じきに皆気がついたようだ。
小次郎「あんれ~…ここは、何処だべか?」
大五郎「うう~む…我輩たちは、夢でも見ていたのであろうか?」
洋介「夢じゃありませんよ、大五郎さん」
美和「城さ…ん? 城さんじゃないの! 会いたかった~!」
大五郎「おおお! 城さんではないか、ありゃダイアナさんも!」
ダイアナ「うふふ…お久しぶりね、大五郎さん」
小次郎「ややや! 烈ちゃんでねえか!? いやあ~久しぶりだべ~!」
烈「よう! 相変わらずだねぇ、小次郎さん」
小次郎「おや、大ちゃんにアニーさんにミミーさんも!
何だな~今日は随分懐かしい顔ぶれに会える日だなや~!」
ミミー「皆さん。皆さんはあのハニー萬田に騙されていたんです。
身体の調子が良くなったつもりでも実は皆さんの身体中に
ミツバチダブラーという怪物の毒が走り回っていたんですよ!」
小次郎「ハニー先生が!? んなバカなあ~っ」
大「(小次郎さん…。前にも被害に遭ってるはずなのに…懲りない人だなあ)」
◇ ◇
アニーの手当てが的確だったおかげで、アランは事無きを得ていた。
そんな彼に、ギャバンはグッドニュースを持って来ていた。
ビーズ星がレジスタンスの活躍で解放され、リン王女も無事身柄を
保護されたのだ。コム長官の辞令により、アランは傷が癒え次第また
ビーズ星担当に戻ることになった。入れ代わりに、地球担当の
シャイダー・アニーのサポートはスピルバンたちが引き受けることになる。
アラン「しっかり頼むぞ。君たちなら、心配ないだろうがな」
洋介「はい!」
闘破「痛てて! もっとそっとやれよケイ」
ケイ「何言ってるの。それくらいの怪我で情けないわね~!」
闘破「親父…また磁光真空剣に助けられたぜ」
哲山「ウム。もしかしたら磁光真空剣には、まだわしでも知らぬ
秘密があるのやもしれぬな…」
バゥン―ッ!! ドドドドド…
闘破「馬風破じゃないか!」
馬風破「久しぶりだな、磁雷矢」
そこへ、黒いオートバイ『シャドーマッハ』に跨る風忍・馬風破がやって来た。
復活した妖魔一族の動きを探っていた彼が持って来たのは、
最悪と言っていいバッド・ニュースであった。
哲山「毒斎が失われたパコを求めて過去の時代へ
行ったじゃと!?」
馬風破「ああ。確かな筋からの情報だ、間違いない」
闘破「そうか…。奴らもGショッカーとやらに組したようだな。
烈さんたちの話だと、Gショッカーという組織は地球征服どころか、
全宇宙や他の次元…やらにも魔手を伸ばしてるらしいぜ。
過去へ行ったのも侵略の一手というわけか」
馬風破「そうではあるまい。毒斎の場合は、Gショッカーのため
というより己の野望達成が一番だろうからな…」
哲山「ウウム…確かに毒斎なら、やりかねん」
学「Gショッカーってそんなにスゴいやつらなの!?
兄ちゃん、そんな奴が相手じゃとても勝ち目なんてないよ!」
闘破「違うぜ学。俺には聞こえるんだ…この磁光真空剣を
通して過去の時代でも、Gショッカーと必死に戦っている
人たちの声がな。そうさきっと――」
290-9
バビロス号ブリーフィングルーム***
コム長官に事件解決の報告を済ませた一同は、今回敵に引き込まれた、
魔空空間でも幻夢界でも不思議時空でもない異次元世界
『ポイント・ゼロ』について話し合っていた。
山地家の人々にも事情を話し、戸隠流も快くこのプロジェクトに協力して
くれることになった。
烈「作戦失敗と見做すと、奴ら随分慌てて俺たちをあの世界から
追い出した…そう思えるんだがどう思う?」
洋介「確かに。あのまま我々を閉じ込めておくこともできただろうに…」
大「あれ以上、いられたらマズイような素振でしたよね」
洋介「女王パンドラは里帰り中だとか言っていた……
もしかしたら、Gショッカーの拠点があの空間に存在しているのでは?」
烈「やっぱり君もそう思うか。Gショッカーの偉いさんらしいあの女が、
悠長に見物に来ていたことからも考えて、正しい推理かもしれんぜ」
大「だったら凄い発見ですよ。こっちから連中の根城に総攻撃を
かけて一気に叩くことができるかもしれない!」
烈「まあそう慌てるな。ベムサソリの口からも何か有力な手掛かりが
出るかもしれんし、ここはじっくり対策を練ろう。
コム長官も今回の報告は中央に提出して審議してもらうと言ってたしな」
ポイント・ゼロに存在するかもしれないGショッカーの本拠地。
この見解は、やがて確信に変わり、後の動乱へと発展してゆく……―――
290-10
○一条寺烈/ギャバン→シャコモンスター、サイダブラーを撃破。パンドラ生命機械人と
戦闘になるが苦戦。スピルバンの機転で辛くもこれを退け、無事地上へ戻る。
ポイント・ゼロにGショッカー本部があるのではないかと睨んでいる。
○城洋介/スピルバン→奇妙な因縁によりバッファローダブラーを撃破。パンドラ生命機械人と
戦闘になるが苦戦。ベン博士から渡されたウィルス入りのレーザースナイパーで辛くもこれを退け、無事地上へ戻る。 ポイント・ゼロにGショッカー本部があるのではないかと睨んでいる。
○沢村大/シャイダー→焼結して不思議獣バリバリ、デスデスを撃破。パンドラ生命機械人と
戦闘になるが苦戦。スピルバンの機転でで辛くもこれを退け、無事地上へ戻る。
ポイント・ゼロにGショッカー本部があるのではないかと睨んでいる。
○山地闘破/ジライヤ→忍者服を装着して魔怪獣ケンキャクビースト撃破。パンドラ生命機械人と
戦闘になるが苦戦。スピルバンの機転でで辛くもこれを退け、無事地上へ戻る。
風忍・馬風破から鬼忍毒斎が妖魔一族を引き連れ過去へ行った情報を聞かされる。
○アラン→Gショッカーコロシアムの戦いで重症を負うがアニーの手当てにより助かる。
ギャバンからビーズ星解放の朗報を聞き、再びビーズ星担当刑事に任命される。
○馬風破→復活した妖魔一族の足取りを追っていた。鬼忍毒斎の消息を磁雷矢に伝える。
○山地哲山→魔忍シルビアを見事退治する。
○山地ケイ/恵美破→花吹雪で哲山の戦いを援護する。
○アニー→引き続き魔忍シルビアと対決。アランを治療する。
○ダイアナ→引き続き魔忍シルビアと対決。
○ヘレン→引き続き魔忍シルビアと対決。
○大山小次郎→無事救出され、一条寺烈やミミーと再会した。
○小山大五郎→無事救出され、城洋介やダイアナと再会した。
○小山美和→無事救出され、城洋介やダイアナと再会した。
●女王パンドラ→悦に浸っていた所で宴を邪魔され激怒。パンドラ生命機械人に変身、
ギャバン・シャイダー・スピルバン・ジライヤの四人を圧倒するも、スピルバンにウイルス入り
レーザースナイパーを撃ち込まれ苦しみながら撤退に追い込まれる。
●ギローチン皇帝→女王パンドラの身を案じて撤退。
●ハニー萬田→女王パンドラの身を案じて撤退。女王を苦しめ、己の顔に泥を塗った
宇宙刑事やスピルバンを激しく呪い復讐を誓っている…。
●ハンターキラー→宇宙刑事たちの強運と折れない姿を心の中では感心している。撤退。
●ガイラー将軍→ポイント・ゼロに現れたギャバンらを見て驚嘆する。撤退。
●ヘスラー指揮官→ポイント・ゼロに現れたギャバンらを見て驚嘆する。撤退。
●神官ポー→ポイント・ゼロに現れたギャバンらを見て驚嘆する。撤退間際、
好敵手たちの健闘を認める素振を見せる。
●魔忍シルビア→哲山に斬られ、自らサイコゾーンに飛び込み自爆する。
●シャコモンスター→ギャバンのレーザーZビームを浴びて爆死。
●ケンキャクビースト→ジライヤの磁光真空剣真っ向両断で斬られ消滅。
●バリバリ→シャイダーのシャイダーブルーフラッシュを食らい爆死。
●サイダブラー→ギャバンにしつこく食い下がるも、ギャバンダイナミックで斬られ爆死。
●バッファローダブラー→スピルバンを押しまくるが、アークインパルスを食らい爆死。
●デスデス→シャイダーのシャイダーブルーフラッシュを食らい爆死。
●パンチャー→ギローチンの命令で女王救出に出るが、ギャバン・シャイダー・スピルバン・ジライヤ
の必殺同時攻撃を一身に浴びて敢え無く爆死。
●カーミラー→ギローチンの命令で女王救出に出るが、ギャバン・シャイダー・スピルバン・ジライヤ
の必殺同時攻撃を一身に浴びて敢え無く爆死。
290-11
【今回の新規登場】
○風忍・馬風破(世界忍者戦ジライヤ)
妖魔一族が、磁雷矢と戦って全滅した特殊忍者群「風・水・火・木・土」
の五人衆の能力を結集して造り上げたサイボーグ忍者。
頭脳と記憶は特殊忍者・風を元に受け継いでいる。戦闘コンピューターを
内蔵し、様々な武器を使いこなす磁雷矢の最強ライバルとなったが、
やがて良き友となり、妖魔一族との最終決戦に駆けつける。
●サイダブラー(宇宙刑事ギャバン)
生体合体装置で誕生したマクーのダブルモンスター第一号。
人間体は黒いシルクハットにステッキ姿の髭を蓄えた中年男性で、その顔は
某秘密結社の大幹部そっくりである。剣の使い手でレーザーブレードと互角に
戦い初戦ではギャバンを追い込んだほど。右胸の心臓が弱点。
●バッファローダブラー(宇宙刑事ギャバン)
マクー基地をガードする、屈強のダブルモンスター。強靭な外郭を持ち、
怪力にものを言わせた突進力に優れる。森林パトロール隊員であった
伊賀電を襲い、瀕死の重症を負わせた。シャリバン誕生の切欠を作った
業の深いダブルモンスター。
●不思議獣デスデス(宇宙刑事シャイダー)
キラーXなる怪人物に化け、魔神島で世界格闘技トーナメントを開催。
そこに沢村大を誘き寄せ殺害しようとした。バイキングの戦士のような
姿をしており、凶暴で蛮刀と鉄球を振り回し獲物を狙う。
●ニュー戦闘機械人パンチャー(時空戦士スピルバン)
ギローチン皇帝が改良・開発した、従来より数段強力なニュー戦闘機械人第一号。
自らの意志を持ち、言葉も喋る。非常に素早い攻撃で相手を消耗させ仕留める。
●ニュー戦闘機械人カーミラー(時空戦士スピルバン)
ギローチン皇帝が改良・開発した、従来より数段強力なニュー戦闘機械人。
空を飛び、急降下して襲いかかる。超音波を吐き、舌は槍にもなる。
人間の血液を吸い粒状のエキスを精製できる。
最終更新:2020年11月08日 15:37