本編291-43~52

『炸裂!煌めく生命の咆哮』

 作者・シャドームーン
291-43

ライブロボとライブボクサー、仮面ライダーJの反撃が始まった。
大地を揺るがす巨神と巨人、魔神と魔獣の熾烈な戦い。
成す術を持たぬ人々は現場で、テレビで、経過を見守るしかなかった。

東京都市部***


徳田記者「すす・凄い…こりゃあ特ダネの大洪水ですよ、編集長~!」
星川編集長「……本当に、彼らは一体……」
藤兵衛「あれは仮面ライダーJ。そしてあのロボットを操縦しているのは、
 超獣戦隊ライブマン」
星川編集長「え……あなたは?」
藤兵衛「わしは立花藤兵衛と申します。しがない喫茶店とバイク屋の親父ですよ」

突然、見知らぬ人間に横から声をかけられて驚く星川編集長。
だがその落ち着いた物腰と、毅然とした澄んだ眼差しで怪物と戦っている巨人たちを
見つめている藤兵衛を、編集長は只者ではないと記者の直感で理解した。

星川編集長「あのッ…私は東都新聞の者ですが、彼らについて何かご存知なら
 詳しくお話をお聞かせ願えませんか!」
藤兵衛「いいですとも。こんなくたびれた親父の自慢話でよければ……
 舞ちゃんに八荒クンも、話してあげたらどうだね」
舞「ええ、もちろん。八荒さん、メタルダーのことを知ってもらういい機会よ」
星川編集長「メタルダー…??」
八荒「じゃあ記事の見出しは『勇者・北八荒と愉快な仲間たち』…ってことでOK?」
舞「OKじゃないでしょっ…も~」

藤兵衛と舞、八荒は伝えたいことを整理しながら、一つ一つ話していった。
驚愕の内容に星川編集長は興奮を隠せず、メモを綴る手にも力が入る。
これが他の者なら一笑にふされて終わりになることは間違いない。
しかしここにいる星川編集長は、あの宇宙警察カイザーズに深い縁を持つ人物である。
何度も命の危険を彼らに助けられた経験が、藤兵衛らの語る真実の体験談をより
信憑性の高いものとして感じられ、一心不乱にペンを走らせるのだった。

◇    ◇

ヤバイバ「おー、やってるやってる。へへへ、派手にブッ壊してやがるぜ」
ツエツエ「でも…もしこのままボルトが勝って首都制圧を達成されたら……
 奴らはゴズマ軍の中でも群を抜いて出世してしまうわ。私たちもその下にッ…!」
ヤバイバ「げっ! そいつはヤバイバ~~ッライブマンがんばれー!」

破壊されていないビルの屋上に、突然現れるツエツエとヤバイバ。
以前痛い目に遭わされた、レッドファルコンとレッドフラッシュの乗機が
潰し合っている様子を愉快に思い見物に来たのであった。
テキパキと机とテントを設置する二人。

ヤバイバ「全国のスーパー戦隊ファンの皆様、お待たせしましたー!
 本オルグ放送席からは、俺様ことヤバイバと…」
ツエツエ「私ことツエツエが!」
ヤバイバ「この世紀の一戦をお送りするぜーッ!」
ツエツエ「フフ…奴ら、相手がお仲間のロボなんで本気で戦えずに手を焼いてるようね…
 甘いこと。ねえヤバイバ、そもそも何でこういう事態になっちゃったわけ?」
ヤバイバ「いい質問だ、ならそこから話すとすっか。事の起こりは今は昔、神州日本は八景原に、
 改造実験帝国メスに最後の戦いを挑もうとしている五人の若武者がいたそうな。
 彼らこそは人呼んで超新星フラッシュマン! 巨大ロボ・フラッシュキングに乗り込んで、
いざメスの本拠地ラボーに突入せんとした時、そこに立ち塞がったのは
 最強最後の獣戦士ザ・デーモス! いかなる攻撃も吸収してしまうデーモスの前に、
哀れフラッシュキングは何をやっても歯が立たず、無念ダムネン轟沈~ッ」
ツエツエ「へえええ~……そういうことだったのね」

291-44

ヤバイバ「へへっ、まだ続きがあるぜ。しかぁーし、彼らには切り札があった~ッ!
 それこそは超巨大ロボ・グレートタイタン。必殺タイタンノバの連続発射にさしものデーモスも
 吸収し切れずついに大爆発! 驚いたのはラボー内にいた大博士リー・ケフレン、
 とうとう乗り込んで来たフラッシュマンには抗えず、腹心ネフェルの犠牲も虚しく墜落して行く
 ラボーと運命を共にしたのであった! だ~がしかしだがしかしッ! 勝利した五人にも地球を
 急いで去らねばならない非情の運命が待っていた。さらば故郷よ、さらば友よ!
 …こうして大破したフラッシュキングとエネルギーを使い果たしたグレートタイタンは
 地球に置き去りにされたってぇーわけだな! そこに目をつけた大教授ビアスってやつは、
 よく気がついたと言おーか抜け目がないと言うか…なかなか大したもんだぜ」
ツエツエ「ふぅん…ありがとう、よく分かったわ。それにしてもヤバイバ…
 あんた随分詳しいわね? まるでそこにいたみたいじゃない」
ヤバイバ「なぁに真面目に勉強しただけさ。何たって俺は、オルグ界一の勤勉家だからな!」
ツエツエ「あんたが勤勉家ねえ……」
ヤバイバ「ツエツエも無幻城の映像図書資料室に行ってみろよ。古今東西、役立つ
 情報の宝庫だぜ? ウラ様も近頃はあそこに篭って熱心に読み物にふけっておられるぜ」
ツエツエ「ウラ様が!?」
ヤバイバ「そうだ、これ読んでみ? お前のために俺が借りて来てやったぜ!
 つGショッカーマガジン特別編集・スーパー戦隊大全集 
 つGショッカーマガジン特別編集・続スーパー戦隊大全集改訂増補版 」
ツエツエ「気がきくじゃない。へぇ~、ほ~~、奥が深いのねぇスーパー戦隊って。
 あら、改訂増補版には私たちも載ってるじゃない。うふ、さぞ私は美しく掲載されて…
 ん!? …何よこれ、ピンクだのホワイトだの女戦士のグラビアばっかり特集しおって~ッ
 …きいいっこんな山出しの小娘どものどこがいいっていうのよ!!
 ヒロインってのは私みたいな由緒正しく知性と気品が漂う大人の女をいうのよっっ!!」
ヤバイバ「お前は立場的に、ヘドリアン女王様の系譜に連なる女幹部だからなあ~…」
ツエツエ「私はまだまだ全っ然っっ若~~~いッ!!」
ヤバイバ「ぐく、ぐるじい落ち着けってばよ…あーーっと、出ました!
 ライブロボが早くも伝家の宝刀を抜いた~~っ 対するフラッシュキングが構える
 コズモソードも、模造とはいえスーパーギガゾメタルを鍛えた業物だー!
 ライブマンが強化した剣が勝つか、はたまたケンプが作った剣が勝つか!?」

レッド@ライブロボ「超獣剣!」

正面に構えた両手の間に、炎のように燃え盛るエネルギーに包まれて剣が出現する。
ライブロボは向かって来るフラッシュキングの斬撃を、超獣剣で斬り払った。
二度、三度と互いの剣を弾きあうライブロボとフラッシュキング。

ギャリィンッ ――ガイィィン!

ヤバイバ「リング上、激しい熱戦が繰り広げられております!」
ツエツエ「どこにリングがあるのよ、どこに。…だんだんライブロボが押されてるわね」
ヤバイバ「あのフラッシュキングには、ケンプが自信タップリの細工をしたと聞いているぜ!
 さあパワー勝負ではどうやらフラッシュキングに軍配が上がりそうだー!
 盾で堪えるライブロボ、後退していきます、あっとついにダウン!
 ライブロボ、ピンチです!」

ズズゥーン!

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イエロー@ライブロボ「ウソだろ! ライブロボがパワー負けするなんて…」
レッド@ライブロボ「このパワー…ケンプめ、フラッシュキングに何をしたんだ?」
コロン@ライブロボ「やっと分かったわ! 聞いて、あのフラッシュキングは地球には存在しない
 金属でできているけれど、一箇所だけ地球の物質でできている部分があるの」
イエロー@ライブロボ「それがどうしたんだ? フラッシュマンは長い間地球で戦ってたんだから、
 後から修理したかなんかで地球の物質が使われててもおかしくないだろ」
コロン@ライブロボ「いいえ違うわ。ギガボルトからも全く同じ物質の反応が出ているもの!」
ブルー@ライブロボ「コロン、それは本当!? …ならそれは、ケンプが後から付けたものね!」
コロン@ライブロボ「私一人で操縦していた時から、ずっとその異物を分析してたの。
 でも中々正確な位置が判明しなくて…ここよ、この左腰部分に間違いないコロン!」

コロンは左胸から取り出したディスクを、コックピットのドライブにセットインした。
するとエネミー解析パネルに、フラッシュキングの内部透視図が映る。
コロンは件の箇所を拡大して見せ、ケンプが装着した動力コアと思われる部分を指した。
サポートロイドである彼女にとって情報収集と分析はお手のものだ。

レッド@ライブロボ「よくやってくれたぜコロン! そこを狙えばいいんだな?」
ブルー@ライブロボ「待って。なるべく傷付けずに停止させられないかしら?」
イエロー@ライブロボ「そんなこと言ってる場合かよッ 強敵なんだぞ!!」
レッド@ライブロボ「いやできる。ストロングクラッシュダウンは威力が強過ぎるからダメだ。
 スーパーライブクラッシュで行くぜ! 出力を下げて超獣剣の剣先にパワーを集中させるんだ」
ブルー@ライブロボ「そうか…! そして左腰部分をピンポイントで狙えば…」

ライブロボはライブボクサーに作戦内容を通信で送った。
だが、強敵ギガボルトに対抗しているライブボクサーも苦戦中である。
そうこうしている間に、フラッシュキングの追撃がライブロボに迫っていた。
ライブロボの起き上がりざまを狙うように、キングビームを撃つフラッシュキング。
レッドファルコンは素早く迎撃ビーム発射のボタンを押した!
宝石のような輝きを放ちながら直線的に走る光線と、
稲妻のようにジグザクに走る白光線が激突!

ギルドス@フラッシュキング「くらえ!」
レッド@ライブロボ「ライブロボビーム!」

ズビイイイイイ―――――ッ …ドパァァァァンッ!

ヤバイバ「フラッシュキングの胸のプリズムから発射されたビームと、
 ライブロボの胸のライオンから発射されたビームがぶつかって弾けたーッ!
 どうやら熱線兵器の威力は五分五分のようです。おっと、フラッシュキングの
 ナックルがミサイルのように発射されました!
 ライブロボも両肩のダブルカノンを手に構えて迎撃ですッ!」
ツエツエ「向こうも面白いわよヤバイバ」
ヤバイバ「おう、どれどれ。パンチだッ フックだッ ライブボクサーのピストンパンチが
 ギガボルトを押しております! あっ、ギガボルトの反撃が決まりました!
 どうやらライブボクサーの連打はあまり効いていないようです!」

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ブラック@ライブボクサー「うわあああ!!」
恐獣ケンプ@ギガボルト「バカめ、ギガボルトにそんな一つ憶えの攻撃が通用するか!」
グリーン@ライブボクサー「ちくしょう…やっぱりダメなのか…」
ブラック@ライブボクサー「弱音を吐くな純一! 前に出なければ勝利はないんだ!」
恐獣ケンプ@ギガボルト「こんな野蛮な言葉は使いたくないが…いい加減にくたばれッ!」

しつこく食い下がるライブボクサーにイラついたケンプは、ギガボルトの胸から射出した
ガトリング機銃の一掃射撃でライブボクサーの足を狙い、後退させようとする。
着弾により足元から次々に爆炎が立ち上ったが、ライブボクサーは一歩も退かない。
ギガボルトが三叉の槍先にエネルギーを集め、ライブボクサーめがけて投擲した!
両拳を前へ突き出し、突進するライブボクサー!

ブラック&グリーン@ライブボクサー「「ミラクルビッグブロー!!」」

光るライブボクサーの両拳が槍を砕いてそのまま前進、ギガボルトに強烈なダブルパンチを
叩き込んだ。並の頭脳獣ならこの一撃でKOしてしまう威力があるが、さすがに頑丈な
ギガボルトは大破は免れ、装甲に僅かなヒビが入り勢い良く吹っ飛ぶ。

恐獣ケンプ@ギガボルト「ぐあああ~~ーッ!」
ライダーJ「そうら同士打ちだッ!」
ネオ恐獣ヅノー「バァォォォッ」

これを見たライダーJがネオ恐獣ヅノーの腕を掴み、大きく振り回してギガボルトが
飛んで行く方向に投げ飛ばした! 巨体同士が宙で縺れ合うように衝突。

恐獣ケンプ@ギガボルト「がはっ!」
ネオ恐獣ヅノー「グアッ!」

ドシャァッ、ズズーン!

ヤバイバ「恐獣ツインズ、ダーウンッッ! これは強烈、ライダーとライブボクサー
 息の合った見事なツープラトンを決めました!」
ツエツエ「あ、奴らフラッシュキングに取り付いたわよっ!」

ライダーJとライブボクサーが、二人がかりで暴れるフラッシュキングを押さえ込む。
限界までパワーを上げているので、ライダーもライブボクサーも今にも振り払われ
そうになるがこれを必死にこらえるのだった。

ギルドス@フラッシュキング「何をしている、早くこいつらをハネ退けろ!」
ジンマー「やっておりますが…くくく…!」
ブラック@ライブボクサー「ファルコン、今だ!」

超獣剣に青白いエネルギーが剣先へ伸びていく――
本来はこのまま突進して横斬り、または縦斬りに頭脳獣を斬りふせる技だが、
今回は破壊力を一点に集中させ剣を真っ直ぐ前に突き出して突進した!

レッド@ライブロボ「(許してくれ…君達の大切な戦友を傷付けることを!)」
ライブマン@ライブロボ「「「「「スーパーライブクラッシュッ!!」」」」」

ズガァァンッ!

ヤバイバ「うおっとぉ! 超獣剣がフラッシュキングの腰辺りを貫いちまったぜッ
 容赦ねえなぁ~…ハハハ、ライブマンもとうとう我が身可愛さに仲間の持ち物でも
 ブッ壊す気になったかーっ? フラッシュマン、こいつはヤバイバー~ってとこか!」
ツエツエ「それにしては大爆発するような様子もないわね。あらら、そのまま油切れ
 みたいに動かなくなっちゃって。こりゃもうダメね、フラッシュキングは」

恐獣ケンプ@ギガボルト「お、おのれ貴重な動力コアを…ッ!
 チィィ~~ギルドスの役立たずがッ!!」
ジンマー「ギギ…ギダダ…ギャッ!!」

スーパーライブクラッシュが炸裂した衝撃により、フラッシュキングの操縦席に
火花があちこちから弾け飛ぶ。ジンマー四人が爆発して頭が床に転がった。

ギルドス@フラッシュキング「くそっ、動け、動かんか! …どうやら俺の負けか。
 貴様らの見事な連携勝ちだ…また会おうライブマン」

シュン…ッ

291-47

敗北を認め操縦席から姿を消すギルドス。一先ずフラッシュキングを悪の手から
取り戻すことに成功したが、ライブマンは戦隊ロボの武器で戦隊ロボを倒さざるを
得なかったことに、強い憤りとやるせなさを感じていた…。
そこへ息をつく暇もなく、体勢を立て直したネオ恐獣ヅノーが襲いかかった!
フラッシュキングをライブボクサーに預け、ライダーJがジャンプしながらパンチを、
ライブロボは超獣剣に今度は黄色く光るエネルギーを漲らせて突進した!

ライダーJ「ライダーパーンチッ!!」
ライブマン@ライブロボ「「「「「ストロングクラッシュダウン!!」」」」」

バゴォォンッ!!
ズバァ!――ズババァ―ンッ!!

ネオ恐獣ヅノー「ガァァァア!!!!」

ライダーパンチが顔面を粉砕し、超獣剣二段斬りが体を×字に斬り裂いた。
それでも尚、傷口から飛び出す膨大なカオスエネルギーが次々に集まり再結合、
ネオ恐獣ヅノーの損傷箇所が見る見る再生されていく…

ライダーJ「何という奴だっ!」
レッド@ライブロボ「クソッ、等身大の時と同じか! 奴の体を再構築している
 高密度のカオスエネルギーを消滅させるには、再生が追いつかないほどの
 強力な一撃をブチ込むしかない!」
グリーン@ライブボクサー「そんな強力な武器は…一つしかないよ!」
レッド@ライブロボ「合体・スーパーライブディメンション!!」

ライブボクサーが両腕を広げて上昇、ボディが複数のパーツへと分離していく。
そしてライブロボの各部に強化装甲となって装着が開始された!
五人のハートを真っ赤に焦がす、未来への熱き夢の結晶―――その名は!!

アシュラ「完成ッ! スーパーライブロボ!!」

ツエツエ「きゃっ!?」
ヤバイバ「うおっ!?」
アシュラ「…………」
ツエツエ「…………」
ヤバイバ「…あ、あんたダレ??」
アシュラ「4たす8はいくつだ?」
ヤバイバ「へっ?」
ツエツエ「12だけど……」
アシュラ「(ニカッ)正~~解っ! じゃましたなッ」

シュタッ!

突然横からマイクを奪ったアシュラは、それだけ言うとビルから飛び降り去った…。

ツエツエ「なんなの、アレ…」
ヤバイバ「さ、さあ~~…どっかで見たよ~~な」

フラッシュキングを奪還され、スーパーライブロボに合体されてしまったことで
さすがにケンプも動揺は隠せない。

恐獣ケンプ@ギガボルト「クク…ハハハハ! いい気になるなよライブマンッ!
 ここが何処か忘れているようだな。やるがいい、スーパービッグバーストでもなんでも
 ブッ放してみろ! ギガボルトと一緒に、ここら一帯が焦土と化してもいいのならな…」
レッド@スーパーライブロボ「そうか…ッ迂闊だったぜ!」
ライダーJ「(フォッグマザーの機械獣母艦を倒した成層圏からのライダーキックなら、
 ネオ恐獣ヅノーだけでもあるいは…と考えていたが、奴の言う通りだ…富士のようには
 いかない。ここでジャンボライダーキックを放てばどれほどの被害が出るか…)」
恐獣ケンプ@ギガボルト「ハハハ、できまい。どうした勇介…お前がやらんのなら、
 我々の手で今からでも首都殲滅の総仕上げを始めてやるッ!!」

291-48

雲を越えて、海洋生物を模した有機的なフォルムを持つ複数の飛行物体が現れた。
科学アカデミア島を焼き尽くし、星博士を含む多くの人命を奪ったボフラー戦闘機だ!

ビッ―――――……ドッカーン!

恐獣ケンプ@ギガボルト「う、何だあれはっ!?」

ボフラー戦闘機が空爆を開始しようとしたその時、雲を突き抜けて来た一筋の閃光が
ボルトの空軍編隊を撃ち落した。驚く一同の目に、巨大空母の機影が姿を現す。
バビロス号とグランナスカである。ギャバンたちがGショッカーコロシアムから脱出後、
都市破壊のニュースを聞きつけ全速力でやって来たのだ!
あっけにとられているヤバイバたちのいるビルに、戸隠流忍者が船から颯爽と舞い降りた。

ジライヤ「お前たちが黒幕だな!!」
恵美破「その一本角…邪悪な鬼の化身たちねっ!」
ヤバイバ「ええっ!? あの…っ俺たちはですね、オルグといいまして何の関係もッ…」
ツエツエ「こんな急展開、聞いてないわよっ!! ヤ…ヤバイバ、これはヤバイバ~!」
ヤバイバ「全国の皆さんオルグ放送席からは以上ですっ…ご、ごきげんよ~~っ!」
ジライヤ「待て!!」

ヤバイバとツエツエは慌てふためきながら消えて行った…。

ライダーJ「バビロス号! 宇宙刑事シャイダーたちが来てくれたか!
 もう一機は見たことがない船だが…味方だろうか」
ギャバン「ようし何とか間に合ったか。これ以上の被害はなんとしても食い止め
 なきゃならん。スピルバン、頼んだぜ」
スピルバン「了解!」

グランナスカからホバリアンに乗ったスピルバンが急速発進する!
ギャバンが操縦するギャビオン、アニーが操縦するスカイシャイアン、
ダイアナが操縦するジェットガイオスも発進して増援のボフラー戦闘機を迎撃していく。
シャイダーとヘレンはそれぞれバビロス号とグランナスカで消火活動及び瓦礫の撤去、
人命救助に全力を尽くす。地上で救助を手伝う中に、ミミーと山地家の人々の姿もあった。
これを見た藤兵衛、舞、八荒、星川編集長、徳田記者や東西TVスタッフ、CPSスタッフも加わる。

ブルー@スーパーライブロボ「あの姿…やっぱり大さんのお仲間ね!」
レッド@スーパーライブロボ「何を始める気だ…?」
スピルバン「スピルバン・バイパススリップ!」
恐獣ケンプ@ギガボルト「うぁぁ~っ??」

スピルバンが放った物質移動波が、一瞬にして巨大ロボットとライダーJをその場から消した…。

プラム「!?? な…何が起きたのでしょう! 突然巨大ロボットたちが消えてしまいましたあ!
 リポットさん、リポットさんどーぞ! あれ…リポットさあ~~ん??」
星川編集長「徳田ァー! 今のをっ…徳田? 徳田はどこへ行った!」

291-49

地獄谷***


光の渦が現れ、スピルバンとスーパーライブロボ・フラッシュキング・ギガボルト・ライダーJが出現した!
激しい戦闘を終えたばかりの、11人ライダーとメタルダー&トップガンダーが驚く。

ライダー2号「な、なんだー!? いきなり現れたぜッ!」
BLACKRX「巨人…巨人の仮面ライダー!?」
ライダー1号「そうか。あの姿こそ耕司君の真の力なのか…」
メタルダー「あの胸にライオンの顔がある巨大ロボットは、ライブマンの乗機だろうか?」
トップガンダー「…高い確率で黒いほうがGショッカーの破壊兵器だろうな」
恐獣ケンプ@ギガボルト「な、何が起こったのだ! ここは…うっ!?」
ネオ恐獣ヅノー「グァォォォォ~!!」
ライダーJ「本郷先輩たちが…するとここは地獄谷?」
イエロー@スーパーライブロボ「う~ん…何でいきなりこんな場所へ来ちまったんだ!?」
レッド@スーパーライブロボ「彼だよ。あの戦士が力を貸してくれたに違いない」

ホバリアンを疾走させるスピルバンが、11人ライダーとメタルダーたちに安全な距離まで
退避するように伝えている。やがて、今だと合図するように腕を上げた。

恐獣ケンプ@ギガボルト「バカなッ! 時空魔法陣も使わず、これだけの質量をまとめて
 遠く離れた地へ一瞬で転送したというのか!? ヒーローどもにそんな科学力があるとはっ!!」
ブルー@スーパーライブロボ「ここならスーパービッグバーストが使えるわ!」
レッド@スーパーライブロボ「よし…ッ!」

ふと踏みとどまった1号ライダーがネオ恐獣ヅノーを見上げた。
他のライダーたちもそれぞれ何かをあの怪物に感じているのか、立ち止まって見上げている。

トップガンダー「どうした? 急げ!」
メタルダー「…仮面ライダーたちには、何か考えがあるようだ」
ライダー1号「皆…俺たちに残っている全エネルギーを、仮面ライダーJへ!」
10人ライダー「おう!!」

11人ライダーが肩を組んで円陣を形作る。そして全員が右手を中心に合わせた!

291-50

11人ライダー『ライダーシンドローム!!』

1号と2号のタイフーンが!
V3のダブルタイフーンが!
Xライダーのライドルが!
アマゾンのコンドラーが!
ストロンガーのエレクトラーが!
スカイライダーのトルネードが!
スーパー1のサイクロードが!
BLACKRXのサンライザーが!

11人の変身ベルトがエネルギーを放出して光る・回る!!
やがて彼らが重ねた右手に集められたエネルギーが渦巻きスパークする。
全員が右手を上に上げ、〝11(イレブン)ライダーシンドローム〟の超エネルギーを
巨人ライダーJへと送る。腹部のコア『ガイアストーン』に吸い込まれる11人の力。
次の瞬間、仮面ライダーJの全身が赤熱化して赤く発光を始めた!

ライダーJ「ウオオオオオオ…ッ トォォォ―!!」

大気を焦がさんばかりの、凄まじいJパワーと11ライダーパワーの結合。
ライダーJは一気に成層圏まで大ジャンプし、漲る力の全てを足に集中させてキックを放った!
ライダーJに、必殺キックの体勢をとる1号からBLACKRXの姿が重なる。
そして、スーパーライブロボの左右の肩部にある、バイソンとサイの口から灼熱のエネルギーが
放出され胸のライオンの口内で融合して全てを無に帰す一撃が発射される――

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カッ                    `     '
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                      )ヽ/  ヽ、ノ|ノ´
          ------- ―== ニ ニ二       二ニ ニ ==― --------
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                     , '´⌒`Y´⌒` 、
                          ,     \

291-51

『ジャンボライダァァーキィィィィック!!!!!』
『『『『『スーパー・ビッグバーストッ!!!!!』』』』』


                              ´
                               ´.
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
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                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙


ネオ恐獣ヅノー「ゴガァァァァァーッ…オノレッ…ヒー…ロー…………―――」
恐獣ケンプ@ギガボルト「う、うあああああ!!」

巨大ギガボルトが地上から消滅した時、地獄谷で生を受けたケンプの分身たる頭脳獣も、
膨大なカオスエネルギー諸共…原子の塵に還った。

○レッドファルコン→出力を一点に絞ったスーパーライブクラッシュで、
 フラッシュキングのケンプ製動力コアを破壊し停止に成功。スーパーライブロボに合体後、
 地獄谷でスーパービッグバーストを放ちギガボルトを撃破。
○イエローライオン→出力を一点に絞ったスーパーライブクラッシュで、
 フラッシュキングの ボルト製動力コアを破壊し停止に成功。スーパーライブロボに合体後、
 地獄谷でスーパービッグバーストを放ちギガボルトを撃破。
○ブルードルフィン→出力を一点に絞ったスーパーライブクラッシュで、
 フラッシュキングの ボルト製動力コアを破壊し停止に成功。スーパーライブロボに合体後、
 地獄谷でスーパービッグバーストを放ちギガボルトを撃破。
○ブラックバイソン→スーパーライブロボに合体後、地獄谷でスーパービッグバーストを放ちギガボルトを撃破。
○グリーンサイ→スーパーライブロボに合体後、地獄谷でスーパービッグバーストを放ちギガボルトを撃破。
○コロン→フラッシュキングに取り付けられた地球外物質ではない動力コアの箇所を看破し、
 ライブマンにそこを狙うようにアドバイス。
△アシュラ→ツエツエ&ヤバイバの放送席に顔を出す。
○ライダーJ→地獄谷で11人ライダーから「11ライダーシンドローム」をガイアストーンに吸収。
 パワーアップして成層圏からジャンボライダーキックを放ち、ネオ恐獣ヅノーを葬り去る。
○11人ライダー→地獄谷に出現したライダーJへ「11ライダーシンドローム」でエネルギーを送る。
○メタルダー→地獄谷に出現したスーパーライブロボとライダーJの決戦を見守り退避。
○トップガンダー→地獄谷に出現したスーパーライブロボとライダーJの決戦を見守り退避。

291-52

○スピルバン→バイパススリップでライブマン&ライダーJVSボルトの戦場を地獄谷へ移す。
○ギャバン→ボルトの都市攻撃速報を聞き駆けつける。
○シャイダー→ボルトの都市攻撃速報を聞き駆けつける。
○アニー→ボルトの都市攻撃速報を聞き駆けつける。
○ダイアナ→ボルトの都市攻撃速報を聞き駆けつける。
○ヘレン→ボルトの都市攻撃速報を聞き駆けつける。
○ジライヤ→ボルトの都市攻撃速報を聞き駆けつける。
○恵美破→ボルトの都市攻撃速報を聞き駆けつける。
○山地哲山→ボルトの都市攻撃速報を聞き駆けつける。
○立花藤兵衛→星川編集長にライブマンや仮面ライダーのことを語る。
○仰木舞→星川編集長にメタルダーのことを語る。
○北八荒→星川編集長にメタルダーのことを語る。
○星川編集長→藤兵衛・舞・八荒からヒーローたちのこれまでの活躍を聞かされる。
●恐獣ケンプ→地獄谷でスーパービッグバーストを直撃され、ギガボルトを破壊されてしまう。
●ギルドス→スーパーライブクラッシュでフラッシュキングのケンプ製動力コアを破壊され、敗北を認め脱出。
●ネオ恐獣ヅノー→ライブロボのストロングクラッシュダウンでも倒し切れず。
 地獄谷で11人ライダーの後援を受けてパワーアップしたライダーJの
 ジャンボライダーキックを受けて遂に耐え切れず爆発四散、誕生の地で消滅した。
●ヤバイバ→レッドファルコンに『ガオレンジャーVSスーパー戦隊』での遺恨があるので見物に来る。
●ツエツエ→レッドファルコンに『ガオレンジャーVSスーパー戦隊』での遺恨があるので見物に来る。

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最終更新:2020年11月08日 15:44