『輝ける明日を捜して』
作者・シャドームーン
291-53
古戦場に轟く生命の叫び。悪しき機械神と呪われた魔獣を呑み込んだ
光が、全ての戦闘の痕跡を浄化して行く………。
地獄谷***
ケンプ「うわぁぁぁぁ~ッ! …ぐはッ!!」
命からがら脱出したものの、スーパービッグバーストの衝撃波を受けて
叩き付けられるケンプ。ヅノーベースへの緊急転送装置も間に合わず、
全てはギガボルト諸共消滅してしまった。
ケンプ「ぐ…この俺が何という不様な格好だ…ッ!!
こんな姿はとてもビアス様に御見せできん! おのれ…覚えていろヒーローども!!
この屈辱、必ず晴らしてやるッ!! とにかく今は、この場から脱出だ…う!」
地面を這うような格好で、こっそり逃走しようとするケンプだが視線を上げると
そこにライブマンが立っていた。さらに他のヒーローたちにも囲まれている。
ブラックバイソン「この野郎~ッ…逃がすものかよっ!」
レッドファルコン「ケンプ!!」
ケンプ「しまった…ッ!」
ライダー2号「なるほどこいつかい。街を破壊し、大勢の人々を殺しまくった
事件の首謀者は……そんな奴ぁ、許せねえよなぁ」
ストロンガー「…ああ、許せねえ。ブッ殺す!」
ケンプ「あ、うう…ッ」
バキボキ拳を鳴らすライダー2号とストロンガー。
トップガンダーはライフルに弾丸を込め、ケンプに照準を合わせる。少しでも逃げ出す
素振を見せようものなら、即刻頭を粉々に吹き飛ばさんという殺気である。
頼みのネオ恐獣ヅノーも倒されてしまい、これだけの敵に包囲されてしまっては
天才ケンプにも打つ手はなく、万策尽きたその顔は蒼白になり体は小刻みに震えている。
レッドファルコン「待ってくれ。ケンプは俺に…俺にやらせてくれ!」
トップガンダー「情けをかける気ならやめておけ。この男は自らGショッカーに身を投じた。
今殺しておかないと必ず災いの火種となる。後悔するぞ……」
グリーンサイ「そうだよ勇介さん! 姉さんたちを殺し、罪のない人を大勢殺し、
生き返っても全く反省しちゃいない。こんな奴に情けなんてッ!!」
レッドファルコン「分かってる。情けをかける気なんかないさ。
俺の青春は剣史と共にあった…こいつとの間にケリを着けないと、
俺のこれからは始まらないんだ。だから俺は、ケンプと今から正々堂々
戦って勝ちたい! 頼む、やらせてくれ…」
トップガンダー「一対一で勝負する気か…いいだろう」
イエローライオン「ちきしょっ、結局いつも美味しいトコ持ってくんだよな~レッドは」
トップガンダー「メタルダー、あの男はレッドファルコンの何なのだ?」
メタルダー「友だよ…彼らは学友だったんだ。トップガンダー、帝国を裏切り
僕に力を貸してくれた君とは逆に、彼は友を捨てて悪に走った男だ」
トップガンダー「そうか。あの男たちはかつての友人同士か…」
BLACKRX「(かつての友人同士…。)」
トップガンダーが銃を下げたので、ライブマンの四人と仮面ライダーも自然に下がった。
レッドファルコンはファルコンセイバーを構えると、ケンプに向かって言い放った。
レッドファルコン「ケンプ! なんだそのザマは…お前の天才の力というのは
その程度かッ!それでよくも俺たちを落ちこぼれだなんてぬかしたな!
さあかかって来いッ! その思い上がり…叩きのめしてやる!!」
ケンプ「何だとっ!! 言わせておけば調子に乗りおってクズめが!!
この俺を倒せる絶好の機会を捨て、一人で戦おうとはバカな貴様らしい
浅はかさよ。追い詰められた真の天才の底力を見せてやるッ!!」
アシュラ「底力を見せる…なんだ? また素ッ裸になって海へでも飛び込むのか?」
イエローライオン「ゲッ、嵐!! 迷って地獄谷まで憑いてきやがったな!」
アシュラ「しつけぇぞっ! やっと娑婆に戻れたのにそう簡単に死ぬかっっ!」
ブルードルフィン「(さっきの渦に巻き込まれてたのね…。)」
291-54
時刻はすでに夕刻に差し掛かっていた―――――
日没の夕焼けが、レッドファルコンの白いスーツ部分を赤茶けた色に染め上げる。
緊張の静寂を破り、先に仕掛けたのはケンプであった。
<BGM:超獣戦隊ライブマン>
恐獣ケンプ「恐獣ケンプ! ウオオオ~ッ…ズア!!」
ドバァッ!
恐獣変身を遂げ、両手から破壊光線を放射するケンプ。これをジャンプで避けた
レッドファルコンは、ホルスターにライブラスターを収めたまま撃つ“抜かず撃ち”で、
まだ光線発射直後の硬直が解けていないケンプを速射した。
―バチュンッ!
恐獣ケンプ「ぐがあぁッ…お、おのれ!」
レッドファルコン「覚悟しろケンプ!」
思い切りのけぞるケンプに、獲物を狙う隼のように上空から斬りかかるレッドファルコン。
これに対し胸から触手を伸ばして対空防御に出る恐獣ケンプ。
恐獣ケンプ「ケンプ・テンタクル!!」
レッドファルコン「… … ――見切ったぜケンプ!
ファルコン――ッブレーイクッ!!!」
ビキュッ ピ、ピ、ピ………バラッ
ファルコンセイバーの刀身が、イナズマのような閃光を発して振り下ろされた。
幾重にも切り裂かれた触手が宙に舞い、地面に落ちていく。
恐獣ケンプ「ウギャァァァ!!」
「グギャギャ…」
ドガァン!
レッドファルコン「ぐあっ!!」
絶叫するケンプが、苦しみながら胸の不気味な人面から火球を吐き出す。
これは避けきれず、レッドファルコンは近距離で胸に被弾してしまった。
双方とも痛みに悶えながら睨み合い、力を振り絞って立ち上がる。
ブルードルフィン「ファルコンっ!」
ブラックバイソン&グリーンサイ「勇介さん!!」
たまりかねたバイソンとサイが飛び出そうとする。それを制止したのは1号ライダーだった。
ブラックバイソン「どいてくれ! 俺たちもケンプの野郎を叩きのめしたいんだ!」
ライダー1号「わからんのか? …彼が今、君たちの兄さんや姉さんと一緒に戦っているのが!」
グリーンサイ「姉さんたちと一緒に…?」
ブルードルフィン「そうだわ…ううん、勇介は卓二や麻理だけじゃない、星博士や
科学アカデミアの皆…それにケンプが殺めた全ての人たちの遺した想いを
力に変えて戦っているのよ。ファルコンは必ず勝つわ…必ず!」
291-55
◇ ◇
レッドファルコン「ぐぅっ…」
恐獣ケンプ「ぐぁっ…」
ズシャァ!
しばらく近距離で力と力、技と技をぶつけ合った二人が力尽きて倒れ込む。
荒い息の下、尚も立ち上がろうともがき続けている。
負けられない戦い。それはかつて同じ学舎で机を並べた者同士の意地か、プライドか。
優れた頭脳を闇世界に傾倒させた男と、人類の夢の実現に懸けた男の対決。
それも後少しで、終わろうとしている―――
恐獣ケンプ「ケンプ・デーモンフレアッ!!」
レッドファルコン「スパークアタック!!」
ゴォォォォ!
キュイ―イ―ン!
炎の塊となって飛ぶケンプと、赤い光の玉になって飛ぶレッドファルコンが空中激突!
恐獣ケンプ「焼き尽くしてやる! 何もかもッ 死ねええええええ!!」
レッドファルコン「皆の夢を…命をッ…未来を奪いやがって…!!
ケンプゥゥゥゥゥゥ―ッ、許さん!!」
ドッパァァァン
ブルードルフィン「ああっ!?」
両者押し合った結果、痛み分けとなり二人とも吹っ飛んで地面に激突した。
その衝撃によりどちらも変身が解けてしまう。
ケンプ「がはぁ…っ!」
勇介「ぐふっ…!」
激しく吐血する二人、気力を振り絞って先に立ち上がったのは勇介である。
勇介「立てケンプッ!! それとも大教授ビアスの後ろ盾がなければ
一人で起きることもできんのかァッ!!」
ケンプ「ぐぐぐぐッ…だまれぇぇぇぇえッ!!!」
そこにもはや、地球を守る戦士と侵略者の戦いはなかった。
天宮勇介と月形剣史。彼ら以外の時間は止まり、素手の拳で殴り合う両者。
勇介「てめぇらふざけやがってッ! これは卓二と麻理のぶんだ! これは星博士の!
これはアカデミア島の皆のぶんだ! そしてこれは…今日まで貴様らが踏み躙った
全ての命ある者と、俺の…ッこの俺の心の叫びだああああああ―ッ!!!」
バゴォオオオオオンッ
ケンプ「がはぁぁぁぁッ!!」
勇介の強烈なアッパーカットがケンプの顎に入った。壮絶に血反吐を吐いてブッ飛ぶケンプ。
口は切れ歯は何本も折れ、鼻血を垂らしたその顔にボルト幹部の威厳はすでになく、
プライドをズタズタにされた一人の男が半泣きで勇介を睨んでいた…。
勇介「どうだ悔しいかッ、痛いかッ!! その悔しさを感じられるのも、痛いと思えるのも、
お前が生きているからだ! ケンプ、いや剣史!! お前は一度死んだのに生きてるんだぞ!!
なのにどうしてその命の有難みを…生きている素晴らしさを理解しようとしないッ!
目を開いてよく見ろッ…この星は生きている、花も鳥も虫も人も…お前に与えられた熱い命と
何も変わらないんだ! 今ならやり直せる。あの時お前の脳が望んだ通り、人生をやり直せるんだぞ!
科学アカデミアで初めて会った頃の月形剣史として生きたいと思わないのかっ!?」
ケンプ「そうだ…科学アカデミアだ。あそこに合格した俺は、何の心配もなく、約束された
輝かしい明日に向かって歩みだすはずだった! それが…それがッ…それがぁぁぁぁ!!
勇介ッ!! …お前なんかにっ…お前なんかに出逢ったばかりに俺は…ッ!!!」
バキィィッ!
勇介「ぐわっ!!」
ケンプ「お前なんかにィィィィッ!!!」
ドゴッ!
291-56
ヅノーベース***
ビアス「愚かなケンプよ…! 天才としての能力も誇りも忘れ、愚かな人間同様に
剥き出しの感情を曝け出して戦うとは。私の弟子ともあろう者が何という醜態だ!」
ガッシュ「ではお見捨てになりますか?」
ビアス「かまわん。あんな汚らしい負け犬は何処でなりと野垂れ死ぬがよい!」
ガッシュ「…おおせのままに」
ビアス「…………」
ケンプと天宮勇介が戦っている様子が映し出されているスクリーンに背を向け、
ビアスはそう冷たく言い放った。だが、しばし考え込んでいるように沈黙したあと…
ビアス「いや…あのような愚かな男でも、まだ使い道はある。哀れな姿に免じて
この私が“保護”してやろう。ガッシュよ! 手遅れになる前にケンプを連れ戻すのだ」
ガッシュ「ハハッ…」
一礼するとガッシュは転送装置を持って素早く出て行った。
感情など読み取れない主に忠実なガードノイド・ガッシュだが、先ほどスクリーンを
見つめるビアスが、ケンプのピンチに際してほんの一瞬だけ心配そうに目を細めた
ことを見逃していなかった…。
地獄谷***
勇介「まだわからんのか剣史ィィッ!!」
勇介のパンチが今一度、ケンプの顔面に炸裂しようとしたその時。
突然現れたガッシュによって彼の拳は受け止められ、逆に殴り飛ばされた。
勇介「貴様…ッ!!」
イエローライオン「汚ねえぞガッシュ!」
ガッシュ「…そこまでだ。帰るぞ、ビアス様の御命令だ」
ケンプ「離せガッシュ!! まだ決着はついていない…ッ 離せぇぇぇッ!!」
…シュンッ…
ガッシュはジタバタ暴れるケンプを、強引に抱え込むと転送装置でその場から消えた。
しばし呆然と立ち尽くしていた勇介が、「ガクッ」と膝を着き、拳を地面に叩きつけた…
そんな彼にブルードルフィンがそっとタオルを渡した。
勇介「ちくしょう…ッ!」
ブルードルフィン「もういいわ勇介。あなたは充分戦ったわ…終わったの、終わったのよ…」
ブラックバイソン「すまない…勇介さんの気持ちも知らずに、俺たちまた自分のこと
ばかり考えてたみたいだ。ありがとう勇介さん。これで兄貴たちも、きっと浮かばれるよ…」
グリーンサイ「俺も感謝します勇介さん。ありがとう…!!」
勇介「鉄也…純一…」
イエローライオン「そうだぜ。悔しいけどな、やっぱあの野郎に鉄拳をブチ込むのは、
お前しかいねぇよ、勇介!」
勇介「すまんっ…みんな…」
陽がかなり沈みかけた頃、この古戦場で行われた戦いは全て幕を閉じた――
黄昏時の地獄谷上空にバビロス号とグランナスカの機影が見えた。
彼らの活躍で破壊された都市の後始末と、救助活動はかなり迅速に進み、
後を地球平和守備隊に任せ迎えにやって来たのであった。
仮面ライダー。
超人機メタルダー。
宇宙刑事ギャバン。
宇宙刑事シャイダー。
時空戦士スピルバン。
世界忍者戦ジライヤ。
超獣戦隊ライブマン。
それぞれが傷付いた者には肩を貸し、健闘を称え合って帰路につこうとしている。
「う~ん。う~ん。だれか~~…出してくれぇ」
トップガンダー「!!」
突然、何者かの気配を感じたトップガンダーが反射的に銃を向けた。
メタルダー「どうしたんだ? トップガンダー」
トップガンダー「…殺気はない。向こうに誰かが埋まっているようだ」
トップガンダーが指差す方向に、聴力を向けるメタルダー。すると確かに、人らしき声が
微かに聞こえていた。すぐさまそこへ行き、土を掘り返すメタルダー、すると地中から…
リポット「ありがとうございますッ助かりました。私はともかく、こちらの方が…」
徳田記者「ぷはぁ~~っ…死ぬかと思った~~…わわっ!?」
メタルダー「恐がらないでいい。僕はメタルダー。あなた方は?」
徳田記者「め、めたる…だあ??」
リポット「私はCPSテレビ局のリポットと申します。あの~~ところで、
ここは何処なんでしょうか?」
徳田記者「そ、そーだ編集長は!? 特ダネは!? なんで、こんなところに!」
ライダー2号「ここは地獄谷さ。どうやらおたくらも、あのロボットと一緒に渦に
巻き込まれちまったんだな。まあ…窒息はしかけたが、地面に埋まってたせいで
さっきのスーパービッグ…?」
ライダー1号「スーパービッグバーストだ」
ライダー2号「それそれ。あれとJのキックに巻き添え食わず助かったんだ。
結果オーライなわけだが、ある意味ラッキーだったぜ」
徳田記者「あのロボットって…ありゃー!? 何で、街にいたはずのゴライオンロボまでここに…」
イエローライオン「ゴライオンじゃねえ! ライブロボだ」
291-57
ライダーたちもバイパススリップの原理はよくわからんので、スピルバンに説明を頼んだ。
スピルバン「…というわけでして…あの時は、緊急を要する時でしたので…
民間人のお二人まで危険な目に遭わせてしまい、申し訳ありませんでした」
リポット「いえいえ、もっと近くで中継しようと近寄り過ぎていた私がいけないんです。
それにしても凄い装置なんですね。街を救って下さった方からこうして直接お話を
お聞かせ願えるとは…ワタクシ仕事冥利に尽きますですっ!」
ダイアナ「へぇ~ロボットなのに。プロねぇ、あなた。ところで、あなたは?」
徳田記者「もーしおくれましたッ! 私、東都新聞の記者でして徳田オサムと申します!」
勇介「記者…」
ライブマン全員が胡散臭そうな視線を徳田記者に向ける。
というのも、あの悪徳ジャーナリスト・ヒルカワのでっちあげ記事のせいで、
江戸川総司令官や嵐山長官など彼らスーパー戦隊の司令塔たる尊敬に値する上司が
次々に更迭され、仲間である太陽戦隊サンバルカンや電撃戦隊チェンジマンが行動を
著しく制限されたせいで、戦隊同士の横の連携が封殺されたことを彼らはよく知っており、
恨みと共に激しく怒りを感じていたからである。
徳田記者「あ…あら?? 皆さん急に恐い顔しちゃって…は、は、は。
あの、私何かお気に障るようなこと言いましたっけ?
自慢じゃありませんが、僕は皆さんのようなスーパーヒーローに何度も
命を助けて頂いた一人でしてっ…決して怪しいもんじゃあございません!」
スピルバン「ヒーローに命を?」
徳田記者「そうだ! これを見てもらえれば、きっと信じてもらえます。
僕の大事なお守りで、いつもこうして財布に入れてるんです…はいっ!」
徳田はいそいそと上着のポケットから財布を取り出し、写真を二枚取り出して見せた。
ダイアナ「エクスカイザーじゃない!」
スピルバン「本当だ、エクスカイザーだ!」
ギャバン「カイザーズが地球に任務で来てた頃か…」
徳田記者「…へっ?? あの、エクスカイザーをご存知なの?」
一枚目はグレートエクスカイザーVSダイノガイストの大迫力シーンが写っており、
二枚目には赤いジャンバーを来た小学生くらいの男の子を中心に、エクスカイザー・
ウルトラレイカー・ゴッドマックスのカイザーズロボが勢揃いして立っている…
その写真は彼らカイザーズの最後の戦いが終わった際に、徳田記者が記念撮影した
思い出深い一枚だった。万年ドジ社員だった彼が、初めてものにした特ダネ写真。
ガイスター逮捕後、一番に「地球に平和が戻る」という見出しでカイザーズの活躍と勝利を
報じたのも東都新聞である。それもこの証拠写真があったればこそなのだ。
ダイアナ「もしかして…この子がコウタくんかしら?」
徳田記者「ありゃ、コウタくんまでご存知とは!」
徳田はカイザーズ来訪期の地球で起きた事件の経緯と、自分と写真に写っている
男の子の家族との関わりなどを積極的に語った。
ライブマンたちも納得し、疑惑の眼差しを向けたことを詫びるのだった。
ヘレン「スピルバン、この人なら信用できると思うわ」
スピルバン「そうだね姉さん。それじゃあ徳田さん、お頼みしたいことがあるんですが…」
徳田記者「はいはい何でしょう? 私の、いや地球の命の恩人である皆さんの
お頼みでしたら不肖・徳田オサムッ! 例え火の中水の中であろーとも苦労は厭いません!」
大げさにビシィッ!と敬礼する徳田記者。本人はいたって大真面目なのだが、
どこかユーモラスであり可笑しかった。その姿に場は和み、ヒーローたちは
激戦に疲れた体が幾分か癒されるのだった。
291-58
◇ ◇
一先ずフラッシュキングをライブマンのグラントータス基地へ運ぶため、
コロンは大型輸送戦艦マシンバッファローを呼び寄せていた。
その到着を待つ間、徳田記者の提案で全員集合の記念撮影をすることになった。
トップガンダーは渋ったが結局メタルダーの説得で列に並ぶ。
意識が戻らないタックルはバビロス号の中で休んでいる。
左からJを入れた12人ライダー、右からライブマン五人とコロン、ダイアナ、ヘレン、
アニー、ミミー、恵美破の女性陣。真ん中にギャバン、シャイダー、スピルバン、ジライヤ、
メタルダー、トップガンダーが並んだ。そしてバックにフラッシュキングの肩を左右から支えて立つ
ライブロボとライブボクサー。その横にロボット形態のバビロス号とグランナスカ。
巨大ロボの上、空中に電子星獣ドルがこちらを向いて静止するという、壮観な構図である。
徳田「(くう~っ…記者生活苦節○年、こんな凄い大々特ダネをまた撮れる日が
来るなんて…生きてて良かったー!)はい、皆さんそのままそのまま…
こりゃ大き過ぎて二枚に分けないと入りきらないな。じゃ、いきますよぉ~っはい!」
バシャッ
翌朝、一枚に繋げて拡大されたこの写真が東都新聞の一面を飾った。
その見出しは……
星川家***
フーコ「ふぅ~ん〝ものすごい科学で守ります!!〟か。やったじゃない。
徳田さんがこんな特ダネ取材に成功したのはいつ依頼かしら」
コウタ「いいなあ~徳田さん。こんなにたくさん本物のヒーローに会えて!
(エクスカイザー、どうしてるかな…)」
ヨーコ「パパも昨日、遅くまでその記事に関連する原稿を書いていたのよ。
私たちを守ってくださるヒーローさんも素敵だけれど、真剣にお仕事に
うちこむうちのパパもとっても素敵だったわ♪」
フーコ「あ、それパパが連載してるこのコラムでしょ。明日の朝刊から新しい
連載が始まるのよね?」
ヨーコ「そうよ。ほらっ、ちょうどテレビでも特集されてるわ」
CPSテレビでは、ロボット工学の父と呼ばれるトーマス・ライト博士や御茶ノ水博士など
心ある識者をスタジオに招き、Gショッカー首都殲滅計画を阻止した巨大ロボットたちの活躍と
リポットのインタビューに裏付けされたヒーローたちの戦いを特集し大きな反響を呼んだ。
星川編集長は立花藤兵衛らから聞いた、知られざるヒーローたちの激闘の軌跡を
伝記形式でコラムに連載しようと原稿のまとめに余念がない。
その原稿に書かれた第一回連載のテーマは太平洋戦争末期の時代――
『超人機誕生! 戦争に奪われた我が子の面影に託された、
ある科学者の平和への祈り…』
291-59
ピンポーン
ヨーコ「は~い」
フーコ「ほら、噂をすれば…」
コウタ「徳田さんだ!」
徳田「おはよーございますっ! 編集長をお迎えに上がりましたあっ!
今日も一日、粉骨砕身・特ダネを求めてがんばりまっす!」
ヨーコ「徳田さん、本当におめでとう。パパもとても喜んでましたわ」
徳田「いやあ~なんのなんの! 奥さんに褒められると照れるなぁボクァ。
わははははは」
星川編集長「おう、徳田ァ。今朝は早いな」
徳田「編集長ッ! 徳田はこの成功に奢ることなく、日々精進を肝に命じ…っ」
星川編集長「あーわかったわかった。朝から大声出すな…ふぁぁっ」
ヨーコ「徳田さん、朝ゴハンまだなんでしょう? パパと一緒に召し上がってらしてね」
徳田「ではお言葉に甘えさせて頂きま~す!」
コウタ「ね、徳田さん。仮面ライダーやライブマンのこと聞かせてよ!」
フーコ「徳田さん、この中の素顔にハンサムな王子様いなかったっ!?」
徳田「いいとも! …コウタくん、学校へ行く前に、ちょっとガレージで
待っててくれるかな? とっておきのプレゼントがヒーローから届いてるよ」
コウタ「えっ! なになに?」
徳田「シィー…じゃ、あとでね!」
星川家のガレージには、星川編集長の愛車である白と赤のツートンカラーが目立つ
スポーツカーが格納されている。宇宙から来たエクスカイザーがまさか自宅の車に
入っていようとは、コウタ少年と愛犬のマリオを覗いて誰も知らない秘密であった。
ガイスターが地球文化の誤解からとんでもないモノばかり狙って来たように、
カイザーズも地球人の独特な習慣や文化には驚きの連続だったが、
このガレージで地球少年と宇宙エネルギー生命体が過ごした飽きることのない、
温かいコミュニケーションの時間は、互いに大切な宝物となった。
徳田「やあコウタくん、お待たせ。はい、何とエクスカイザーからだよっ!」
徳田記者は宇宙警察カイザーズのシンボルマークが入っている小箱を渡した。
コウタ「エクスカイザーから!?」
星川編集長「徳田ァー! ふんっ、ぬん! さあ~いくかァー!」
ヨーコ「今朝は一段と男らしくて素敵よアナタ♪ いってらっしゃい」
星川編集長「いってくるよママ。…なるべく早く帰るからね」
徳田「はいっ編集長! じゃコウタくん、確かに渡したからね!」
コウタ「うん。ありがとう、徳田さん」
ニコッと微笑んで徳田記者は編集長の車に乗り込み、出勤していった。
箱を開けてみると、そこには新しいカイザーブレスと一緒に手紙が添えられていた。
「星川コウタくんへ
月のムーンベース基地で、君のお友達のエクスカイザーにそのブレスレットを
渡して欲しいと頼まれました。受け取ってください。それから、何か怪しい事件に
巻き込まれたりした時はいつでもここへ連絡してください、力になります。
スピルバン・城洋介」
コウタ「スピルバン…城、城さんか…会ってお礼がいいたいな」
新カイザーブレスのスイッチを押してみると、予めメッセージが録音されていた。
エクスカイザーの声「やあコウタ、元気かな。宇宙では激しい戦いが続いていて、
私やレイカー兄弟、マックスチームも大忙しだ。地球は今だかつてない大きな
危機に直面している。君のことをいつも心配しているが、私は今すぐには
地球へ行けないんだ…すまない。その新しいカイザーブレスを君に渡してくれた
人は共に戦った勇気ある戦士だ。困った時は必ず力になってくれる、会ったら
宜しくと伝えてくれ。じゃあまた。これだけは忘れないでほしい。
私たちは宇宙のどこにいようとも、コウタ。いつも君を見守っている」
コウタ「エクスカイザー…!」
新カイザーブレスを右手に付け、空に向かってジャンプした彼は力いっぱい叫んだ。
コウタ「ありがとーーーぉッ、エクスカイザーーーーッッ!」
ヨーコ「コウタ~、コトミちゃんが迎えに来たわよー」
コウタ「はーい!」
少年はウキウキ気分で思わず駆け出していた。
新しい友達に引き合わせてくれたエクスカイザーに心から感謝しながら、
何かが始まりそうな予感が彼の足取りを弾ませる。
291-60
喫茶アミーゴ&立花レーシング***
ボルトの襲撃で壊されてしまった店先をとりあえず営業できるように
片づけている藤兵衛。舞と八荒も手伝っている。
そこへ、剣流星と城茂の二人が戻って来た。
スプリンガー「ワンワン!」
藤兵衛「お、帰ってきたな」
舞「流星さん!!」
八荒「流星ーーーッ、それに茂さんも! 勝ったんですねっ!」
茂「あたりめぇだろ!」
流星「舞さん、八荒、スプリンガー。喜んでくれ、心強い味方が来てくれた!」
トップガンダー「…………」
舞「トップガンダー…!? うそっ…」
八荒「まさか成仏できずにゾンビロボ化したんぢゃっ」
トップガンダー「…ゾンビロボとは言ってくれる」
スプリンガー「鈍い連中だなぁ、生き返った本人に決まってるだろ。
お前さんも黄泉帰りの影響でそうなったんだな?」
トップガンダー「俺にはわからんが、そうなんだろう」
舞「と、とにかく良かったじゃない。お帰りなさい、トップガンダー」
八荒「お、お帰り。このメンバーが揃うと昔を思い出すな~」
藤兵衛「ほ~君たちには、まだこんな頼もしい味方がいたのかね。
わしは立花藤兵衛。この店のマスターだ、よろしくガンマンどの!」
トップガンダー「トップガンダーだ。よろしく…」
◇ ◇
藤兵衛「そうか…猛たちはもう行ってしまったか」
茂「ああ、全く慌しいよな~みんなよ。洋と一也は谷さんとこに顔出すってさ。
光太郎は戦力を強化するために行くとこがあるらしい。用事がすんだら
また来るとさ。耕司も日本にいるからまた顔見せるだろうぜ。
俺? 俺はもうちょっとおやっさんとこにいるぜ、久しぶりの日本だしな!」
藤兵衛「はははは、まあゆっくりしていけ。ところで茂…ユリ子はどうなんだ?」
茂「………。ユリ子は――」
<城茂の回想シーン>
意識が回復しない岬ユリ子を心配している一同。
ライダーマン・結城丈二が診立てたところによると…
丈二「体のほうは問題ないが、脳に深刻なダメージが残らないか心配だ。
なにしろ怪魔ロボットとガテゾーンが、二つの洗脳波送信デバイスで
彼女の頭脳に直接信号を送り続けていたからな……」
茂「クライシスめ…ッ!! 結城さん、それでどうしたら…」
丈二「彼女のことは俺に任せてくれ。必ず回復させてみせる。
まず信頼のおける医師がいる病院に入院が必要だが…
良、海堂博士のところはどうだ?」
良「なるほど! あそこならルミもいるし、まず安心だ。
俺が先に行って、受け入れ準備をしてもらいますよ」
茂「結城さん…良…すまねえ、ユリ子のことよろしく頼みます!」
猛「茂…君はしばらく彼女のそばにいてやったらどうだ」
茂「へっ、よしてくださいよ本郷さん…俺がそんな柄ですかい。
こんな時に、俺一人だけ戦わずに付き添いなんかしてたら…
ユリ子が起きた時にひっぱたかれますよ。気の強い女でね…
そういうジャジャ馬なところは、変わってねえんだろうな…」
こうして、岬ユリ子は海堂博士の元で治療を受けることになった。
果たして彼女が全快する日はいつ来るのだろうか…
291-61
一条寺烈とミミーは急ぎ宇宙へ戻ることになり、アランもビーズ星へ向かう。
束の間の再会と短い出会いであったが、別れの挨拶を交わす戦士たち。
アラン「風見さん、会えて光栄でした!」
志郎「俺も君に会えて光栄だったよ宇宙刑事アラン。
向こうでもこれからの活躍を祈っているぜ」
大「ギャバン隊長、ミミーさん。本当に助かりました!」
烈「俺もできればドギーに会っていきたかったが…あいつも忙しい身だ、
また今度ゆっくり会う時間がとれればいいんだが」
アニー「ドギー…まさか、宇宙警察地球署署長のドギー・クルーガーですか!?」
烈「さすがアニー、よく知ってるな。古い親友なんだ、あいつとは」
ミミー「ギャバンたら、自分から警視総監の役職をやめて銀河パトロール隊に
戻っちゃうんだもの。この人の考えは理解できないわ!」
洋介「け、警視総監!!?」
烈「まあそう言うなよミミー。だいたい俺にそんな偉い肩書きなんか合わないんだよ。
このギャバン様は銀河パトロール隊長として仲間と一緒に最前線で戦うほうが
性に合ってるのさ!」
ミミー「はいはい、もうあきらめました。そういうあなたを好きになって結婚したんだものね」
烈「ドギーは特捜戦隊デカレンジャーのボスだ。君たちも機会があったら会っておくといい」
勇介「デカレンジャーか…俺が会ったことあるのはガオレンジャーまでだなぁ」
丈「そう、お前だけな」
めぐみ「そ、勇介だけね!」
勇介「まま、二人ともそんなにふくれるなよ~」
鉄也「俺たちだって呼ばれてないですよっ!」
純一「そーだ! ずるいぜ勇介さんっ!」
宇宙へ向けて発進する超次元高速機ドルギラン―――
宇宙刑事ギャバンとアランは、再び地球を離れて彼らの次なる任務が待つ
ステージへと飛び立って行った。ほどなく、マシンバッファローが到着したので
フラッシュキングを格納し、ライブマンたちも別れを告げて去った。
バビロス号とグランナスカも新しい任務を受けて発進する。
地獄谷に残っている12人ライダーとメタルダー&トップガンダーはそれぞれの
マシンに乗り、激戦の地を後にしていく。…この様子をずっと見ていた者がいた。
291-62
, -=tt=.- 、
,.´/.; l.l ヽ、ヽ
. ,゛ /, ; l l ヘ.ヘ
i l ; ,__._l l ,___,l ゛,
l i;゛ヾ;ニ,| |.イニク;l .l
.゛, ゛,; ; .l l ゛` `.;i .l
゛,ヘヾーl.l-ーク/∧___
_>ヾ゛゛.l.l ̄ソ/ / `` ヽ、
/ ヾヽ===゛.ソ / ,.、 `.ヽ、
./ `.ー― .´ l∨::ヘ .i::. .`ヽ、
/ ゛ 、 |:::::G::i l:::.... ヽ、
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./ ./ ヽ::::::: .::::::.... ..::::::::::l /´  ̄.ヽ/
/ ーr-./ ゛,:::::.. ´ ` .::::::::::::l ./ /
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ヽ l r´ ゛ r-、゛,ヘ / ニ ヽ、.:::/∧ヽ/.l ヾ.ソ
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/ ヽヽ./ ヘヘ ヾ.、l.l //./ ソ
./ ゛,゛, ヾ、 //ー-ヾ/゛゛/ソ/
l 、 l:l ヾ 、`ー-゛.゛ llヾヽ
ジェネラルシャドウ「ククク…やっと終わったか。クライシス帝国とネロス帝国も威信を
かけたこの一戦に敗れ、さぞ無念だろう。だがこのシャドウには占いで結果は
見えていた…何故ならストロンガー、お前を殺すのは俺だからだ!!
さてミスター。あなたも…ん?」
―――ガシャンッ
ガシャン…ッ ガシャン…ッ
ジェネラルシャドウ「フッ…もう行ってしまわれたか。せっかちな御仁よ…フフフフ
それとも、先ほどの男たちの戦いにあてられましたかな……
まあ―…それは私も同じか。貴公が宿敵にどんな挨拶をされるのか、それも
楽しみだがね。フフフフフ…トランプフェイド!」
風に舞い散るトランプ。古戦場を絶え間なく吹き抜ける風にとっては、
激しい戦闘の後の余韻もなく…
普段と変わらぬ荒涼とした景観が残るのみであった。
291-63
海底移動基地グラントータス***
科学アカデミア島の希望岬沖、一万マイルの海底に潜水中の巨大要塞。
今は亡き星博士が、技術の粋を集めて建造し遺してくれたライブマンの砦である。
その格納庫に、ライブロボ・ライブボクサーと並んでフラッシュキングが立っている…
いつかフラッシュマンが地球へ戻って来た時、完全なコンディションで彼らに
引き渡せるように早速修理プランを練るライブマンたち。
この日、ライブボクサーの開発者である国連のドロテ博士もしばらくグラントータスで
フラッシュキングの修理を手伝ってくれるとの申し出があり、到着を待っていた。
コロン「ドロテ博士からよ。…でもあれはなにかしら?」
丈「うおっ…でけぇな! なんだいあのトレーラーみたいなメカは」
ドロテ博士「驚かせてごめんなさい。乗っているのはもちろんワタシよ。
この乗り物はフラッシュタイタンといって、フラッシュマンの第二の戦力らしいわ」
勇介「あのフラッシュタイタン!」
めぐみ「それに、どうして博士が乗っているんですか!?」
ドロテ博士「テツヤたちを送り出した後、調査チームを連れてフラッシュキングが
あったと思われる場所を調べに向かったのよ。そしたら、ね…」
鉄也「さすが博士、冴えてるなあ! 」
ドロテ博士「この機体はさすがのドクターケンプにも動かせなくて置いていった
様子だったわ。そこで、ある人物に遭遇したの…皆、驚かないでね」
とりあえず、格納庫に入るフラッシュタイタン。そこから降りて来たドロテ博士が、
異星人らしき異形の姿をした人物を紹介した。その人物は勇壮な二本の角を
頭部に持ち、長い白髪とヒゲに覆われた顔をしており、見た目は
北欧神話の神・オーディーンにどことなく似ている。
レー・バラキ「わしはレー・バラキと申す者…かつてこのフラッシュタイタンを、
フラッシュ星人の英雄タイタンから預かり、フラッシュマン五人へ
引き継ぐために長い眠りについていた者……」
バラキはこれまでの経緯を詳しく説明し、ドロテ博士に頼んでここへ来た
理由も話して聞かせた。霊界で親友タイタンと再会した彼は、タイタンから
エネルギーの尽きたフラッシュタイタンを再起動させる方法を聞いた。
しかし黄泉帰りにより、現世に戻ったのは何故かバラキ一人である。
フラッシュマンがすでに地球にいないことを知ったバラキは、自分がラボー跡に
辿り着く前にフラッシュキングが奪取されたことを深く嘆いた。
そこへ偶然調査に来たドロテ博士に出会い、フラッシュタイタンが悪の手に
落ちぬよう何処か安全な場所はないかと相談したのだ。
めぐみ「それでグラントータスへ…」
ドロテ博士「幸いなことに、この基地は常に海底を移動できるし、正確な位置は
誰にも知られていないわ。アナタたちとワタシ以外は出入りできないから、
秘密の隠し場所としては最適よ。ここで修理もできるしね」
勇介「分かりました、安心して下さい。フラッシュキングとフラッシュタイタンは
責任を持って預からせてもらいますよ!」
レー・バラキ「すまぬ…ライブマンのみな、宜しくお願い申す」
コロン「バラキさんもここにいてね。Gショッカーに狙われるといけないから」
嵐「(ほほ~う。そんじゃこのオッサンを手土産に連れて行けば、
まだGショッカーに入れるチャンスがあるかもしれねえな…)」
291-64
勝手に基地の冷蔵庫を開けてフルーツを食いまくりながら、なにやら悪企み
の怪しい表情を浮かべる嵐。そこへゴィ~ンとコロンのフライパンが命中した。
嵐「てぇーなコラァッ!」
勇介「嵐、手伝え! あー! このヤロウ、俺が三時のおやつに
とっといたメロンまで食いやがって…コラァァ!!」
丈「誰だよこいつまで連れて来たの! 厄介な居候に住み着かれちゃたまらんぜ」
めぐみ「…気がついたら、勝手に乗り込んでたのよ」
ドロテ博士「さあ、修理に取り掛かりましょう。そこのアナタ、武装頭脳軍ボルトで
幹部をしてたドクター・アシュラなんでしょう? よかったら罪滅ぼしのつもりで
ワタシの助手をやってみませんか? アナタの優れたその頭脳を評価します」
純一「博士ッ気は確かなんですか!?」
勇介「こいつはバカですよっ博士!!」
嵐「バカたぁなんだバカとは! 心配御無用、このドクターアシュラは
娑婆に戻ったと同時にボルトにその人ありと謳われた超天才・
アシュラに完全復活したのだあッ!」
めぐみ「じゃあ、“どうもすみません”の重い表現は、イタリア語で
何というか答えてみて?」
嵐「Mi dispiace(ミディスピアーチェ)」
勇介「ありがとうの大阪弁は?」
嵐「お~きにっ!(ニカッ)」
丈「さようならを茶魔語で?」
嵐「さいならっきょ!(ニカッ)」
勇介&丈「す…すげぇ! 本当に天才に戻ってやがる…ッ」
めぐみ「どこがスゴかとねっ!!?」
思わず故郷の熊本弁でツッ込むめぐみであった。
スナックサファリ***
今日も学校帰りの子供たちで賑わうスナックサファリ。
ところがどういうわけか、このところこの店のマスターも、いつもいる
美佐おねえさんも姿を見かけず、助八どん一人で店番が続いている。
次郎「すげえなあ、ライブマン。おれ、サンバルカンからのりかえちゃおうかな」
助八「こらこらこらー! サンバルカンだって負けちゃいないよー?」
正夫「だってサンバルカン、最近ちっとも来てくれないじゃないか!」
次郎「そーだよ。ねえ助八さん、サンバルカンどうしちゃったの?」
助八「ああーそうねえ…。ほんとにど~しちゃったのかねえ。
いやきっと他所で頑張ってるから忙しいんだよ。
みんなも知ってるでしょ、もう世界征服を狙ってる悪いやつらは、
ブラックマグマだけじゃないんだからさあ」
次郎「だからって、おれたちのところにも来てくれなきゃ忘れちゃうよ」
正夫「そうだよ! だってスーパー戦隊はいっぱいいるんだから」
かな「美佐ねえさんとマスターは? どうしてこの頃いないのー?」
次郎「飛羽さんたちも全然来てくれなくなったよな!」
正夫「大人って勝手だよな! おれたちのことなんて、どうでもいいんだよ」
助八「あー、もう! そんなことないそんなことないってばっ!
ほら、カレーサービスするから機嫌直してよ、ねえ?
はあああ~~…マスター~! 美佐さ~ん! 飛羽さ~ん!
鮫島さ~ん! 豹さ~ん! か弱いおいらを置いてみんな
どこいったのよ~~。早く戻って来て~~っ」
バルカンベース***
豹「ひょひょ~! やるねえ、スーパーライブロボッ!!
俺たちもサンバルカンロボで真っ先に応援に行きたかったよな…」
鮫島「当たり前だ!! ちくしょう…嵐山長官がいてくれたら…!」
美佐「お父さん…。助八さん、お店一人で苦労してるでしょうね…」
飛羽「悔しいが今は時を待つしかない。この現体制を何としても
変えないことにはな…(よくやってくれたレッドファルコン…ありがとう!)」
シャトルベース***
疾風「おい剣っ! テレビ見たか!?」
飛竜「ああ。三輪長官のひきつった顔が見物だったぜ」
疾風「ははは、ざまあみろってんだ狸親父め!
東都新聞の記事とCPSの放送が世論に大好評だからな、
記者団に質問攻めされてしどろもどろしてやがったぜ。
俺たちの仲間を侵略者呼ばわりした天罰だッ!!」
大空「ん? お前、なに丸めて持ってんだ?」
疾風「これか。さっき、さやかと麻衣が見せに来やがってよ。
見てみ? こんなやつが俺に似てるわけないだろー失礼な!」
つ『週刊アップ~特集・GPライダー北八荒の横顔~』
大空「似てるどころかお前にそっくりじゃねーか。つーか、これお前だろ!?」
疾風「バカゆーな! そんな見るからにスケベそーな三枚目と、
この疾風様を一緒にすんなっ。それよりな~…その写真撮った
カメラマンの女の子が後ろのページに載ってるんだよっっ!
いいねえその笑顔…俺ダンゼン彼女に惚れちまったぜッ」
大空「この男もたぶん、お前みたいな奴なんだろうな……」
飛竜「(…ありがとう勇介君。さすがだよ)」
291-65
嵐邸・武道場***
闘破「せいっ!!」
ケイ「(闘破の全身から、凄い闘気が感じられるわ…)」
嵐十段「ほほ。今日は一段と精が出るようじゃな、闘破君は…」
哲山「闘破も心を引き締める必要を、改めて感じたのでしょう。
なにしろ倒さねばならぬ邪悪は強大ですから…」
嵐十段「うむ。心に迷いが生じては、いかに鍛錬した技を会得しようと
その力を十二分に生かすことはできぬからのう…
どうじゃ哲山先生、わしらも久しぶりに汗を流しませぬかな」
哲山「喜んでお相手を務めさせて頂きましょう、嵐先生」
嵐十段「はっはっはっ、哲山先生が相手となると、このわしも
年甲斐もなく胸が高鳴るわい。強者とは得難いものじゃ」
二人の武道家は、談笑しながら柔道場へ歩いて行った―――
無幻城奥殿・後宮「女王パンドラの間」***
ここは愛憎渦巻く貴婦人たちの権力の園。
闇女王同盟の実力者のみに
用意されたプライベート・ルームの一室である。
Gショッカーコロシアムで撃ち込まれたウィルスのため、薬物治療中の
女王パンドラが豪華なベットに寝そべり苦しんでいた。
女王パンドラ「う~ん…う~ん。ぎぃぃぃ~スピルバン坊やめえ~!」
リッキー「女王様。ヘドリアン女王様がお見舞いに見えられましたが…」
女王パンドラ「ヘドリアン女王!? 追い返しなさいっっ!」
という会話がされている間に、ヘドリアン女王がアマゾンキラーを伴って
強引に部屋へズカズカと入って来た。
ガシャー「お待ちください! まだ女王様がお会いするとは…っ」
ヘドリアン女王「え~い何の不都合があるのじゃ! 私はパンドラの遠縁じゃぞ!
云わば姉のようなもの、妹の見舞いに来て何が悪い!」
女王パンドラ「ヘドリアン…!」
ヘドリアン女王「おお~…パンドラや、不埒な小僧どもにひどくやられたと
聞いて心配でいても立ってもいられなかったのじゃ。かわいそうにのう~っ」
女王パンドラ「ま…オホホホ♪ それはそれはどうもご丁寧に。
感謝致しますわ、おねえ~~ぇぇぇえぃさまっ!」
ドッギャァーン
コピー人間の如く全く同じ顔と声をした、双子のような女王同士の視線がぶつかり合う。
芝居がかった仕草で女王パンドラを労わるヘドリアン女王だったが、誰の目にもこっぴどく
やられたパンドラをからかいに来たことは明白である。
アマゾンキラーは政治的な駆け引きはともかく、個人的には主ヘドリアン女王の遠縁にあたる
女王パンドラを尊敬しているので些かばつが悪そうだ。
ヘドリアン女王「ついてはそなたの一日も早い回復を願って、我がベーダー一族に
伝わる秘伝の料理を持って参った。これを食べて、はよう元気になられよ」
女王パンドラ「まあ秘伝の料理を?」
ヘドリアン女王「アマゾンキラー、女王にあれを」
アマゾンキラー「(小声で)女王様ッ…いくらなんでも、これは…。悪ふざけが
過ぎましょうぞ! パンドラ女王様はお気を悪くされますよっ!」
ヘドリアン女王「(小声で)いいからお出しっ! ほんの軽いジョークじゃ!」
291-66
アマゾンキラーが大変申し訳なさそうに、料理の器を女王パンドラに差し出した。
丸い銀のフタを開けてみると……
リッキー「あ!」
ガシャー「う!」
シャドー「げ!」
つ宇宙ヒトデの丸焼き
つ宇宙ヒトデの肉入りミネストローフ
女王パンドラ「にぎぎぎぎぎ…!! とぉ~~ってもぉぉ…美味しそうッ…ですね!!(怒)」
ヘドリアン女王「アハハハハ~ッ!そうかそうか、そなたが喜んでくれると思うたのじゃ♪」
アマゾンキラー「~~~~~~…ッ」
女王パンドラ「せっかくですから、早速頂きますわっえいガブッ!!」
アマゾンキラー「あっ、女王様!」
ヘドリアン女王「無理せんでいいのじゃ。それはほんの冗談じゃ」
女王パンドラ「いいえ、大変珍味であるとワーラー様も仰っておられます、ムシャムシャムシャ!」
ヘドリアン女王「ちっ。頑固な奴じゃの~~素直に降参したと言えばよいものを」
女王パンドラ「おほほほほほ(怒)」
ヘドリアン女王「あはははははは(怒)」
男子禁制の後宮なので、デスゼロウ将軍が後宮入り口の大門に控えていた。
先ほどここを通ったヘドリアン女王に恭しく挨拶したところ、
「お前の声はヘルサターンに似ているから嫌いじゃ!」と突っぱねられてしまった。
女王パンドラと喋り方こそ違うが、ワガママで道楽好きなところなど、本質的な部分では
よく似ているヘドリアンにもウンザリした気分であった。
デスゼロウ将軍「ふう…。女王様たちにも困ったものだ」
イナズマギンガー「よう大将。どうした、ため息なんかメカ将軍には似合わないぜ。
奥にヘドリアン女王がお前さんとこの女王を見舞いに来てるんだってな!
ま~~ったく女という生物は、たちが悪いぜ。どうだ今夜一杯やりに来んか?」
デスゼロウ将軍「……考えておこう」
ヅノーベース***
メインルームに独り呼び出されたケンプ。
一段上から見下ろす大教授ビアスの目は、実に冷ややかである。
ケンプ「ビアス様……」
ビアス「ドクターケンプ、千点頭脳の評価を取り消し三百五十点を与えるッ!」
ケンプ「Σ(゜д゜lll)ガーン さ、三百五十点!!」
三百五十点は0点よりも重い、ケンプにとって忘れ難い屈辱の数字であった。
このためケンプは命を賭けた恐獣ケンプへの再改造に挑むことになったのだ。
ケンプ「ビアス様ッ!!」
ビアス「言い訳は聞かん…一から出直せ」
それだけ言うとビアスは彼に背を向け、メインルームから出ていってしまった。
ケンプ「ガ、ガッシュ! …どこへ行くっ」
ガッシュ「…………」
ビアスに続き、ガッシュも出て行ってしまう。普段なら、ここで何が起きようと
気にも止めず黙々とガッシュガンを磨いているのに…
ケンプ「うあ…あああああ…うおお~~~~~っっっっ!!!!
…ううう~~~~…うううううううう…ううううううううううっ………ッ」
崩壊する絶対的な自信とプライド。崇拝する主からも見放され、彼は絶叫と号泣が
入り混じった声でこのヅノーベースへ来てから初めて泣いた。
絶望と屈辱と怒り……憎しみ自嘲がないまぜになってケンプの心を掻き混ぜる。
かつて天才を競ったオブラーも、マゼンダも、アシュラも、ブッチーもすでにここにいない。
ギルドスは姿を見せず、ケンプ独りが咽び泣くにはメインルームは広過ぎた………。
291-67
ヅノーベース・ヅノールーム***
ビアス「(これでいい…これでケンプはさらに私の信頼を取り戻そうと、
これまで以上に我がボルトに役立つ研究に没頭するだろう。
フフフ…やってもらうぞケンプよ。私の真の目的を、知られぬためにな…)」
モニター画面に映っている、スピルバンがバイパス・スリップを発動して戦場を都市から
移す場面を凝視するビアス。口元に不適な笑みを浮かべ、ファイルをめくる…
ビアス「素晴らしい科学力、とくと見せてもらったよ諸君…フフフフフ。
クリン星人のテクノロジーか…その中でも宇宙的権威として名高いのは…
プロフェッサー・ベン。ほう…ワーラー帝国の元幹部か…宇宙は広い。
地球上で千点頭脳が集まらぬ時は、外宇宙へも視野を広げねばなるまい…
フッフッフ…ハーッハッハッハッハッハ…!」
◇ ◇
<エンディングBGM:あしたに生きるぜ!>
荒れ野を、ハイウェイを疾走しているライダーマシン。
雲を抜けて、バビロス号とグランナスカが空を駆けていく。
空で、陸で、海で、宇宙で躍動している生命の鼓動。
それは根強き流れとなり長き苦難の日々を乗り越え…やがて―――
怒涛の進撃となって躍り出る日まで、静かに刃を研ぎ続ける。
輝く明日へ爆発パワー!
タイムリミットは近い――ブッちぎるぜ!
____
/ 、, ヽ
,, -┬ | ^ ^ |┬,-、
/ ,-、,-(:|lこHこl|;)ー--、 「最終回じゃないぞい。
|/|,゙,l| ,,┴ー.vー┴、 ヽ もうちっとだけ(=まだまだ)続くんじゃ!」
/ __|、|/'v'T'~^~Tヽl\ \
| {_Ξ} ヽ,,,,,,/ \| |
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| l゚| |┿| |/
| |l| |┿| |┤
○天宮勇介/レッドファルコン→全ヒーローが見守る前で、ケンプ=剣史との青春に決着をつけるべく勝負する。
○大原丈/イエローライオン→レッドファルコンとケンプの対決に手を出さず見守る。
○岬めぐみ/ブルードルフィン→レッドファルコンとケンプの対決に手を出さず見守る。
○矢野鉄也/ブラックバイソン→レッドファルコンとケンプの対決に手を出さず見守る。
○相川純一/グリーンサイ→レッドファルコンとケンプの対決に手を出さず見守る。
○コロン→マシンバッファローを呼び寄せ、フラッシュキングをグラントータス基地へ運ぶ。
○ドロテ博士→旧ラボー跡地でレー・バラキに出会い、フラッシュタイタンをグラントータス基地へ運んで来る。
△毒島嵐/アシュラ→しばらくドロテ博士の助手として働くことに。
○レー・バラキ→ラボー跡地で偶然出逢ったドロテ博士にフラッシュタイタンが悪用されぬよう、
安全な場所へ運べないかと相談。博士と一緒にライブマンのグラントータス基地へ来る。
○飛羽高之/バルイーグル→応援に行けない現状に憤る。ニュースを見てレッドファルコンの勝利を称える
○鮫島欣也/バルシャーク→応援に行けない現状に憤る。ニュースを見てライブマンの勝利を称える
○豹朝夫/バルパンサー→応援に行けない現状に憤る。ニュースを見てライブマンの勝利を称える
○嵐山美佐→スナックサファリを心配している。ニュースを見てライブマンの勝利を称える
○助八→ひとりでスナックサファリを守っている。
○剣飛竜/チェンジドラゴン→テレビで三輪長官の質問攻めに遭う姿を見る。ライブマンの勝利を称える。
○疾風翔/チェンジグリフォン→テレビで三輪長官の質問攻めに遭う姿を見る。北八荒が載っている週刊アップを読む。
○大空勇馬/チェンジペガサス→テレビで三輪長官の質問攻めに遭う姿を見る。ライブマンの勝利を称える。
291-68
○本郷猛/ライダー1号→さらなる仲間を求めて旅立つ。
○一文字隼人/ライダー2号→さらなる仲間を求めて旅立つ。
○風見志郎/ライダーV3→アランと熱い友情を交わし別れる。さらなる仲間を求めて旅立つ。
○結城丈二/ライダーマン→岬ユリ子の身柄を預かり、回復させることを城茂に約束。
○神敬介/ライダーX→さらなる仲間を求めて旅立つ。
○山本大介/ライダーアマゾン→さらなる仲間を求めて旅立つ。
○城茂/ライダーストロンガー→岬ユリ子を結城丈二に託し、日本に残る。
○岬ユリ子/タックル→生死の境をさ迷う。結城丈二と村雨良により海堂博士の元で療養。
○筑波洋/スカイライダー→日本に残る。沖一也と谷源次郎に会いに行く。
○沖一也/ライダースーパー1→日本に残る。筑波洋と谷源次郎に会いに行く。
○村雨良/ライダーZX→結城丈二と一緒に岬ユリ子を海堂博士の元へ連れて行く。
○南光太郎/ライダーBLACKRX→日本に残る。
○瀬川耕司/ライダーJ→日本に残る。
○立花藤兵衛→帰って来たヒーローたちを父親のように温かく出迎える。
○剣流星/メタルダー→トップガンダーをアミーゴに連れて来る。
○トップガンダー→アミーゴで舞、八荒、スプリンガーとも再会。
○仰木舞→メタルダーの勝利とトップガンダーとの再会を喜ぶ。
○北八荒→メタルダーの勝利とトップガンダーとの再会を喜ぶ。
○スプリンガー→メタルダーの勝利とトップガンダーとの再会を喜ぶ。
○一条寺烈/ギャバン→ドルギランにアランを乗せ、ビーズ星へ送った後再び宇宙での任務に戻る。
○ミミー→ギャバンと一緒に宇宙での任務に戻る。
○アラン→地球の仲間に別れを告げ、再びビーズ星担当の任務に就く。
○沢村大/シャイダー→地球担当の任務に戻りバビロス号を発進させる。
○アニー→地球担当の任務に戻りバビロス号を発進させる。
○城洋介/スピルバン→
外宇宙編でエクスカイザーから受け取った新カイザーブレスを徳田記者に預け、コウタ少年に渡すように頼む。アランの代わりにシャイダーを助ける地球担当任務に就く。
○ダイアナ→スピルバンとシャイダーを助ける地球担当任務に就き、グランナスカを発進させる。
○ヘレン→スピルバンとシャイダーを助ける地球担当任務に就き、グランナスカを発進させる。
○山地闘破/ジライヤ→嵐十段の道場で精神力の鍛錬に入る。
○山地哲山→旧知の嵐十段と柔道の手合わせをする。
○嵐十段→旧知の山地哲山と柔道の手合わせをする。
○星川編集長→ヒーローたちの活躍で首都が守られたことを東都新聞の一面で報じる。
コラムに自ら聞いた、人知れず人のため戦い続けた戦士たちの逸話を連載開始。
○徳田記者→スピルバンのバイパススリップに巻き込まれて地獄谷へ。そこで戦いを終えた
ヒーローたちに取材を敢行し、大特ダネを得ることに成功。スピルバンからエクスカイザーの
新カイザーブレスを預かり、翌朝コウタ少年にこっそり手渡す。
○星川コウタ→徳田記者からエクスカイザーの贈り物を受け取り喜ぶ。添えられていたスピルバン
からの手紙を呼んで、新しい友だちと引き合わせてくれたエクスカイザーに感謝の思いを空へ送る。
○リポット→スピルバンのバイパススリップに巻き込まれて地獄谷へ。そこで戦いを終えた
ヒーローたちに突撃インタビューを行い、プロとしての仕事を全うする。
291-69
●ビアス→ケンプを見限ろうとするも、ガッシュに連れ帰るよう命令。
千点頭脳の評価を取り消し、三百五十点の評価を与える。
●ケンプ→レッドファルコン・天宮勇介に意地とプライドをぶつけ一対一で対決。
ガッシュに連れ帰られ、ビアスから屈辱の三百五十点を言い渡される。
●ガッシュ→ビアスの命令でケンプをヅノーベースに無理矢理連れ帰る。
●女王パンドラ→見舞いに来たヘドリアン女王の差し入れに平静を装いながら内心怒りまくる。
●ヘドリアン女王→女王パンドラを見舞いに来る。嫌味の利いたイジワルな差し入れをする。
●アマゾンキラー→ヘドリアン女王に同行して女王パンドラの見舞いに来る。
●デスゼロウ将軍→ヘドリアン女王から声がヘルサターン総統に似ていると言われ邪険にされる。
●イナズマギンガー→デスゼロウ将軍と会話。
●ジェネラルシャドウ→地獄谷の死闘を一部始終見ていた。好敵手ストロンガーの健闘を
称えるとともにその命を断つのは自分しかいないと改めて誓う。
△シャドームーン→地獄谷の死闘を一部始終見ていた。宿敵RXに対し、遂に行動を開始する…。
【今回の新規登場】
○ドロテ博士(超獣戦隊ライブマン)
国連科学省の白人女性科学者。ライブマンの数少ない協力者で、
サイファイヤー&バイソンライナー開発計画の中心人物。
矢野鉄也と相川純一にとっては恩師でもある。
○レー・バラキ(超新星フラッシュマン)
大博士リー・ケフレンに作られたメスの幹部だったが、たった一人でメスに立ち向かう
フラッシュ星人の英雄タイタンと出会い、その寛大な心と彼の誇り高い志にうたれ改心。
タイタンの無二の友となり、彼が息絶える時にフラッシュタイタンを託された。
百年後、タイタンの予言通りメスの地球侵略が始まり、彼の後継者である五人の戦士が
地球へ来たことで長い眠りから目覚め、メスから狙われながらも命賭けの奮闘により
無事フラッシュタイタンをフラッシュマンに引き継いで落命した。
○矢沢助八(太陽戦隊サンバルカン)
スナックサファリのコック見習い。しかし料理の腕は今ひとつらしく、あまり上達しない。
店に出入りしている飛羽・鮫島・豹をサンバルカンではないかと睨むが、
本人は彼らの正体や地球平和守備隊のことは何も聞かされていない。
○嵐虎之介(TV版タイガーマスク)
「嵐十段」としてその名を知られる著名な柔道家。武道全般に通じており、
剣術や居合いの達人でもある。正統派レスラーに転向後も、無意識に反則を
使ってしまうことに悩んでいたタイガーマスク=伊達直人に、ジャイアント馬場が
紹介した。風流を解する教養人であり、各界の著名人やスポーツ選手などが
悩み相談や人生相談に訪れることが多い。嵐先生と呼ばれ広く慕われている。
291-70
○星川コウタ(勇者エクスカイザー)
朝日台小学校に通う星川編集長の長男。ある寒い夜、地球へやって来た
エクスカイザーの光体が自宅ガレージへ入って行くのを目撃してしまう。
翌朝、遠足で訪れた恐竜博覧会でホーンガイストに襲われたところをマイカーが
変身したエクスカイザーに助けられ、以後地球で活動するカイザーズの秘密を
唯一知る地球人として彼らに協力した。ただ事件摘発に協力するだけではなく、
地球の文化に疎いエクスカイザーの様々な疑問に答え、大切な友人同士となる。
プラモデル作りとサッカーが得意で、将来の夢は宇宙パイロットになること。
○星川フーコ(勇者エクスカイザー)
朝日台中学校に通う星川編集長の長女。運動神経バツグンな活発姉御肌で、
弟のコウタをよくふりまわすが基本的には仲が良い。恋多き年頃なのだがやや
夢見がちで本棚には理想の男性ばかり登場する恋愛小説がビッシリである。
ダッシュマックスにあわや事故、という場面を救ってもらい彼の声を聞いて素敵な人が
車を運転していると思い込み、本気で恋をしてしまうこともあった。
○星川ヨーコ(勇者エクスカイザー)
星川編集長の奥さん。お料理好きな専業主婦で趣味はインテリアデザイン。
とても愛らしく誰もが認める良妻賢母だが、実家は元華族で彼女はそのご令嬢。
そのせいか、ちょっと世間の感覚が浮世ばなれしている。大変な強運の持ち主で、
晴天祈願をすれば本当に雨雲が晴れ、福引でエジプト家族旅行を当ててしまうほど。
普段はおっとりしているが、子供たちに危害を加えようとする悪党にはガイスターすら
怯むほどの一喝を発する、穏やかさの中に芯の強さを秘めた女性。
●イナズマギンガー(太陽戦隊サンバルカン)
ヘドリアン女王一派とヘルサターン総統の対立が深まるブラックマグマに、
銀河警察から追われて逃げ込んだ地球にて突如として参入した。
利害次第で裏切りも平然とやってのける銀河無敵の電気男。
かつてはアマゾンキラーと組んで宇宙海賊として銀河を荒らしていた猛者で、
サンバルカン全員を一人で相手に終始善戦するほどの実力者。
やがて反乱を起しヘルサターン打倒に成功したが、黒い太陽神によって復活した
ヘルサターンにより機械生命体イナズマモンガーにされてしまい、
サンバルカンと激闘を繰り広げ戦死した。
最終更新:2020年11月08日 15:45