『絆は種族を超えて…』-3
作者・シャドームーン
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ゲゲゲの森***
郊外と呼ぶほどには遠くない大都会の片隅に、その森は存在する。
目まぐるしく姿を変えていく人の住む世界とは、異なる時の流れにある場所…
「そこ」には人の世界に干渉されない住人達が、静かに―…
そして確かに――…生きているのだ。
鬱蒼と茂る“異質な”森の中を、ここの住人ではないが無関係ともいえない、
人の世界からの来訪者が歩いていた。初めて来たのなら、いや普通の人間
ならまず迷子になるであろう場所を、慣れた足取りで楽しそうに進む様子から、
「彼女」がここの“常連客”であることを伺わせる。
夢子「あら…?」
背後から近づく、彼女にとっては慣れた気配に気づき夢子は歩みを止めた。
ゲゲゲの森で妖怪などに出くわすのはもはや“日常”であり、初めの頃こそ
恐がっていたものの今や全く動じない。慣れもあるが、それでもやはり彼女は
同じ年頃の少女達と比べれば、相当に肝が座っているのは確かである。
百目「おじちゃ~ん。まだ鬼太郎さんのおうちに着かないのかモン?」
幽子「でも…わたし、この森を歩くとなんだか落ち着くわ」
又五郎「もうちょっとで鬼太郎の家なんだな~。辛抱せい!」
夢子「又五郎さん!」
前方から小走りに駆け寄って来た女の子に、三人も顔を上げる。
又五郎「おやあ~夢子ちゃんでねえか! ひ~さしぶりなんだな~!」
夢子「ふふ。お元気そうね…あの、そちらは?」
百目「ボク、百目だモン!」
幽子「えと…幽子です…」
豆幽霊「う~ち~の幽子ちゃんは恥ずかしがりやさん~♪」
夢子「きゃっ! まあ、かわいい…私、天童夢子。よろしくね」
百目「夢子ちゃんって言うのかモン。こちらこそよろしくだモン」
幽子「よろしくお願いします、夢子さん」
夢子「あなた達、もしかして鬼太郎さんのお友達の妖怪さん?」
百目「鬼太郎さんを知ってるのかモン!」
又五郎「彼女は鬼太郎の友人なんだな~。夢子ちゃん、オラは閻魔様の使いで
この二人を鬼太郎のとこまで連れて行くところなんだな」
夢子「そうだったの。私もちょうど鬼太郎さんの家へ行くところだったから、
一緒に行きましょう」
百目「わあ~い行くモン♪」
幽子「うふふ…百目ちゃん、嬉しそう」
又五郎「何だな~。オラと一緒だとぶつくさ言ってたくせに…」
百目「おじちゃ~ん! 早く来ないとおいていくモン」
又五郎「やれやれ…まったく」
静かなゲゲゲの森の中に、子供の嬉々とした声が木霊する。
4人は歩きながらお互いのことやこれまでの経緯を語り合った――
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ゲゲゲハウス***
ゲゲゲの森の少し奥、いや正格な場所の位置などないのかもしれない。
しかし一度は訪れてみたい、そんな不思議な気持ちになるところ。
一本の太い古木の上に、小さな木造の住居が座している。
家の前にはこれまたかわいらしい川があり、そこに短い橋がかかっていた。
「ゲッ、ゲッ、ゲゲゲのゲー」
一年中いつでも、ここに来れば蓮の花と変わった鳴き声で合掌する
カエル達が出迎えてくれる。といってもこの家の「関係者」以外の者が、
ここまで来れることは滅多にない。ごく稀に、カンが鋭いのか、それとも
執念のなせる業か、やって来る人間もいるにはいるが―――
そういった人間は藁にも縋る思いで、ここの家主に頼みごとがある場合が
ほとんどだが、そんな執念と強運の持ち主はそうざらにいるものではない。
だから、この場所と“外界”を繋ぐ連絡手段は手紙を運んで来るカラス達に
委ねられている。そんな知る人ぞ知る、ここと外を結ぶ唯一のルートを辿って
届く手紙が詰まった「妖怪ポスト」を我が物顔で漁っている男がいた。
この男、ここの関係者…というかほとんど住み着いているといったほうが正しい。
ねずみ男「え~と何々…鬼太郎さんGショッカーを退治して下さい?
かー! くだらねぇ。そんなのは他所の正義の味方に頼めってンだよ!」
他人宛の手紙を勝手に開封した挙句、男はそれをくしゃくしゃと丸めて捨ててしまう。
ボロ布を頭から被り、ネズミのような髭を生やした2本歯の人物は、フハッと鼻息を鳴らした。
ねずみ男「おいカー公。どうせならもっとマシな…金になりそうな手紙を持ってこんかい!」
カラス「カァー!!」
ねずみ男「うるへー! はあああ~…近頃はろくなのが来ねえなあああ。
大体今時、妖怪ポストなんざもう古いんだよ! キタ公の奴は子供のなりして頭ン中
はいつまでたっても年寄り臭くていけねえ。ゲゲゲハウスももっと通信手段をハイテク化
して世界中の人間相手に手広く商売をだな…」
鬼太郎「こらーっ ねずみ男!!」
ねずみ男「ぎょっ!! …な、何だ鬼太郎、もう帰ってたのかへへへ…」
鬼太郎「お前、また妖怪ポストを勝手に漁ったな! たくー…」
ねずみ男「ま、まあまあ鬼太郎そう怒るなって。俺は少しでもお前の負担を軽くしてやろうと
親切心でしょーもない手紙を分けてやってるんだよ…親友として、な?」
木の上にある家の出窓から、下にいるねずみ男をどやしつける鬼太郎。
毎度お馴染みのやりとりを茶碗の湯船に浸かりながら、目玉の親父は「いい湯加減じゃのう」
と呟きながら呑気に聞き流している。親父がその目玉を部屋の隅に置かれたトゲだらけの
奇妙な置物に向けた時、置物―「妖怪テレビ」のブラウン管が妖しく光り始めた。
同時に室内があたかも別の空間と繋がったかのように暗闇に包まれていく。
テレビから発する声「鬼太郎…鬼太郎…!!」
目玉親父「おい、鬼太郎! テレビに! この声は……」
鬼太郎「父さんこれは!? …ああ、あなたは!」
ねずみ男「何だ何だー!? げ!」
閻魔大王「鬼太郎よ、緊急事態じゃ!!」
妖怪テレビのブラウン管に映し出されたのは、紛れも無く地獄界を治める地獄の王、
閻魔大王その人であった。威厳に満ちた太く重い声が、狭い室内に轟く。
鬼太郎「閻魔大王! 緊急事態とは…?」
閻魔大王「お前も知っての通り、人間界で起きている黄泉帰り現象により、地獄界も非常に
混乱しておる。わしはこの原因を突き止めるため、メフィストに独自の調査を依頼したのだが…
そのメフィストも、見えない学校へ行ったきり連絡が途絶えてしまったのだ」
鬼太郎「父さん、見えない学校って確か…」
目玉親父「フム。一万年に一度、この世に現れるという“悪魔くん”のソロモンの笛を守っている
場所じゃ。噂によれば“悪魔くん”に選ばれた少年は、無事に使命を果たしたと聞くが」
閻魔大王「その悪魔くんも、何者かに連れ去られてしまった…」
鬼太郎「何ですって! 悪魔くんが…!?」
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閻魔大王「悪魔くんを攫った者と、見えない学校に起きている異変…関係があると見て間違い
あるまい。ところがこのわしの霊力を持ってしても、黒幕の正体を看破することができぬ。
恐ろしく強大な…それも複数らしき闇の影が現世と地獄の間に立ち塞がっている!!
わしの予感が正しければ、こやつらに悪魔くんを渡せば…悪魔くんが秘める力を利用されれば
人間界も地獄界も手のつけられん大変な事態となるじゃろう。
鬼太郎、わしは今地獄を離れるわけにはいかぬ。見えない学校に行き、メフィスト達の消息を
掴むと共に敵に囚われた悪魔くんを救出して欲しいのだ!!」
鬼太郎「分かりました悪魔くん達は必ず!! でも、見えない学校へはどう行けば?」
閻魔大王「フフフフ…丁度、見えない学校のファウスト博士とは、かねてよりお前達と悪魔くんの
十二使徒が協力して事件解決にあたれぬものかと相談しておったのじゃ。
そのためお前を迎えに行く使者を送ってある。その者達が、見えない学校へ案内してくれるだろう。
頼んだぞ、鬼太郎!!」
光と共にブラウン管に映る閻魔大王は消え、ゲゲゲハウスの室内に昼間の陽光が戻る。
鬼太郎は悪魔くん救出の決意を新たにしながら、黄泉帰り現象について考えていた。
最も大切だった人が、生前の姿のままである日突然目の前に現れるという……
ならば自分の母は―…幽霊族の父親と結ばれた罪で地獄にいる母は戻ってはこないのか…。
バカなことを、と鬼太郎は自嘲気味に自分にいい聞かせていた。
閻魔大王はもう充分過ぎるほど温情を与えてくれた。地獄界から地上へ胎内道を通って脱出する時に、
一度だけ…一度だけ鬼太郎の母に恩赦をくれたのだ。不幸な事故により、母は新たに授かった命を
自分にとってもう一人の大切な友達に与えて地獄へ戻って行った。いかに閻魔大王の権限でも、二度の
特例はない。黄泉帰りの影響が、母にあったとしても、母はそれを理由には決して地獄を出ないだろう。
彼女は幽霊族の男を愛したことも、そのために地獄へ落とされたことも決して悔やんではいない。
だからこそそれが罪と言うのなら、その罪を一身に受ける覚悟があったのだ。
目玉親父「あれは、昔からそういう女じゃった…」
悲しみにくれる一行の中で、目玉だけとなっても我が子を見守り続けた父の言葉が思い出される。
剣桃太郎総理の公民権法の記者会見を見てから特に、鬼太郎の中で異種族同士の共存共栄という、
これまで長く彼らが望み、それだけを願って戦って来たことが無駄ではなかったと強く思うようになった。
そう簡単にはいかないだろうが、剣総理のような考えを持った人々が、妖怪世界や霊界、
そして地獄界にも広がっていってくれたら…――…
鬼太郎「…………」
目玉親父「…鬼太郎?」
鬼太郎「悪魔くんにも…きっと帰りを待ってるご両親がいますよね。父さん、行きましょう!」
ねずみ男「おいおい、行くったって何処にあるか知らないんでないの?
ハァ~~っどこのどいつかねぇ…そんな面倒な道案内なんざ引き受けるもの好きは」
夢子「鬼太郎さあ~~~ん」
鬼太郎「夢子ちゃん。それに又五郎さん! どうしたの?」
シーサー「鬼太郎さん、お客さんが来ておられますよ」
ねずみ男「ふはーっ!! ゆ、夢子ちゃん!! 今行きますよーうわっとととぎゃふん!!」
夢子「大丈夫? ねずみ男さん」
百目「おじちゃん、慌てると危ないんだモン」
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満面の笑顔で外に飛び出したねずみ男が、階段を転がり落ちて地面に激突する。
先ほど同様にゲゲゲハウスで繰り広げられるお約束の光景に、鬼太郎も自然と安堵感を
得て普段通りの笑いを浮かべていた。鬼太郎も親父を頭に乗せて下へ降りて行く。
一緒に買出しに出たあと、砂かけばばあの妖怪アパートに用事を頼んで別れたシーサーも
帰って来たようだ。彼の横に、妖怪百目を小さくしたような子供と見慣れない女の子がいる。
夢子「と…言うわけなの。こちらが、悪魔くんのお友達の百目ちゃんと幽子ちゃんよ」
シーサー「ボクも帰る途中で夢子さんや皆さんと会ったんです」
鬼太郎「そうか君達が! 僕、鬼太郎。よろしくね二人とも」
百目「やったモン~やっと、鬼太郎さんに会えたんだモン! 早く、みんなにも会わせたいモン」
幽子「あ、あの…わたし…幽子っていいます。鬼太郎さん、よろしく…」
豆幽霊「ゆ~め~なキタローさんに会えて~ゆ~こちゃんは緊張してる~~」
目玉親父「ほほう、豆幽霊か…ずいぶん久しぶりに見たのう」
幽子「きゃっ!?」
目玉親父「恐がることはない、わしゃ鬼太郎の父じゃよ」
幽子「は、はあ…お父さんですか」
鬼太郎「百目に幽子ちゃん、悪魔くんを助けるために僕たちも全力を尽くすよ!」
百目「ありがとうだモン、鬼太郎さん」
ねずみ男「(ふ~ん…百目一族の生き残りの子供かい。こりゃ珍しいイヒヒヒ)」
夢子「…ねずみ男さん。また何か、悪いこと考えてない?」
シーサー「いつもながら表情が分かり易過ぎますよねぇ、ねずみ男さんは」
ねずみ男「いや~はははす、鋭いなあ夢子ちゃんは。と、とんでもねえでゲスよ!?
ボクァいま、どうやって悪魔くんを救出するか真剣に考えてたんですよオッホン」
百目「何か……こうもり猫を思い出すモン」
ねずみ男「誰だよそのセコそうな名前の野郎はっ! いーかね百目くん。
この俺様は妖怪の世界じゃあちゃったあ名の通った紳士なんだゼ。
そんな胡散臭そうな小悪党っぽい輩と、一緒にされちゃあ困るよン」
百目「うん、ズルくてセコくて信用ならない半妖怪のねずみ男さんだモン!
鬼太郎さんと一緒で有名人だから知ってるんだモン~♪」
ねずみ男「ズコー!! …かわいくねえガキ」
鬼太郎「又五郎さん、実はさっき閻魔大王からも直接話を聞いたんだ。実は…」
又五郎「な~にぃ~見えない学校があ~!? そりゃあ大変だー!」
幽子「見えない学校に何かあったんですか!?」
鬼太郎「実は………」
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幽子「そ、そんな…!」
百目「それで、メフィスト二世も来なかったんだモン…」
夢子「百目ちゃん、幽子ちゃん…」
鬼太郎「元気を出すんだ二人とも。まだみんながどうなったか分からないじゃないか!
閻魔大王にも現場の様子が分からないらしいから、とにかく行ってみよう」
幽子「ええ…そうね。無事だといいけど…」
百目「こんな時に悪魔くんがいてくれたら…モン」
又五郎「気ぃ~つけてなあ。閻魔様でも見破れない相手となると、こりゃあ~相当な奴だよぉ。
じゃあオラ、まだ他にもお役目があるだでそろそろ地獄へ戻るだ」
鬼太郎「うん…急ごう二人とも!」
百目「うん、だモン!」
夢子「鬼太郎さん、気をつけてね」
シーサー「鬼太郎さん、ボクもお供します」
鬼太郎「ありがとう! さあ出発だ!!」
ねずみ男「(ど~すっかなぁ。面倒ごとには関わりたくないけど、百目のガキに恩を売っときゃ
後々いいことありそうだし…しかし、夢子ちゃんと二人っきりで留守番も捨て難いしムム~)」
夢子「きゃあっ 鬼太郎さん!!」
鬼太郎が妖怪オカリナを吹いて仲間の一反木綿を呼ぼうとしたその時、
ゲゲゲハウスの出窓から複数の黒い影が飛び出し、鬼太郎の首に絡みついた。
それは蠢く蛇に変化し、ギリギリと首を締め上げながら鬼太郎の体を家の中まで
引き摺り上げていく。
鬼太郎「うう…お、お前は二口女!!」
二口女「ほほほほほ…鬼太郎…見えない学校へは行かさぬぞえ」
目玉親父「お前が何故!? ま、まさかこの一件にあいつがかんでおるのか!」
鬼太郎「うっ…く、ぬらりひょんめ…!」
夢子「鬼太郎さん!!」
シーサー「このぉ~ボクが相手だ、鬼太郎さんを離せ!」
百目「幽子ちゃん、照魔鏡で…!」
幽子「はい!」
シーサーが二口女に飛び掛ろうとしたが、突然宙から降って来た巨大な物体に
のしかかられて地面に叩きつけられてしまった。そして木々の茂みから、
邪悪な笑いを浮かべる老婆が姿を現す。
幽子「きゃあああ!?」
百目「おっかないお婆さんが出て来たモン~~っ」
蛇骨婆ァ「ひひひひ。そ~はいかんわい。やれい、たんたん坊!」
たんたん坊「ぐははははは…小僧、邪魔はさせんぞ」
目玉親父「む、お前は蛇骨婆ァ! 地獄の針の山に棲むお前が、何故ここに!
閻魔大王の怒りに触れてもよいのか!?」
蛇骨婆ァ「ふん。地獄を支配なさるお方は唯一人、それはムラクモの剣を持つ方だけじゃわい」
目玉親父「何じゃと? ムラクモの剣はあの時確かに…!」
蛇骨婆ァ「我らの使命は妖怪皇帝陛下の最大の邪魔者、鬼太郎を抹殺すること…
そっちの餓鬼どもはお前さんに任せたよ。ひひひひひ」
怯える百目と幽子の前に、翼を生やした竜と人間が合体したような魔人が立ちはだかる。
百目「ク、クエレブレ!!」
クエレブレ「クククク…十二使徒も残るはお前ら二人だけだ。一人残らず俺様が始末してくれる」
幽子「何…ですって! みんなを、みんなをどうしたの!?」
クエレブレ「さああ~な。まあ心配するな、すぐに会わせてやるよ…覚悟っ!!」
ねずみ男「(ヒィー)ガタガタ お、俺は関係ないもんねー!)」
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○百目→鬼太郎を見えない学校に案内しようとするが、クエレブレと戦闘に
○幽子→鬼太郎を見えない学校に案内しようとするが、クエレブレと戦闘に
○又五郎→地獄へ戻る
○鬼太郎→悪魔くん救出を閻魔大王に命じられる。二口女と戦闘
○夢子→百目と幽子をゲゲゲハウスへ連れて行く
○シーサー→鬼太郎を助けようとするが、たんたん坊に阻止される
○ねずみ男→ゲゲゲハウスの裏に隠れて震えている…。
○閻魔大王→鬼太郎に見えない学校の異変調査と悪魔くん救出を命じる。
●蛇骨婆ァ→妖怪を率いて鬼太郎を襲う
●二口女→鬼太郎を襲う
●たんたん坊→シーサーを襲う
●クエレブレ→百目と幽子を狙う
【今回の新規登場】
●蛇骨婆ァ=疱瘡婆ァ(アニメ版ゲゲゲの鬼太郎 地獄編)
地獄の針の山に棲むという妖怪。普段は老婆の姿をしているが、敵に襲いかかる時は
黒い馬のような姿の疱瘡婆に変身する。
●二口女(ゲゲゲの鬼太郎シリーズ)
たんたん坊、かまいたちと共に妖怪城へ子供達を攫い魂を奪っていた三妖怪の一人。
着物姿の美しい女の姿をしているが、頭の裏に凶悪なもう一つの口を持つ。
また長い髪の毛は蛇に変化し敵を捕獲する。
●たんたん坊(ゲゲゲの鬼太郎シリーズ)
二口女、かまいたちと共に妖怪城へ子供達を攫い魂を奪っていた三妖怪の一人。
かまいたちは事件後改心したが、他の二名はぬらりひょん配下の悪妖怪となる。
巨大な顔だけの姿で敵を押し潰し、口から吐く痰は浴びたものを石化してしまう。
ただし「ぬりかべ」など特定の相手には効かないようだ。
●クエレブレ(TVアニメ版悪魔くん)
東嶽大帝に極上の人間の魂を貢物として差し出す役目を担う、上級悪魔。
配下や悪魔以外の種族をも利用して、何度となく悪魔くんを倒そうとするが失敗。
森の妖精ティタニアの身を挺した攻撃で魔力を失い地中深く去って行ったが…。
魔界に伝わる三叉の「破壊の矛」で数々の魔力を操る攻撃を繰り出す。
○ねずみ男(ゲゲゲの鬼太郎シリーズ)
言わずと知れた、鬼太郎親子とは永きに渡る腐れ縁の半妖怪。
ズル賢くて金に目がなく、利益のためならしばしば仲間を裏切る。
武器(?)は「くさい息」と三百年の伝統の味、「おなら」である。
どうしようもないどっちつかずの男だが、実は仲間想いで根は寂しがり屋な
一面があり、これまでに妖怪ムジナ、死神、サソリ女など親兄弟であると
偽り近づいて来た者を本気で信じこんで利用されたことがあった。
美人や美少女に惚れ易く、それが元で悪妖怪に騙されることも多い。
○シーサー(ゲゲゲの鬼太郎シリーズ)
沖縄の守り神、シーサーの息子で二代目。沖縄妖怪キジムナーが鬼太郎に
助けを求めた事件で知り合い、鬼太郎の弟子を志願して日本へやって来た。
そのままゲゲゲハウスに居つき鬼太郎ファミリーの一員となる。体を高速回転
させてドリルのように地中を堀り進んだり、牙で噛み付いたりするのが得意技。
半人前であることを気にして、影で特訓を重ねる努力家でもある。
○閻魔大王(ゲゲゲの鬼太郎、悪魔くん、ドラゴンボール他)
地獄界を治める王。亡者達に恐れられる存在である一方で、霊界関係者には
公平な裁きと時に温情もある計らいをすることで人望が厚い。
鬼太郎にとっては命令に逆らえない厳格な上司のようであり、度々助言を与える
良き理解者でもある。悪魔くんには誤解から攻撃をしかけたこともあったが後に和解。
地球人や妖怪なみならず、数々の悪名を馳せた凶悪宇宙人をもしっかり地獄行きに
しているところからもその実力が伺える。
最終更新:2020年11月08日 16:01