『狙われた母子』-1
作者・ユガミ博士
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北岡秀一の自宅兼オフィス***
某企業の社長「いや~、北岡センセのおかげで裁判に勝つ事が出来ましたわ。
これは約束どおりの代金です。」
北岡「ありがとうございます。しかし、自分の仕事をしたまでですので。」
社長「センセには、是非わが社の顧問弁護士になっていただきたいんですが・・・。」
北岡「申し訳ありませんが、私は個人で働きたいので、お断りさせてもらいます。
社長「そうでっか、残念ですわ・・・。ほんなら、また何かあったら相談に来ますさかい。」
北岡「わかりました。吾郎ちゃん、お見送りお願い。」
吾郎「分かりました、先生。」
テレビでも売れっ子の凄腕弁護士・北岡秀一は相談に受けていた社長から代金を受け取り、
見送った。
吾郎「先生。この後、テレビ番組の収録があるので車に乗ってください。
準備は既に出来ています。」
北岡「流石は五郎ちゃん!仕事が早いね。分かった、すぐ行くよ。」
北岡と吾郎は車に乗り込み、テレビ局へと向かった。車の中で北岡は懐から、
金色の牛のマークがついている緑色のカードケースを取り出した。
北岡「(また、このデッキを受け取る事になるとはね。でも、俺の病気は無かった
事になっているからライダーになる必要は無いけどね。)吾郎ちゃん、俺の代わりに
ライダーをやるかい?」
吾郎「いえ、俺は・・・。」
北岡「ははは、冗談だよ。」
そんな会話をしながらテレビ局に着き、番組の打ち合わせをした後、吾郎と
別れ、北岡は控え室で1人待機することになった。
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テレビ局・北岡の控え室***
コンコン
北岡「どなたですか?」
北岡が1人控え室にいると、ドアをノックする音がした。北岡がドアを開けると、
それはそれは美しい女性二人が立っていた。
???「こんにちは、北岡先生。」
北岡「あなた方は女優の明石秋江さんにグラビアアイドルの好美さん。」
その美女二人こそ人気女優である明石秋江にその娘でグラビアアイドルをしている
明石好美であった。またB.A.B.E.Lの特務エスパー明石薫の実の母と姉である。
好美「あ、私達の事を知っていますか?」
北岡「テレビで何度も拝見していますよ。一体、何故私の所へ?」
秋江「今日の収録で一緒に出演しますので、こうしてご挨拶に。それに、
北岡先生には前々からお会いしたかったので・・・。」
北岡「それはありがとうございます。
こちらこそお会いできて光栄です。
もし、何かトラブルに巻き込まれる事があれば、
いつでも私にご相談してください。」
北岡は2人に自分の名刺を渡し、2人を見送った。
だが、ドアを閉めようとした時・・・。
秋江&好美「「キャァァァ!」」
北岡「!」
2人の悲鳴が聞こえ、北岡が駆けつけると蛇の姿をした2体の怪人が立っていた。
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その2体の怪人、北岡や明石母子は知らないがオーヴァーロードと呼ばれる存在によって
生み出された蛇と毒蛇のロード―アンノウンのスネークロード・アングィス・マスクルス(蛇)
とスネークロード・アングィス・フェミネウス(毒蛇)だった。
キュィィィン
スネークロード達は頭上の輪の中から武器を取り出し、
手で十字を切るような動きをした後、2人に襲い掛かった。
秋江&好美「「いやぁぁぁぁぁ!」」
隠れて様子見をしていた北岡はどうするべきか一瞬考えた後、自分の控え室へと
戻り、鏡台に向かってカードケースをかざした。すると、Vバックルが出現し
北岡の腰に取り付いた。
北岡「変身!」
ガシャァァァン
Vバックルにカードケースを入れると、鏡が割れる音共にミラーライダー
一の火力を持つ「仮面ライダーゾルダ」へと変身した。
その頃、明石母子は今まさにスネークロード達の攻撃を受けようとしていた。
そして、スネークロード・アングィス・フェミネウスは秋江に向かって手を
かざした。
秋江「ぐ、あ・・・あぁ。」
好美「お母さん!」
すると突然、呼吸ができなくなったのである。このままでは秋江の命があぶない。
そんな時・・・。
ダン!ダン!ダン!
フェミネウス「ぐわぁ・・・。」
マスクルス「誰ダ?...。」
突然の攻撃にマスクルス達が見てみると、そこにはゾルダが立っていた。
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○北岡→ゾルダに変身し、スネークロード・アングィス・フェミネウスを攻撃
○吾郎→北岡をテレビ局へと送る。
○明石秋江→スネークロード達に襲われる。
○明石好美→スネークロード達に襲われる。
●スネークロード・アングィス・マスクルス→明石母子を襲う。
●スネークロード・アングィス・フェミネウス→明石母子を襲う。
【今回の新登場】
○北岡秀一=仮面ライダーゾルダ(仮面ライダー龍騎)
30歳。「スーパー弁護士」を自称する弁護士であり、不利な裁判でも逆転無罪にし、
ほど有能だが、多くの大手企業に法外な報酬を請求する悪徳弁護士でもある。
不治の病に侵され「永遠の命を手に入れるため」ライダーとなった。悪徳弁護士だが、
自分と同じ境遇の者には親切。人の欲望を愛しそれを極限まで追求するという主義で、
社会正義やプライドなどよりも報酬を重視している。
○由良吾郎(仮面ライダー龍騎)
25歳。北岡の秘書兼ボディーガードで、ただ一人の友人と呼べる存在。ある時、
傷害事件に巻き込まれて北岡に弁護を担当してもらうが、その後北岡の不治の
病が発覚する。自分の弁護をしていなければ、北岡の病が不治の段階まで進行
する前にどうにか出来ただろうと後悔しており、その事に負い目を感じたのを
きっかけに、心底北岡に尽くしている。誰に対しても優しい誠実な性格である。
一流シェフ顔負けの腕前である料理をはじめとして、何をやらせても上手く、
数人の手練を相手にしても負けない戦闘能力を持つ。ライダーバトルの終盤、
北岡からデッキを渡され、ゾルダとなった。
○明石秋江(絶対可憐チルドレン)
薫の母で女優。二児の母とは思えないナイスバディーな魔性の女で、皆本を
狙っているらしい。夫とは別居中。
○明石好美(絶対可憐チルドレン)
薫の姉。21歳。グラビアアイドル。皆本の事を狙っている。 グラビア
アイドルから中々仕事が進まないでいたが、オタク向けのキャラクター
営業に手を出すようになった。その結果、仕事は増大したが秋江や薫
からは生暖かい視線を送られている。
●スネークロード・アングィス・マスクルス(仮面ライダーアギト)
コブラ型のアンノウン。
●スネークロード・アングィス・フェミネウス(仮面ライダーアギト)
毒蛇型のアンノウン。
最終更新:2020年11月12日 13:55