本編568~571

『集まる鬼』-3

作者・ユガミ博士
568

百鬼帝国秘密基地***


面堂「おい・・・おい、起きろ諸星。」
あたる「う~ん、しのぶ、サクラさん、竜ちゃん、ランちゃん、弁天様、おユキちゃん
 ・・・ラム、皆、俺の女じゃ。ムフフフww」
面堂「いいかげんに起きんか、諸星!」

ゴン!!

あたる「アイッタ~!!何をするんじゃ!」

自分の好きな女性達とのハーレムな夢を見ていたあたるを面堂が思いっきり
殴って、起こした。

あたる「ん?ここは何処だ、何で手錠されているんじゃ!?」

あたるが辺りを見回すと、鉄格子がされており、自分と同じようにラム達も
手錠が掛けられていた。また、店にいたお客達も自分達のいる鉄格子の外で
同じように鉄格子の中に捕まっていた。

あたる「ラム!お前の電撃でこんな鉄格子、ぶっ壊しちまえ!」
ラム「それが、さっきから出そうとしているんだけど、電撃がだせないっちゃ。」
あたる「な、何~!」
面堂「おそらく、超能力を阻害するECMが働いているのだろう・・・。」

ラムが電撃を出せないと分かり、あたるはショックを受け、面堂は自身の推測を
述べた。そうしているうちにこちらに近づいてくる者が現れた。

ヒドラー元帥「目が覚めたようだな。」

現れたのは後ろに護衛の百鬼兵士を引き連れたヒドラー元帥で、あたる達の
いる鉄格子の前から話した。

京介「あんたらは何者だ!」
ヒドラー元帥「我々は偉大なる百鬼帝国。そして、私は百鬼帝国の幹部ヒドラー
 元帥である。喜べ、貴様達は我が百鬼帝国の栄えある百鬼兵士となるのだ。」
面堂「何だと!誰が貴様達などの兵士になど。」
ヒドラー元帥「ふん、そう言っていられるのも今の内だ。百鬼帝国の改造手術は
 完璧だなのだからな。それにしても今回は良い人材が手に入ったものだ。面堂
 財閥の御曹司に雪女、それにそこの娘、ラムと言ったな・・・貴様の父親は
 強力な艦隊を所有している。洗脳すれば、その艦隊も我が百鬼帝国の物となろう。
 おい、この娘を連れて行け。」
面堂「させるか!」

面堂は入ってきた百鬼兵士にタックルをしかけた。

ヒドラー元帥「くぅ~貴様、逆らうのか!それに貴様の声はまるで流竜馬と話している
 ようで腹ただしい。おい、コイツを連れて行け!」
しのぶ「面堂さん!」

面堂を連れて行こうとする時、変化が起きた。

569

ドゴォォン!

爆発音と共にヒドラー元帥のいた場所の天井から4人の人影が現れた。
その4人とはヒビキ、鵺野鳴介、先に洗脳されようとしたゆきめ、眠鬼だった。
だが、そこに4人の声ではない声がした。

???「ウガウガ、よくも眠鬼に酷いことをしたウガな!」

良く見ると、鳴介の左手は手袋をしておらずそこには人間の手ではない、
『鬼の手』である覇鬼が喋っていた。

ヒドラー元帥「き、貴様ら~、どうしてここが分かった。」
ヒビキ「こいつらのおかげさ。」

ヒビキは自身の持っているディスクアニマルをヒドラー元帥に見せた。

ヒビキ「魔化魍を見つけるより、簡単だったよ。」
ヒドラー元帥「ええい、こいつらを捕らえよ!」

牢屋に騒ぎを聞きつけた百鬼兵士がぞくぞくと現れ、ヒビキ達へと襲ってきた。

ゆきめ「鵺野先生を傷つけるのは」
眠鬼「許さない!」

ゆきめと眠鬼は向かってくる百鬼兵士に対して、凍りつかせたり、妖力を
ぶつけることで撃退した。その間、ヒビキと鳴介は協力して、捕らえられている
人達を解放していった。

面堂「今だ!」

面堂は百鬼兵士を振りほどき、鉄格子の中にいた京介達を連れ出し、ヒビキ
達と合流し、手錠も壊してもらった。さらに、鳴介は壁を壊し、脱出できる
ようにした。

ヒビキ「京介!この人達を連れて、ここから脱出だ。」
鳴介「ゆきめ、眠鬼!お前達も付いていってくれ。」
ゆきめ「分かりました。」
鳴介「がんばってね、お兄ちゃん。」
ヒビキ「さぁ、君達も。」

ヒビキはあたる達も、開放された人達と同じように脱出するように言うが、
そこへ百鬼兵士が襲い掛かってきた。

570

だが、そこを面堂は返り討ちにした。

面堂「とぅ、あたたたたたあたぁ!」
百鬼兵士「ぐぉっ。」
面堂「僕を刀だけの人間だと思うなよ。」

まるで世紀末の救世主のように、連続の突きで百鬼兵士を撃退した。

しのぶ「すごい、面堂さん!」
面堂「これでも僕は、空手、柔道、さらにはプロレス技も会得している。」

面堂はカッコよくきめて話した。だが、今度はしのぶの背後を捕まえた百鬼
兵士が現れた。

百鬼兵士「へっへっへ、捕まえた。」
しのぶ「キャ~!何するのよ。」

ベキッ!

しのぶ「男なんて~!」

ドガッ!

しのぶはすぐに、裏拳で百鬼兵士の顔を殴り、さらには百鬼兵士をぶんぶん
振り回し、他の百鬼兵士達へ投げ飛ばした。

あたる「よ~し、ラム!今度こそ、電撃をぶちかませ!」
ラム「分かったちゃ、ダーリン。よくも、お前らやってくれたな~!」

バリリリィィ!!

あたるの指示を受け、ラムは特大の電撃をぶちかました。

ヒビキ「彼らスゴイですね。」
鳴介「そうですね。」
覇鬼「あの娘っ子、中々の暴れっぷりウガ。」

ヒビキ達は唖然として、覇鬼はラムの暴れっぷりにご機嫌だった。

百鬼兵士「ヒドラー元帥、このままでは捕らえた人間が逃げてしまいます。」
ヒドラー元帥「ええい、分かっておる。百鬼兵士と“奴ら”を差し向けよ。」
百鬼兵士「分かりました。」

ヒドラー元帥は命令を下すとすぐに後退した。

ヒビキ「よし、そろそろ俺達も京介達と合流だ。」

そして、ヒビキ達もその場を後にした。

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○桐矢京介→捕らえられていた人々を脱出させる。
○面堂終太郎/三宅しのぶ/諸星あたる/ラム→百鬼兵士を撃退。
○ヒビキ/鵺野鳴介/覇鬼→捕らえられていた人々を解放。
○ゆきめ/眠鬼→京介と共に脱出させる
●ヒドラー元帥→ラム達を洗脳・改造しようとするがヒビキ達によって邪魔される。

【今回の新登場】
○覇鬼(地獄先生ぬ~べ~)
鬼三兄弟の長兄。『鬼の手』で三兄弟の中でも一番の強大な妖力をもっているが、
反面戦いの中で他の事に気をとられやすいという子供っぽい性格をしている。鳴
介との戦いの末、人間に理解を示し、二度と人間を食わないと誓いを立てて
現在も『鬼の手』として現世に残っている。

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最終更新:2020年11月12日 13:58