『征服王でドッコイ!』
作者 ユガミ博士
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神奈川県・中空町***
ドッコイダー「待てー!マニアック星人オタッキーマン、地球人をフィギュア化して
コレクションにしていった罪で逮捕だー!」
タンポポール「ドッコイダー、オタッキーマンは以前にも、地球で同様の手口をしているわ。」
オタッキーマン「はぁ、はぁ、つ、つかまってたまるかー!」
ドッコイダーとタンポポールは地球人をフィギュアに変えているマニアック星人オタッキーマンを追っていた。オタッキーマンは以前にも地球(埼玉)へやってきて、地球人を蝋人形へと変えてコレクションにしていった。しかし、ヒーロー協会のヒーローであるラッキーマンに倒された。だが、復活したオタッキーマンはフィギュア化する能力を身に着けて、次々と地球人をフィギュアへと変えていったがドッコイダー達に見つかり、逃げていたのである。
ドン!
オタッキーマン「イタッ!」
息を切らしながら逃げていたオタッキーマンは何かにぶつかって、
尻をついて倒れた。
オタッキーマン「イタタタ、一体何・・・だ・・・?」
オタッキーマン顔を上げると、そこにはとてもデカイ赤い髪と髭の大男がいた。
???「ん?おお、スマンスマン。ぶつかってしまったようだのう。所で御主、
この近くにゲームショップは無いか、知っておるか?」
デカイ!生物というのは体が大きいだけで怖がってしまう。「ゲームショップを知らないか。」と訪ねてくる大男の言葉は聞こえず、顔を近づけてくるので、逃げている途中の事もあり恐怖からオタッキーマンは大男をフィギュアに変えようとした。
???「ん!?」
バチィィン
オタッキーマン「ぎゃぁぁぁ!」
危険を感じた大男はオタッキーマンに何とデコピンするのであった。デコピンを
されたオタッキーマンは悲鳴をあげて大きくふっとばされた。
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ドッコイダー「オ、オタッキーマン!?」
タンポポール「見て!ドッコイダー。」
ふっとばされたオタッキーマンを見て、驚くドッコイダー達。タンポポールを
大男を指をさした。
ドッコイダー「あ、あなたがやったんですか?」
???「如何にも!余は征服王イスカンダルである!此度、三度目の生を受け、現界した!」
イスカンダルを名乗る大男のその巨躯の体もそうだが、身に着けている格好も奇妙だった。
その姿は赤いマントに古代を思わせる兵士の格好をしていた。
ドッコイダー「(あれって、コスプレなのかな?)」
タンポポール「(分からない、でも見るからに怪しいわね。)」
ドッコイダー達はイスカンダルに不審な目で見るが、他にイスカンダルを見る者がいた。
その者は少し強面の顔で緑色のスーツを着ていた。
???「あの男から、強い欲望を感じる。これはメダルを稼げそうだ。」
男はすると姿を変え、虫のような怪人へと変身した。欲望の化身、グリードの一体
ウヴァである。ウヴァはメダルを取り出し、イスカンダルへ向かって投げた。
すると、イスカンダルの頭にコインの投入口が出現し、メダルが入った。
イスカンダル「む!?」
するとイスカンダルの体からカブトムシに似た怪人が出現した。グリードはセルメダルを
相手に入れる事でヤミーという欲望の怪人を作り出せる事が出来るのだ。
イスカンダル「なんじゃ、コイツは!?」
カブトムシヤミー「・・・欲しい。・・・世界が欲しい。世界征服の為の臣下が欲しい。」
ドッコイダー「うわぁ、怪人が出た!」
タンポポール「気をつけて、手ごわそうよ。」
現れたカブトムシヤミーに戸惑うドッコイダー達。そこへウヴァが彼等の前に現れた。
ウヴァ「ほぅ、ヤミーを作り出しただけで、結構なメダルが溜まっているなぁ。」
ドッコイダー「お前は誰だ!」
ウヴァ「俺はウヴァ。グリードだ。オーズみたいな奴がいるが面倒だ。行け!屑共。」
ウヴァはメダルを割り、数体のミイラのような姿をした屑ヤミーを作り出し、ドッコイダー達に
攻撃するように命令を出した。
ドッコイダー「うわっと!」
イスカンダル「この征服王を攻撃するとは面白い。てりゃぁぁ!」
ドッコイダー達は屑ヤミーと交戦。ウヴァも電撃を飛ばして、ドッコイダーを
攻撃する。
イスカンダル「虫の姿に電撃とは・・・それにそこの戦士もなかなか面白い。
どうだ?両者、余の臣下に加わり共に世界征服を目指さぬか?」
タンポポール「こんな時に何を言っているの!?あの人」
イスカンダルの思わぬ、勧誘にドッコイダー達もウヴァも同様が広がる。
ウヴァ「ここは良い。お前はメダルを稼いでこい。」
ウヴァの命令にカブトムシヤミーは了承し、羽根を広げて街の方へと向かった。
ドッコイダー「待てー!」
ウヴァ「させるか。」
ドッコイダーはカブトムシヤミーを追おうとするが、ウヴァが足止めする。
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電撃に苦戦するドッコイダーだったが、そこへイスカンダルがウヴァに殴りかかった。
ウヴァ「ぐわぁ!」
イスカンダル「はっはっは、余もおる事を忘れんでもらいたいのう。」
イスカンダルの強烈なパンチにウヴァの体から数枚のメダルがこぼれ落ちた。
ウヴァ「ち、これ以上メダルを無くしてたまるか。覚えてろ!」
ウヴァはそのまま撤退した。その場にいた屑ヤミーも全滅した。
ドッコイダー「あのカブトムシの怪人を早く追わないと。」
タンポポール「ネルロイドガール達に連絡しないと。」
ドッコイダー達は空を飛んでいったカブトムシヤミーをどう追えばいいか
悩んでいると。
イスカンダル「余の体からでたあの怪物を追えばいいのだな?ここは余に任せよ。」
イスカンダルは腰にさしていた剣を空に向けて掲げると、雷鳴と共に現れたのは
雷を纏った2等の雄牛が引く古代の戦車だった。
中空町・上空***
中空町の上空を飛ぶカブトムシヤミーは欲望を叶えるため、優秀な人材を探していた。
イスカンダル「ALALALALALAI」
けたたましい雄叫びのする方へ向くと、後ろから何と古代の戦車が空を走って此方へ向かって
くるのであった。
これこそ、征服王イスカンダルが持つ宝具「神威の車輪<ゴルディアス・ホイール>」である。
戦車にはイスカンダルとドッコイダー、タンポポールが乗っていた。
ドッコイダー&タンポポール「「うわぁぁぁぁ」」
「神威の車輪」の速さに目を回す勢いだった。
そのまま、カブトムシヤミーへと激突する。
イスカンダル「行って来い!小僧。」
ドッコイダー「嘘ぉぉぉぉぉ!」
イスカンダルはそのまま、ドッコイダーを掴むと、カブトムシヤミーに向かって
投げるのであった。
ズドォォォォン
その衝撃も加わり地上へと落下すると盛大な爆発を起こし、カブトムシヤミーは
メダルを出して、倒された。
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地球署***
その後、オタッキーマンを地球署へと引き渡すと同時にイスカンダルの事情聴取も行われた。
事情聴取の立会いには変身を解いた鈴雄と小鈴、地球署の署長であるドギーとホージー、
ジャスミンである。イスカンダルはこれまでの事情を話した。自身が古代マケドニアの征服王
であり、死後英霊と呼ばれる人々の信仰で精霊にまでになった存在だという事。10年前に
起こった魔術師達による闘争「第四次聖杯戦争」にサーヴァントとという使い魔に似た存在として
召還され戦った事。通常、英霊は「英霊の座」と呼ばれる場所におり、サーヴァントは分身体で
サーヴァントの出来事は「記録」であり「記憶」ではないのだが、何故かいつの間にか、受肉して
復活しており、第四次聖杯戦争の事も記憶していた。
イスカンダル「・・・それで、せっかくだから現世を見物していたのだが、あの戦いに出くわした
というわけだ。」
ジャスミン「・・・ボス、話は事実です。この人は間違いなく、古代マケドニアの王様よ。」
ジャスミンはエスパーの能力で、イスカンダルの記憶を読み取った。
ホージー「魔法については知っていたが、そんな戦いが起きていたとは・・・。」
ドギー「(これも黄泉がえりの影響か。)それでは征服王、復活した今、あなたの目的は・・・?」
イスカンダル「決まっておる。余の望みは世界征服。故国に戻る道中を征服し、余の復活を皆に伝える。」
鈴雄「(僕達、警察なんだけどなぁ)」
小鈴「(ある意味、堂々としているわね。)」
宇宙警察を前に堂々と世界征服宣言するイスカンダルに呆れる一同。
ドギー「だが、征服王。今この地球は様々な勢力が狙って「分かっておる。」」
イスカンダルはドギーの言葉を遮った。
イスカンダル「この征服王を差し置いて、世界征服など片腹痛い。余の障害になるので
あれば、真っ向から立ち向かう所存だ。」
ドギー「それならば、我々に協力をお願いしたい。我々はそれらと戦う戦力を集めている。
それに一番の勢力であるGショッカーはあなたを自らの戦力にしようとするはずだ。」
イスカンダル「フム・・・。よかろう!このイスカンダル、そなた達の力となろう!」
ドギーからの協力要請に少し思案したイスカンダルは協力を了承した。
鈴雄「いいんですか?イスカンダルさん。」
イスカンダル「うむ、それにこやつ等と一緒におれば余の臣下となる戦士と
めぐり合えるかもしれぬからのう。」
鈴雄「あ、そうですか。」
イスカンダルはにこやかに答えるのであった。
イスカンダルはしばらくコスモス荘で預かる事と決めた後、ドギー達は取調室から
退出した。
ホージー「いいのですか、ボス?相手は世界征服を考えているのですよ。」
ドギー「だからこそだ。そのような考えの持ち主は手元においておいた方が良い。」
ホージー「なるほど。」
ジャスミン「でも、あの王様のなかなか好感が持てる人だったわ。」
ドギー「・・・確かにな。」
ドギーはフッと少しだけ笑うのであった。
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○ドッコイダー&タンポポール→オタッキーマンを追いかけ、イスカンダルと出会う。
その後、グリードと交戦。
○イスカンダル→カブトムシヤミーと戦闘。ドギー・クルーガーの協力要請を了承する。
○ドギー・クルーガー→イスカンダルに協力を要請する。
○ホージー&ジャスミン→イスカンダルの事情聴取に同行する。
●オタッキーマン→ドッコイダーから逃げていたが、イスカンダルのデコピンで気絶し、逮捕されていた。
●ウヴァ→イスカンダルからヤミーを作り出し、ドッコイダー達と交戦。
●カブトムシヤミー→イスカンダルの欲望から生み出され、ドッコイダー達に倒される。
【今回の新登場】
○ライダー/征服王イスカンダル(Fate/Zero)
第四次聖杯戦争でウェイバー・ベルベットに召還されたライダーのサーヴァント。
真名は古代マケドニアの征服王イスカンダル。性格は豪放磊落で暴君だが、その欲望が
結果的に皆を幸せにする自由奔放な王様。聖杯戦争に参加した理由は現世で世界征服を
するための「受肉」をする事。現世において通販やゲームなど順応性はかなり高い。
アーチャー(ギルガメッシュ)との戦いで敗北した。
○礼紋茉莉花=デカイエロー(特捜戦隊デカレンジャー)
地球署の女性刑事。通称ジャスミン。エスパーで人や物の記憶を読み取る能力を持っている。
古い流行語を口にするのが口癖。
●マニアック星人オタッキーマン(とってもラッキーマン)
地球人を蝋人形にしてコレクションをしていた宇宙人。ラッキーマンに倒された。
●ウヴァ(仮面ライダーオーズ)
昆虫系のグリード。クワガタ、カマキリ、バッタのコアメダルを持っている。
性格は短気。作り出すヤミーは相手にセルメダルを投入する事でヤミーを作り出す。
頭から電撃を放って攻撃する。ドクター真木に強制的にコアメダルを10枚入れられた
為、暴走して消滅した。
●カブトムシヤミー(仮面ライダーオーズ)
カブトムシの姿をしたヤミー。今作はイスカンダルの欲望から生まれた。
最終更新:2020年11月16日 03:23