『プリキュア、学園都市へ』-5
作者・ユガミ博士
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学園都市・スキルアウトのアジト***
学園都市にあるスキルアウト達のアジトでは、先日アンチスキルに捕まった
マグマ・ドーパントの話になっていた。
スキルアウトのリーダー「何~?アンチスキルに捕まっただと~!」
スキルアウトA「ああ、何でも常盤台の超電磁砲・・・それだけじゃなく仮面ライダーと
プリキュアってのにやられて、ガイアメモリを壊されたらしい。」
スキルアウトB「それって・・・学園都市でライブするまこぴーの事か?」
リーダー「くそったれ、せっかく力を手に入れたのに許さん。・・・ライブを開くってのなら、
滅茶苦茶にしてやる!」
スキルアウトC「え・・・俺、まこぴーのファンなんだけど・・・。」
リーダー「てめぇ・・・俺の言うことを聞けないってのか?」
“ICE AGE”
スキルアウトのリーダーはアイスエイジ・ドーパントに変身して、手下の
スキルアウトの胸倉を掴む。
アイスエイジ・ドーパント「俺に逆らうのなら、てめぇを凍らせてもいいんだぞ。」
スキルアウトC「わ、分かったよ。言うとおりにするからやめてくれ(汗)」
アイスエイジ・ドーパント「分かればいいんだよ。よし・・・襲撃だ!」
ガイアメモリを使用するスキルアウトのグループは剣崎真琴のライブを襲撃する
事を決めるのであった。
九条綾「…(・・・無謀ね。左翔太郎も来た事だし、そろそろ引き上げ時かしら・・・)」
そこの一部始終を見ていた九条綾は、早々に学園都市から撤退を考えるのであった。
学園都市・第73活動支部***
一方、翔太郎達はスキルアウトの活動拠点がどこか、話し合われていた。
翔太郎「やつらの根城はどこなんだ?」
フィリップ「もう少し、キーワードがあれば特定できるのだけどね・・・。」
???「よろしいですか?」
照井「誰だ?」
セバスチャン「私は、四葉ありす様に仕える執事のセバスチャンと申します。」
部屋に入ってきたのはセバスチャンだった。
黄泉川「四葉っていうと、学園都市のスポンサーの1つの四葉財閥じゃん?」
セバスチャン「はい。お嬢様のご命令でこちらも拠点を探していました所、
このような情報を得る事ができました。」
セバスチャンが見せたのは、スキルアウトが出入りする工事中のビルの写真だった。
照井「ここに奴等が・・・。」
翔太郎「よーし、乗り込もうぜ!」
フィリップ「待ちたまえ、彼らは仲間を捕まえた報復に御坂美琴や相田マナ達を襲撃
するかもしれない。そうなると、明日のライブが危険だ。彼女達と
一緒にいた方がいい。」
照井「なら、アジトの方は俺とアンチスキルが向かうとしよう。」
翔太郎「「・・・分かった。そっちは任せるぜ、照井。」
今後の方針を決めて、翔太郎達はその場を出た。照井は以前、家族を
失った悲しみから風都を憎んでいた。しかし、守るべき者が出来た今、
九条綾を止められるのは自分しかいないと照井は決意するのであった。
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学園都市・コンサート会場***
翌日、コンサート会場には剣崎真琴の歌を聞きに多くの観客が来場していた。
そして楽屋では翔太郎、フィリップを交えての自己紹介をしていた。
翔太郎「・・・というわけで、俺は左翔太郎。風都で探偵をしている。
こっちは相棒のフィリップだ。」
マナ「相田マナ、キュアハートです。」
翔太郎はハードボイルド探偵と書いてある名刺を全員に渡し、
マナもお返しに自己紹介をする。
佐天「ハードボイルド探偵?」
フィリップ「ふふ、本当はハーフボイルドなのにね。」
翔太郎「余計な事は言うんじゃねー!」
フィリップが気にしている事を言うので、翔太郎がそれに怒る。
佐天「でも、アイドルやったりプリキュアやったり忙しいですよね。」
真琴「確かに忙しいけど、アイドルもプリキュアも皆を笑顔にする大切な事。
だから、私はどちらも頑張って続けるの。」
ありす「ふふ、真琴さんにはシュテルンビルトでブルーローズさんとのコラボも
企画されているんです。」
ありすが真琴のこれからの予定を話す。
黒子「シュテルンビルト・・・学園都市の超能力者とは別に、NEXTと呼ばれる
能力者の住む街でしたわね。」
マナ「ああ、ブルーローズって、六花そっくりな声のHEROだよね。」
黒子がシュテルンビルトがどういう街か思い出し、マナがブルーローズが
六花と同じ声をしていると指摘する。
佐天「ああ学園都市にも、HEROTVが流れていますよ。確かに、
声似てますね。そうだ!いっその事、マナさんや六花さん達も
アイドルデビューしたら、いいんじゃないですか?アイカツですよ
アイカツ。」
レジーナ「そういえば・・・私マナの歌聴いた事無かったけ?」
マナ「そう?それじゃあ、1曲・・・。」
六花&真琴「「ダメ!」」
亜久里「ご自身の歌唱力をお忘れですか!」
ありす「それだけは四葉財閥全権限で、お止めします。」
御坂達「…))」
佐天はマナ達全員のアイドルデビューを提案するが、マナの歌唱力を知る
4人は全力で止めるのであった。
フィリップ「歌だったら、僕らも負けてはいないけどね。」
翔太郎「・・・俺はもう、やらねぇぞ。」
フィリップの言葉に、翔太郎がボソッと呟く。
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ガチャ
DB「真琴、そろそろ時間よ。」
真琴「分かった、今いくわ。」
マナ「じゃあ、私達も観客席に行こう。」
真琴のパートナーの妖精ダビィが変身したDBが、本番の時間である事を
伝える。そして、マナ達も観客席に移動する。
御坂「あ・・・ゴメン、先に行ってて。」
佐天「どうしたんですか、御坂さん?」
御坂「ちょっと///」ゴニョゴニョ
黒子「!お姉さま、おトイレでしたら是非、私も!」
御坂「声が大きいわよ、馬鹿!」
御坂は一人、トイレへと向かった。
御坂「ふぅ~・・・あ!」
上条「あ!」
数分後。御坂は済まして、トイレを出ると、同じように男子トイレから
上条が出てきて、2人は鉢合わせをする。
御坂「・・・何であんたいるのよ。」
上条「ええと・・・まぁ、成り行きで。」ポリポリ
御坂は何故、ここに上条がいるのかと問い、上条は頬を掻きながら答えた。
そういえば、この前のドーパント事件で翔太郎達と一緒にいたが、あの後、
ゴタゴタで碌に会話をしていなかったっと、御坂は思い出した。
御坂「アンタ・・・。」
上条「やべ、そろそろライブの時間だ!またな。」
御坂「あ・・・。」
ライブの時間となったので、上条は急いで客席に戻ってしまい、
御坂は聞きずじまいとなってしまった。
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真琴「~♪~♪~♪」
観客A「うぉぉぉ、まこぴー!」
観客B「L.O.V.Eまこぴー!」
そしてライブが始まり、次々と歌を披露していき、観客も盛大に盛り上がって
いた。
翔太郎「どうやら、今の所襲撃の心配は無いが・・・。」
フィリップ「油断は禁物だね。」
ライブを楽しみながら、翔太郎達は警戒していた。そして・・・。
上条「危ない!」
真琴「ハ!」
ガッシャン!!
観客「きゃぁぁぁぁ」
マナ「まこぴーぃぃぃぃ!」
突如、照明装置が落下し、観客やマナが悲鳴を上げる。
真琴「う、う~ん・・・。」
上条「大・・・丈夫か・・・?」
真琴「大丈夫・・・あ、あなたの方こそ!」
だが、真琴は生きていた。照明装置の落下に気づいた上条がすぐに動き、
真琴をかばって代わりに下敷きになってしまったのだった。
上条「・・・よかった。」ガク
御坂「ちょ、ちょっと嘘でしょ!」
黒子「お姉さま、落ち着いてください。気絶しただけですわ。」
ありす「セバスチャン、早く上条さんを・・・。」
セバスチャン「畏まりました、お嬢様。」
亜久里「でも、何故照明が落ちたのでしょうか?」
ありすはセバスチャンに上条を助けるよう指示を出し、亜久里はこの事態に
疑問を持つ。
アイスエイジ・ドーパント「ち、失敗したか・・・。」
翔太郎「お前は!」
会場に現れたのは、アイスエイジ・ドーパントに変身したスキルアウトの
リーダーが手下のスキルアウトを引き連れてやってきた。
アイスエイジ・ドーパント「だったら、直接ぶっ殺すぜー!やれ。」
スキルアウト「「「うぉぉぉぉぉ」」」
アイスエイジ・ドーパントは手下に会場を滅茶苦茶にするよう、指示をだす。
翔太郎「フィリップ!」
マナ「みんな、変身だよ!」
翔太郎とフィリップは相手がアイスエイジ・ドーパントなので、ヒートメタルに。
マナ達もプリキュアの姿へと変身した。
セバスチャン「会場の皆さん、避難はこちらですぞー!」
佐天「初春、私たちも手伝おう。」
初春「はい、佐天さん。」
セバスチャンは気絶した上条や会場の観客達を避難させて、佐天や初春も
手伝った。
アイスエイジ・ドーパント「喰らえー!」ビュオオオ
W(翔太郎)「効くかよ!」
アイスエイジ・ドーパントは能力で、辺りを凍りつかせる。
しかし、Wも熱を発して凍りつかないように攻撃していく。
一方、キュアハートや御坂達はマスカレイド・ドーパントとなった
スキルアウトと戦闘に入った。
キュアエース「私も援護します。」
レジーナ「私も忘れないでね。」
キュアエースやレジーナもミラクルドラゴングレイブを使い、
アイスエイジ・ドーパントに果敢に攻めていく。
アイスエイジ・ドーパント「俺を舐めるなー!」
アイスエイジ・ドーパントはさらに、吹雪を起こして攻撃。
W(フィリップ)『このままでは、いずれ全員の体力が無くなってしまう。』
W(翔太郎)「一気にけりをつけるしかねぇな。」
キュアエース「私達の力を一つにして、ぶつけましょう。」
体力の低下を恐れて、一気に必殺技をぶつける事を決める。
キュアエース「彩れ、ラブキッスルージュ!
ときめきなさい、エースショット!ばっきゅーん!!」
レジーナ「ミラクルドラゴングレイブ!!」
アイスエイジ・ドーパント「ぐわぁぁぁ!」
キュアエースはラブキッスルージュで、必殺のエースショットを打ち込み、
そこにレジーナのミラクルドラゴングレイブのエネルギーも加わえて、
大ダメージを与える。そしてWはヒートメモリをメタルシャフトに装填する。
“HEAT MAXIMAMDRIVE”
W「「メタルブランディング」」
アイスエイジ・ドーパント「ちっくしょぉぉぉ!」
ヒートメタルのメモリブレイク・メタルブランディングで炎を纏った
メタルシャフトを叩きつける。そして、アイスエイジのガイアメモリが
飛び出して、壊れた。キュアハート達も手下のマスカレイドドーパントを
無事、全員倒すのであった。
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一方、九条綾はアジトを引き上げて学園都市から脱出しようと外へと
通じるゲートへと向かっていった。
照井「そこまでだ、九条綾。」
九条綾「・・・思ったより早かったわね、照井竜。」
照井「アジトの方は、アンチスキルに任せてある。おそらく、スキルアウトの
方も左達が何とかしてるだろう・・・。大人しく投降しろ!」
九条綾「ふふ、そうはいかないわ。」トライセラトプス
照井は九条綾に投降を呼びかけるが、九条綾はそれを拒み
トライセラトプス・ドーパントとなった。
照井「そうはいかない、俺がお前を止める!」
“AXEL”
照井「変・・・身・・・!」
“AXEL”
照井はバイクを模したアクセルドライバーに、アクセルメモリを起動させて
仮面ライダーアクセルに変身した。
アクセル「振り切るぜ、はぁぁぁ!」
トライセラトプス・ドーパント「喰らいなさい!」
アクセルはエンジンブレードで、トライセラトプス・ドーパントを斬り付ける!
トライセラトプス・ドーパントも棍棒でアクセルを殴りつける。さらに、
尻尾を振り上げて、攻撃する。
アクセル「ぐぅぅ!」
トライセラトプス・ドーパント「オホホホ、照井竜、私を止めるのでしょ?
そんなんじゃ、私を止める事なんて出来ないわよ。」
トライセラトプス・ドーパントは高笑いをしながら、アクセルを追い詰める。
アクセル「・・・そうだな。今のままじゃ止められない。」
“TRIAL”
アクセルはトライアルメモリを起動させる。信号音と共に、赤から黄、青
へと変わり、外装も外れて軽装となったアクセルトライアルとなった。
アクセル「はぁぁぁぁ!」
アクセルは超スピードで走り、トライセラトプス・ドーパントを蹴り続け、
必殺の「マシンガンスパイク」を発動。
トライセラトプス・ドーパント「こ・・・これは・・・!」
アクセル「9.8秒・・・これがお前の絶望までのタイムだ。」
トライセラトプス・ドーパント「きゃぁぁぁ!」
トライセラトプス・ドーパントは爆発し、九条綾の体からメモリが飛び出して
壊れた。アクセルもタイムリミットによって、元に姿に戻った。
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学園都市・病院***
あの後、スキルアウト達はアンチスキルに連行され、九条綾は風都署に
引き渡された。そして、上条はいつもの病院に入院し、今回の事件の
関係者の内、代表でマナ、六花、真琴、御坂、翔太郎がお見舞いに来ていた。
冥土帰し「君は本当に、よく怪我してくるね?。まぁ、5日間入院すれば、
退院できるよ。・・・それじゃあ、お見舞いはいいけど静かにね?」
カエル顔の医者-通称「冥土帰し<ヘブンキャンセラー>は部屋から出て行った。
真琴「ライブの時はありがとうございました。」
上条「いいって、こんなのもう慣れっこだから。それにアイドルを助けられたのは
ある意味ラッキーだし。」ニカッ
真琴「あ、ありがとうございます。(照)」
御坂「(ムッ、コイツは・・・)」イラ
上条に助けてもらったお礼を言う真琴の顔は赤面しており、御坂は少しだけ
ヤキモチになった。
翔太郎「確かにお前がいなかったら、彼女も危なかったろうし、お前のおかげだよ。」
上条「ありがとうございます。」
翔太郎にも褒められ、上条は少し照れくさくなった。
六花「それにしても、学園都市の医療技術は高いわね。」
マナ「もしかして、学園都市への進学、考えたりする?」
六花「・・・ちょっと、興味あるかも。」
医者を目指している六花は、学園都市の医療技術に進学してみようかと
少しだけ思った。
大貝町・四葉邸***
それからしばらく後、御坂達と別れて翔太郎とフィリップ、照井は風都へ。
マナ達も大貝町へと戻った。そして、四葉邸に破嵐万丈が訪れていた。
万丈「学園都市での活躍、お疲れ様ありす。」
ありす「万丈さんも、先日のヌーベルトキオシティのご活躍お疲れ様です。」
2人は、それぞれの執事であるセバスチャン、ギャリソンの煎れたお茶を
楽しみながら、それぞれの活躍を労った。
万丈「・・・ありす、いずれかねてから計画していた「部隊」は間も無く
実現されようとしている。」
ありす「はい、その時はマナちゃん達と一緒に駆けつけますわ。」
万丈「いや、君たちプリキュアにはしばらく合流は待ってもらいたい。」
ありす「えっ?」
万丈からの意外な返事に戸惑うありす。
万丈「これからの戦いはさらに熾烈を極めることになるだろう。それに備えるためにも
少しでも戦力は温存しておきたい。」
ありす「私たちはいざという時のための"隠し玉"ということですのね?」
万丈「その通りだ。例の"月の王女の生まれ変わり"をもう一つの新組織―PUに
迎える準備も、水面下で着々と進んでいる。今ここで目立つ動きをして、
敵対勢力にこちらの手の内を気取られるのはマズイ…。」
ありす「万丈さんのお考えは理解しました。ですがわたくしたちの力が必要な時は
いつでもお呼びください。」
万丈「ああ、僕もその時を楽しみにしてるよ。」
万丈の要請にありすは笑顔で応え、二人は固い握手を交わすのであった
○剣崎真琴→ライブ中、照明装置が落ちるが上条に助けられる。
○四葉ありす→後日、万丈と「部隊」について話す。
○円亜久里→キュアエースとなり、アイスエイジ・ドーパントを倒す。
○左翔太郎→仮面ライダーWヒートメタルでアイスエイジ・ドーパントを倒す。
○照井竜→仮面ライダーアクセルとなり、九条綾を倒して捕まえる。
●九条綾→照井に倒され、逮捕される。
●アイスエイジ・ドーパント→仮面ライダーW、ドキドキプリキュアに倒される。
○上条当麻→剣崎真琴を助けて、入院する。
○破嵐万丈→四葉ありすと「部隊」について話す。
【今回の新登場】
●アイスエイジ・ドーパント(仮面ライダーW)
「氷河期」の記憶を持つドーパント。周囲を凍らせる他、スケートのように
地面を滑る事も出来る。
●マスカレイド・ドーパント(仮面ライダーW)
「仮面舞踏会」の記憶を持つドーパント。基本的に園崎家の使用人が
使用する。ミュージアムの戦闘員的存在。
○冥土帰し(とある魔術の禁書目録)
学園都市第7学区にある病院に勤める医師。本名不明で、その容姿から
カエル顔の医者と表記されることもある。「-ね?」という疑問形になる
語尾が特徴。「何があっても患者は見捨てない」という信念で動いている。
かつてイギリスの片田舎でアレイスターと出会い、学園都市創設にも関わる。
生命維持装置も彼が製作し、「妹達」の保護者的役割も兼ねている。
最終更新:2020年11月19日 07:34