本編827~830

『正義の旗の下に その名はブレイバーズ』-4

 作者・ティアラロイド
827

イカロス基地内部***


Sファイター「スター・シリアス・レイザー!!」
Sメイカー「スター・ジェントル・ユーテラス!!」
Sヒーラー「スター・センシティブ・インフェルノ!!」

北辰衆「「「――!!」」」

セーラースターファイター、セーラースターメイカー、セーラースターヒーラー。
常に火球皇女の身の回りを守護するキンモク星のセーラー戦士たち。
彼女たち3人が次々と放つ光の弾が、襲い掛かってくる北辰衆たちを
容赦なくなぎ払っていく!

Sファイター「プリンセス、ご無事で!?」
火球皇女「あなたたち」
Sヒーラー「着いた早々、いったいこれはどういうことっ!?」
Sメイカー「たとえ何者であろうと、プリンセスに危害を及ぼそうと
 する者は、タダでは済ましません!」

それでも絶え間なく刃を振りかざして襲い来る北辰衆の刺客。

Sファイター「―チッ、これではキリがないわ!!」

その時、後方よりロケットランチャーの弾が雨霰のごとく
北辰衆の群れに叩き込まれる!

Sヒーラー「だれっ!?」
檸檬「地球と異星との友誼を深めるこのめでたき良き日に、
 かかる茶々を入れてくるとは無粋ね…」

ヒーラーたちが後方へと振り返ると、
そこには背の小さいツインテールの少女風の人物に率いられた、
サングラスに黒服の集団が立っていた。その中の一人の男が
タシロたちに身分証を提示する。

聡「お待たせしました! 我々はM.I.B.です!」
ニルバール「M.I.B.…? では諸君らが噂に聞くメン・イン・ブラック――
 ――UFO関連の事件で暗躍しているという"暗闇の男"たちか?」
タシロ「アメリカのウィルソン大統領が、このような事態に備えて
 派遣してくれていたようですな」

そこへ強引に壁を突き破るようにして、ヴォクスシリーズのオービット――
――アウラとリンファとイグニスが突っ切って来る。

Sメイカー「な、何だ!?」
まどか「お待たせ! アステリアちゃん! みんなも無事!?」
アステリア「まどかたちね。その登場はちょっと強引過ぎよ。
 仮にも特使ご一行の御前よ。もう少し静かに来れなかった?」

アステリアはこの状況下に至っても冷めた目で言う。

まどか「だって緊急事態だもん!」
ラン「ここは危険です。まずはいったん艦船のほうへ避難を!」
檸檬「この場は我々に任せて。りのん、特使たちを
 レガリテ艦へ速やかに瞬間移動。最優先事項よ」
りのん「なっ!」

檸檬の頭の上に乗っていた、頭に草の双葉のようなものが生えている奇妙な生物――
――りのんが何やら不思議なパワーを発動させると、青白い光粒子に包まれた特使一行その他は、
その場から一瞬で消えてしまった。特使一行の安全退避を確認した檸檬は、
残りの北辰衆に鋭い視線を向ける。

檸檬「…さあかかってらっしゃい。あたしの凄いこと、あなたたちにも見せてあげるわ―!!」

828

イカロス基地・周辺宙域***


イカロス基地を攻撃する、以前より多量に量産された北辰衆の機体―"六連(むづら)"の群れを
必死に薙ぎ払っていく巨大な鉄球。バルマー帝国近衛軍将軍、バラン・ドバンの愛機ベミドバンである。

バラン「おのれ曲者どもがああっ!! 何者だこやつらは!?
 姫様はご無事か!?」

怒りに震えるがごとく敵機を粉砕していくベミドバン。
そこへ黄銅色カラーに塗装されたシュムエルが近づいてくる。
バランと共にアルマナに仕えるルリア・カイツの機体である。

ルリア「バラン殿、姫様は火球皇女殿下と共に、
 無事にレガリテ艦へと退避あそばされました」
バラン「そうか! それはよかった!
 …どれ、ならばあとは遠慮なく
 残りの不逞の輩どもを存分に料理してくれよう!」

バランの一声と共にベミドバンの上半身が回転して遠心力を加え、その状態から上方向に鉄球を放り、
落下の加重をかける事で周囲残り全ての敵機を大粉砕する。

"ドバン・インパクト"が決まった瞬間である。


一方、少し離れた宙域でも、ヒリュウ改(鋼龍戦隊)所属のオクトパス小隊が
大量の六連の群れと死闘を繰り広げていた。

ラッセル「これって確かジュピトリアンに所属している火星の後継者の機体ですよね?
 軍の公式記録だとこれまで6機しか確認されていないはずなのに、
 どうしてこんなにたくさん!?」
カチーナ「ゴチャゴチャうるせーぞラッセル! 6機だろうが600機だろうが
 全部叩き潰しちまえば同じこったろうがああっ!!」

しかし、一瞬の隙を突いて六連のうちの一体が
カチーナの乗るゲシュペンストMk-Ⅱ改の背後へと回る!

カチーナ「チッ、しまった!」
ラッセル「カチーナ中尉ぃぃっ!!」

今にも六連がゲシュペンストのコクピットめがけて
鋭い錫杖を投げ貫かんとしたその時―!!
遥か遠方より発射された高エネルギー長射程ビーム砲の光が
その六連を瞬く間に粉砕した。

カチーナ「――!?」
ルナマリア「聞こえますか? こちらはザフト軍ミネルバ隊。
 これより貴部隊を援護します」
ラッセル「助かったぁ~。友軍だ」
カチーナ「気ぃ抜くなラッセル。
 おい、そこのガンダム、今の射撃はお前か? 名前は?」
シン「ザフト軍ミネルバ隊所属、シン・アスカだ」
カチーナ「地球連邦軍鋼龍戦隊ヒリュウ改所属、カチーナ・タラスク中尉だ。
 借りができちまったみたいだな。なかなかいい筋してるじゃねえか。
 気に入ったぜ」
レイ「おしゃべりはそこまでだ。どうやら敵の親玉のお目見えらしい」
シン「なにっ!?」

レイの一声に振り向いた一同が見た視線の先には、
六連部隊を指揮していると思しき、まるでこれまで吸い上げた人の血で
赤く染め上げられたが如く紅いカラーの人型兵器が立ち塞がっていた。

北辰「………( ̄ー ̄)ニヤリッ」

829

○セーラースターファイター→火球皇女を守ってレガリテ艦へ移動。
○セーラースターメイカー→火球皇女を守ってレガリテ艦へ移動。
○セーラースターヒーラー→火球皇女を守ってレガリテ艦へ移動。
○火球皇女→レガリテ艦へ移動。
○アルマナ・ティクヴァー→レガリテ艦へ移動。
○タシロ・タツミ→レガリテ艦へ移動。
○ニルバール・ネフュー→レガリテ艦へ移動。
○アステリア・リーザマリー・ド・ロシュフォール→レガリテ艦へ移動。
○京乃まどか→アステリアたちを守ってレガリテ艦へ移動。
○ラン→アステリアたちを守ってレガリテ艦へ移動。
○ムギナミ→アステリアたちを守ってレガリテ艦へ移動。
○山乃檸檬→北辰衆と交戦。特使一行を避難させるよう、りのんに指示。
○小倉聡→北辰衆と交戦。
○りのん→檸檬の指示で、ひとまず特使一行をレガリテ艦へと瞬間移動させる。
○バラン・ドバン→北辰衆の量産型六連と交戦。
○ルリア・カイツ→北辰衆の量産型六連と交戦。
○カチーナ・タラスク→北辰衆の量産型六連と交戦。自分の窮地を救ったシンを気に入る。
○ラッセル・バーグマン→北辰衆の量産型六連と交戦。
○シン・アスカ→北辰衆の量産型六連と交戦。カチーナ・タラスクの窮地を救う。
○ルナマリア・ホーク→北辰衆の量産型六連と交戦。
○レイ・ザ・バレル→北辰衆の量産型六連と交戦。
●北辰→シン・アスカたちの前に立ち塞がる。

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【今回の新規登場】
○星野光=セーラースターファイター(美少女戦士セーラームーン セーラースターズ)
アイドルユニット「スリーライツ」のボーカル担当。
アニメでは少々意地悪で子供っぽい所もあるが、一途で情熱的な性格。
その正体はキンモク星からやって来たセーラー戦士(普段の変身前は男の姿だが、
変身後は女性となる。変身後が本来の姿である)。
月野うさぎに片思いを寄せていた。

○大気光=セーラースターメイカー(美少女戦士セーラームーン セーラースターズ)
アイドルユニット「スリーライツ」の作詞と作曲の担当。
一人称は「私」。ブレーン的存在で現実主義。
冷静かつ知的で、成績は全国模試において常に一桁の水野亜美と並ぶほど。
その正体はキンモク星からやって来たセーラー戦士(普段の変身前は男の姿だが、
変身後は女性となる。変身後が本来の姿である)。

○夜天光=セーラースターヒーラー(美少女戦士セーラームーン セーラースターズ)
アイドルユニット「スリーライツ」のメンバー。銀髪のような白い髪が特徴。一人称は「僕」。
その正体はキンモク星からやって来たセーラー戦士(普段の変身前は男の姿だが、
変身後は女性となる。変身後が本来の姿である)。
元々は地球人嫌いで、女子に貰ったラブレターを読まずに捨てるほどだったが、
戦いを経て徐々に性格は軟化していく。いわゆるツンデレ。

○山乃檸檬(あの夏で待ってる)
信州の小諸学園に高校3年生として通っていた、貴月イチカのクラスメート。
小柄で可愛らしい容姿に反し、策士で腹黒い。「うふふ」「凄いことするわよ」が口癖。
目的のためならば手段を選ばず犯罪紛いのことも平気でこなし、逃げ足が速く、
車の免許を所持している等、謎の多い人物。実は秘密組織M.I.B.の一員である。

○小倉聡(あの夏で待ってる)
石垣哲朗の姉・真奈美の夫。実は秘密組織M.I.B.の一員である。

○りのん(あの夏で待ってる)
貴月イチカがペットとして飼っていた謎の生命体。イチカの指示で彼女を瞬間移動させたり、
人の怪我を治癒する能力を備えているようだが、詳細は不明。「なっ」としか発声しない。
最終回でM.I.B.に捕獲された。

○バラン・ドバン(バンプレストオリジナル)
ゼ・バルマリィ帝国の支配を司る十二支族の1つ、武門を任されているドバン家の当主で、霊帝近衛軍将軍。
バルマーの支配者・霊帝ルアフ・ガンエデンが民の事を一切省みないエゴの固まりであった事を目の当たりにして霊帝より離反。アルマナに終生の忠誠を捧げ、αナンバーズに協力した。

愛機はベミドバン。

○ルリア・カイツ(バンプレストオリジナル)
ゼ・バルマリィ帝国の十二支族の一つカイツ家の出身であり、バルマー帝国の最重要人物である
「ズフィルードの巫女」アルマナ・ティクヴァーの護衛を務める侍女。
戦闘時には専用のシュムエルを駆って優れた操縦技術を発揮し、また生身でも高い剣技を併せ持つ才媛である。

○カチーナ・タラスク中尉(バンプレストオリジナル)
地球連邦軍ヒリュウ改所属のパイロットで、オクトパス小隊(オクト小隊)の隊長。
熱血系で我が強く、好戦的な女性。頭より先に身体が動くタイプで、口調もキツく、命令違反も数多い。
しかし操縦技術は確かで、意外にも部下の面倒見も良い。愛機は赤カラーに塗られた量産型ゲシュペンストMk-II改。

○ラッセル・バーグマン少尉(バンプレストオリジナル)
地球連邦軍のオクトパス小隊の一員。コールサインはオクト2。常識人だが地味な顔つきに加えて、押しの弱い性格。
上官であるカチーナとは付き合いが長く、毎度毎度彼女の粗暴な振る舞いに振り回されているものの、いざという時には心を鬼にしてカチーナを殴り倒して諫めるなど、しっかりした一面も持ち合わせている。
主な乗機は薄青カラーの量産型ゲシュペンストMk-II改。

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最終更新:2020年11月19日 07:34