『集結侍戦隊』-3
作者・ユガミ博士
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志葉家の屋敷***
戦いを終えた一同はシンケンジャーに導かれ、志葉家の屋敷へと
やって来た。屋敷には志葉家の家老である日下部彦馬と黒子達が
出迎えた。そしてお互いの自己紹介をする。
千明「嘘!爺さん、あの宮本武蔵なのかよ」
流ノ介「よもや、はぐれ外道では無いのか?」
サイゾウ「いやいや、妖怪変化かも・・・」
宮本武蔵「失礼な、ワシはちょっと人よりも長生きなただの人間じゃ。」
千明「いやいや、ちょっと所じゃねぇよ。」
イサミ達の時同様、武蔵の素性に一同は驚き外道に堕ちたか
妖怪変化では無いかと疑われる。
刃「あと、小次郎や十兵衛もいるぜ。」
流ノ介「何と!有名な剣豪があと2人もこの世にいるのか?
・・・そういえば歌舞伎仲間が本物の佐々木小次郎と会ったと
言っていたが・・・」
さやか「小次郎は今、役者をやっているの。」
ことは「それで、イサミちゃん達はご先祖様が新撰組やったんやね?」
イサミ「そのとおりです。」
彦馬「全く世の中というのは、まさに不思議ですなぁ。殿。」
宮本武蔵だけでなく佐々木小次郎、柳生十兵衛という大剣豪が
この世に復活している事に流ノ介達は驚く。
さやか「そういえば、武蔵はシンケンジャーの皆さんの事を知っていた
みたいだけど、どうしてなの?」
武蔵「うむ、志葉家の初代当主である志葉烈堂殿とは若かりし頃に
剣を交えた事があってな。その時、友となり少しの間アヤカシ退治
にも手を貸したのじゃ。」
彦馬「そういえば、志葉家の古い文献に烈堂様は武蔵殿を始めとする
武人達と剣を交えたと記録されております。」
トシ「武蔵さんって、何気に人脈が広いなぁ。」
武蔵と志葉家の関係にトシは武蔵の人脈の広さに感心する。
サスケ「君達の事はハリケンジャー達から聞いていた。君達が
戦っている風神の一味は俺達が封印した妖怪達を解いた
俺達にとっても敵だ。協力させてくれ。」
刃「へへ、よろしく!」
サスケの申し出に、刃は握手をする。
丈瑠「・・・だが、さっきの戦闘は正直、いつか命を落とすぞ。」
彦馬「殿・・・」
イサミ「うっ・・・」
丈瑠はイサミを見ながら、さっきの戦闘に厳しい一言を言う。
刃「おいおい、イサミ達だって黒天狗党って奴らと戦ってきたんだぜ。
こいつらの力を疑うのかよ。」
丈瑠「外道衆は生半可な覚悟で、戦えるような相手じゃない。
下手をしたら犬死にするだけだ。」
刃「なによ~!」
源太「あ~も~、落ち着けよ。丈ちゃんは言葉がとがりすぎ何だって。」
ことは「イサミちゃん達もごめんなぁ。殿様、他の人が死ぬのを見るの
すっごい悲しむから。」
イサミ「い、いえ・・・」
丈瑠の厳しいその言葉に、刃は丈瑠と火花を散らす。源太やことは
はイサミ達をフォローする。
鶴姫「それなら、これから戦っていくためにも修行は必要ね。」
セイカイ「そうそう、強くなれば死ぬ事は無い!」
ジライヤ「頑張っテ、強くなるネ。」
イサミ「カクレンジャーの皆さん・・・」
これから修行を頑張っていこうと、鶴姫達がイサミを励ます。
茉子「さっ、難しい事はこれくらいにして皆、疲れただろうから
食事にしましょう。」
いつの間にか部屋にいなかった茉子がやってきて、
黒子達が食事を持ってくる。
トシ「うまそー。」
一同「いっただきまーす」
持ってきた食事に皆、箸をつけるなか丈瑠は一人
箸をつけようとしなかった。
千明「どうしたんだよ、丈瑠?」
丈瑠「いや、茉子はさっきまでどこにいたんだ?」
千明「えっ・・・まさか!」
流ノ介「ぐわぁ!」
源太「おえ!」
刃「ぶほぉ!」
イサミ「きゅ~ん」
セイカイ「ぎゃぁぁ」
箸に手を付けた刃達は、料理を口にした途端に
阿鼻叫喚の絵図となった。
ことは「おいしいね、茉子ちゃん♪」
茉子「今日は上手く、出来たわ♪」
丈瑠&千明「「・・・やっぱり」」
料理が壊滅的に下手な茉子は、いつのまにか厨房で料理を造っていた
らしく口にした者は黒子の介抱を受けるのであった。
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○志葉丈瑠→イサミに厳しい事を言う。
○白石茉子→殺人料理を振舞う。
○花丘イサミ→丈瑠から厳しい事を言われる。
○鉄刃→丈瑠と火花を散らす。
○宮本武蔵→一同に驚かれる。
○サスケ→刃達と共に戦おうと握手をする。
○鶴姫→俯くイサミを励ます。
【今回の新規登場】
○日下部彦馬(侍戦隊シンケンジャー)
丈瑠の後見人である志葉家の家老。宿命に悩む丈瑠を立派に育て、
他のシンケンジャーを厳しくも暖かく見守っている存在。腰が痛むので
馬には乗れず、バイクを運転する。
最終更新:2020年11月22日 13:58