本編994~997

『修業!しんせん組対半蔵学院』-1

作者・ユガミ博士
994

志葉家の屋敷***


イサミ「タァァァ!」
流ノ介「何のマダマダ!」
トシ「うぉりゃぁぁぁ!」
千明「よっしゃ、来い!」
ソウシ「お願いします、イヤァァ!」
茉子「来なさい、ハァ!」

屋敷の庭では、しんせん組の3人がシンケンジャーの流ノ介、千明、
茉子から剣の稽古をつけてもらっていた。縁側では、彦馬と武蔵が
黒子が淹れたお茶をすすりながら見守っている。

刃「うぉぉぉぉ!」
丈瑠「...ふん!」

一方、刃は丈瑠と剣の手合わせをしていた。日本一の剣士を目指す
刃は丈瑠の強さに手合わせをしたいと感じたのだ。その実力は拮抗し、
なかなか勝敗がつかない。そんな時、黒子が彦馬に客人が来たと伝える。

鷹介「失礼します。」
武蔵「お前さんは、疾風流の忍の鷹介じゃったか。」
彦馬「疾風流というと、ハリケンジャーの者か。何しに参った。」

志葉家を訪ねたのはハリケンレッドこと、椎名鷹介だった。
武蔵も疾風流と出会ってからは、鷹介とも顔を合わせていた。
鷹介によると、今度現代の忍者を養成している国立半蔵学院の
生徒との修行に、しんせん組も加わらないかという誘いだった。

武蔵「うむ、忍は変幻自在の術を使う者達じゃ。
  イサミ達も良き修行相手になる事じゃろう。」

武蔵の決定により、しんせん組や刃達は浅草にある
国立半蔵学院へと向かった。

995 ***国立半蔵学院***

善忍、それは現代に生きる国家に所属し、国益の為に働く忍の事。
国立半蔵学院は表向きは1000人の学生数を誇るマンモス進学校だが、
裏の顔は善忍を養成する教育機関である。学院内に秘密裏に存在する
教室には5人の生徒が集まっていた。

飛鳥「おはよう、皆!」
葛城「おっ、来たな飛鳥!また胸がデカくなったか?」
斑鳩「くだらない事を言っていないで、席に着きなさい。霧夜先生から、
  大事な話があるそうよ。」
雲雀「大事な話って、何だろう?危険な任務だったら、やだなぁ。」
柳生「安心しろ、雲雀。俺がお前を守る。」

教室へやって来た2年の生徒、飛鳥(あすか)を3年の葛城(かつらぎ)が
セクハラをしようとするが、同じく3年の斑鳩(いかるが)が止める。
1年の雲雀(ひばり)は大事な話が危険な任務ではないかと不安な顔に
なるが、同じく1年の柳生(やぎゅう)が不安を和らげる。

ボン!

そこへ煙玉が放たれ、そこにこのクラスを担当する教師・霧夜が
現れる。

霧夜「お前達、本日は体育館にてある人物達と戦ってもらう。」
葛城「戦う?」
霧夜「うむ。お前達の中から4人を選出し、対戦形式で修行を行う。」
雲雀「誰が戦うんだろう?」
霧夜「詳しい説明は、体育館にて行う。分かれば、移動だ。」

霧夜からの説明を終え、一同は体育館へ移動する。
体育館は結界が張られており、一般の生徒は近づくことはない。
そして専用通路から体育館に向かうと、数人の人間が体育館にいた。
 996

霧夜「あの者達が、お前達が戦う相手だ。」

体育館に来ていたのは、数人の大人と中学生くらいの男女のグループ。
先程、志葉家から移動してきたしんせん組に刃達、そして疾風流から
椎名鷹介と同じくハリケンジャーである尾籐吼太が、1人の少年を
連れてやって来た。

斑鳩「あの方達は、疾風流の椎名鷹介さんに尾籐吼太さん!」
葛城「おいおい、伝説のハリケンジャーかよ!」

鷹介達、ハリケンジャーは忍の世界では生ける伝説として
有名だったので、斑鳩達は驚く。そこにまた一人、体育館に現れる。

はるか「お久しぶりです、霧夜先生。」
霧夜「君の方も、変わりはないようだね。はるか君。」
イサミ「はるか先生!?」
ソウシ「先生、何で此処に?」
はるか「実は私、この学院の生徒だったの。イサミちゃん達が
   ここの生徒さんと修行するって聞いたから挨拶に来たのよ。」

イサミ達の担任教師であり、瑠美乃一族のくの一でもある
高木はるかが半蔵学院へとやって来た。実はここの生徒だった
はるかは恩師でもある霧夜への挨拶も兼ねてやって来たのだった。

霧夜「修行は対戦形式で行う。対戦表はこれだ。」

<対戦表>

第1試合:天界VS雲雀
第2試合:雪見ソウシVS柳生
第3試合:月影トシVS葛城
第4試合:花丘イサミVS飛鳥

霧夜によって、対戦表が発表された。

斑鳩「私は不在ですか。」
霧夜「今回は、我慢してくれ。」
刃「あの娘、刀を使うのか...戦ってみてえなぁ。」
武蔵「今回はイサミ達の修行がメインなのじゃ。我慢せぇ。」

刃は刀を使う斑鳩と戦ってみたいと思うが、武蔵はそれを制する。

イサミ「天界っていうのは?」
天界「僕です。」

吼太が連れてきた少年、天界は名乗りを上げ前へと出る。

柳生「頑張れ、雲雀。応援しているぞ。」
雲雀「うん、柳生ちゃん!」

天界の対戦相手となった雲雀も、前へと出る。

霧夜「試合中、お互い変身を任意のタイミングで行って良しとする。
   試合始め!」

最初の試合が始まった。


997

○花丘イサミ→流ノ介に稽古をしてもらう。その後、半蔵学院の生徒と対戦する事になる。
○月影トシ→千明に稽古をしてもらう。その後、半蔵学院の生徒と対戦する事になる。
○雪見ソウシ→茉子に稽古をしてもらう。その後、半蔵学院の生徒と対戦する事になる。
○高木はるな→霧夜に挨拶しにくる。
○鉄刃→丈瑠と手合わせをする。
○志葉丈瑠→刃と手合わせをする。
○池波流ノ介→イサミの稽古の相手をする。
○谷千明→トシの稽古の相手をする。
○白石茉子→ソウシの稽古の相手をする。
○椎名鷹介→志葉家を訪ねて、イサミ達を半蔵学院での修行に誘う。
○尾籐吼太→天界を連れて、半蔵学院へやってくる。
○天界→雲雀と対戦をする事になる。
○飛鳥→イサミの対戦相手となる。
○葛城→トシの対戦相手となる。
○斑鳩→対戦に出られず、見学。
○柳生→ソウシの対戦相手となる。
○雲雀→天界と対戦を始める。
○霧夜→飛鳥達に、修行内容を教える。

【今回の新登場】
○尾籐吼太=ハリケンイエロー(忍風戦隊ハリケンジャー)
疾風流の陸忍で陸の戦いを得意としている。普段は介護士の
仕事をしている。ジャカンジャとの戦いの後、結婚し2児の父親となった。

○天界=二代目天空忍者シュリケンジャー(忍風戦隊ハリケンジャー10YEARSAFTER)
世界中を旅していた鷹介が保護した記憶喪失の少年。実は、邪悪なる意思が
消滅する寸前に残した聖なる意思。善悪関係ない純粋な力のみの存在で、
世界を滅ぼす事も可能。しかし鷹介に助けられた後は後継者として、正義の
忍者になる事を決意。二代目シュリケンジャーを襲名する。

○高木はるな(飛べ!イサミ)
イサミ達の小・中学校の担任教師。実は瑠美乃一族の末裔である忍者で、
影ながらイサミ達をサポートした。趣味はアニメや特撮。

○飛鳥(閃乱カグラ)
国立半蔵学院2年生。秘伝忍法はガマ。属性は土。
元気いっぱいで一所懸命な少女。伝説の忍、半蔵の孫で祖父の作る
太巻きが好物。趣味は修行。

○葛城(閃乱カグラ)
国立半蔵学院3年生。秘伝忍法は龍。属性は風。通称「かつ姉」
涙脆く親分肌で、考える前に行動するタイプだが、よくセクハラをする。
好物はラーメン。

○斑鳩(閃乱カグラ)
国立半蔵学院3年生で、冷静沈着なクラス委員長。秘伝忍法は火の鳥。
属性は火。家宝の宝刀「飛燕」を一刀流で操る抜刀術を使う。
趣味は読書。好物は懐石料理と日本茶。

○柳生(閃乱カグラ)
国立半蔵学院1年生。秘伝忍法はイカ。属性は雨。クールでムダな事が
嫌いな優れた実力者。一人称は「俺」で、亡くなった妹に似ている雲雀を
気にかけている。刀や銃が仕込まれている番傘を武器にしている。
好物はスルメ。趣味は寝ること。

○雲雀(閃乱カグラ)
国立半蔵学院1年生。秘伝忍法はウサギ。属性は雷。
本人は頑張っているものの、よく問題を起こすトラブルメーカー。
戦闘はやや苦手な一方、諜報活動が得意。好物は甘い物全般。
趣味はテレビゲーム。

○霧夜(閃乱カグラ)
飛鳥達の担任教師。元々圧倒的な実力の持ち主の最上忍だったが、
忍者としての生き方に疑問を持ち、現在は犠牲になる忍者を減らすべく
後進の指導に打ち込んでいる。登場する時、よく煙玉を使う。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2020年11月22日 13:58