『修業!しんせん組対半蔵学院』-2
作者・ユガミ博士
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第1試合が始まり、雲雀と天界は互いを警戒して距離を取っていたが、
最初に動いたのは雲雀だった。
雲雀「うぉ~!」
ポカポカポカと小さい子供の喧嘩のように腕を振り回して、
突っ込んでくる雲雀。対して、天界は子供ながらそれをかわしていった。
これが、雲雀の「ポカポカ変則格闘術」である。
ソウシ「あのお姉さん、まるで子供みたいだな。」
柳生「ム、雲雀は確かに未熟だが、悪口は言わせないぞ。」
鷹介「まぁまぁ。天界は俺との修行でだいぶ力をつけている。
タダじゃ終わらないさ。」
2人の戦いを見て、それぞれ感想を口にする。そして、雲雀は
動きを止めて、再び天界と距離をとった。
雲雀「忍転身!」
雲雀は「忍転身」によって、学生服だった姿がピンクのジャージと
ブルマの衣装に変わる。
天界「あれが、戦う為に姿を変える忍転身!ならば、こっちも...
天空シノビチェンジ!」
天界は雲雀が忍転身したのを見て、こちらも負けじと懐から
緑のボール-シュリケンボールを取り出し、シノビチェンジをする。
緑の忍者、天空忍者シュリケンジャーとなった。
シュリケンジャー「緑の光弾、シュリケンジャー参上!」
イサミ「こっちも、変身した!?」
斑鳩「あれが、二代目の翼忍、シュリケンジャー...」
変身したシュリケンジャーは装備している忍者刀シュリケンズバットを
鞘から引き抜き、雲雀へと向かう。
雲雀「秘伝忍法・忍兎でブーン!」
さやか「あっ、かわいいかも。」
雲雀は自分の秘伝忍法で、雲に乗った兎の様な動物を召還する。
召還された忍兎にさやかはかわいいと評した。召還された忍兎は
シュリケンジャーに向かって、猛スピードで突っ込んできた。
シュリケンジャー「うわぁっと!」
ドゴーン
何とか、シュリケンジャーは避けたが忍兎はそのまま、壁へと
突っ込み大きな穴を開ける。
トシ「嘘、穴を開けちまった...」
柳生「雲雀の忍兎は、10トントラック並の衝撃を与えるからな。
さすがは、俺の雲雀だ。」
しんせん組の面々は穴を開けた忍兎に唖然として、柳生は誇らしげに
忍兎の説明をする。
シュリケンジャー「だが、隙アリだ。ファイアーモード!」
シュリケンジャーは手裏剣の様なマスクを回転すると、炎のように
メラメラとしたマスクに変わり、ファイアーモードとなる。
シュリケンジャー「超忍法、秘打・千本ノック!」
シュリケンジャーはシュリケンズバットを鞘に戻し、バットとなった
シュリケンズバットで千本の球を雲雀にぶつけた。
雲雀「きゃぁぁぁあ!」
飛鳥「雲雀ちゃん!」
柳生「雲雀!!くっ...よくも雲雀を!」
トシ「うわぁ、あんなに喰らったら死ぬぞ。」
ソウシ「昔やったゲームで、白黒のクマが野球選手を千本ノックで
死なせたシーンを思い出したよ。」
普通、千本ものデッドボールを喰らえば、全身打撲で死んでしまうだろう。
しかし、未熟とはいえ日々の修行で体を鍛え、忍転身で強化されている
事もあり、傷はついたものの雲雀の命に別状は無い。ただ、
服はボロボロになり、所々素肌や下着が見えていた。
武蔵「むひょ!」
さやか、イサミ「「見ちゃダメ~~~」」
刃、トシ、ソウシ「「「ぎゃぁぁぁぁあ」」」
下着姿を見せまいと、さやかとイサミは刃、トシ、ソウシの頭を
叩き付けた
雲雀「きゅ~ん」
霧夜「それまで。第1試合は天界の勝利とする!」
雲雀が気絶した事により、霧夜は勝負アリと天界を勝者として
第1試合を終わらせた。
柳生「雲雀ー!」
雲雀「う、う~ん...負けちゃった!」
天界「...ごめんなさい、勝負とはいえあんな大技を使ってしまって。」
雲雀「私は大丈夫だよ。君、強いね。」ニコ
天界「...ありがとうございました。」
鷹介「...(あのまま謝らなかったら、叱ろうと思ったが...その心配は無いようだな)」
雲雀は正気を取り戻し、変身を解いた天界は雲雀に大怪我を
させた事を謝った。雲雀は気にしていないと笑顔で答え、天界の
強さを褒めた。それに、天界は涙を流して感謝の言葉を言う。
鷹介は天界がちゃんと相手に謝罪した姿を見てちゃんと
相手の事を思い、反省している事に保護者として、ホッとした。
そして、雲雀は忍風館から来た黒子達からの治療を受けて
第1試合は幕を閉じた。
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○天界→シュリケンジャーに変身して、千本ノックで雲雀に勝利する。
その後、雲雀に大怪我をさせた事に謝る。
○雲雀→忍転身して、秘伝忍法を使うが天界に敗北する。
最終更新:2020年11月22日 13:59