本編1004~1007

『東京カーチェイス』-1

作者・ユガミ博士
1004

横浜新都心・アルカディア学園***


高度な「エーアイカー」が開発された事により、子供でも自動車の運転が
出来る様になった昨今、横浜新都心にはエーアイカーの運転を学習できる
アルカディア学園があった。

累「はい、あなたの免許書よ。勇太君」
勇太「ありがとうございます。赤名先生」
駆流「やったな、勇太!」
りんね「おめでとう、勇太君!」

ブレイブポリスの少年警察官である友永勇太は、これまで移動を
デッカードに任せていたが、自分も免許を取りたいという事で、
アルカディア学園で特別に免許の教習を行い、取得した。
因みにアルカディア学園は、実は防衛組織であり、ロゼッタグラフィーの
予言に従い、謎の組織「ゼノン」とロボットに変形する自動車
「ジャイロゼッター」で戦っていた。

教官を務めた赤名累から免許書を受け取り、アルカディア学園の
生徒でゼノンと戦った選ばれしドライバーである轟駆流と稲葉りんねが
祝福した。勇太は教習を通じて、彼らと仲良くなった。

デッカード「おめでとう、勇太。もし、私が動けなくなってしまった場合は
      君に運転を任せるよ」
勇太「任せて、デッカード♪」

ビークルモードで待機していたデッカードも勇太を祝福し、
「運転は任せてくれ」と胸を叩く。

壮太「大変だ、駆流。勇太も一緒に司令室へ来てくれ!」
駆流「どうしたんだよ、壮太!」

駆流と同じ選ばれしドライバーである軍司壮太が慌てて
練習場へ駆けつけ、司令室に来るように言う。
司令室へ行くと、画面には加賀美陸警視総監が映っていた。

勇太「加賀美総監、どうしたんですか!?」
陸「おお勇太君。実は都内で、Gショッカーの傘下である
  宇宙暴走族ボーゾックが暴走行為を働いている。本来なら
  地球署が対処するべき所だが、あいにく他の事件を担当していて
  人員が足りない。そこで、地球署から警視庁に応援要請が下った。
  至急他のブレイブポリスと合流して、現場へと向かってほしい」
勇太「分かりました。至急現場へ向かいます」
久石司令「ここからでは、距離がある。ジャイロアークで送ろう」

加賀美総監からの命令に勇太は了承し、アルカディア学園の司令官
である久石豊司令は勇太とデッカードを現場まで、ジャイロアークで
送ろうと勇太に言う。

駆流「司令、俺達も出撃させてくれ。勇太に協力したいんだ!」
陸「選ばれしドライバーである君達の協力はありがたい。よろしく頼む」
久石司令「ありがとうございます。ジャイロアークにライバード、ドルフィーネ
   ギルティス、デッカードを搭載し出撃だ」
クロード博士「ジャイロアーク出撃!」

加賀美総監の許可を貰い、駆流、りんね、壮太の選ばれドライバー達は
勇太と共にジャイロアークに乗り込み、クロード博士の号令で現場まで
出撃した。

1005

ジャイロアーク***


勇太「現状はどうなっていますか?」
陸「現在、都内の交通機動隊がボーゾックを追跡し、所定の場所に
  バリケードを張って追い詰めようとしている。君達はそこへ
  向かってくれ」

ジャイロアークに乗り込んだ勇太は通信で、加賀美総監から
現状を聞きバリケードが張られている場所まで向かう事になった。

駆流「俊介やミッチー達がいないけど、ゼツボー的に俺に任せろ!」
りんね「だから、ゼツボーの使い方が違うわよ」

選ばれしドライバーは駆流達の他に、中学生にしてカーレーサーでも
ある速水俊介、大阪出身のミッチーこと羽根充紀、京都出身の高校生
美輪沙斗理の3人がいるが、俊介は現在開催されているレースに出場。
ミッチーも沙斗理も故郷に帰省していて、不在だった。
駆流は「ゼツボー的に任せろ」と勇太に言うが、りんねが言葉の使い方を
間違えていると注意する。そして、ジャイロアークは東京へと向かう。

葛飾区・亀有***


一方、葛飾区の亀有では名物警察官である両津勘吉が、銀行から
振り込まれた給料を引き降ろして現れた。

両津「へっへっへ、これで新作のゲームが買えるぞ!」
本田「センパ~イ、僕にもゲームをやらせて下さいよ」

両津の後輩で、新葛飾署の交通機動隊に所属する本田速人が
両津に言う。

ビュワーン、ビュワーン

本田「うわぁ、な、何だ!?」
両津「げぇぇぇ、わしの金が...!」

そこへ突如、ものすごいスピードを出す2台の車が両津と本田の前を
通り過ぎた。その時の突風で、引き降ろしたばかりの現金は空へと
吹き飛んでしまう。

YYゴンザ「ん?何かあったか」
YYビンゴ「気にするな。それよりもどっちが、ボーゾック一の走り屋か
     決めようぜ!」

暴走行為を働くボーゾックは、兄YY(ヤーヤー)ビンゴと弟YY(ヤーヤー)
ゴンザのボーゾック一の走り屋兄弟である。黄泉還った2人は、どちらが
ボーゾック一の走り屋かを決めるべく、愛車であるバリランダーに乗り
カーレースを行っていた。

両津「くっそぉぉぉ~、わしの金をよくも!行くぞ、本田」
本田「え~、ちょっと先輩!」

両津は白バイの後ろに乗り込み、本田を白バイに乗せ
ハンドルを握らせる。すると、ひ弱でなよなよとしていた本田が豹変。
筋肉は肥大し、顔つきもメンチのきった顔に変わった。本田は
バイクに乗ると性格が変わり、華奢で気弱な男から凶暴で屈強な男に
変わるのである。

本田「よっしゃぁぁぁ行くぜ。両津の旦那!」
両津「応、行け本田!」

ブロロォォォォォ

本田は白バイのアクセルを吹かせ、両津と共にYY兄弟を追い始めた。

1006

墨東区***


また場面は変わり、東京都内の墨東区。そこでミニパトに乗って
パトロールをしている婦人警察官の2人、辻本夏実と小早川美幸の
コンビに彼女達が所属している墨東署から無線が入る。

美幸「...異星人による暴走行為ですね?」
課長「そうだ、本庁からの指示で現在暴走行為を働いている
   異星人の暴走グループ・宇宙暴走族ボーゾックの構成員2名を
   所定の場所まで追い詰めるのに協力せよとのお達しだ。頼んだぞ!」
夏実「任せて下さい、課長!」

ビューワン、ビューワン

美幸「あれが、例の暴走車ね...行くわよ、夏実!」
夏実「OK、美幸!」

交通課課長からの指示を聞いた2人は、ちょうど目の前を
走り去ったのでミニパトのサイレンを鳴らして追いかけ始めた。

移動交番コーバンベース***


シグナルマン「今日も、誰も通らない...」

人気の無い場所にポツンと建っている交番、コーバンベース。
そこに常駐しているのはポリス星から、ボーゾックを追ってやってきた
宇宙警察官シグナルマン。ボーゾックが復活したというので地球へと
来たが、場所が悪いのか今日も事件は起こらず暇だった。

YYビンゴ「どけどけどけ~」
YYゴンザ「邪魔だ、邪魔だどけどけ~」

そこへ砂煙と共にYY兄弟がシグナルマンの前を走り去っていた。

シグナルマン「やや、あれはボーゾック!?貴様ら、本官の目の前で
    スピード違反するんじゃない!」
YYビンゴ「げぇ、あれはシグナルマン!」
YYゴンザ「面倒くさい奴に見つかっちまった。逃げろ~!」

シグナルマンは専用のポリスピーダーに乗り、YY兄弟を追いかけ始めた。
このカーレースの結末はいかに?

1007

○友永勇太→アルカディア学園で、自動車免許を取得。加賀美陸総監からの
         指示で駆流達と共に、ジャイロアーク現場へ向かう。
○デッカード→免許を取得した勇太を祝福する。ジャイロアークに乗って、現場へ向かう。
○轟駆流→勇太を助ける為、ジャイロアークで現場へ向かう。
○稲葉りんね→駆流と共に、ジャイロアークで現場へ向かう。
○軍司壮太→駆流と共に、ジャイロアークで現場へ向かう。
○久石豊司令→勇太、駆流、りんね、壮太を現場まで送るようにする。
○クロード・真島→ジャイロアーク出撃の号令をかける。
○赤名累→勇太に自動車免許書を渡す。
○加賀美陸総監→勇太にボーゾックの事件の対処の命令を下す。
○両津勘吉→YY兄弟が起こした突風で現金を無くす。その怒りで追跡を始める。
○本田速人→YY兄弟を白バイで追跡する。
○辻本夏実→課長からの指示を聞き、YY兄弟を追跡する。
○小早川美幸→課長からの指示を聞き、YY兄弟を追跡する。
○墨東署交通課課長→夏実、美幸に無線で指示を出す。
○シグナルマン・ポリス・コバーン→YY兄弟の暴走行為を見て、追跡する。
●YYビンゴ→YYゴンザとボーゾック一の走り屋を決めるべく、暴走行為を行う。
●YYゴンザ→YYビンゴとボーゾック一の走り屋を決めるべく、暴走行為を行う。

【今回の新登場】
○轟駆流(超速変形ジャイロゼッター)
アルカディア学園初等部5年生。ロゼッタグラフィーに記された最初の
選ばれしドライバー。正義のヒーローに憧れ、プロレスが好きな熱血漢。
「ゼツボー的」というのが口癖だが、使い方を何故か間違えている。
搭乗するジャイロゼッターはライバードSE(シャイニングエディション)
40年後の世界では、科学者になっているらしい。

○稲葉りんね(超速変形ジャイロゼッター)
アルカディア学園初等部6年生で、1歳年上の駆流の幼馴染。
2番目に記されていた選ばれしドライバーで、フィギュアスケートの
オリンピック選手になるのが夢。ツッコミをする時、イナバウアーの
ポーズでツッコむ。搭乗するジャイロゼッターはドルフィーネ。
40年後の世界では科学者であり、駆流と結婚、1児の母となっているが
年齢よりも見た目が非常に若くなっている。

○軍司壮太(超速変形ジャイロゼッター)
駆流、りんねの幼馴染で久石豊司令の実子。幼少時、難病にかかり
海外で療養を受けている際、ゼノンに拉致されイレイザー01として
洗脳されていた。イレイザーの時は駆流と敵対していたが、後に
記憶と理性を取り戻す。搭乗するジャイロゼッターは
ギルティスME(メヴィウスエディション)
40年後は父親そっくりな顔に成長した。

○久石豊司令(超速変形ジャイロゼッター)
アルカディア学園の学園長であり、司令官。軍司壮太の実の父親。

○クロード・真島博士(超速変形ジャイロゼッター)
メヴィウスエンジンとジャイロゼッターを開発した科学者。
ロゼッタグラフィーの研究者で、豊と共にアルカディアを組織した。
大の猫好き。

○赤名累(超速変形ジャイロゼッター)
アルカディア学園の美人教師であり、優秀なオペレーター。
かつてはレースクイーンで夢の為にレーサーへと転進。A級ライセンス
所持者で数々のレースを制覇した経歴を持つ。
○本田速人(こちら葛飾区亀有公園前派出所)
新葛飾署に所属する交通機動隊隊員。普段は少女漫画が趣味で
気弱でおとなしいが、バイクに乗ると屈強で男らしく怖い顔つきに
豹変する。警察官になる前は、関東最大の暴走族のリーダーをしていた。

○辻本夏実巡査(逮捕しちゃうぞ)
墨東署交通課の女性警察官。正義感が強く、明るく豪快な性格をしている。
普段からトレーニングをしているので、人並み外れた体力と怪力を持ち
走っている車のドアを開け、地面に足をつけて補助する「足ブレーキ」が特技。

○小早川美幸(逮捕しちゃうぞ)
墨東署交通課に所属する女性警察官。頭脳明晰で勘が鋭く、
機械いじりが趣味で、車の整備の自分で行う。運転に関しては
暴走壁があり、普段とのギャップが激しい。ホラー映画等怖い物が苦手。

○墨東署交通課課長(逮捕しちゃうぞ)
墨東署交通課の課長。階級は警部。個性揃いの交通課を纏め、
前線に立つことは少ないが切れ者である。剣道は「墨東署のカマキリ」
の異名を持つ腕前。本名は「花蝶(かちょう)」というらしい。

○シグナルマン・ポリス・コバーン(激走戦隊カーレンジャー)
ボーゾックを追って、地球へとやって来たポリス星の警察官。
移動交番コーバンベースに常駐し、巨大戦では巨大パトカー
サイレンダーで戦う。交通ルールに厳しい堅物だが、かつて
宇宙お笑い選手権に出場した事がある。故郷のポリス星には
妻シグエと息子シグタロウがいる。

●YYビンゴ(激走戦隊カーレンジャー)
「ボーゾック一の走り屋」YYゴンザの兄で自分の走りに自信を持っている。
バリランダーに乗ってグリーンレーサーとレース対決するが
レースの最中ビーム攻撃して、その爆炎で車止めに気づかず、
クラッシュして爆散するという呆気ない最後を遂げた。

●YYゴンザ(激走戦隊カーレンジャー)
YYビンゴの弟で、死んだ兄を引き継ぎ「ボーゾック一の走り屋」となる。
兄の敵討ちをしようとチーキュへ現れ、実の落としたアクセルブレスを
遺品と思い尻尾に身に着けた。バリアクバーに乗る。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2020年11月22日 14:02