『ギンガに旅立て、ミト王子』-1
作者・ユガミ博士
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地球から遠く離れた外宇宙には、銀河列強と呼ばれる国家、勢力が存在する。
地球人類の子孫が築いた“銀河帝国”、遺伝子操作により宇宙に適応した
“アーブによる人類帝国”、総統デスラー率いる“ガルマン・ガミラス帝国”、
宇宙の知的生命体による連合組織“宇宙連合”等・・・。その中の1国、
51の惑星を平定した“エドン国”領内の宙域を1隻の宇宙船が航行していた。
エドン国***
その宇宙船「POUR(ポウ)号」にはエドン国次期国王であるエドワード・
ミト王子とお供のスケさんことデューク・スケード、カクさんことバロン・
カークス、エドン国のお庭番であるフローラ・シノブが乗船していた。
スケさん「王子。間もなく、バードランド星に到着します。」
ミト王子「バードランド星か・・・。ついこの間のことなのに、懐かしいな。」
カクさん「拙者は、腹が減ったのぅ。」
シノブ「もう、カクさんたらww。」
コックピットにはミト王子達が集まっていた。そして、目の前には農業惑星
バードランド星があった。エドン国王家にはある仕来りがある。「エドン国
王位継承者は、16歳になるまでに全ての領地を巡る視察の旅をする義務」
があった。「前大戦時」にバードランド星に訪れたミト王子達は、そのまま
地球の戦争に巻き込まれ、各惑星の悪徳領主やクーデターの勢力と戦った。
戦争終結後は、エドン国の新たな在り方を決める為に再び、各惑星を巡る旅
をする事にしたのである。
ドゴォォォン!
ミト王子「な、何だ!?。」
スケさん「王子、バードランド星からの攻撃です!。」
カクさん「そんな馬鹿な!?。もう、前の領主は拙者達が倒したのだぞ。」
スケさん「そんな事、私も知らん。とにかく皆、しっかり捕まってくれ!。」
バードランド星の突然の攻撃に戸惑うミト王子達。POUR号はビーム攻撃
の雨をかいくぐり、バードランド星へと不時着するのであった。
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バードランド星***
シノブ「・・・じ、王子、大丈夫ですか。」
ミト王子「う、う~~ん。・・・ここは?。」
カクさん「おお、王子が目覚めたぞ。」
スケさん「ここは、POUR号のコックピットですぞ、王子。」
バードランド星の森の中に不時着したショックで、ミト王子は気絶していた。
目覚めた後、ミト王子達は外へと出た。
バードランド星の住人「た、助けてくれー!。」
森の外から、助けを呼ぶ声が聞こえた。
シノブ「王子。」
ミト王子「うん、行ってみよう。」
声のする方へと行ってみると、男が見たことも無い異星人の集団に
追われていた。
ミト王子「待てぇ!。」
???「うぅん?。誰だ、お前ら。」
スケさん「王・・・いや、ぼっちゃん。
あの者達はエドンでは見かけない者達ですぞ。」
追っていた集団は赤い蠍のような異星人をリーダーに、他は海賊のような
格好をしていた。お気づきの人もいるであろう。彼らは3000年前に
宇宙のあらゆる星々を荒らしまわった宇宙海賊バルバンである。蠍のような
異星人はサンバッシュ魔人団の1人、コルシザーで、他は賊兵ヤートットである。
コルシザー「この星の住人か?。まぁ、何だっていい。コイツらも
連れて行け。」
ヤートット「「ヤートット」」
ミト王子「スケさん、カクさん。」
スケさん「応!。」
カクさん「応!。」
ミト王子「シノブさんはその人を安全な場所へ!。」
シノブ「分かりました。」
ミト王子達は腰に下げている剣を取り出し、ヤートットの集団と戦い始めた。
ヤートット「ヤートット!。」
スケさん「何の!。」
ズシャ
ヤートット「ヤートット~。」
カクさん「どっせ~い。」
ヤートット「ヤートット~。」
ヤートット達は苦戦を強いられる。だが、ヤートットの中の1体が
ミト王子に斬りかかった。
ヤートット「ヤートット!。」
スケさん「王子、危ない!。」
ミト王子「くっ!。」
これまでかと思ったその時・・・。
ピシィ
ヤートット「ヤートット~。」
突然、鞭が現れ、斬りかかったヤートットは吹き飛んだ。
ミト王子は「あの鞭は・・・。」
???「大丈夫ですか?、ミト王子。」
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後ろを振り向くと、そこには剃りこみをいれマントを着けた男性、全身
黒タイツに銃を持った男性、ロングヘアーにグラマーな女性がいた。
スケさん「そなた達は・・・。」
ミト王子「J9チーム!!。」
カクさん「何故、ここに!?。」
アイザック「詳しい話は後です。」
キッド「まずは、コイツらを何とかしないと。」
お町「そういう事。イェイ。」
J9チームの3人、リーダーの“かみそりアイザック”ことアイザック・
ゴドノフは鞭を振るい、チーム1の銃の名手“ブラスターキッド”こと
木戸丈太郎は持っている銃で何体ものヤートットを打ち抜いた。
アイザック「お町!。」
お町「OK。」
チームの紅一点“エンジェルお町”ことマチコ・ヴァレンシアは持っている
煙玉で煙幕を張った。煙が晴れると、そこにはJ9チームもミト王子達も
そこにはいなかった。
コルシザー「アイツラ~。探せ、探せ~。」
ヤートット「「ヤートットー。」」
一方、ミト王子達はJ9に連れられて彼らの仲間のいる場所へとやってきた。
そこで、J9がこの星にいる理由を聞いた。
ミト王子「じゃあ、君達も攻撃にあってこの星に聞いたんだね。」
アイザック「その通りです。外宇宙を旅していた我々はエドンに立ち寄った
所、この星から攻撃を受けて今に至るわけです。」
ボウィー「ビーム攻撃にはビックリしたけど、そこは俺ちゃんの華麗な
テクニックでかわしたのよ。」
アイザックの説明に、チーム1の運転技術を持つ“飛ばし屋ボウィー”
ことスティーブン・ボウィーはハンドルを操作するようなジェスチャーを
しながら付け加えた。
シノブ「王子、先程の追われていた人の意識が戻りました。」
ミト王子「分かった。会おう。」
ミト王子達はバードランドの住人の前に集まった。
バードランド星の住人「あ、あなたはミト王子様!、ははー。」
ミト王子「顔を上げてくれ。一体、この星に何があったんだい?。」
バードランド星の住人「はい、ミト王子様のおかげでこの星は平和に
なりました。ですが、ある日、宇宙から「宇宙海賊バルバン」と
名乗る宇宙海賊がやってきて、あっという間にこの星を占拠して
しまったんです。そして、この星に住む住人は奴隷として働かされて
いるのです。」
アイザック「宇宙海賊バルバンだと!。」
スケさん「知っているのですか?、アイザック殿。」
アイザック「ええ。バルバンとは、3000年もの昔に宇宙を荒らし回って
いた宇宙海賊です。その後、地球に住む『ギンガの森』の戦士と星獣
という星の生物によって、封印されたという伝説を聞いた事があるのですが、
現代になってバルバンは復活したのです。しかし、ギンガの森の戦士・・・
ギンガマンによってバルバンは滅びました。実際、見るのは初めてですが・・・。」
アイザックはバルバンについて、ミト王子達に話した。
カクさん「しかし、その滅んだというバルバンが何でおるのかのぅ?。」
シノブ「もしかして、今、宇宙で話題になっている『黄泉帰り』で復活
したのでは?。」
アイザック「おそらく、そうでしょう。話によると、そうして復活した
悪の組織が同盟を結び、Gショッカーと名乗る組織に属していると
聞きます。」
ミト王子「誰であろうと、民衆が苦しんでいるというのなら倒すまでだ。」
カクさん「その意気ですぞ。王子。」
アイザック「我々もお手伝いしましょう。今回は報酬抜きで行かせてもらい
ます。」
ボウィー「ちょっと、報酬貰わなくてもいいの?。」
キッド「ま、たまにはこういうのもいいでしょう。」
ミト王子「ありがとうJ9チーム。かならず、バルバンを倒そう。」
果たして、彼らの活躍は如何に・・・?。
24 ※削除により欠番
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○ミト王子、スケさん、カクさん、シノブ→バードランド星に不時着して、バルバンと戦う。
○J9チーム→ミト王子御一行を助ける。
●コルシザー→ヤートット率いて、バードランド星の住人を捕まえようとして、
ミト王子御一行と戦う。
【今回の新規登場】
○エドワード・ミト王子(最強ロボダイオージャ)
エドン国次期王位継承者。エースレッダーのパイロット及びダイオージャの
メインパイロット。旅の当初は堅苦しい城の生活から開放されたと喜んで
いたが、エドンの現状を知り、次第に成長する。素性を隠すためお金持ちの
息子が社会勉強をしているという設定で、ミートと名乗っている。
○デューク・スケード(最強ロボダイオージャ)
アオイダーのパイロット及びダイオージャのサブパイロット。剣の達人で
ミト王子の教育係。慎重派で常識人だがやや口うるさい。アフロヘアーが
特徴。通称「スケさん。」
○バロン・カークス(最強ロボダイオージャ)
コバルダーのパイロット及びダイオージャのサブパイロット。ミト王子の
剣術指南役で格闘技も出来る。食いしん坊で、ミト王子と共に遊びの方向
に向かうことがある。通称「カクさん。」
○フローラ・シノブ(最強ロボダイオージャ)
元々は王妃の護衛役だが、王妃の命令でミト王子の旅の一行に加わる。
宇宙船の整備、操縦、情報収集をこなす。ミト王子とはお互い好意を
寄せ合っている。
○木戸丈太郎(銀河旋風ブライガー)
通称「ブラスター・キッド。」J9随一のスナイパー。ブライガーの
攻撃と防御を担当。地球生まれの生粋の日本人。元地球連邦軍特殊部隊
「レッドローズ隊」に所属していたが、軍上層部の腐敗に失望し、脱走。
趣味はレコード集めで、ダブルネックエレキギターの名奏者。
○マチコ・ヴァレンシア(銀河旋風ブライガー)
通称「エンジェル・お町。」ナイフ投げが得意で、銃器・爆薬にも詳しい。
ブライガーの策敵、遊撃等を担当。木製開発局の長官である父を持つが、
ガリレオ・コネクションと通じていたことで反発する。ポーカーが得意。
○スティーブン・ボウィー(銀河旋風ブライガー)
通称「飛ばし屋・ボウィー。」ブライサンダー、ブライスター、ブライガー
の操縦担当。太陽系最大のカーレース「ル・マン・デ・ソール」の最多優勝
の経験を持つ凄腕のレーサー。ブライサンダーを「子猫ちゃん」と呼ぶ。
○アイザック・ゴドノフ(銀河旋風ブライガー)
通称「かみそりアイザック。」J9のリーダーで、ブライガーのシステム
チーフを担当。冷静で鋭い読みをする。嫌いな物は金の貸し借りとピーマン。
見かけによらず、アルコールに弱い。
●コルシザー(星獣戦隊ギンガマン)
サンバッシュ魔人団の1人である魔人。
●賊兵ヤートット(星獣戦隊ギンガマン)
バルバンの水夫兵。マシンガンにもなる刀を武器にしている。
最終更新:2021年01月07日 05:51