外宇宙編59~65

『立ち上がれ!宇宙の友よ』後編

作者・シャドームーン
59

惑星ホープ***



バイカンフー「バースト・キィィィック!」
巨獣マリゴス「グルァァ~ッ」
バイカンフー「ファイヤーチョォ―ップ!」
巨獣ハネダー「ギャァァ~スッ」

ドゴォォン

バイカンフーと二大巨獣の激闘が続く――――!
巨大ロボらしからぬ俊敏な身のこなしから、多彩な必殺技を繰り出し戦う
バイカンフーだが、いくら打撃を与えても巨獣は斃れない…
技が炸裂しようとする度、アハメスがバリアー「ハードウォール」を使うためである。

バイカンフー「おのれ、面妖な…ッ」
女王アハメス「フフフフ私のハードウォールを易々と破れるとは思わない
 でもらいたいわね。さあお前たち、思う存分大暴れするがいい!」
巨獣マリゴス「ゴルルル…ゴガァァ!!」
バイカンフー「うおおおっ!」

マリゴスが口から火炎弾を連続で吐き出しバイカンフーを攻める。
さらに、ゴズマ戦闘機が周囲を飛び交いレーザーの雨を降らせて来るのである。
バイカンフーの全身に着弾による爆発と、派手な火花が弾け続けた。

ドカーンッ! ドバンッ ドドドドォン――ッ

レイナ「このままじゃロム兄さんが! ジェット、お願い!」
ロッドドリル「よっしゃあ! お前のぶんまで、オイラがふんばるぜ」
トリプルジム「私だって、やるときはやりますよ」
ブルージェット「すまんな…よし、ロム待ってろよ。ジェーット!!」

ジェットエンジンを勢い良く噴射して飛び立つブルー・ジェット。
目指す上空から華麗な宙返りを披露し、バイカンフーを援護するため
ゴズマ戦闘機と壮烈なドッグファイトを展開する。

ギルーク司令官「フン、たかが一機。その威勢、いつまで保つかな…」

ギルークの言葉通り、無尽蔵に現れるゴズマ戦闘機に流石のジェットも
援護し切れなくなっていく。地上でも、続々と孵化して来るヒドラー兵に
加えてシャークトロン軍団と宇宙獣士が次第にレイナたちを圧して行った。
勇猛果敢に戦い続け、かなりの敵を倒した彼らだったが、
刻一刻と疲労の蓄積が限界に達しようとしていた――――

<<スターコンドル船内>>

ゲーター「目標接近、レーダーが雲の下にゴズマ戦闘機らしき
 複数の飛行物体を捉えましたでぇ! …ん、ありゃりゃ?」
シーマ「ゲーター、他にも何か見つけたの?」
ゲーター「誰かが、ゴズマ軍と戦ってるみたいでっせ!」
ダイ「ホープ星人の人たちがまだ抵抗してるってことか?」
マグ「ホープ星人は平和を愛する温厚な種族…Gショッカー相手に
 そんなに長く持ちこたえてるなんて、ちょっと驚いたな」
ブン「Gショッカーと宇宙海賊辺りが仲間割れしてるのかもしれないぜ?」
サラ「自分の故郷が滅ぼされようとしたら、誰だって勇気を
 振り絞ってとことん戦うわよ! 私たちもそうでしょ…ジン!」
ジン「サラの言う通りだ。俺たちは彼らのSOS信号をキャッチして
 ここに来たはず…何が起こっていようと、Gショッカーから星を
 守るのが任務だ。ゲーター、マグ、さあ行くぞ!」

60

ホープ星の雲を抜けて巨大空母『スターコンドル』が姿を見せた。
ミサイルとビームを発射してゴズマ戦闘機を次々に撃墜していく、
謎の空母出現にアハメスたちが動揺する。

サラ「見て見て! 凄いわね、ホープ星の人たち!」
ブン「うおっ…すげぇ、フラッシュキングに劣らない巨大ロボいるじゃん」
ルー「……違うと思うケド」

女王アハメス「あれはっ!?」
バイカンフー「……??」
ブルージェット「お、手伝ってくれるのか?」
ギルーク司令官「むおお…ぬ~クインテッサ星人!!」
クインテッサ星人A「バ、バカな~~っ!? 我らETFはお約束通り
 外部からの敵を釘付けにしているハズ…うう!?」

再び雲を抜けて現れる二つの巨大物体。
ギャバンとミミーが操縦する超次元高速機ドルギランが姿を現すと、
続いて超時空戦闘母艦グランナスカが姿を見せた。

ベムサソリ「ぬう、あれは…ギャバンめ、嗅ぎ付けおったか~!」
ベンガルタイガー「もう一隻はシャリバンめのグランドバースか!?」
ベンガルコブラ「グランドバースにしては形が違うぞ兄者…!」
ギルーク司令官「…これではっきりしたな。うぬらの裏切りは明白だ!」
クインテッサ星人B「そ、そんな( ̄□ ̄;)!!」

サラ「ギャバン隊長も来てくれたのね! あの船も味方かしら?」
ジン「あの時タイムワープして来た主は…もしや?」
ダイ「細けぇこたぁいいんだよ! 敵ならこっちを攻撃してくるはずだろ。
 上は任せて俺たちも出撃しようぜジン」
ルー「下で今戦ってる人たちは、たぶんあのロボットのお仲間さんね」
ブン「よぉ~し。腕がなるぜ!」
シーマ「ふふ、皆さん気合充分ですね。私も負けませんよ」
ジン「よし降下するぞ。ゲーター、マグ、後は頼んだぜ」
ゲーター「へい、任しといてや!」
マグ「皆がんばれよ!」

スターコンドルはある程度の高度まで低空飛行した後、
船から飛び降りた六人を見送り再び上昇して戦い始めた。
六人の男女がヒドラー兵を蹴散らしながらレイナたちに駆け寄る。

レイナ「貴方たちは…?」
シーマ「私たちはGショッカーに侵略された星々を解放するため、
 有志を募って立ち上がったレジスタンス軍の者です。
 私はアマンガ星の王女、シーマと申します」
ジン「俺たち五人は赤子の時にエイリアンハンターという奴らに
 攫われてそれぞれの星で育ちましたが、地球人です。
 俺はジン…フラッシュ星から来ました」
ダイ「俺はダイ。フラッシュ星の衛星グリーンスター育ちのタフガイさ!」
ブン「ブンだ。ブルースター育ちの田舎もんだけどよろしくね。
 お姉さん…かわいいなぁ~名前教えてよ!」
サラ「こらブン! 初対面の人に失礼でしょ、もう…お子様なんだから。
 あたしはサラ。極寒のイエロースター育ちです、よろしく♪」
ルー「そして私はルー。ピンクスター育ちです、よろしく!」

レイナ「私はクロノス星のレイナと申します。こちらはジムとドリル…」
トリプルジム「初めまして皆さん。レイナお嬢様の従者ジムと申します」
ロッドドリル「オイラはバトル族のドリルってんだ、よろしくなっ!
 …で、空で戦ってるのがジェットで、あの赤いやつがロムが
 合身してるバイカンフーさっ!」
ブン「レイナお嬢様だって…くぅ~ますますそそられるぜ!」
サラ「やめなさいってば!」
レイナ「私たちはえ~と…剣狼の導きにより、暗黒に支配された
 宇宙を救うため旅をして…え~と…」
ロッドドリル「めんどくさいなあ。悪党を懲らしめて回ってる者です、
 でいいじゃないか」

スーパーギルーク「ほう。そういうことか…」
一同「――!!!」

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ゴズマードの入口デッキに立つ、スーパーギルークに姿を変えた司令官が
全員を見下ろしている。その顔はゾッとするような冷たさである。

スーパーギルーク「我らが落とした星を解放して回る、小賢しい連中が
 出没していると聞いていたが―…レジスタンスとは貴様らのことだったか」
ブン「うわっ…なんつー悪人面だよ。ケフレンよりひでぇや」
ルー「ホント、名乗らなくても分かるくらいモロに悪者の親玉ね!」
シーマ「ギルーク! 宇宙の心ある人々は、いつまでも星王バズーや
 サタンゴースの恐怖支配に怯えてばかりではありません……
 貴方も本当にギラス星を愛しているなら、Gショッカーのためではなく、
 私たちのように立ち上がるべきです!」
スーパーギルーク「おお…シーマではないか。すっかり見違えたな、フフフ。
 ギラス星のためか…だがもう俺のギラス星はこの世に存在しておらぬ。
 Gショッカー・ゴズマ軍こそが命を賭す我がギラス星なのだっっ!!!!」
シーマ「ギルーク…!」
ジン「話し合っても無駄なようだな。お前たちの悪魔の所業…
 決して許されることではない。俺たちが全力で叩き潰す!!」
スーパーギルーク「ん~~…グフフ…若僧、お前は?」

ジン「俺は…俺たちは。俺たちのような宇宙の孤児を
 作らせないために、貴様ら悪魔と戦う者だっ!
 ――皆いくぞ、プリズムフラッシュ!!」
ダイ&ブン&サラ&ルー「プリズムフラッシュ!」

五人の若者は掛け声と共にしゃがんで立ち上がり、左手首にはめた
変身用ブレスを胸の前にかざした。すると眩い宝石のような輝きが
五人を包み込み、ルビー・エメラルド・サファイア・トパーズ・ダイアモンドの
プリズムが額に光る五色の「プリズムスーツ」を纏った五人が立っていた!

レッドフラッシュ「シャット・ゴーグル!――レッドフラッシュ!」
グリーンフラッシュ「シャット・ゴーグル!――グリーンフラッシュ!」
ブルーフラッシュ「シャット・ゴーグル!――ブルーフラッシュ!」
イエローフラッシュ「シャット・ゴーグル!――イエローフラッシュ!」
ピンクフラッシュ「シャット・ゴーグル!――ピンクフラッシュ!」

フラッシュマン全員「超新星・フラッシュマン!!!!!」

レイナ「フラッシュマン……」
スーパーギルーク「うぬぬう~フラッシュマンだと? …フッフフ…
 なるほど、メスの連中が話しておったな…貴様たちがそうか!」
レッドフラッシュ「俺たちもシーマ王女から大星団ゴズマについては
 聞いている。スーパーギルークッ! 電撃戦隊チェンジマンに代わり、
 俺たち超新星フラッシュマンが必ずお前たちの野望を打ち砕く!」
スーパーギルーク「ハァッハハッハ、笑わせるな小僧ども。
 フラッシュ星人の科学力如きで大星団ゴズマが倒せるものか!
 我が手にかかればフラッシュ星系など容易いものよ…捻り潰してくれる」

フラッシュマン五人と王女シーマにレイナたちが加わり、
ゴズマ軍のヒドラー兵や宇宙獣士と再び大乱戦が開始された。
シャークトロンは残っている数以上にはもう増援はこないようだ。

レッドフラッシュ「プリズム聖剣ッ―スーパーカッター!」
シーマ「たぁーーーハァッ!」
グリーンフラッシュ「受けてみろッ―ローリングナックル!」
ロッドドリル「天空宙心拳・岩石割り!!」

レッドフラッシュと王女シーマが冴え渡る剣技でヒドラー兵を次々に斬り捨てる。
プリズムカイザーを両手に装着したグリーンフラッシュは、ドリルと並んでナックル
パンチをぶちかまし、宇宙獣士を殴り飛ばす。

レイナ「やぁッ―天空宙心拳・破岩拳!」
トリプルジム「お嬢様、お下がりくださいここは私が…うわぁ!?」
ブルーフラッシュ「レイナさんは俺が守る! プリズムボールッ
 いくぜぇ~~ハリケーン・ボルトッッ!!」

ジムを飛び越え、透明ボールと化したブルーフラッシュの体当たり攻撃が
ボーリングの的のようにヒドラー兵の集団を倒していった。

イエローフラッシュ「ピンクフラッシュ、行くわよ!」
ピンクフラッシュ「オッケー!」

プリズムブーツで無重力状態のように空中を浮遊するピンクフラッシュ。
彼女の肩にプリズムバトンを持つイエローが乗り、協力して攻撃を行う。

イエロー&ピンクフラッシュ「デュエット・スーパーブリザード!!」

ビュウウウウウウウウウウ――ッ!

途端に敵の一団を襲う猛吹雪の嵐! 凍りついた敵にピンクフラッシュが
プリズムブーツで跳ねる様にストンピングキックを浴びせ砕け散る。

スーパーギルーク「フフフフ…なかなかやるなフラッシュマン。
 あのカウラーが申していただけのことはあるようだ」

62

一方その頃――。

バイカンフー「むう…!」
巨獣ハネダー「ギャァース!」

―ガキィッ―

上空からバイカンフーに襲い掛かるハネダー。その鋭く強靭な鉤爪が、
バイカンフーの両肩を掴んで持ち上げてしまった。

ブルージェット「――ロムッ!」
女王アハメス「アハハハ、いいぞ巨獣たちよ!」
バイカンフー「フッ、墓穴を掘ったのはこの怪物のほうだ―!」

バイカンフーは逆上がりの動作で半身に反動をつけて、両足でガッチリと
ハネダーの頭を挟み込んだ。そのまま体勢を上下逆に入れ変えると、
両腿で頭を、両腕でハネダーの足をクラッチして固め猛回転を加えた!

バイカンフー「サイクロン・ドライバァァァ―ッ!」
巨獣ハネダー「ギャッ…ギャアアアアアァース…」

ズド――ォォォン!!

パイルドライバーのような体勢で錐揉み回転しながら、頭から地表に
激突させられたハネダー。バイカンフーがゆっくり両足を離して飛び退くと、
ドラゴンタイプの巨獣は呻き声を上げて動かなくなった…。

女王アハメス「……なんてこと!」
ブルージェット「ああ密着されていては、バリアも効果がないと見えるな」
女王アハメス「う、お前は!?」
ブルージェット「ジェット族の剣士・ブルージェット。―トォッ!」
女王アハメス「チィ、小癪なああああ!」

アハメスに向けてガトリングガン連射とミサイルを発射するジェット。
怪鳥ジャンゲランが冷凍ガスと火炎でこれを相殺する。

ギャバン「スクリュウアタック!」
ドル「ギャオオー」

ドドドドド………ドガァーーンッ

飛び交うゴズマ戦闘機も、スターコンドルとグランナスカ、
電子星獣ドル&ギラン円盤の活躍でかなり数が一掃されていた。
時空魔法陣を発見したスピルバンが、ギリアムの提案に従いこれを
消滅させるためにグランナスカから地上へ降り立った。

スピルバン「カノン・フォーメーション!」
女王アハメス「――何を…ッ! くっ、そうはさせないわ!」

二連装エネルギー砲モードに変形していくグランナスカ。
狙いに気づいたアハメスが、急いで最大パワーのハードウォールを
魔法陣の前に作り上げこれを阻もうとする。

女王アハメス「残念ね、ウフフフフ…」
ギャバン「あきらめるな。俺も一緒に手伝うぜ!」
バイカンフー「天空宙心拳・招雷…!」

―ピカァッ …ゴロゴロゴロ…ガカカカァァァァ――バリバリバリッ…

ゲーター「マグはん、ワイらも参りまひょか~!」
マグ「よーし行こう!」

ハードウォールを討ち破るべく、グランナスカに呼応して集まる戦士たち。
スピルバンはそんな彼らに心の中で感謝を述べ、トリガーを引く。
空中に投影された巨大なスピルバン像もグランナスカを構え撃つ。

スピルバン「ビッグバン・カノン!!!」
ギャバン「ドル・ファイヤ――ッ!」
ドル「ギャオオー!」
マグ「スターコンドルビーム・最大出力!」
ゲーター「ミサイルも全弾おまけでっせ~!」
バイカンフー「サンダァァァー・ボルトスクリュー――ッ!!」

ズドドドドドッ …ドバババババ… ドガァァ―アァァン!!!!

かつてアハメスのハードウォールを粉砕した、チェンジマン五人の迸る
アースフォースパワーに匹敵する総攻撃がバリアに炸裂!
ガラスのように砕け飛ぶハードウォールを突き破り、
時空魔法陣は跡形もなく消滅した……

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女王アハメス「敗れた…私のスーパーパワーが、またしても……
 星王バズー様……はっ!」

アハメスの脳裏にトラウマの如く蘇る悪夢の光景の数々。
バズーに敗れ滅びるアマゾ星……宇宙放浪の辛い日々。
地球でもチェンジマンに敗れ続け、遂に訪れてしまう審判の日。

ギルークの声(幻聴)「今度はお前がゴズマに命を捧げる番だな…」
星王バズーの声(幻聴)「お前は宇宙獣士メーズとなるのだ!」

女王アハメス「…あ…あ…アアアアアアアアッ!!!
 それだけは、それだけはおやめください星王バズー様……
 私を女王でいられると、仰って下さい…こんなにも賢く、
 美しい女の願いを何故聞いて下さらぬ…星王バズー様アアアーッ!」

錯乱状態に陥り、ジャンゲランに乗って哀れな女王・アハメスは
宇宙の何処かへ飛び去って行った………。

スーパーギルーク「アハメス殿!? 如何なされた、何処へ行くーっ!?」

…ゴゴゴゴゴ…

アハメスの逃亡を見たのが早いか、ほとんど後に続けとばかりに
クインテッサ星人たちはまだ残っているシャークトロン軍団を置き去りにして
宇宙船を発進させた。他の宇宙商人たちも次々に退散して行くのだ。

スーパーギルーク「ぬううううぅぅ…あやつらぁ~ッ…!!」

巨獣マリゴス「グルルルルル!」
バイカンフー「奥義を受けろッ――ゴッドハンドスマァーッシュ!」

―ドガンッ!!―

残った巨獣マリゴスがバイカンフーに突進して行く。
バイカンフーは身を翻し、閃光する拳をマリゴスの腹部に突き入れた。
強烈な貫き手に貫かれ、絶叫する巨獣はそのまま大爆発を起した。

ドオォォ――ン……

バイカンフー「――成敗ッ!」

エネルギーを使い果たし、バイカンフーは異次元空間へ消え、
剣狼を手にしたロムに戻っていく。ガックリと膝をつくロムに、
スピルバンが走り寄って肩を貸した。

ロム「すまない。君たちが来てくれて助かったよ…ありがとう」
スピルバン「いえ、我々もGショッカーから宇宙を守るのが使命ですから…」
ロム「俺はロム。ロム・ストールという者だが君は?」
スピルバン「時空戦士スピルバン。またの名を城洋介といいます」
ロム「スピルバン…宇宙にはまだこんな素晴らしい戦士がいたんだな」

ブルージェットもロボットモードに戻って片側からロムを支えた。
広大な宇宙の旅の途中、出会えた志を同じくする戦士たちは
まずは多くを語らず、一時の心の交流を分かち合う。

64

ギャバン「ベムサソリ! もう逃がさんぞっ!」
ベムサソリ「おのれギャバン~!」

用心棒のベンガルベラザーズにさっさと見切りをつけられてしまい、
独り逃げ遅れたベムサソリを追い詰めるギャバン。
今はこれまでと悟ったのか、ベムサソリも猛反撃して応戦する。

ベムサソリ「むむ…ワシとしたことが、このようなところで…!」
ギャバン「観念して逮捕に応じろ、ベムサソリ」
ベムサソリ「そうはいくか。銀河連邦警察などに捕まるような
 生き恥を晒してはワシの宇宙海賊としての沽券に関わるわい!
 こうなったら貴様を倒してドルギランを頂く!そうだな、ついでに
 お前の女房になったと聞くミミーも頂いてやろうガハハハ」

頭部のサソリからレーザーを撃ち、右手のハサミからマシンガンを連射する
ベムサソリ。悪足掻きに等しい攻撃が、数々の修羅場を潜って来た
銀河パトロール隊長・宇宙刑事ギャバンに通用するはずもなかった。

ギャバン「チュオーゥ! スパイラルキック!」
ベムサソリ「グハァッ! ぐう~やられはせん!」

ベムサソリはサーベルを振りかざし、ギャバンに向かって行った。
不動明王のような構えをとり、剣にエネルギーを注入するギャバン。
青白く発光する刀身が空を切る度、幻想的なハム音を奏でた。

ギャバン「…レーザー・ブレード!」
ベムサソリ「ぬお~~っ 死ね、ギャバン!!」

斬りかかるベムサソリをジャンプで飛び越えそのまま回転、
レーザーブレードの高速回転を加えた一撃が炸裂する――!

ギャバン「ギャバン・ダイナミック!!」

――ズバァーーーンッ――

ベムサソリ「グギャァァァァ~ッ … …んん?」

断末魔と共に一刀両断されたかに思えたベムサソリ………
だがなんと、ギャバンが斬り落としたのは彼の腕だけであった。

ベムサソリ「キ、キサマ…何故ひと思いに殺さん!?」
ギャバン「お前にはいろいろと喋ってもらわなきゃならんことが
 山ほどあるからさ。宇宙海賊ベムサソリ、宇宙刑法により
 お前を逮捕するっっっ!」
ベムサソリ「タイ━━━━||Φ|(|´|Д|`|)|Φ||━━━━ホ !
 ガ━━ΣΣ(゜Д゜;)━━ン貴様ッッ…ワシは、何も喋らんぞ!!」

こうして、ジタバタ暴れながらベムサソリは凶悪宇宙人拘束用の
バード合金手錠をかけられ、ドルギランに連行されて行ったのである。
(エピローグへ続く)


○一条寺烈/ギャバン→ベムサソリを倒さず捕らえる。
○ミミー→ギラン円盤を操縦してゴズマ戦闘機と戦う。
○ジン/レッドフラッシュ→ゴズマ軍と戦う。
○ダイ/グリーンフラッシュ→ゴズマ軍と戦う。
○ブン/ブルーフラッシュ→ゴズマ軍と戦う。
○サラ/イエローフラッシュ→ゴズマ軍と戦う。
○ルー/ピンクフラッシュ→ゴズマ軍と戦う。
○シーマ→ゴズマ軍と戦う。
○ゲーター→スターコンドルでゴズマ戦闘機と戦う。
○マグ→スターコンドルでゴズマ戦闘機と戦う。
○城洋介/スピルバン→ギャバンらの協力を得てビッグバンカノンで時空魔法陣を撃つ。
○ロム/バイカンフー→巨獣ハネダー&マリゴスを倒す。
○レイナ→フラッシュマンと協力してゴズマ軍と戦う。
○ロッドドリル→フラッシュマンと協力してゴズマ軍と戦う。
○トリプルジム→フラッシュマンと協力してゴズマ軍と戦う。
○ブルージェット→ゴズマ戦闘機と戦う。

●スーパーギルーク→撤退しようとしないが…?
●女王アハメス→錯乱状態となり宇宙空間へ飛び去ってしまう。
●クインテッサ星人→撤退。
●ベンガルブラザーズ→ベムサソリに見切りをつけ撤退。
●ベムサソリ→ギャバンと戦闘。逮捕される。
●巨獣マリゴス→バイカンフーのゴッドハンドスマッシュを食らい爆死。
●巨獣ハネダー→バイカンフーのサイクロンドライバーで激突死。

65

【今回の新規登場】
○ジン=レッドフラッシュ(超新星フラッシュマン)
 強い使命感を持つフラッシュマンのリーダー。3歳の時にサー・カウラーらに
 誘拐されたため少しだけ当時の記憶が残っている。フラッシュ星系の母星・
 フラッシュ星に遭難したエイリアンハンター船が不時着したため、フラッシュ星人に
 育てられ彼らの科学と厳しい修行によって一人前の戦士に成長した。
 剣術に特に優れており、フラッシュ聖剣で戦う。

○ダイ=グリーンフラッシュ(超新星フラッシュマン)
 乳児の頃エイリアンハンターに誘拐され、フラッシュ星の衛星グリーンスターで育つ。
 筋力・特に腕力に優れ、拳闘技で戦い、変身前もナックルガードをはめている。
 プリズムカイザーから繰り出すパンチ系の技で戦う。ぶっきらぼうに思われがちだが、
 自然を愛し、非常に仲間思いな性格の青年である。

○ブン=ブルーフラッシュ(超新星フラッシュマン)
 乳児の頃エイリアンハンターに誘拐され、フラッシュ星の衛星ブルースターで育つ。
 過酷な環境で育ったためサバイバリティ能力に優れ、身軽で垂直の壁もスイスイ
 登ることができる。手裏剣スターダーツと全身を包み込むプリズムボールが武器。
 五人の中で一番お子様な性格をしており、また女性にはめっぽう弱い。

○サラ=イエローフラッシュ(超新星フラッシュマン)
 乳児の頃エイリアンハンターに誘拐され、フラッシュ星の衛星イエロースターで育つ。
 極寒世界で育ったため寒さに強く、プリズムバトンで吹雪を発生させて戦う。
 五人中唯一人、実の両親を見つけることができ、母星に帰れば恋人ミランが
 いるという、結構幸せ者だったりする。洞察力・分析力に優れた参謀役。

○ルー=ピンクフラッシュ(超新星フラッシュマン)
 乳児の頃エイリアンハンターに誘拐され、フラッシュ星の衛星ピンクスターで育つ。
 超重力世界で育ったため地球の重力程度なら何のその、空中散歩も自在である。
 それを活かしたプリズムブーツで空中を浮遊するトリッキーな動きで戦う。
 かなりの食いしん坊だが料理を作るのは苦手である。

○マグ(超新星フラッシュマン)
 フラッシュ星人に製作された、フラッシュマンのサポートロボット。
 差し込まれたフロッピーディスクのプログラムで性格が変わってしまうため、
 最初はラウンドベースの警備ロボとして機能しており、無断侵入した
 ジンたち五人を攻撃した。腹部にはモニターがある。

○王女シーマ(電撃戦隊チェンジマン)
 星王バズーに滅ぼされたアマンガ星の王女。大星団ゴズマの戦闘員に
 組み込まれ、ギルーク司令官の片腕「副官シーマ」として働いていた。
 修羅と化した間に声色も男のような声で喋っていたが、捨て駒にされそうに
 なりゴズマを裏切る決心をする。彼女を思いやるブーバの命を賭した行動に
 より仮死状態とされてから本来の心と姿を取り戻した。以後はチェンジマンたちと
 一緒に行動し、最後までゴズマと戦った。宇宙獣士ウーバの母乳で育った過去が
 あるため、人間の女性と変わらない今の姿が本来のものかは不明である。

○航海士ゲーター(電撃戦隊チェンジマン)
 ナビ星出身のひょうきんな宇宙人。大星団ゴズマの戦艦ゴズマードで
 航海士として働いていたが、母星から来た妻や息子の説得で心を痛め、
 二人目の子供をこの手に抱きたいという父親の一念で奮起、ゴズマを
 裏切ってチェンジマンたちと一緒に戦った。何故か関西弁を喋る。

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最終更新:2021年01月07日 05:57