ギャグ編29~32

『サンレッド、魔法の国の戦い』

作者・ユガミ博士
29

甘城ブリリアントパーク***


東京都西部のベッドタウンである甘城市にある経営が苦しいテーマパーク
「甘城ブリリアントパーク」実はキャストの大半が魔法の国メープルランドから来た
妖精なのだが、そのテーマパークの支配人代行をひょんな事から引き受けた高校生、
可児江西也は、サポートを務める千斗いすずと共に今日も支配人代行として業務を行っていた。

西也「何、『スプラッシュ・オーシャン』のキャスト全員が風邪で寝込んだだと!?」
いすず「ええ、一週間は安静にしてないといけないそうよ」

パーク内にあるプール「スプラッシュ・オーシャン」では、キャスト達によるショーを
行っていたのだが、このままでは一週間もショーが出来ず経営に響いてしまう。

トリケン「それでしたら、私に打ってつけの知人がいるのですが、ご紹介致しましょうか?」
西也「本当か?すぐに紹介してくれ」

見た目がトリケラトプスの営業及び広報担当であるトリケンから、打ってつけの人物がいる
と聞かされ、西也は紹介してもらう。

後日、甘城ブリリアントパークの事務所に呼ばれたのが・・・・。

ヴァンプ「私、世界征服を目標に活動している悪の組織フロシャイムで
 川崎支部の司令官をしていますヴァンプと申します。そして、こちらが
 私たちの宿敵である天体戦士サンレッドことレッドさんです」
サンレッド「・・・・って、何で俺を連れて来たんだよ!!」
西也「(・・・・・何だ、こいつ等(汗))」

トリケンが紹介してきたのは、川崎を舞台に戦っている天体戦士サンレッドと
悪の組織フロシャイムだった。トリケンはフロシャイムの怪人モスキーと
とあるイベントで知り合ってから友人となっており、今回紹介したのである。
(どんなイベントかは察して下さい・・・・)西也はヴァンプ将軍の悪の組織
らしからぬ丁寧な物言いや、サンレッドのヒーローなのにTシャツという
ラフな格好に、彼は戸惑う。

ヴァンプ「まぁまぁ、レッドさん。困っている人を助けるのはヒーローとして、
 当然の事ですよ!」
サンレッド「・・・・毎回、思うが悪の組織のセリフじゃねえだろ」
西也「(・・・・胡散臭い連中だが、ここは仕方がない)当パークの支配人代行を
 務めさせていただいています可児江西也です。今回、ご協力に感謝します」

サンレッドとヴァンプ将軍のいつものやり取りに、

西也は内心、不審に思いつつも営業スマイルで挨拶をする。

ヴァンプ「今回プールで戦うので、レッドさんにはゲイラス君とガメス君に戦ってもらおうと
 思います」
ゲイラス&ガメス「「よろしくお願いします!」」

ヴァンプはプールで戦うという事で、フロシャイム川崎支部に所属するイカ型怪人のゲイラスと
カメ型怪人ガメスを西也達に紹介する。そしてゲイラスとガメスの能力等が説明された。

西也「見た目も水に関係する怪人ですし、空を飛べるとなるとお客様にも喜ばれるかも
 しれませんね」
サンレッド「まっ、何だっていいけどよ。ショーじゃなくても、俺が勝つだろうけどな」ヘラヘラ

ゲイラスとガメスの飛行能力を聞いて、西也もショーを見に来た来場者にも
好評を得るだろうと考える。サンレッドはヘラヘラといつもの調子で言った。
その後、打ち合わせをしてサンレッド達は川崎へと帰り、その日は終わった。

30

西也「何!?来られない」
ヴァンプ「はい・・・申し分けありません。ゲイラス君はご親戚のお葬式で、ガメス君は
 腕を骨折しちゃったみたいで」
サンレッド「てめぇ、ヴァンプ!他の怪人(やつら)はどうした!」
ヴァンプ「他の皆も、それぞれ予定があって来れないんです」
いすず「どうするの?もうすぐ開演よ!」

開演当日。西也達はヴァンプから、ゲイラスとガメスがそれぞれの事情で
出演する事が出来ないと聞かされる。時間も迫っており、このままでは
中止にしなかればならない。

ウサコッツ「ヴァンプ様!ボク達アニマルソルジャーが代わりに出るよ!」
いすず「(カワイイ////)」
デビルねこ「でも、僕ヒザを痛めちゃっているから上手く動けないよ」
西也「(見た目、ヌイグルミなのに、膝を痛めたって何だ!?オヤジか!)」

ヴァンプに付いてきたアニマルソルジャーのウサコッツが自分達が代わりに
出演すると立候補する。西也は見た目はカワイイぬいぐるみなのに色々な
持病を抱えているデビルねこに内心、呆れた。

Pちゃん改「・・・・・・」ウィィィン
デビルねこ「Pちゃん、ショーだからミサイルは使わないよ!(汗」
西也「怖いわ!」

アニマルソルジャーの一員であるPちゃん改は、やる気を見せたいからか
口からミサイルを出そうとするので、デビルねこが止める。ミサイルが
出ようとしていたので、流石の西也も思っていた事を口に出した。

バーン!

???「話は聞かせてもらった!!」
ウサコッツ&デビルねこ「ム、ムキエビ先輩!!」

事務所の扉をいきよい良く開けて現れたのは、フロシャイム川崎支部に
所属する怪人の一体、ムキエビ先輩だった。突然の登場にウサコッツや
デビルねこは驚く。

ヴァンプ「ムキエビさん、何故ここに?」
ムキエビ「何で俺を呼んでくれないんですか、ヴァンプ様!俺はムキエビ
 だけど、海老は海老!水棲系の怪人でしょ!」
一同「(いや、只のムキエビだよ)」

自分も水に関係がある怪人だから、今回のショーに登場できると訴える
ムキエビ先輩だが、一同はムキエビ先輩の言い分に心の中で突っ込む。

西也&サンレッド「「いいから、さっさと戦う奴を決めろー!!」」

この事態に西也とサンレッドは我慢に限界が来たので、大声で怒鳴る。
そして、結局どうなったのかと言えば・・・・・。

ヴァンプ「ふはははは、行くのだ!我がフロシャイムの誇る怪人達よ!」
モモタロス「で、久々の出番がこれかよ!」
キンタロス「まぁ、ワイらは見た目怪人やからな・・・」
リュウタロス「モモタロス、五月蠅い!」
ウラタロス「ちゃんとやって、先輩」
ウルフイマジン「・・・・何で、こいつらと一緒にこんな事をしているんだ」

ショーには、ゲイラス達の代わりに呼び出されたのは、モモタロス達
電王の仲間のイマジン達だった。ヴァンプと契約しているウルフイマジンと
一緒になって、サンレッドとステージ上で戦うのだが、とりあえずショーは
好評を得るのであった。

31

○可児江西也→トリケンにサンレッドとヴァンプ将軍達を紹介してもらい、ショーの出演を依頼する。
○千斗いすず→西也に『スプラッシュ・オーシャン』のキャストが全員、風邪で出演出来ない事を報告する。
○トリケン→西也にサンレッドとヴァンプ将軍達を紹介する。
○サンレッド→ヴァンプ将軍と一緒に甘城ブリリアントパークに訪れ、ショーに出演する。
●ヴァンプ将軍→サンレッドと一緒に甘城ブリリアントパークに訪れ、ショーに出演する。
●ゲイラス→ショーに出演する筈だったが、親戚の葬儀に参加する為、出演出来なくなる。
●ガメス→ショーに出演する筈だったが、腕を骨折してしまい出演出来なくなる。
●ウサコッツ→ゲイラスやガメスの代わりにショーに出演しようとする。
●デビルねこ→ゲイラスやガメスの代わりにショーに出演しようとするが、持病の事を話す。
●Pちゃん・改→ゲイラスやガメスの代わりにショーに出演しようとする。
●ムキエビ→ゲイラスやガメスの代わりにショーに出演しようとする。
○モモタロス→ゲイラスやガメスの代わりにショーに出演する。
○ウラタロス→ゲイラスやガメスの代わりにショーに出演する。
○キンタロス→ゲイラスやガメスの代わりにショーに出演する。
○リュウタロス→ゲイラスやガメスの代わりにショーに出演する。
●ウルフイマジン→モモタロス達と一緒に、ゲイラスやガメスの代わりに仕方が無くショーに出演する。

32

【今回の新規登場】
○可児江西也(甘城ブリリアントパーク)
 甘城ブリリアントパーク支配人代行を務める甘城高校の生徒。頭脳明晰、
 運動神経抜群、ルックスにも優れているがナルシスト。かつては「児玉誠也」
 という子役タレントとして一世を風靡した。ラティファにより、「相手の心を読む
 魔法」を与えられている。高所恐怖症。

○千斗いすず(甘城ブリリアントパーク)
 西也のクラスに転校してきた亜麻色の髪が特徴の美少女。魔法の国「メープルランド」出身で
 メープルランドでは近衛隊所属の第一騎士「イースズルハ・セントルシア」で、マスケット銃
 「シュタインベルガー」を所持している。元々支配人代行として派遣されたが、西也が支配人代行に
 就任してからはサポート役を務め、新年度からは秘書室長として西也を補佐する。
 家系の先祖に河童がいる影響か胡瓜が好物で、入浴に無償の喜びを感じている。

○トリケン(甘城ブリリアントパーク)
 トリケラトプスの様な見た目が特徴の甘ブリの営業部長兼広報部長。魔法の国レックスランド出身で
 物腰や口調は丁寧だが、すぐに前屈みになる。元々はパーク内エリア「ワイルド・バレー」の
 アトラクション「プラネット・ダイナソー」のキャスト。アダルトビデオに異常に詳しい。
 人間体は中肉中背の眼鏡を掛けた営業マン風の男性で、日本名は「取手」

●ゲイラス(天体戦士サンレッド)
 フロシャイム川崎支部に所属するイカ型怪人。両腕は複数の触腕が捻じれた様な形状を
 しており、開くと蝙蝠のように被膜が広がって空を飛ぶ事が出来る。冷蔵庫の様な重い物も
 持ち上げる程の怪力。「フロシャイム翼の会」「フロシャイム海の会」のメンバー。
 必殺技はブラックプレッシャー

●ガメス(天体戦士サンレッド)
 フロシャイム川崎支部に所属するカメ型怪人。よくギョウに振り回されたりしているが
 慕っている。空を飛べる事が出来る為、「フロシャイム翼の会」「フロシャイム海の会」の
 メンバー。またサンレッドの声マネが上手い。必殺技はメガトンセントーン、ガメスウィング

●ウサコッツ(天体戦士サンレッド)
 フロシャイム川崎支部に所属するウサギのぬいぐるみ型怪人で、アニマルソルジャーの
 リーダー格。自分自身は可愛くないというが、外見や行動が可愛い為、若い女性や子供に
 好かれている。アニマルソルジャー以外では同期であるらしいカーメンマンやメダリオと良く
 一緒にいる。サンレッドの膝の上がお気に入りの場所。必殺技はデーモンクロー

●デビルねこ(天体戦士サンレッド)
 ネコのぬいぐるみ型怪人で、アニマルソルジャーの一員。よく語尾に「~なの(の)」と付けて話すが糖尿病、四十肩、生活習慣病、円形脱毛症、加齢臭など多くの持病を抱えており、ウェストポーチにはたくさんの薬を常備している。また重度のヒザの関節痛も患っている。必殺技は頭突き

●Pちゃん・改(天体戦士サンレッド)
 ヒヨコ(カモ)のぬいぐるみ型怪人で、アニマルソルジャーの一員。自身の改造が趣味で
 登場する度に改造がエスカレートしていき、その戦闘能力はフロシャイムの中でも群を
 抜いている。また自分だけ得するような行動を執るなど、見た目とは裏腹に独善的で
 ずるい性格をしている。必殺技は破壊光線、核兵器

●ムキエビ(天体戦士サンレッド)
 フロシャイム川崎支部に所属する殻を剥いた海老の怪人。フロシャイムのバイオ実験で
 生まれており、命を持たない為殺す事が出来ない。非常に自己主張が強く思い込みの
 激しく気性の荒い性格をしており、相手の都合お構いなしに自分のペースで話を進める。
 川崎支部にはヴァンプ将軍よりも前からおり、地位が上のヴァンプ将軍も敬語で話しており
 かなり古参であるために無下に扱う事も出来ず鬱陶しい存在。必殺技はデススプリンガー

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最終更新:2021年01月07日 07:53