第13話 「太陽系オリンピック Part6」  ユガミ博士 凱聖クールギン

米国大統領が使用する空軍機、通称「エアフォース・ワン」エアフォース・ワンに戻った
マイケル・ウィルソンは自身の専用パワードスーツ「メタルウルフ」で出撃する。

ジョディ「大統領。ご武運を」
マイケル「OK.Let’s Parry...!!」

出撃したメタルウルフはドラキュラ率いる吸血鬼軍団の前に現れる。

マイケル「さぁ、吸血鬼共。パーティーの相手をしてもらうぞ」
ドラキュラ2世「これが噂に聞くメタルウルフか...!」

マイケル・ウィルソンの乗るメタルウルフは装備しているマシンガンや
ミサイルを吸血鬼に向けて放つ。

ブラックパンサー「我々も負けてはいられないぞ。キャプテン」
キャプテン・アメリカ「勿論ッ!フンッ!!」
ドラキュラ三世「何をッ!ぐはぁ」

メタルウルフの活躍に負けじとブラックパンサーは爪で、吸血鬼を切りつけ、
キャプテンはドラキュラ三世に強烈なパンチを繰り出した。

ダコスタ「出口です、皆さん」
楊志「―ッ!ここにも妖怪帝国が」
カガリ「あれは、マイケル・ウィルソン大統領のメタルウルフ!」

そこへスタジアムから避難してきたカガリ達VIPが、メタルウルフと
ドラキュラ達の戦いに遭遇する。

バリーンッ!

村雨「うわぁ!」
楊志「村雨!一清!」

スタジアムの窓が割れると先程バルモンドから皆を守る為に残った村雨と
一清道人が落ちてくる。続いてバルモンドとミイラ軍団がマイケル・ウィルソン達が
戦っている場所へ降り立つ。

マイケル「吸血鬼に続き、今度はミイラか!」
バルモンド「苦戦をしているようだな。ドラキュラ。俺が手を貸してやろうか?」
ドラキュラ2世「フンッ!好きにしろ」

ミイラ軍団が加わり、メタルウルフやキャプテン・アメリカ、村雨達はVIPを
守りつつ戦っていく。護衛役であるダコスタやキサカも銃で応戦するが、
ミイラや吸血鬼が相手では効果が無く苦戦を強いられる。

キラ@Sフリーダム「ラクスゥゥゥ!」
アスラン@∞ジャスティス「無事か、カガリ!」
カガリ「フリーダムにジャスティス...キラとアスランが来てくれたのか」
ラクス「(キラ・・・)」

そこにキラとアスランが操縦するS(ストライク)フリーダムと∞(インフィニット)ジャスティスが
エターナルと共に、カガリやラクス達の窮地に駆け付ける。

バルモンド「MSという奴か...面白い。相手をしてやろう」

バルモンドはSフリーダムと∞ジャスティスを相手に巨大化して2機の
ガンダムを相手に立ちはだかった。

キラ「巨大化した...!?」
アスラン「そこをどけぇー!」

キラとアスランはSフリーダムのカリドゥス複相ビーム砲やシャイニングエッジ
ビームブーメランで攻撃をするが、不死身のバルモンドには効かなかった。
かつてバルモンドは鬼太郎が地獄の鍵を用いて召喚した地獄の炎による技
「獄炎乱舞」によって倒されたが、現在鬼太郎は他の場所で戦っている為、
バルモンドの所へ行けなかった。

バルモンド「人間の造ったMSというのは、この程度か?笑わしてくれるッ!」

ボォンッ!

バルモンド「―ッ!今の攻撃は...?」

Sフリーダムと∞ジャスティスを相手に余裕を見せるバルモンドは
突如、攻撃を受ける。そして攻撃が放たれた方向に目を向けると、
そこにいたのは1人の魔人だった。

マイケル「魔人バルゴグ...」

バルゴグ「出でよ、異界の勇者どもよ!」

突如、戦場に現れた不気味な黒いローブ姿の怪人…。
魔道師バルゴグは手に持った杖の先端から淀んだ紫色の光を放ち、
小型の時空クレバスを生成すると、異世界から二匹のモンスターを召喚した。

ライノソルジャー「グォォ…!」
ハンマーブロス「ケケェッ!」

時空を越えてバルゴグに召喚されたモンスターの一匹は、
ピンク色の鎧を着たサイを擬人化したような魔獣で、
ハルバートを武器とするライノソルジャーである。
そしてもう一匹は、頭にグリーンのヘルメットを被り、
手には無数のハンマーを持った二足歩行の亀型怪人で、
とある世界では魔王クッパのエリート兵士となっているハンマーブロスであった。

バルゴグ「行け! 目障りな雑魚どもを片付けよ」
ライノソルジャー「グォォッ! ルカナン!」
ハンマーブロス「ケェェッ!」

ライノソルジャーはルカナンを唱えて魔法で敵の防御力を下がらせ、
ハルバートを振り回してミイラ男の群れの中に飛び込んだ。
ハンマーブロスも次々とハンマーを投げて吸血鬼達を攻撃する。
配下のモンスター二匹に大勢の敵を露払いさせたバルゴグは、
やがてゆっくりと歩き出し、メタルウルフの傍に近付いた。

キャプテン・アメリカ「バルゴグ! 大統領には指一本触れさせんぞ!」
ブラックパンサー「大統領、ここは任せてお下がりを!」
メタルウルフ「いや、その必要はなさそうだ」

バルゴグと言えば、アラブの要人をこれまで数多く葬って来たと言われる闇の魔人である。
キャプテン・アメリカとブラックパンサーは大統領を守ろうと立ち塞がるが、
バルゴグにこちらへの殺気がないのを見て取ったメタルウルフは二人を下がらせ、
何と自分からバルゴグの隣へと歩を進めた。

メタルウルフ「魔道師バルゴグ…。
 前にドバイでバトルして以来だね。
 君が太陽系オリンピックを守りに現れるなんてどういう風の吹き回しだ?」
バルゴグ「この平和の祭典とやらがどうなろうと知った事ではないが、
 私の縄張りで異国の妖怪どもに好き勝手をされては不愉快なのでな。
 場所をわきまえぬ無礼な連中にはすぐに消えてもらわねばならん」
メタルウルフ「なるほど…。だったら利害が一致したところで、
 世にも珍しい中東の魔人とアメリカ大統領の一時共闘と行こうか」
バルゴグ「フフフ…。
 確かに、このような珍事は二度とあるまいな」
メタルウルフ「一度限りの夢の競演だ。レッツ・パーティ!!」

こうして、バルモンドを相手に共同戦線を張る事になったメタルウルフとバルゴグ。
メタルウルフがバズーカから炸裂ロケット弾を撃ちまくり、
バルゴグは杖から閃光魔法・ギラを放ってバルモンドを狙う。
だが、不死身を誇るバルモンドは二人の同時攻撃にもビクともしない。

バルモンド「愚か者どもめ! そんなもので俺が倒せるか!」
メタルウルフ「参ったね。相当タフな相手だ」
バルゴグ「不死身とあらば、やはり通常の攻撃では効かぬか。
 それこそ地獄の炎でも持って来ない限りはな」
メタルウルフ「地獄の炎か…。
 その口ぶりだと、ただのジョークというわけでもなさそうだね」
バルゴグ「今の内によく見物なさっておくがいい。
 いずれ米帝を、そして全世界を焼き尽くす事になる死の世界の業火をな!」

バルゴグはそう言って魔法杖を高く頭上に掲げた。
杖の先から赤い一筋のビームが出てまるで窓ガラスを割るかのように空間を破壊し、
上空に小さな時空の穴を作り出す。

キャプテン・アメリカ「トォッ!」
ミイラ男「ギャァッ!」
ブラックパンサー「…! キャプテン、危ない!」

ライノソルジャーやハンマーブロスと共に、
ミイラ男や吸血鬼らの軍団と戦っていたブラックパンサーは、
急速に巨大化する時空の穴の存在に気付いて声を上げ、
キャプテン・アメリカに警告した。

キラ「これは…」
アスラン「まずい! 巻き込まれるぞ!」

最初は直径数十センチメートル程度だった人工時空クレバスは、
どんどん膨張してガンダムすら呑み込むほどの巨大なブラックホールのような穴となった。
危険を感じてSフリーダムと∞ジャスティスを後方へ退避させるキラとアスラン。

バルゴグ「現世に燃え上がれ、赤き地獄の炎よ!
 必殺獄焔魔法、ラハブ・ジャハンナム!!」
バルモンド「何っ…!?」

バルゴグが呪文を詠唱すると、
大きく開かれた時空の穴から紅蓮の超高熱火炎が渦を巻いて噴き出し、
凄まじい勢いでバルモンドに襲いかかった。
これこそは正真正銘、文字通りの地獄で燃え盛る炎。
バルゴグは時空クレバスを作り出す魔法でこの世と地獄とを繋ぎ、
その強い魔力で地獄の炎を操ってこの世へと呼び込みバルモンドを攻撃させたのである。

バルモンド「グォォッ…! バ、バカなっ!!」

不死身のバルモンドも、死者すらも焼き苦しめる冥界の猛火を、
特大の火炎竜巻にしてぶつけられては耐えようがなかった。
バルモンドの体が炎の渦の中で徐々に溶けるように消え入り、霧散してゆく。

ライノソルジャー「グォォォ…!」
ハンマーブロス「ギャァァッ…!」
バルモンド「おのれ…! この…俺…が…ぁ…っ…」
バルゴグ「フッ、滅びたか」

こうしてバルモンドは灼熱の炎の中で完全に消滅した。
他に大勢いたミイラ男や吸血鬼の軍団も、
彼らと戦っていたライノソルジャーやハンマーブロスもろとも、
バルゴグの強力魔法ラハブ・ジャハンナムの炎に呑まれて全滅したのである。

ドラキュラ二世「チッ、退却だ!」
ドラキュラ三世「覚えていろ!」

仲間を全て倒され、もはや作戦はこれまでと見たドラキュラ二世と三世も撤退。
こうして戦いは終わったのであった。

メタルウルフ「こんな恐ろしい魔法が使えるなんて、
 ドバイではまだまだ本気じゃなかったようだね」
バルゴグ「それは貴公とて同じだろう?
 再戦の時はいずれ来る。楽しみにしているぞ、米帝のボスよ」

バルゴグはそれだけを言い残して風のように去って行った。
地上ではまだ彼が発した炎の残り火がアスファルトを燃やしている。
魔道師バルゴグは恐るべき相手だと、
マイケル・ウィルソンjrは改めて認識したのであった。

ナイトファイヤー「皆さん、大丈夫ですか!?」

西洋妖怪との戦いを終えたナイトファイヤーとバイクル、ウォルターは、
テロ発生直前までフィールドで試合をしていたサラジア代表の野球選手達の元へやって来た。
彼らは監督やコーチ陣に先導されて控室からスタジアムの外へ逃げ、
安全な場所に集団で身を隠していたのであった。

サラジア代表ピッチャー「ええ、我々は大丈夫です」
サラジア代表バッター「ここにも妖怪が攻めて来て、
 危ないところでしたが、赤と青のドラゴンのような怪人がいきなり現れて、
 妖怪達をみんな倒してしまったんです!」
ウォルター「赤と青の怪人…?」
バイクル「何のこっちゃ?」

サラジア選手団の話によると、彼らも西洋妖怪に襲われて窮地に落ちたのだが、
謎の二匹のリザードマンのようなモンスターが現れて彼らの前に立ち塞がり、
圧倒的な強さで妖怪達を次々と殺戮して行ったのだという。

ウォルター「先日、サヘルの獅子というセネガルのテロ組織を壊滅させた、
 彼らのアジトの防犯カメラに映っていた赤いモンスター…」
ナイトファイヤー「そして、その直後にロリシカの与党議員を殺害したところを、
 近隣住民に目撃されている青い怪人…。
 色といい、竜人型の姿形といい、どちらもこの選手達の証言と一致するな」
バイクル「せやけど、一体どこの連中なんや?
 テロリストを襲ったかと思ったらテロに反対しとるような平和主義の政治家を殺して、
 今度は太陽系オリンピックの試合に現れて妖怪と戦うって、
 犯人の目的がさっぱり読めへんわ」
ナイトファイヤー「確かに謎だ…。
 これまで鳴りを潜めていた新たな勢力が動き出しているのかも知れない」

訝しむナイトファイヤー。
その頃、アルハザードはテロが収束したスタジアムへ戻り、
別行動していた秘書NとRと合流していた。

アルハザード「妖怪どもは片付けた。そちらはどうであったか」
秘書N「サラジア代表チームの選手とスタッフは全員無事です。閣下」
秘書R「外野手の選手二名が怪我をしてしまいましたが、
 幸いどちらも全治数日程度の軽傷。選手生命には全く影響ありません」
アルハザード「巨額の育成費を投じて育てて来たエリート選手達は言わば国の宝。
 妖怪どもに殺されてしまっては敵わんからな。
 …しかしつくづく惜しいところで横槍が入った。
 あのまま投げていれば、恐らくあそこでゲームセットだったものを…!」

もし勝っていれば歴史的金星だった決勝戦の試合を思い出して悔しがりながら、
アルハザードは秘書二人を連れてスタジアムを後にした。

〇マイケル・ウィルソンjr→バルゴグと一時共闘してバルモンドを倒す。
〇ジョディ・クロフォード→マイケル・ウィルソンを見送る。
〇キャプテン・アメリカ→ドラキュラ二世にパンチを喰らわせる。
〇ブラックパンサー→吸血鬼に攻撃する。
〇マーチン・ダコスタ→VIPを避難させる。
〇レドニル・キサカ→VIPを避難させる。
〇カガリ・ユラ・アスハ→避難する。
〇ラクス・クライン→避難する。
〇キラ・ヤマト→Sフリーダムでバルモンドと戦う。
〇アスラン・ザラ→∞ジャスティスでバルモンドと戦う。
〇青面獣陽志→VIPを避難させる。
〇不死身の村雨健二→バルモンドに吹き飛ばされる。
〇一清道人→バルモンドに吹き飛ばされる。
〇ナイトファイアー→サラジア代表選手から竜の怪人の話を聞く。
〇バイクル→サラジア代表選手から竜の怪人の話を聞く。
〇ウォルター→サラジア代表選手から竜の怪人の話を聞く。
●ライノソルジャー→バルゴグに召喚されてミイラ男と戦うが、バルゴグのラハブ・ジャハンナムに巻き込まれて死亡。
●ハンマーブロス→バルゴグに召喚されて吸血鬼と戦うが、バルゴグのラハブ・ジャハンナムに巻き込まれて死亡。
●ドラキュラ二世→キャプテン・アメリカのパンチを喰らう。撤退する。
●ドラキュラ三世→撤退する。
●バルモンド→バルゴグのラハブ・ジャハンナムで倒される。

●アフマド・アルハザード/魔道師バルゴク→メタルウルフと共闘し、必殺の火炎魔法ラハブ・ジャハンナムでバルモンドを倒す。
●秘書N→変身してサラジア代表選手を守った。
●秘書R→変身してサラジア代表選手を守った。

【今回の新規登場】
○キラ・ヤマト准将(機動戦士ガンダムSEED/同SEED DESTINY)
コロニー・メンデルにおける遺伝子操作実験の結果生まれた、唯一とされる最高のコーディネイター=スーパーコーディネイター。
ZGMF-X20Aストライクフリーダムガンダムのパイロット。第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦をはじめとする数々の戦績は
伝説的な威名として轟いている一方、敵機のコクピットを狙わない不殺主義を貫いている。

○アスラン・ザラ一佐(機動戦士ガンダムSEED/同SEED DESTINY)
元プラント最高評議会議長パトリック・ザラの息子で、元ザフトの軍人。地球連合軍が農業プラント・ユニウスセブンを核攻撃した
「血のバレンタイン」で母親を亡くした為、ザフト軍に志願した。2年後、オーブ連合首長国でアレックス・ディノと名乗り、
カガリのボディーガードを勤めていたが、プラント新議長デュランダルの説得によりザフトに復帰。その後デュランダルの行動に疑問を感じるようになり、
再びザフトから離反。ZGMF-X19A インフィニットジャスティスガンダムのパイロットとなる。

●ライノソルジャー(ドラゴンクエストシリーズ)
ピンク色の鎧に身を固めた二足歩行のサイのような魔獣。
サイおとこの上位種で、手に持ったハルバートを武器とし、
ルカナンやスカラといった魔法を使いこなす。

●ハンマーブロス(スーパーマリオシリーズ)
魔王クッパに仕えるクッパ軍団のエリート兵士。
頭に緑色のヘルメットを被った亀を擬人化したような姿をしており、
無数のハンマーを投げつけて敵を攻撃する。

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最終更新:2021年08月26日 07:08