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アライブ・ライク・ア・クロケット② ~一斉掃討作戦完了~その1

127 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/30(木) 22:43:45.77 ID:8BNGvoplo
~サンドスター科学研究所~

理科の先生「人工衛星パークキーパー。アライさん駆除のために、最高の働きをしていますね」

研究員1「はい。アレは我々がフレンズ省へ納品したモノ。今やフレンズ省の管理下にあります」

研究員1「一部の研究員と、フレンズ省所属者の極僅かな人物…そして一斉掃討作戦の戦闘員にのみ、サンドスターレーダーの存在が教えられています」

研究員1「つまり、一般人はおろか、死骸回収班や清掃班ですら、その存在を知らないトップシークレットなわけですね」

理科の先生「活用しているようで何よりです」

研究員1「しかし、あの機能のことも、フレンズ省へ教えているのですか?」

理科の先生「どの機能です?たくさん有りすぎてどうにも…」

研究員1「サンドスタージェットのことです」

理科の先生「…サンドスタージェット…。あれは、我々の切り札です」

理科の先生「通常、宇宙空間で宙に浮く物体が移動するには、燃料を噴射するか、太陽風を使うしかない」

理科の先生「しかし、人工衛星のように噴射燃料を供給できないモノは、通常はそこに留まったままになる」

理科の先生「しかし教授は、あの人工衛星に…『けものプラズム』と似た物質を生成する機能を搭載した」

理科の先生「これにより、パークキーパーは擬似けものプラズムを噴射し、宇宙空間を飛行することが可能となっています」

理科の先生「サンドスタージェット…。教授の発想力には、驚かされるばかりです」

研究員1「で、教えているのですか?」

理科の先生「…今はまだ。本当に必要になるときまでは、教えるわけにはいかないでしょう。我々研究所のみが、極秘裏にコントロールできます」

理科の先生「もしもその存在が漏洩したら…、フレンズ省は、多くの者を敵に回すことになります」

研究員1「もしハッキングされてサンドスタージェットを悪用されたら堪ったもんじゃありませんからね」

理科の先生「全くです」


128 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/30(木) 22:52:30.48 ID:8BNGvoplo




研究員2「大変です!!!パークキーパーから送られてきた情報へ、何者かが不正にアクセスした痕跡が確認されました!!!」



理科の先生&研究員1「「な、何ィィーーーッ!!?」」

研究員1「し、シロウ主任!どういうことですかこれは!!!」

理科の先生「いやはや、コンピューターサイエンスは私の専門外でして…。セキュリティはその道のプロフェッショナルに任せていたのですが」

研究員2「そのセキュリティが突破されたんですよ!…幸い、アクセスされたのはサンドスターレーダーの情報だけですが」

研究員1「暗号化されている情報を復号したのか…!?なんて奴だ…!」

理科の先生「い、一体どこから!!」

研究員2「日本国外のどこかから、としか…。現在、大至急でセキュリティホールを塞いでいるところです!!」

理科の先生「…何者か分かりませんが…。『敵』からの攻撃とみた方が良さそうですね…」


129 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/30(木) 23:02:12.84 ID:8BNGvoplo


…結論を先に書こう。

ハッキングしていたのは、アラ信達とアライさんが集う組織、『アライブ・ライク・ア・クロケット』に所属する、
海外の凄腕ハッカーであった。

その犯行を突き止め、逮捕するまでには、長い時間がかかった。



彼らの組織は、一筋縄では行かない強敵であった。
何せ、世界中にアライさんに同情し、憐れむ支援者がいるのである。

義憤に駆られた彼らは、アライさんを護るために、自らの財産を削ることすら厭わない…
強い愛護の意志を持った者達であった。

もっとも、組織の中も一枚岩ではないようである。

テロを起こそうとする過激な派閥。

資金集めのために、『仕方ないこと』と割り切ってアライさんを売春に利用する派閥。
(尚、利用されているアライさんはあまり嫌がっておらず、むしろ幸せそうであったそうだ)

純粋に自らの使命感と正義感に基づいて活動する派閥。

アライさんを護るという意志は共通するが…
内部での衝突も大きかったようだ。


133 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/30(木) 23:09:02.90 ID:8BNGvoplo
しかし、何故レーダーの存在がバレたのか?

…犯人曰く、『アライさんを囲っている地域があまりにもピンポイントで狙われたため、何かあると思った』とのことである。

何かしらのレーダーがあるのではないか?と推測し、
フレンズ省のサーバーを探し回った末に発見した、とのことであった。

つまり…
フレンズ省関係者や、研究協力者からの漏洩では無かったようだ。

少なくとも『獅子身中の虫』はいなかったようである。


…そして、アライブ・ライク・ア・クロケットの中の過激派組織は…
ついに暴走してしまった。


135 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/30(木) 23:22:20.19 ID:8BNGvoplo
過激派は、レーダーを最悪の形で利用してしまった…。


ある夏の日。
爆薬を積んだ一台のトラックが、フレンズ省へ突っ込み、自爆テロを試みたのである。


幸いにして、フレンズ省を警護していたフレンズが、トラックを素手で止めるも、トラックはその場で大爆発。


警護フレンズは、自慢のもさもさ髪がぼさぼさ髪になる等の被害を受けたが、怪我は無かったという。


しかし、この事件で重大視されたのは、
トラックを運転していた…いや、
『捕らえられ、運転させられていた者』の存在である。


トラックに乗っていたのは、戸籍のないフレンズ。
耳や尻尾はおろか全身が焼け焦げており、何の動物であるかさえ判別できなかったという。

だが、わずかに燃えずに残った、足の部分、そのタイツの色から…
そのフレンズが、『アライさん以外の何者か』であることだけが分かった。




136 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/30(木) 23:28:45.72 ID:8BNGvoplo
そのフレンズはどこで捕らえられたのか?
何故自爆テロの実行犯となったのか?

…真相は不明であったが、最も最有力とみられる予想は…


『アライさんの駆除が終わった後の森に残っていたサンドスター反応から、フレンズの親子が捕らえられた』

『そして、子供の命を人質に取られ、自爆テロを命じられた』
…というものである。


これに対し、警察は即座に対応。
これまではあくまで思想団体として扱い、一部の犯罪者のみを取り締まっていたアライブ・ライク・ア・クロケットを、
危険なテロリスト集団と認定。

一斉逮捕に乗り出したのであった…。


139 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/30(木) 23:39:31.61 ID:8BNGvoplo
ちなみに警察はなにも疑惑だけでアライブ・ライク・ア・クロケットをテロリスト認定したわけではない。

粘り強く捜査を続け、テロとアライブ・ライク・ア・クロケットの繋がりを確たる証拠として見出だしたのである。


140 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/30(木) 23:44:42.75 ID:8BNGvoplo
…

~アライブ・ライク・ア・クロケット 過激派本部~

警官1「警察だ!」ガチャッ

警官2「テロリスト集団のお前達を逮捕する!」ジャキィッ

過激派野郎1「くっ…。ここまでか…」

ハチマキアライさん1「侵入者なのだ!やっつけるのだ!たあ~!」バッ

警官1「…」パァン

ハチマキアライさん1「のばっ!」ブシュウウゥ ドサッ

ハチマキアライさん1「」ビグンビグンジタバタビッタンバッタン…

過激派野郎2「て、てめえっ…」

警官1「ここにいる者達、全員連行する!抵抗したら射殺するからな!」

その場にいた過激派の組織員達へ、次々と手錠がかけられていく…。

警官2「…お前達、テロなんぞやって…。何か状況が変わると思ったのか?自分で自分の首を絞めるだけだと、誰か気付かなかったのか?」

警官2「こんな風に捕らえられるだけだと、思わなかったのか?」

過激派野郎3「くっ…」

警官2「お前達の組織名と同じだ。Alive like a croquette(クロケットのように生きよ)…?」

警官2「クロケットになったらもう死んでるだろうがッ!組織名からして既に捕らえられるじゃねえかッ!!」


144 : ◆19vndrf8Aw [saga]:2017/11/30(木) 23:54:39.94 ID:8BNGvoplo
過激派野郎1「…『Alive like a croquette』…その名に偽り無しだ」

警官2「強がるな!」グイイ

過激派野郎1「そう、アライグマはたとえ捕まって殺されても…。クロケット帽となれば、死して尚その生きた証を残せるッ!」

過激派野郎1「死して尚死なず…それが、アライブ・ライク・ア・クロケットッ!」

過激派野郎1「我々とて同じッ!ここで捕らわれることで、我々の生きた証が残るのだッ!」

警官2「歌劇みたいな言い回ししやがって…状況分かってんのか?自分に酔ってんじゃねえぞ薄汚ねえ犯罪者どもがッ!!」

過激派野郎1「俺達は囮だッ!!警官が俺達の捜査に、陸自が森に出払っている間に、てめーらの中枢を!今頃本隊が叩いてるぜッ!!」

警官1「本隊!?」

過激派野郎1「そうだ…パークキーパーの監視なんて、とっくにカムフラージュ手段は用意してあるんだよッ!これが俺達の戦略だッ!!」

警官「何だと…!?」





最終更新:2017年12月04日 22:06