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窓を全開にしても部室は暑い。
数日前までは梅雨でじめじめとした空気が続き、制服はひっつくわ異様に汗が出るわで酷く居心地の悪い日々だった。
ようやく初夏になったと思いきや今度は高い気温と生ぬるい風のコンボときたもんだ。
わかっていても嫌なものは嫌だな、なんとなくイライラする。秋よ早く来てくれ。

俺は一人そんなことを延々と考えていたのだが、
目の前で次に捨てるカードを探している美少女はまるで涼しげで、「汗ってなんですか?」と聞かれないか心配になるほどだ。
こいつの頭の上では冷風でも吹いてるのか?もしよかったら俺にもそれをくれ。

「お前、暑くないのか?」
涼しげな顔が羨ましいことこの上ないぞ。

「暑いですよ、これでも汗かいてるんです」
ほら、ここ。と肩にかかっている髪の毛を左手で持ち上げて俺に見せる。
左の首筋に数滴の粒が流れ光っている、そして首に髪の毛が何本かくっついていた。

「そんだけか・・」
羨ましすぎる、顔がきれいだと汗も出ないのか!

「いえそんな。あなたはどうですか?」

「俺か?それはもう暑い。もう全裸になりたいくらい暑い。あーーもう暑い・・」
暑い暑いと連呼していたらさっきより暑くなってきた気がする、・・こいつ冷たそうだよな。
俺は両手に持っていたカードを机に置き、椅子から少し身を乗り出して古泉の首筋をぺろっと舐めた。

「あ、わ、どうしたんですか」ぱさ、とカードが落ちる。手札丸見えだぞ。
口をぱくぱくさせ、白くてきめの細かそうな肌はいきなり赤みを増し、大きな目を更に見開き俺をじっと見た。

そんなに汗かかないんなら、アイス並みに肌が冷たいのかと思ったんだ。
それと、そんな整った顔でも汗はしょっぱいのな。

「・・意味がわからないです」
古泉は恥ずかしそうに下を向き、瞼を伏せた。

いきなりイライラしたり汗を舐めて「しょっぱい」と当たり前の感想を言ったり。
一体俺は何をやってるんだろうね。

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最終更新:2007年07月17日 18:03