「…どうしても駄目ですか?」
駄目だ!恥ずかしすぎる!
「恥ずかしいことなんてないですよぉ、いつも使ってるのが、ちょっと変わっただけじゃないですか」
っ、あーもう!そういうことを平然と言うな!大体何でお前、そんなものどこで手に入れたんだ!
「ネット通販で買ったんです」
語尾にハートマークを大量生産しながら、古泉はにこやかに言ってのける。
私たちは下着姿のまま、ベッドの上でこんなやりとりを続けていた。
問答のタネは目下、古泉の白い手の中にある「それ」だ。
「二人で気持ちよくなれるんですよ?」
ああ、もうそんなものを大事そうに握るな、いとおしそうに頬を寄せるな、
少しは恥じらいってものを考えろっつーの、女の子でしょうが!
しかもはっきり言って古泉は美少女だ。モデル系ともアイドル系ともつかない絶妙の。
そんな古泉にそんな代物を持たせて見なさい、ガチレズっ娘でない―――と自分では思ってるんだ、
こんな状況でもまだ―――私が見てもエロい、エロ過ぎてシャレにならない。
その、そうとぅ…ええと、それを表す単語を口にするのは何かはばかられる。
イメージ映像の作り方としてはだな、まずこけしを2本、あとは木工ボンド、
無かったらこの際アロンアルファでもいい、その類いのものを用意して、
こけしの下のところを貼り合わせて接着剤が完璧に乾くまで放置、これで完成。
まあそういうものを使って、何だ、その、古泉は「一緒に気持ちよくなりましょう、はーとまーく」とのたまっているわけだ。
ことの顛末は今から、時計を見てないからまあ大体だけど、多分30分くらい前に遡る。
「テストが近いから、特進クラスの古泉と一緒に勉強して、解らない所は教えてもらう」というもっともらしい、
かつ嘘っぱちな理由で外泊の許可を私は親からもぎ取った。
素っ裸のときに閉鎖空間が発生して古泉の携帯が無情なメール着信を告げる、
なんて事態にならないように、ハルヒの挙動にも注意しなくちゃならない。
最近はもっぱらゲーム製作に暴走特急ハルヒ号の行き先は定められているようだけど、
今日の進捗状況は概ね順調で、ガキ大将みたいな笑みでハルヒは帰っていった。
団活のあと、ルーズリーフやらペンケースやらポーチやら、いつもの中身に加えて、
タオルやら洗面道具やら下着やら、そういったものを詰め込んだ通学カバンを携えて古泉の部屋に上げられた。
その時点ですることはどうしようもなく明白なんだが、まず夕飯を済ませて、
シャワーでも浴びてからだろう、と思っていたのが甘かった。
お邪魔します、とローファーを脱ごうとするなり、古泉は女の一人暮らしらしくチェーンロックまでしっかり閉めて、
やわらかーい口唇をちゅ、と私の口唇に押し当ててきた。後はもう、服を脱ぎ捨て脱がせ合いながら、
もつれるようにこんがらがるようにベッドまでなだれ込んでしまった私たちを、
不埒だのはしたないだのと誰かが責めても仕方ない。実際そのとおりだとは思うからな。
お互いの体を指やら口唇やらでまさぐり合ってる最中に、
古泉がベッドの下に不意に手を伸ばした。何だろう、と思った瞬間、
古泉の手に収まっていたのがさっき説明したあれで、
早くも熱く霞み始めていた私の頭は一気に普段の温度を取り戻した。
そこからは古泉押せ押せの私引け引けで話が平行線となり、そして今に至るわけだ。
「だって、もうすぐテストですし、そうしたらまたしばらく出来ないじゃないですか」
てことは何か、結局今日諦めたとしても、いつかは使うつもりなわけか、お前は。
「そんなに嫌ですか?」
嫌だよ、何かヘンタイくさいじゃないか!
「…ヘンタイくさいって…あなたが泊まりに来ると思って、楽しみに用意してたんですよ。
いつもどっちかだけだから、一緒に気持ちよくなりたいなって思って…」
眉尻と声のトーンと肩をぐっと下げて、古泉は呟くみたいに言った。
自分で言うのもなんだが、根っから長子気質というんだろうか、私はそういう表情やしぐさに昔から弱かった。
そんな私を良く理解しているのか、古泉は普段「そのとおりかと」「まことに結構ですね」「さすが涼宮さんです」
のワルツを刻み続けるイエスマンなわりに、そういう所で妙に甘え上手だ。
初めてエッチした時も、初めて道具を使った時も、初めて学校でした時も、
気がついたら結局私が頷かざるを得ない状態に追い込まれていた。
だから、今回も何となく正直そんな予感はしていたんだけど、
かといってホイホイいいよって言っちゃったら、
何かもう自分が戻れないとこまで突っ走ってしまいそうで、それが恥ずかしいんだ。
「…解ったよ」
「え?」
「それ、使っていい」
「ほ…、本当ですか?」
「でも、一回だけな」
満面のスマイルで古泉は私の首に両腕を回した。自然と近くなった私の耳元で
「ふふ、ありがとうございます」
と言うと、それを置くなり、手を下ろしてブラを外しにかかった。
私も古泉の背中に手を回してホックを外すと、抱き合う私たちの間でカップがずれ、
胸と胸が直接触れ合ってふにゅふにゅと形を変える。
ストラップを抜き取ると、お互い身につけているのはもうショーツだけだ。
古泉は色が白いからか、支えているもののボリュームがあるからなのか、肩に赤く走る跡が目立った。
そこに今度は私から口づけると、古泉は首を曲げて私の首筋に口唇で触れてくる。
多分、前にホクロがあるって古泉に教えられた辺りだ。
それだけでもう切なくなってくるのに、古泉の手が胸を捕らえて、優しく揉みしだくものだから、
私は古泉の肩に口唇を押し当てたまま、鼻に抜けるような声を出してしまう。
それに気を良くしたのか、古泉はゆっくりと背を曲げて鎖骨の辺りを経由して、
留守だったもう片方の私の胸に顔を寄せた。
色づいた部分全体を食むみたいに口に収められて、舌先で乳首を小刻みに転がされる。
「ひぁ…!」
それだけでもう、肌が粟立って、微かに鼓動が早くなってくる。
自分がこんなに胸が弱いなんてのも、
古泉とこうなるまでは全く解っていなかったな。
甘く噛まれたり強弱をつけて吸われたりで、
ゾクゾクしっ放しの背中を僅かに倒したままの体勢は不安定だった。
後ろに手を置いて上半身を支えようとした時、指に触れたものに私は思わず目をやっていた。
それはさっきまで古泉がいとおしそうに握りしめていた例のものだ。
さっきは半分なし崩し的にOKしてしまったけど、
よくよく見るとさすがにちょっとこれは太くないか?
いつか、この人ならって思える人に、なんてささやかな夢を抱いていた私の純潔なんてのは、
古泉に―――正しくは古泉の操る、ぶぃーんと震えたり、ぐねぐねねじれたりする、
シリコン製のそれに捧げてしまったわけだが、それでもこんなに太いのを使ったことはない。
しかも、2個分というか、2人分だからだろうか、その分長さも相当な気がしてくる。
私の視線に気がついたのか、古泉が上目遣いにまたにっこりと笑うと、
そろそろと後退して、私の身体でまだ唯一布地に覆われている所に指先を滑らせた。
「大丈夫ですよ、ちゃんと濡らします」
腰骨の辺りで結んでいた細いリボンに、古泉はゆっくりと指を絡めた。
そのまましゅるりとちょうちょを解くと、まとわりついているだけになった薄いイエローの布っきれを、
脚の間から引っ張って取り去ろうとする。
何度やってもこの時の気恥ずかしさには慣れることが出来ない。
私が反射的にきゅっと脚を閉じてしまうから、古泉は仕方ないですね、という感じの苦笑いを浮かべている。
そのまま一度私から離れると、膝立ちになって、
ピンクの地に白いレースがたっぷりあしらわれたショーツを脱ぎ捨てた。
どうでもいいけどいつも可愛いんだよなぁ、こいつの下着って。
「ほら、私も同じですから」
そう言ってまた古泉がまたショーツを引っ張る。
私は脚の力を抜いて、今度こそなされるがままに任せた。
「あ、糸ひきましたよ。胸、気持ち良かったですか?」
「バ、バカ…!」
そんなこと実況しなくていい!
「…もっともっと、気持ち良くなってくださいね」
古泉が決して強引ではない力で私の脚を割り開いて、その間に身を屈めた。
猫っ毛が股の内側をくすぐる。
「…本当に、きれい……」
だけど、思っていた刺激はなかなか訪れなくて、代わりのように古泉は不意にそう洩らした。
「何…っあぁ!」
いきなり、敏感すぎる芽を舌で突付かれた。
ぎゅっとシーツを握りしめたら、間髪いれず、今度は同じ所を何度も舐め上げられる。
まるでうちのシャミが水を飲む時みたいに。
「ふぁ、古泉、や…駄目…!」
温かい舌は私の弱い所ややり方を知り尽くしていて、早くも腰がひくつき始めてしまう。
もっと、という言葉が、自分でもよく解っていない頭のどこかを掠めていった瞬間に、古泉は不意に身を起こしてしまった。
「ぁ…古泉…?」
「…あの、今日は私のも…してくれますか?」
言われて私は、古泉のそこに目をやった。私よりほんの少し毛が薄いそこ。
そうだ、あれを使うということは、お互いに準備しなくちゃいけないってことだ。
「うん…いい、よ」
「すみません」
古泉は、私の上に四つん這いになった。
「あ、ちょっと、おい…?」
ただ、6と9を組み合わせたというか、かに座のマークというか、つまりそういう体勢だ。
古泉が私のを舐めたことも、回数は多くないながらも、私が古泉のを舐めたことだってある。
それを同時にやろうってだけでこんなに羞恥が増すってのは、やっぱりこの姿勢が成すマジックなのか。
「重くないですか?」
古泉が腹の向こうから視線を投げてくる。
「…ん、平気」
「あの、もし苦しかったら言って下さいね」
「大丈夫だよ」
むしろ、身体のどこがつらいですかと問われれば、それは正直重いとか息苦しいとかよりも、
少しいじられたままで放っとかれて、火照ったまんまのそこだ。
「あと、首とか口とか痛くなったら…」
自分からのしかかっておいて、放っておいたらずっとこんな調子なんだろう。
だから私は先を促すつもりで、古泉の桃みたいなお尻に手を回して引き寄せた。
「え、あ…わっ…」
独特の匂いがむわんと強くなって、何だかクラクラしてくる。
もう少しだけ濡れている古泉のあそこを、さっき古泉が私にしたみたいに、舌でちょっとだけ突いてみた。
「んっ…」
上ずった声を洩らした古泉が、驚いたような表情でじっとこっちを覗いている。
そんな顔をされたら、こっちだってますますこっ恥ずかしくなってくるだろ、あぁもう。
「その…大丈夫だから、古泉」
「そうみたいですね」
くすっと笑って、古泉は私の脚の間に頭を沈めた。
「っ…」
古泉の舌が触れただけで息を詰めてしまう。
その拍子に微かに背中がたわんで、うわ向くみたいな格好になれば、
もう古泉のあそこは鼻が触れるんじゃないかってくらい近くにある。
まだ完全には顔を出していないそれを、今度は軽く吸ってみた。
「くふぅ…っ!」
引き寄せたままの古泉のお尻が手の中ではねた。
「あの…、今の、いいです…もっと…」
うん、解ってる。お前これ好きだもんね、ちゃんと知ってんだよ。
「んんぅ…っ!! ふぅ、ん…!」
今度は強弱をつけて吸ってみると、古泉のほっそい腰がひくんひくんと不規則に震えた。
私は口角をわずかに釣り上げたけれど、それは不意に零れた、途切れ途切れの声によってあっけなく瓦解する。
「んっ! んぅ、ふっ…!」
古泉の頭がそこを覆ってしまってるし、そもそも私がそれどころじゃないしで、
くちゅくちゅといやらしい音をあげ始めた下半身を見やることは出来なかった。
「ぷは…っ、や、それ駄目、あ、やぁっ…!」
けど、何をされているのかは、感覚で自分が一番よく解る。
指で広げて、古泉が尖らせた舌を出入りさせているんだ。
浅いところを小刻みに刺激されるのもそれはそれでこう、クるものがあって、
中をもっとちゃんと満たしてくれるものが欲しいとか、せめて指でかき回して欲しいとか、
確かな言葉にならないそんな欲求が、ぐるぐると頭をめぐり始める。
全く、ここ何ヶ月かでどんだけやらしくなっちまったんだよ、私の身体。
私の欲求を嗅ぎ取ってくれたらしい古泉は、私の太ももに手を回して、動かないようにがっちりホールドすると、
更に深いところまで届くように、首の角度を変えて、より強くむさぶりついてきた。
「あぁあっ…ひぅ、こい…ずみ、駄目ぇ…!」
とはいえ舌の長さじゃ私が欲しいところまでは届かなくて、
しかもそうされるとあごの辺りが、その、クリトリスをいたずらに気まぐれに掠めるものだから、
そのたびに押さえられた内股が引きつってしまう。
「駄目、ひぁ、や…ホント、それ駄目、だって…!」
背中も反り返って、古泉のすべすべしたお腹に胸の先が擦れる感覚さえ刺激になる。
「っ…、ぇ…古泉…?」
だというのに、古泉は急に手―――この場合は舌か?―――をとめてしまった。
そりゃ駄目駄目連呼したけど、それはつまり、
快楽で頭がいっぱいになっている、動物的な自分が恥ずかしくてつい口にしてしまっただけで、
何というか、別に古泉の行為自体を駄目だと拒絶してるわけじゃない。
それは古泉だってよく解っているはずで、だからこそ本日二度目のお預けをくらったそこが、疼いてたまらなかった。
古泉は起き上がって振り返ると、腕を伸ばして、私の枕元に転がっていた、件のこけし×2を手に取った。
「今日は一番初めにこれで一緒にイこうって、決めてたんです」
普段とあまり変わらないように聞こえる声のトーンとはうらはらに、目が潤んでいる。
あー興奮してんだなあ、こいつも―――なんて考えてたら、
いきなり襞の合わせ目を指でなぞられて、また身体がひくついた。
「そろそろ…大丈夫、ですよね」
指に付いた愛液混じりの唾液というか、唾液混じりの愛液を、
童貞の谷口辺りならそれだけで前かがみになるんじゃないかってくらいエロい仕草でぺろりとやると、
古泉は頭とお尻の向きを180度変えて、私と向き合った。
「少し身体、起こして下さい」
言われたとおりにすると、古泉は私の腰の辺りに背もたれにするように枕を挟んだ。
そうすると自分の秘所が見えるようになるんだが、
比喩的に言うと台風が通り過ぎた後…そんな感じだろうか。
とにかく予想以上に、いつも以上に、我ながら凄い有り様だった。
「これだけ濡れていれば多分痛くないと思うんですけど、もし痛かったらちゃんと言って下さいね」
ちゅ、と私の頬に軽く口唇を落とすと、古泉は私のそこに手の中のものを宛がった。
痛くないとは言われたけれど、やっぱりその太さや長さに恐怖を禁じえない。
なのに、私の中に押し入ろうとしているそれから、それを受け容れようとしている私のそこから、
私はどうしても目をそらすことが出来なかった。
<続きはキョン「樹木のくせに引越しかよ、古泉」スレにて>
最終更新:2007年08月12日 23:46