グラツィア:(神殿長の待つ部屋へ向かう)

GM:しんと静まりかえった、大神殿のとある一室。
主要人物が会議を行う際などに使われる部屋で、防音もあるとグラツィアさんは知っています。

グラツィア:このような部屋で何をお話になるおつもりなのでしょうか・・・

GM:アルシスさんは、長い金髪の神官が、同じ部屋の前に来たのに気づきます。
まだドアの前です。入室許可は出ていません。
もちろんグラツィアさんもドアの前に立っている状態です。
アルシスさんにとっては、馴染みが薄い場所です。

グラツィア:(見慣れないアルシスさんを見て、一礼をする)初めまして。

アルシス:(では、こちらも片膝を床に着けて礼をしつつ名乗ります)
初にお目にかかります 騎士団・首都警護第二部隊・第三席所属 アルシス ・ブレゼットホールン申します。
我が上司の命により参上いたしました。

グラツィア:ああ、そのように礼をしていただくとも結構です。
どうかお立ちになって下さい。(手を差し出す)

GM:アルシスさんは銀髪にすみれ色の瞳の美青年、グラツィアさんは月光色の長い髪に銀の瞳ですね

アルシス:(その手に目を伏せたまま一度礼をして、手を取って起き直り、グラツィアさんと向き合います)

グラツィア:私は、 グラツィア・リューナ・エストレリシャス と申します。

GM:そして、偶然にも、アルシスさんの衣装は純白、グラツィアさんの法衣は漆黒。

グラツィア:ブレゼットホールン騎士、何かしらの縁のある方となりましょう。
何かあればよろしくお願いしますね。(優しく微笑む)

GM:何故か、廊下には二人以外、誰の人影もありません。
人払いでもされているのでしょうか…?
この周囲には、あまりにも人気がなさ過ぎます。

アルシス:(一度、ちゃんと見据えてからこちらも微笑みます)

GM:扉の向こうから声が聞こえました。

神殿長ロア:騎士アルシス。神官クラツィア。そろっているな?

グラツィア:はい(チラリとアルシスさんを見る)

アルシス:はっ。ここに(姿勢を正し直して、今度は立ったまま胸に手御当てる方の形で一礼します)

グラツィア:(少し笑って)入室してもよろしいでしょうか?

神殿長ロア:入室を許可する。

グラツィア:では、失礼いたします。(ドアを開けて、アルシスさんに先に入るように促す)

アルシス:(一礼して静かに入ります)

グラツィア:(アルシスさんが入るのを見てから、入室し、ドアを丁寧に閉める)

GM:中は、華美ではなく清楚に美しい部屋です。
神殿らしい、神のシンボルが祭られた部屋です。
ソファがあるので、そんなに堅苦しい部屋というわけでもないのでしょう。
グラツィアさんは、見知った神殿長ですが、ミサの時に壇上に立つのを眺めるくらいで、直接会話は初めてです。

グラツィア:神殿長、今日は直々にどのようなお話でしょうか。

神殿長ロア:話を急ぐな。…二人とも、ソファに腰を下ろすがいい。
(単独のチェアに先に腰を下ろす)

グラツィア:(アルシスさんに微笑んで、奥のソファに座るように手で合図をする)

アルシス:(では一礼をして神殿長とグラツィアさんが座ったのを見て最後に腰をかけます)

グラツィア:(困ったように笑って、座る)

神殿長ロア:神の子と呼ばれし敬虔なる神官、グラツィアよ。そして、白騎士の二つ名を持つ腕に聞く騎士アルシスよ。

アルシス:(伯父上のつけたあだ名がこんな形で;と内心で苦笑)

神殿長ロア:……二人とも、将来はさらなる高みを目指す有能な逸材だろう。
だからこそ…。私は、これから告げる言葉を、苦く思う。薬草の煮汁の如くに。

グラツィア:(心:薬草の煮汁・・・確かに苦いですが、その例えはどうかと・・・)

GM:ちなみに薬草の煮汁って渋柿よりもまずくてやっばい味で毒があったりするのだわよ?(笑)

神殿長ロア:アルシス。グラツィア。その命、国のため、民を守るために擲つことはできようか?

GM:神殿長は還暦手前のおじいさんよりおじさんです。ヒゲ長いです。サンタ髭(ただし黒い)です。

グラツィア:私の命と国、民を守る事に何か関係があるのでしょうか?

神殿長ロア:ああ、そうだとも。グラツィア。

アルシス:(静かにことを最後まで聞いて見守る)

神殿長ロア:アルシスは。どうだ?その命は惜しいか?

アルシス:いいえ、死が恐ろしくないか?と、問われれば...はい!とは申せません。しかし...

神殿長ロア:(アルシスの顔を静かに見つめている)

アルシス:私ごときの命で、国を民を守れるというのであれば、私はこの命の限り与えられた使命を全ういたしましょう。(真剣な顔つきで、少しだけ笑って見せます)

神殿長ロア:…アルシスよ、その言葉に安堵した。さて、神の子はどうだ?

グラツィア:神の子は恐れ多く・・・
名前で呼んでくださいませ、神殿長。

神殿長ロア:異名として呼ばれているのは知っておろうに。グラツィア。(少し笑う)

グラツィア:私は自らの命にそれほどの価値を見出すことはできません。
ですから、今、この場でブレゼットホールン騎士のように明言は致しかねます。

神殿長ロア:では、命が惜しいか?

グラツィア:(アルシスさんをチラリを見る)

グラツィア:命はどの命も平等でございます。
惜しい、惜しくない、では答えかねます。

神殿長ロア:そうか。…その言葉を持って答えとしよう。
既にお前達に、選択権はないのだから。

グラツィア:そうだと思っていました(笑う)

神殿長ロア:(ふっと立ち上がって窓を眺める)今より10から12の月が経過した後、この世界は滅び去る。

グラツィア:(驚く)

アルシス:・・・(真剣に聞きます)

神殿長ロア:運が良ければ、イリスリードの治める地域…隣国にかするくらいで済むかも知れぬ。しかし、イリスリードは滅するだろう。

神殿長ロア:この地は、古代王国というものが在った。それはある日、一夜、いや一瞬にして滅したという。東にある砂漠や不毛の岩地は、遙かな災厄の爪痕だ。

神殿長ロア:かつて、その災厄、禍の魔物は、生まれて間もなく退けられた。いや、一時的に封印されたといった方がいいだろう。

神殿長ロア:その目覚めは、一年を待たずして来る。
お前達二人で、禍の魔物を仕留め、イリスリードを滅亡の未来から救え。…これは、選ばれたお前達にしかできぬことなのだ。

グラツィア:(古代知識ロール振ってもOKですか?)

GM:いいですよ。

グラツィア:1D100<=40
Cthulhu : (1D100<=40) → 17 → 成功

GM:イリスリードの地図にある「闇の爪痕」やヒートソース砂漠が、なんらかの現象によって同時期に一瞬で出現したという地理情報は知っています。
数百年の時が流れても、不毛の地のままです。

グラツィア:禍の魔物・・・。その魔物に名前はあるのですか?

神殿長ロア:その名は「メルリース」という。聞いたことはなかろう。誰もが後世に決して伝えなかった忌むべき言葉だ。
破壊と混沌の権化、と我々は呼ぶ。その言葉を使わずにな。だが、時は満ち、もう言葉をつぐむこともなくなった。

グラツィア:メルリース・・・?(アルシスさんの顔を見る)

神殿長ロア:(アルシスの反応を見ている)

アルシス:(こちらも?を浮かべています)

神殿長ロア:手段は選ばずともよい。メルリースという存在をこの世から消し去れ。
時が満ちる前なら、間に合う…!

神殿長ロア:『決して王族に悟られることなく』。これが絶対の条件だ。

グラツィア:王族とメルリースにも何か関係が・・・?

神殿長ロア:イリスリード王家は、もし我々の行動を知れば、必ずや妨害してくるだろう。…それ以上は言えぬ。私もまた、国王に仕えし身よ。

神殿長ロア:これは騎士団長とも合意のことだ。騎士団と大神殿は、国王、そして王族に隠れ、秘密裏にこの行動を行っている。

神殿長ロア:ただ、「メルリース」という名だけは大々的に知らしめてよい。そうすることで、より早く、より正確な情報が得られるはずだ。

グラツィア:しかし、二人でヒートソース砂漠の方へ旅をするのなら、特に王族とは関わらない気がするのですが・・・

神殿長ロア:この国のどこに、災厄の目覚めがうずまいているかはわからんぞ。砂漠かもしれぬし、あるいはこの首都かも知れぬ。

神殿長ロア:……まさかとは思うが、国王が動いた可能性もある。国王の命で動く存在がいたら、注意深く探ってみるがいい。

グラツィア:・・・・(困った顔をしている)

神殿長ロア:ダリアス国王陛下は、賢君であり善き王。しかし、それは、そんな個人の存在は、今はこだわってはいられぬのだ。

神殿長ロア:今この時より、お前達二人は、『メルリース』という『なにか』を探すという命を実行する遊撃部隊という職となる。
表向き、周囲に名乗る職だ。

神殿長ロア:敵を知り、見つけ、滅せよ。

グラツィア:(心:困りました。情報が少なすぎて、気が遠くなりそうです)

グラツィア:ブレゼットホールン騎士、大丈夫ですか?かなりしんどいお立ち場になられると思いますが・・・

神殿長ロア:……グラツィア。この剣が反応したのは、お前だったのだ。
これは、この神殿が守り受け継いできた、償いの剣。(黄金色だが金とは違う金属の短刀が入った箱を渡される。刃はなまくら。柄にある紋様は神のシンポル)

神殿長ロア:そして、騎士アルシス。(呼びかけて顔を見る)

アルシス:(中:この時点でフェルネリアン君は旅だったりしています?もしくは彼に会っていたりしています?)

GM:フェンネルさんは、今ちょうど時間軸として王様にハグされているあたりです。

アルシス:(中:了解 では、この時点ではまだ彼が旅立つことも知らないんですね)

グラツィア:ありがとうございます。賜ります(刀を受け取る)

GM:シンボルは自由に設定していいですよ、グラツィアさん(^^)

グラツィア:(心:さて、どうしたら良いのでしょうか・・・)

アルシス:謹んで神殿長殿の任をお受けいたします。

神殿長ロア:アルシス。これは、騎士団長が守り抜いていた剣。
騎士団長にとっては「約束の剣」であろう。これが反応したのはお前だった。
お前にしかできぬことなのだ。(黄金色だが金とは違う金属の短刀が入った箱を渡される。刃はなまくら。柄にある紋様は騎士団の紋章)

神殿長ロア:そして、騎士であるお前には、最高の名馬を。騎士団長からお前への餞別だ。
皮肉にも、ダリアス王が、サニーチップの山から狩ってきた野馬なのだが…。どこかで訓練を受けていたのだろう、見事な白馬で、たてがみが不思議なことに空の如く青い。
馬の名は「シルバーブルー」だ。旅立つ前に馬屋に行って受け取るがいい。

GM:シルバーブルーはとても頭の良い馬なので、命じればだいたいのことは聞いてくれます

アルシス:^^;(苦笑・・・どうしよう受け取れない...とも言えないソリュシャン(愛馬)がいるのでいりませんとか;)

GM:どうします?要らないと言えますよ

グラツィア:ブレゼットホールン騎士、どうされました?

アルシス:いえ、ありがとうございます

GM:二人には、一年間の資金として、5000Gずつそれぞれに渡されます。

グラツィア:こんな大金を・・・

グラツィア:神殿長、1つお願いがあります。

神殿長ロア:よい。言ってみよ。

グラツィア:もし、私がこの旅で命を落とす事がありましたら、家族には簡単にだけお伝え下さい。
そして、大きな葬儀は必要ないとお伝え下さい。

神殿長ロア:…あいわかった。

グラツィア:お話を聞いた限りでは、きっと遺体もない状態でしょう。

神殿長ロア:すまぬな、辛い任を…。

グラツィア:いえ、この大地を守ることが私の使命であるのであれば、それに従いましょう。

神殿長ロア:(優しく微笑み、グラツィアの頭を撫でる)ここへ来た時は、まだ3つだったのにな…。

グラツィア:はい、ずいぶんと大きくしていただきました。
ありがとうございました。

神殿長ロア:立派な人間として育ったものだ。私は誇りに思おう。

グラツィア:神殿長に立派だと言っていただけて光栄でございます。

神殿長ロア:ここを去った後は、任務遂行まで、私に会うことは出来ぬと思え。
私は私のすべきことがある。私とは無関係を貫くのだ。よいな。

グラツィア:はい、承知いたしました。

グラツィア:神殿長、神のご加護がありますように。

神殿長ロア:ああ。神の…。……いや。お前自身に希望があらんことを。

グラツィア:ブレゼットホールン騎士、これから、よろしくお願いしますね。(礼をする)

アルシス:こちらこそ、これより長きにわたり、共に過ごす伴として宜しくお願い申し上げる。(深々とこちらも一礼いたします)

グラツィア:では、シルバーブルーに会いに行きましょうか。

グラツィア:(退出する)

アルシス:(では、退室します)

神殿長ロア:(見送る)

GM:馬屋に着きました

馬屋番:おお!?もしかして、このすげえ馬を取りに来た騎士さんかい?

アルシス:えぇ。しかしここの子たちは皆手入れが行き届いていますね。

馬屋番:おうよ!仕事に手は抜かねえぜ!?

馬屋番:こいっつはなあ、俺が見てきた中でもなあ、もうとびきりだあ!!
どういう血統かしらねえが、素晴らしいぜ!!千里を駆けるってな!!

GM:馬屋の中に、ひときわ美しい馬が…

アルシス:キミかな?

GM:真っ白な、透明なほど白い体躯、引き締まった筋肉、そして、水色のたてがみ、青い瞳…

グラツィア:まぁ、なんと美しい・・・

シルバーブルー:…………(アルシスをじっと見つめている)

グラツィア:ブレゼットホールン騎士が主だと分かっているような顔ですね

シルバーブルー:(すっと頭を垂れた…ように見える)

GM:ちなみに雄馬です。

アルシス:ん...本当にいい子ですね

馬屋番:すぐ出すかい?鞍つけるぜ!いっとういいやつをな!!

アルシス:(ひとしきり撫でておきます)

シルバーブルー:(アルシスが触れられるくらいの距離に頭を近づけ、撫でやすいところに頭を置き、撫でられている間静かに目を閉じている)

馬屋番:うわ!!撫でてら!?マジで!?

アルシス:?どうされました

馬屋番:そいつ、気むずかしくてさあ、気まぐれに触ろうとする奴は容赦なくケリかかるんだぜ!?

馬屋番:俺は、一時間くらい話しかけて、世話するから蹴るなよ!って言いまくったらやっとおとなしくなったんだ。

アルシス:おや そうだったのですか?そんな子には見えないのですが;

シルバーブルー:(嫌そうな目で馬屋番を見た)

グラツィア:(笑って)ふふ、なんと表情のあるお馬さんなんでしょう

シルバーブルー:(ふと、グラツィアを見て、少し頭を下げる動作をしたが、アルシスに対するものよりも軽め)

アルシス:(その視線をチラ身した後)と、グラツィア殿、馬に乗られることはおありで?

グラツィア:ありませんが、どうかなさいましたか?

GM:ぶっちゃけ、グラツィアさんの騎乗スキルは、馬が走ったら転げ落ちますねw

アルシス:もしこの子が許してくれそうならこの子の乗り手になっていただきたいなと^^

シルバーブルー:……………

シルバーブルー:……………

グラツィア:(シルバーブルーに微笑みかけてから頭を下げる)

シルバーブルー:(鼻息で溜め息)

グラツィア:嫌・・・みたいですね・・・(表情を曇らせる)

シルバーブルー:(ひらりと自ら馬屋の柵を跳び越え、少し嫌そうながら、自らグラツィアの隣についた)

馬屋番:ぎゃ!勝手に出た!!

グラツィア:(驚いたように)まぁ!

グラツィア:ブレゼットホールン騎士、もし良ければ乗り方など教えていただけますか?

シルバーブルー:(アルシスを見つめ、仕方なさそうな目をしている)

アルシス:えぇ、もちろん。
(シルバーブルーに)キミも、私のわがままを聞いてくれてありがとう。

シルバーブルー:(アルシスに向かって間違いなく頷いた)

馬屋番:ああもう、鞍渡すから任せたぜ!やっぱそいつ、俺の手にはおえねえわ!!(鞍を渡される)

アルシス:(シルバーブルーの顔に顔を当てて感謝の意を伝えます)

シルバーブルー:(顔を当てられ、目を閉じて少しだけ幸せそうな顔をした)

グラツィア:以前からシルバーブルーの事はご存じだったのですか?
なんだかとても慣れておられますね。

グラツィア:(シルバーブルーに向かって)よろしくお願いしますね。

シルバーブルー:(ちらっとグラツィアを見て、軽く頭を下げたような感じがする)

アルシス:いいえ、しかしこの子はとても懐いてくれたようで、私もなんだか誇らしいと申しましょうか(微笑んでまだ顔なでなで)

シルバーブルー:(撫でられると嬉しそうに目を細める)

グラツィア:(心:まるで人の言葉を理解しているような気が・・・)

グラツィア:ブレゼットホールン騎士にとても懐いているので、昨日・今日会った関係とは思えなくて・・・

GM:※ 無論ですが、愛馬様はとってもなついてくれていますが、ここまで「知能的」な反応はしないです

アルシス:(でしょうな^^;)

アルシス:と、時にグラツィア殿。
もしよろしければ、私の名はアルシスと呼んでいただいても構わないでしょうか?

グラツィア:ならば、私の事もグラツィアとお呼びください、アルシス様。

アルシス:これから長い付き合いになります故、砕けて読んでいただけるとこちらも助かります。アルで構いません。

グラツィア:そうですね、わかりました。ですが、呼び捨てでよろしいのですか?
では、私の事も『イア』とお呼びくださいませ。

アルシス:えぇ、もちろんです。では、改めて宜しくお願いします。イア(握手を求めます)

グラツィア:よろしくお願い致します。アル(握手を返す)

GM:そうして、二人は使命を得、使命の証の短剣と馬を得て町に下りました。
オープニング終了です!!

GM:その「忠誠」は何へ向けられるものなのか。
その「信仰」は何に捧げられるものなのか。
それを問われる物語。そして、選ぶのはその自由な心のままに。

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最終更新:2019年04月11日 01:29