評価値
白兵:10
燃料消費:0
作戦
- 都築つらねが絶技:2度の指を使用しつつ突進、敵との最初の衝突を行い、敵戦列の進軍を可能な限り崩す。騎兵隊の強さはその速さにあるため、有効打であると考えられる。
- 突進には陽光のロケットブースターを用い、急襲をかける。
- 都築小隊残りは敵軍勢の足が止まった瞬間を狙い、攻撃を仕掛ける。
- 馬上の敵に対して、ナギナタというリーチの長い装備をもって攻撃することで、馬に轢かれることを防ぐ。
- 敵集団が止まった場合、その内部にもぐりこむことで敵騎兵は騎兵銃をむやみに撃てば味方に当たるためそれに乗じて攻撃を行う。ナギナタのリーチが邪魔になる際は、WDの人工筋肉による徒手空拳を行う。
【陣形】
- 敵に対して多数で攻撃することを前提とし、敵1体に2人以上で攻撃できるようにポジションをとる。
- 敵に後ろを取られないように味方同士でお互いに背中を守る。
≪歩兵≫
- 攻撃班は可能なら友軍の攻撃から隠れている敵を側面、背面から奇襲する。
【装備】
≪WD≫
- WDはロケットジャンプで移動でき、敵への接近が容易
- 白兵用ナギナタはリーチのわりに軽く、扱いやすい。
- WDのパワーアシストにより、さらに威力のある攻撃が出来る。
≪I=D≫
- ダンボールは盾とスコップにより攻防を担う。
- スコップは力を入れて握れるため、白兵武器として扱える。
【体術】
≪全般≫
- フェイントを交えて相手の防御を崩してから攻撃する。
- 相手の目線、体捌き、ポジションから間合いや攻撃のタイミングをはかる。
- 目や鼻、こめかみ、あご、首、喉、鳩尾を狙って攻撃する。
- 敵の目を積極的に狙い、突いたり目潰しする。
- 攻防の流れの中で相手の無防備な部分を見極めて肘や膝で打つ。
- 相手の懐に飛び込む際は防御を意識しつつ相手の急所を狙って突く。
- 相手が飛び込んできた際は体全体を攻撃線からはずして防御する。
- 相手の打撃が来た場合、手持ちの装備を使って防御する。
- 相手の攻撃の軌道を見極め、上段・中段・下段受けを状況によって使い分ける。
- 攻撃を受けた際は相手の近くから離脱するか、攻撃を続行するかを選択する。
- 反撃の際は防御したら即座に突く、蹴る、打つ、なぎ払うなどして攻撃する。
- 初撃で相手の動きを止めた後、続けて攻撃を続ける。
- 基本的な攻撃の技術を応用し、連続して技を繰り出すようにする。
- 相手が前に進んでくる勢いを利用し、脚を払ってバランスを崩し、次の攻撃につなげる。
- 力がない者は敏捷性・スピード・タイミング・バランス感覚を最大限に利用する。
- 単純なスピードだけでなく、攻守のタイミングを常に意識する。
- 一度に倒しきれないほど多数の敵は、前衛の負荷を超えない範囲で、少しずつおびき出して倒す。
- 脇を締める
- 打突に体重を乗せるためには腰の回転を意識する
- 力みすぎないよう心がける(動きに柔軟性がなくなるから)
- 相手の勢いを意識する
- 相手との間合いを意識する
- 自分にとってベストの間合いで戦うことを意識する
- 決めたと思っても気を抜かない
- 打撃を行うさい、姿勢が崩れるほどの体重をかけないこと(体が流れるため、打ち終わりに自分の姿勢が崩れるため)
- 即座に行動できるよう自身の姿勢を意識し、常に維持すること
- 打撃は、相手に当たったらすぐに引く(姿勢維持と打撃力が上がるという効果がある)
- 白兵戦闘に不要な装備は投棄し、身軽になる。
- 敵の装甲の薄いところを狙う。
≪歩兵≫
- 戦闘時は声を出さないこと(叫んだりしない)。ただし、要救助者への呼びかけや、緊急の事態はこの限りではない。
- 隠れつつ展開。敵集団内に煙幕弾を投じて距離を詰める
- 少数であっても、戦闘時には敵より多い数で攻撃できるよう、連携を密にとりゲリラ的に撃破。
- 敵の殲滅より、混乱と遅滞行動を主目標とする。
≪打撃≫
- WDやサイボーグなら素手でも十分な破壊力になる。
- 状況によってアッパーカットや手刀、拳槌、肘打ち、膝蹴りを使い分ける。
- 突く際は全体重を乗せて、相手の体の向こう側を意識して打ち抜く。
- 状況に応じて横蹴り、前蹴り、回し蹴りなど蹴りの種類を変える
- 回し蹴りを打つ際は脚、膝、腰の力を利用し、上半身でバランスをとりながら相手に全体重を叩き込む。
- 蹴るときは踵、つま先、脛など状況によって蹴りに使う部分を変える。
- 打撃の種類
基本突き:脇を絞り、真っ直ぐ拳を突き出す。上半身の力だけでなく体重移動や腰の回転を意識し体重をかけて打つ。
上段突き:胸やノド、頭部を狙う。頭部は特に目、鼻、こめかみ、あごなど急所が集中しているので効果が高い。
中段突き:相手の胴体のど真ん中=鳩尾を中心に狙う。鳩尾にまともに打撃が入ると内臓へ衝撃が伝わって立っていられなくなる。
裏拳:手の甲でスナップを利かせて打つ。顔面など比較的もろい部分を狙う。
拳槌:握った拳を振り下ろしたり、体を回転させるようにして打つ。
肘打ち:人体の中でも硬い肘を使い、相手を打つ。全体重をかけて相手の弱い部分を狙う。
上段蹴り:下半身のばねを使って脚を振り上げ、上半身のバランスをとりながら相手の頭部を蹴る。
中段蹴り:相手のわき腹、みぞおちを狙う蹴り。相手の状況で前蹴りや回し蹴りを使い分ける。
下段蹴り:膝や足の甲を使って相手の太もも周辺めがけて蹴りこむ。足をつぶして立てなくしたり、素早さを封じたりできる。
前蹴り:片足を上げて抱え込み、体重を乗せて真っ直ぐ蹴りこむ。
≪ナギナタ≫
- 棒状の武器は全体重を乗せて突き、払い、スナップを利かせて打つようにする。
- 斬撃の種類
唐竹割り:まっすぐ振り下ろして斬る。
袈裟斬り:刀剣を斜め上から敵の体に振り下ろして斬る。
水平斬り:刀剣を横水平に切り払って敵を斬る。
刺突:敵の胴体真ん中を狙い、まっすぐ突く。する時は刃を寝かせて(横にして)行う。そうすると、骨に当たらずに貫ける
イラスト
SS
――いつも戦場はこうだった。
わんわん帝國を歩き回った男、都築つらねはせせら笑うようにそう心の中でつぶさいた。
周囲に溢れ返るほどの人々がいないことを除けば、彼が見てきた戦いはいつもこういう風景だ。些細な違いはあるも、変わり映えはしない。
危機と隣り合わせの場所。誰かの命がことごとく散っていく地。その可能性が皆無にならない時間。
そんな場所は存在しない、和平が成立しているときでさえそれは夢物語。そんなこと、彼にもわかっている。
……だが、だから願うのだ。
そういう時が来てもいいと。そういう場所があってもいいと。自分と同じことを願う人々があったとしても、いいと。
誰もが生命を善として、心に定めた秩序を持ち、それを成すのが自分以外の思いやりであってもいいのだと。
「夜が明けた、黎明が来た。まごうことなき黄金の光が、地平の底から曙光を告げにきたよ」
再び心で笑う。苦笑か嘲笑か失笑か。TPOをわきまえる必要がなければ、哄笑にしたっていい。
足をすらせ、一歩前へ。不倶戴天を目にしたように――いずれ来るそれと直接対峙するように、不敵に瞳を向ける。
意味もなく手を振りかざし、意味もなく宙を切る。
問答無用は周知に知らしめてきた。誰もがやり尽くしてやり抜いて、堂々と己の正義を語ってきた。
――だから自分もそれに続こう。一挙手一投足、自分がもつ全ての指向性を己が目指す夢物語へ。
「讒謗上等。今から、この国の物語は始まる。その眼孔に、この輝きをしっかりと焼き付けておくといい」
風がやんだその場所で、えんぜんと都築つらねは立ち振る舞う。
鼓吹された士気に、自分をも取り込ませる。誰も恐れおののかないように、将たる自分を彼は目覚めさていく。
筋肉を収斂させ、身を引き締める。胸をはり、旋渦にたたずむ己を想像し、指の先にまで力を注ぐ。なかんずくと歴史を語るように、彼は口を開いた。
「私の名前は都築つらね、またの名を白にして秩序――我々が遵守する法に異議をなすなら、かかってこい」
(文:浮椎吾さん)
/*/
ナギナタをその右手に構えながら、都築藩国文族――浮椎吾は戦場を駆け抜ける。
どこを見ても、敵、敵、敵。
シーカーポッドを射出し、視界の確保。および、画面分割、同隊の仲間とのデータリンクを開始する。
刃部で軽く宙を切り、ロケットユニットの出力を上げて砂塵の壁をそのまま突っ切る。目の前に、敵の姿が見える。
左腕に構える12.7mm機関銃で放射開始するも、その弾幕がことごとく薙ぎ払われる。
黒い鎧、その兜の奥の微笑み。敵の正体が何であるか、彼はその時はっきりと理解した。
雄雄しき戦士が手に持つ騎兵銃を構える。腰の低い、戦い慣れたその威光を示すがごとく鋭い眼差し。
(……軽騎兵!?)
目標を地上へと変更し、砂地を撃ち荒らす。とっさの判断であった。巻き起こった砂の中に落ち込み、体勢を整える。
上空へ残してきたシーカーポッドで敵の様子を伺う。こちらの行動に気づいていないのか――いや、気づいた上での行動であろうか。馬をかる戦士はその場から動かず、獲物が出てくるのを待っているような目つきで周囲を見渡している。
噛み締めたくなる思いを殺し、すぐさま作戦を練る。相手にはこちらの近接行動がきかない……ナギナタ一本の、勝負になる。
シーカーポッドから転送されてくる、敵の姿勢、砂山の配置、風向きのデータを受信。整理していく過程で、分かりきったことではあるがこちらに取れる手段が少ないことを思い知らされる。
『陽光』は宇宙戦及び中距離を意識した機体……地上戦の、しかも地上戦では何とも分が悪い。
(けど、やらなきゃ)
こちらの兵装が限られてくるとすれば、あとはもうタイミングだ。時機を待つしかない――ひどく、こちらに制限がかかる以上不利としか呼べない状況ではあるが。
何でもいい。あちらがこちらに飽きて身を翻す――砂や味方の硝煙が舞ってあちらがたじろぐ――機が生じれば、それを活かす自身が彼にはあった。
息と同時に唾を飲む。高鳴る自分の心臓さえ制御することができたなら、どれだけよかったことか。
敵の構えを真似る。実力も経験も、おそらく相手の方が恐らく上。なら、できる限りそれを己の中に取り込むだけだ。あとは、自分の運気を信じて突っ込むのみ。
風がやむように、一瞬だけ流れるのをやめた。同時に覗く、戦士の姿。
浮椎吾は、そこに全てをかけて地を蹴った。
(文:浮椎吾さん)
RP
最終更新:2007年06月16日 16:55