貴方ノ顔ヲ見ツメナガラ

 時々わからなくなる事がある、この人が何を考えているのか。
 この人は私を好きだという。なのに他の女性に手を出そうとする。


 視線を下に落とすと私の膝の上で、この人、クロードがスースーと寝ている。
 微妙に頬が赤いのは今日思いっきりビンタを喰らったから。
 ちなみにそれで軽く6メートルぐらい吹っ飛んで壁に激突、眼鏡を割ってしまった。


 何故他の女性に……私に飽きているの?
 そうだったら、私のもとには来てない、か。
 ならどうして。
 あえて嫉妬させてるの?


 確かに我慢できなくて手を出してしまい、救急車を何度呼んだか。
 それ程痛い思いをしてるのに……貴方は戻ってくる。何事もなかったかのように。
 顔を撫でながらもう一度クロードの顔を見ると、自分でもわからない何かが湧き上がってくる。


 駄目だ、やっぱり嫌いになれない。
 何を考えてるのか分からない、でも私はいつまでもこうしていたい。
 離れたくない、失いたくない、ずっとそばにいたい。


「私を見捨てないでくださいよ……?」


 きっと

 この人はわかって私以外の女性を口説いてる。
 私が嫌いになれないとわかっていて。
 いや、わかってるんじゃない。
 私を信じているのかしら。

 私を自分の元に置いた上で他の女性も置こうとする、我儘な人。
 そんな我儘を全て許してしまうほど好きになってしまった私。
 ……たまに許せない事はあるけれども。


 もう離せない。


「明日は……どうして欲しいですか?」


 Good Night My Master.







Attention!
「それぞれの想い、重なり合って」のAS「彼の想い、彼女の想い
とセレナの考え方が違います。
本来、これは消す予定……でしたが、これはこれで、ということで残しておきます。
もし、誤解されましたら申し訳ありません。

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最終更新:2009年06月24日 00:15
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