午前2時、今日も俺の部屋の前で足音が止まる。
毎日毎日頭にきた。
今日こそはドアを開けてやる。
「ガチャッッ!!!」 勢いよく部屋のドアを開けると、
髪の毛が濡れた女が立っていた…
しかし俺は驚かない。もう三ヶ月もコイツに苦しめられてきたんだ。
「テメー毎日毎日何やってんだ!」
「えっ?… い、いや…」
「俺がビビルとでも思ってたのか!!」語気を強める。
「あ、あの…」
俺は部屋においてあったタオルを投げつけ、
「廊下が濡れんだろーが!拭いて帰れよ、そしてもう来んな!」
「あ、い、いや… あ、ありがとう…」
女はタオルをもって驚いたような顔でスーッと消えた。
次の朝、なぜか米が炊いてあり、暖かい味噌汁が鍋に入っていた。
「テメー勝手なことすんじゃねーよ! だいたい俺は朝はパン派だぞ!!!」
そう叫んで仕方なく揚げと豆腐の味噌汁と
炊きたてご飯をかきこんで、仕事へ向かった。
通勤電車の窓に映った俺の顔がなぜかにやけていた。
最終更新:2011年03月06日 00:07